気が付けば5月もあっという間に下旬を迎え、ゴールデンウィークの話題を語るにも憚られるほど遅いタイミングになってしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか。
超久し振りの更新となりますが、先の連休を使って奥さん方の親戚である岡山県倉敷市に行ってきました。
往復約1300km、CX-5では初の長距離ツーリングとなりまして、ディーゼルエンジンの恩恵をしかと実感して参りました。
画像だけは
フォトアルバム にもアップしていますが、ここではその中で5/3に参加してきた「HondaJet World Tour in Japan 2015 in Okayama」の見学記をアップします。(時期的にもうすっかりニュースバリューは消え失せておりますが。。w)
ホンダジェットは、ホンダが機体もエンジンも自社で開発/製造したビジネスジェット。当面は需要の多いアメリカで販売されるとのことで、今回日本にはお披露目のためだけにやってきたわけです。アメリカでは量産体制に入っており、お値段430万ドルですが既に100機ほどの受注も入っているとの事。故本田宗一郎氏の「いつかは飛行機を」という夢がようやく形になったわけですね。
特段飛行機に強い興味のない私ですが、岡山旅行が決まった後で今回のイベントを知り、全国数か所を巡る今回のツアーの中にたまたま今回の滞在中ドンピシャのタイミングで岡山での開催があったことから応募してみたところ見事当選!
まあ関東(成田)での開催に比べて当選人数に余裕があったことも幸いしたと思います。
カキオコ とともに、CX-5での岡山行きが更に待ち遠しくなりました。
さて当日。
当選したのは2日間で6回のうち2日目午前中の実施回。
前日よりお世話になっている親戚宅を8時過ぎに出発し、国道2号バイパスをのんびり巡航して岡南(こうなん)飛行場へ。
美観地区を見学する家族とは別行動です。
岡南飛行場は以前は岡山空港を名乗っており、定期便の発着もあったようですが、新しい岡山空港ができてからは遊覧飛行や自家用機等、小型機の専用空港になっているそうです。
今回のイベントに際し、付近の道路は一方通行に規制され、警備員によるパスチェック等が行われるなど、しっかりした警備体制が敷かれていました。
イベントスタッフの誘導で特設の駐車場へ。飛行場は瀬戸内海を干拓した、世界で2番目に広い人造湖である児島湖に面した、美しいロケーションにありました。
受付開始30分前ですがもうこの行列です。
岡山会場の当選人数は確か3,000人。計6回の実施ですから、1回あたりの入場人数は約500名ほどでしょうか。
受付にて手荷物検査を経て(ボディチェック等もあるとの事前説明でしたが、実際にはありませんでした)、いよいよ空港施設内に入ります。
そして、イベント会場である格納庫に誘導され。。。
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「N420HE」とご対面~!
普段飛行機の写真なんて撮らないのでどうしたら良いか全く分からないのですが、とりあえずあちこち回って撮影します。もちろん、機材はいつものコンデジです(笑)
まず感じたのはその流麗なデザイン。素人目にも空気抵抗を減らすため苦心したであろうことがよーく分かります。
室内の見学はありませんでしたが、窓越しに見た限りでは結構狭そうに感じました。
ホンダジェットの最大の特徴は、主翼の上にエンジンを配置していることだそうです。
通常の小型ジェットは↓こんな感じで胴体後部にエンジンを取り付けるのがセオリー。
しかし、主翼上に取り付けることによって室内空間を格段に広くとることができるほか、燃費や最高速度の向上にも寄与するのだそうです。
ただ、翼上配置は空気抵抗や操縦安定性、振動特性といった難題が山積だったそうで、それらを先端素材やシミュレーション解析等を駆使して解決したとのこと。型にはまらないホンダらしさが現れた開発手法だと思います。
さて、十分すぎる時間を頂いてひと通り撮影すると、いよいよ展示飛行へ。
見学者は撮影用に仕切られたエプロンエリアの一角に入ることを許されます。(飛行中は出られません)
まず格納庫からエプロンへと引っ張り出されます。
格納庫を後にする姿が格好良くて動画も撮りました。
【動画】エプロンを離れ滑走路に向かうN420HE。
VIDEO
ゆっくりと滑走路へ向かいます。
そして離陸。(撮影失敗した!)
