
今日の午前のお出かけの相棒は、グランドセイコーSBGE001、スプリングドライブGMTです。
このモデルは、グランドセイコーの歴史で初めて回転ベゼルを装備し、文字盤の24時間表示と合わせて三時間帯表示に対応しています。
回転ベゼルの材質はサファイアガラスで、独特の表情を醸し出しています。もちろんスプリングドライブなので精度も高く、パワーリザーブも72時間と、週末してなくても月曜朝また使えるので、実用性も十分。
良い時計です。一時期は結構よく使ってました。
でも、しばらく使っている中で、デザインに対しての違和感が拭えない感じがしてきました。
この時計のケース形状ですが、腕に当たる裏ブタ部分からベゼルに向けて、逆円錐型に広がる形をしています。これは、44mmもある比較的大型のケースを日本人の平均的な手首サイズでも違和感のないように、手首に触れる側の直径を絞るためのデザインだと思います。同じ配慮から、リューズも4時位置に持ってきてあります。
まあ、配慮としては分かりますし、だから買いました、というお客さんも多いのかもしれません。でも、時計のデザインとして考えると私にはどうもしっくりこない感じがしてしょうがありません。単純に安定感の問題なのか、ベゼルの存在感があるだけに頭でっかちのような感じがしてしまいます。
デザインをどうするのが良いのか客観的な、理論的な答えはありませんし、これも一つの行き方ですが、グランドセイコーには他にも魅力的なGMTモデルがたくさんある訳で、回転ベゼルを採用した大型ケースの時計なら、そこは割り切って大型ケースらしい設計もありではないかと思います。あくまで個人の見方ですが。
昔聞いたこんな話を思い出します。ある日本の車メーカーが以前スポーツカーを設計していた時に、「トランクにゴルフバッグ二本入らなきゃダメだ」という役員の鶴の一声で、トンチンカンなデザインになったことがあったとかなかったとか。
ちょっと違うかもしれませんが、常に平均値を意識してそこを満足させようとするのが良いのかというと、そうではない気もするんです。特に、嗜好品・趣味の世界では。
日本の時計メーカーも、この辺の思い切りを使いこなせるようになると良いのでは?とも思います。
な〜んて、文句言いながらも、やはりコイツは良い時計なんで、ちょこちょこ使ってます。
Posted at 2021/09/04 18:03:55 | |
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時計 | 日記