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前回からの続き)
※更新に1ヶ月も掛かってしまいました。。w
連休2日目のツーリングレポを懲りずに続けます。
前回は山の絶景を堪能してきましたが、後半は疲れた体に鞭打ちつつ、深い山中を走り続ける、ひたすら忍耐のドライブとなりました。
前編の最後はしらびそ峠まで登ってきたわけですが、出発直前の計画ではここで折り返し、再び地蔵峠からR152に戻るつもりでいました。
しかし、前日にネット界隈をブラブラしていると、しらびそ峠から「
林道御池山線」という道があり、これを南下してもR152に戻れることが分かりました。同じ道を走るのはなるべく避けたいので行ってみることにします。
林道御池山線は初めのうちは南アルプスを左手に眺めながら尾根づたいに気持ちよく走れますが、次第に厳しい下りの山坂道となりました。連休ということもあり、通常の林道より離合回数も多めでちょっと神経を使います。
20分ほど走ると突然、大勢の観光客が林道を散策しているのに出くわします。そのすぐ下には車がびっしり止まっている駐車場が。結構不便な山の中だと思いますが、なかなかの盛況ぶりです。家を出てからかれこれ8時間、かなり疲れも出てきたのでここらで昼食にします。
この一帯は「下栗の里」と呼ばれていて、
急峻な斜面に形成された集落のつくる独特な風景を「日本のチロル」という若干イメージしづらいキャッチコピーで売り出しています。
上のリンク先の画像は、駐車場から20分位歩いた場所にある「天空の里ビューポイント」なる場所から撮ったものだそうです。気持ち良さそうですが今は往復40分も歩く気がしませんw
てなわけで駐車場に面した「はんば亭」さんでオーダーしたのは「そば定食」(1,000円)。

味は。。まあ。。連休で店混んでるし。。ね。。
普段はもっと美味しいんでしょうきっと。
店に貼ってあった観光案内によると、この「下栗の里」、車で行ける撮影ポイントもあるとの事で、そちらに行ってみました。

ほほう。。

なるほど。。
「チロル」ってのがどんな感じなのか良く分かりませんが確かに独特な風景ですね。
こんな深い山中の斜面を切り拓いて住んでしまう人間の逞しさを感じます。
で、あのグネグネ道、動画で撮ったら面白そうだな。。。
ってことで、撮ってみましたよはい。
道がとても狭いので離合が非常に難しいです。おまけに山道に慣れてない観光客ばかりなので、ミニバン同士が向かい合ったまま立ち往生、バックするにも双方の後ろに車間を空けずに車が行列、、、どうすんねんコレ、というシーンも見かけました(苦笑)。
さて、下栗の里を後にし、再びR152へ合流します。
旧南信濃村の落ち着いた山あいを抜けると、再び狭い峠道に。この先はにある青崩峠も先ほどの地蔵峠と同様、崩落が激しく未開通となっており、兵越林道経由で迂回することになります。
で兵越峠。ここからようやく静岡県浜松市天竜区に入ります。改めて長野県って広いですねー。

この林道も良く整備されており、道幅も広いので比較的走りやすかったです。
兵越峠を下ると、突然道幅が広がり、高速道路のような高規格な道路になります。直進すると
草木トンネルで再びR152水窪方面へ向かいますが、ここは右側に分岐する旧道を水窪ダムへ向かいます。
準国道とも言えるメインルートを外れた途端、道幅は狭まり、路面状況もガタガタに。まあ林道好きとしてはこの位の方が楽しいですが。
携帯電話が圏外になるほどの山中をしばらく走ると、こんな水路橋が。ダムはもうすぐです。
短いトンネルを抜けると、巨大なロックフィルの提体が現れました。
水窪ダムです。
こんな山奥には観光客など来ないだろう、と高を括っているのか知りませんが、提体上部の道路には転落防止のための柵がありません。よって、こんな写真が撮れちゃったりするわけです。

しかし、誰もいない。。
午後になっていつの間にかすっかり曇ってきた空が薄ら寂しさを増幅するので(笑)さっさとダムを後にします。
JR飯田線の駅がある水窪の街まで降り、R152に復帰。
地図で見るとこの付近の飯田線は、佐久間ダム建設に伴って付け替えられた区間で、天竜川沿いから長いトンネルで山を越え、水窪のある隣の沢へ移動、再びトンネルで山を越え天竜川沿いに戻る、という大胆な迂回ルートをとっています。
しかし、迂回したこの谷は例の「中央構造線」が走っており地盤が脆く、大変な難工事だったそうです。
その難工事の賜物が、こちらの「水窪第六橋梁」。

川の対岸に渡るぞ、と思いきや、また元の岸に戻ってしまうユニークな構造から、「渡らずの鉄橋」としてマニアの間では有名なんだそうです。
実はこんな奇妙な橋を架ける前、この区間は当初トンネルを建設していたものの、例の軟弱地盤故に地滑りが起き、供用できなくなったため、急遽突貫工事で川の上に橋を架け迂回することになったとの事。
(このあたりの経緯と放棄されたトンネルの現況については「山さ行がねが」さんに
詳しい解説があります。)
さらにR152を進むと、川の対岸を走る飯田線上部の斜面が大きく崩れていて目を疑いました。土の状態から比較的最近の崩落と思われ、電車走れないんじゃねーの?と思いますしたが、崩落がトンネルの真上だったため運行に支障はなかった模様。(写真撮り忘れたので
こちらのサイトを参照下さい)
そういえば、水窪にくるまでの間の道路沿いにも、何箇所も崩落の跡や瓦礫を集積した場所を見かけました。中央構造線の断層沿いでは、大雨の度に大小の崩落が発生しているのでしょう。この地域の道路管理には相当なコストが掛かっているのではないかと思われます。
この先、
秋葉ダムのトンネル内分岐など興味深い物件がいくつかあるようでしたが、半日走り続けてさすがに疲労がピークに達しており、とにかく今日の最終目的地に着きたい一心で先を急ぎます。
18時過ぎ、ようやく浜北区の
「あらたまの湯」に到着。

ここでようやく温泉に浸かります。いやー極楽極楽。少し混んでいましたが、施設も新しく、アルカリ系の大変良い泉質で大正解でした。
しばし疲れを癒したあとは、すぐそばの浜松SA併設のスマートICから、開通直後の新東名を初走行。
これまでは浜北からさらに15kmほど南下した東名浜松ICを使わなくてはいけなかったので、大幅なルート短縮です。

いやあ走りやすいですねー。
橋の継ぎ目などに段差がなく、路面も轍が皆無で、まるでサーキットを走っているかのようです。凹凸がないことが運転のストレスをこんなにも軽減してくれるのかー、と感心。
話題のSAは静岡、駿河湾沼津の2箇所に寄りましたが地元感が薄くて個人的には期待はずれだったかな。東名牧の原に置いてある大好きな
このお茶も新東名では見つけられずガッカリ。
SAでの仮眠を挟みつつ、今日一日顔を見ていない5ヶ月の息子に早く会いたい、などと思いながらのんびり走り、23時頃に帰宅。
走行距離約670km、18時間に渡る長丁場でしたが、久し振りにガッツリ運転できて充実した休日でした。連休のうち1日だけとはいえ、丸一日家事育児から解放してくれた奥さんには感謝しなくてはいけませんね。
そして、早く息子を連れてドライブに行きたいものです。まあこんな行程じゃ絶対嫌がられると思いますが(笑)
(終わり)