上昇した機体は、左回りに旋回し再び滑走路へ戻ってきます。
しかし、すぐに着陸はせず、見学者の目の前をフライパス(超低空飛行)してくれました。
【動画】滑走路15m上空ををフライパスするN420HE。
VIDEO
ホンダジェットのアピールポイントとしてうたわれていたのが「低騒音」。動画では分かりづらいですが、他の小型機と比較して明らかに小さいエンジン音でした。
また、これまでより短い距離で離着陸できることも大きな特徴で、この岡南飛行場でのデモフライトは、そういった意味でも適していたのだと思いました。
もちろん、軽量化、低抵抗化によって航続距離や燃費もこれまでにないレベルに高められているそうです。
着陸後、再びエプロンに戻ってきたN420HE。
2名のパイロットがご挨拶。観客からは拍手喝采。
この後、前列の観客とハイタッチするなど陽気な方でした。
この後再び格納庫内に戻り、ホンダエアクラフトカンパニーCEOで、ホンダジェット設計
者でもある 藤野道格さんと先程のパイロット2名による トークショーやクイズ大会などのちょっとしたイベントがありました。
トークショーでは藤野さんの「壁にぶち当たって、もう仕事を辞めようと思って会社を抜け出して街に飛び出したのに、いつの間にか飛行機の事ばかり考えていて、結局自分はこの仕事から逃れられないんだな、と思い会社に戻りました」というエピソードが印象に残りました。
クイズ大会では解答者として指名された3名のうち2名が御殿場と東京から来たとのことで、場内に驚きのどよめきが。。関東から応募するなんて私くらいかと思っていましたが、全然そんなことなかったようです(苦笑)
今回イベントに参加して感じたことは、ホンダジェットの美しさや性能の凄さもさることながら、革新的なことを成し遂げるには、自分の信念を貫き、実現させるためにあらゆる努力を惜しまないことなんだな、ということでした。
ここ数年、自動車におけるホンダというブランドは、売上至上主義の弊害からか品質上の問題が多発し消費者からの信頼が大きく揺らいでいると言われています。かつてのように元気が良くてリーズナブルな、魅力ある車種も少なくなったように思います。
また、モータースポーツ(四輪)では国内外ともにライバルの後塵を拝することが多くなっています。
元EGシビック乗りとしては本当に残念で仕方ありません。
私には、直接販売に繋がらない日本でのホンダジェットお披露目イベント実施の意図が、多くの日本人に「夢の実現」の素晴らしさを伝えることであると同時に、日本のホンダ社員たちに「もっと暴れようぜ!」というメッセージを発しているように思えてなりませんでした。
岡南飛行場駐車場を出る際、天候悪化が予想されるため午後のイベント実施が2回とも中止になったことを知りました。
飛行機が飛べなくなるわけではないのでしょうが、風雨が強くなると参加者の持ち物が飛ばされる等リスクが高まるのでしょうね。
午前中の回に応募しておいて幸運でした(安堵)。
中止を知らずに会場まで来てしまった午後の参加者さんがスタッフに猛抗議している横を申し訳なさそうに通りながら会場を後にしました。
余談ですが倉敷に戻ってくると、CX-5の燃費計が過去最高の平均19.2km/lを表示していました。
倉敷⇔岡山間、流れが良く信号の少ない国道バイパスを走って、ようやく初のカタログ値超えです。
今回神奈川⇔岡山間往復の高速では17km/l程度の燃費だったのですが、MRCCを活用して80~90km程度で流せば、もっと良い数値が出たのでしょうねー。