
ITがもてはやされるようになった頃、良くこういうことが言われてました。
「いつでも必要な情報が手に入り、それを自由に加工できるようになる」
「誰とでもいつでも連絡がつき、迅速なコミュニケーションがとれる」
「以前は大型コンピューターを使わないとできなかったような高度な分析がPCで可能に」
「文字情報だけではなくフルカラーの画像、動画、など極めてリッチな情報伝達ができる」
「これらの結果として、人々の生産性が上がり、より短時間でこれまで以上の仕事ができ、時間と心の余裕が生み出される」
では、実際にはどうだったでしょうか?
確かに、いつでも必要な情報が入り、いつでも連絡がつき、高度な分析も可能で、リッチな情報が溢れるほど飛び交うようにはなりました。
その結果として起こったのは、「より短時間でこれまで以上の仕事ができ」る世界ではなく、「今まで以上にいつでもどこでも仕事をしながら、昔では考えられなかったようなスピードで仕事が展開する」世界です。
ブラックベリーなんかを仕事に使っている人は、はっきり言って24時間中毒状態になっていて、いつでもどこでもメールのチェックをしないと禁断症状が出るようです。メールを送る側も、「いつでもどこでも読める」ことを前提にして送ってることも多く、翌日になって「あ、気づいてませんでした」ってわけに行かない人も多いみたい。
まあ、考えてみれば全くもって当たり前の話で、世の中に技術が普及すれば競争のある限りは相手も自分も最先端の技術を使ってとことんまで闘うわけで、「さて、この間とおんなじだけ仕事ができたから今日は昼で終わり!!」な~んて話が通用する道理がありませんね。そんなことしてたらもっと頑張るライバルの会社に負けるか、その手前で同僚との出世競争に負けちゃうって感じ??
ある意味、IT業界の人々は世の中を知らないというか、その辺の現実味がないという感じを受けることがありますね。「技術が進化してますますみんなハッピーに!」ってな感じで。(ま、彼らも自分たちの技術や商品を売らなきゃいけないから、こういう売り文句を分かって言ってる面があるんでしょうけど)
これからも、情報技術の進化はもちろんさらに加速するでしょう。でも、そうなっていった時に果たしてニンゲンの方が持つのかな?って勝手に心配しちゃいます。
さてさて、どうなることやら~??
Posted at 2010/06/03 11:40:26 | |
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