
時計好きにとって、セイコーというブランドほど人によってその受け止め方が違うメーカーはなかなかないと思います。
ロレックスにせよ、パテックフィリップにせよ、パネライにせよ、大体そのブランドの持つイメージや、時計作りのポリシーなどがある程度定まっています。
セイコーの場合、とくにクオーツショック以降はそのイメージはかなりてんでんばらばらなのではないでしょうか。
先日も紹介したように、数百万円のグランドセイコーやクレドールをラインナップしてるかと思えば、実売価格2万円弱で自動巻のワールドタイマーを売ってみたり、はたまた数千円のアナログクオーツを販売していて、そのくせ海外のマニアにも評価されるスプリングドライブっていう独特の機構を発明しちゃったり。
あまりにも何でもありで、自分でもよく分からなくなっちゃってるんじゃないかな?こういうあたりは、日本の自動車メーカーとも通じるものがあるような気がします。っていうか、ニッポンの会社の場合はどんな業界でも大体こういう総花主義が主流なような気もしますね。
でも、50年代~70年代、自ら巻き起こしてしまったクオーツショックで機械式から撤退してしまう以前のセイコーには一本筋が通っていたと思います。それは、「ニッポンのモノづくりの技で世界の時計産業に挑戦する」という姿勢です。
この姿勢が大好きで、僕は古いセイコーの時計に惹かれます。オールドセイコーの世界は奥が深くて僕なんかはまだ入り口で無邪気に遊んでるようなもんですが、知れば知るほど興味をそそられます。
写真の時計は、ロードマーベルの初期型モデル。後のグランドセイコーなどに続いていく国産高級時計の嚆矢となる時計です。この頃のセイコーは、同じモデルの中にも時期に応じて文字盤デザインや表記などが微妙に違っているものがあって、マニアはそこにすごくこだわるようです。
これ以外にも、いくつかオールドセイコーがありますので
フォトギャラリーに写真をアップします。
Posted at 2010/06/07 00:30:18 | |
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時計 | 日記