
田舎家にお迎えしたMusical Fidelity A1改 です。
上面に○穴が並んでいるのが、放熱対策のチューンUPです。確かにスイッチを入れてしばらくすると、上面は手を引っ込めたくなるくらい熱をもっています。でも目玉焼きはつくれないじゃないかな。
内部もコンデンサーやトランジスタは耐熱性の高い部品に交換され、配線も一部引き直されているそうです。僕は素のA1やその派生モデルの音を聴いたことがないので、チューンUPの影響はわかりませんが、早速聴きなれたCDでチェックしてみました。
CDプレーヤーは同じMusical FidelityのCD-1 10th アニバーサリー というたぶんA1と同じ時代のもの。スピーカーは、英国QUAD社の11Lという小型スピーカーです。
女性ボーカルが艶やかに聴こえる、トロトロの大トロのような音という評判なので、まずはカーペンターズを聴いてみます。今まで使っていたのがMusical FidelityのE-100だったせいか、CDプレーヤーの支配する影響も大きいのか、一聴して劇的に音が変わったという感じではないです。
音を言葉で現すのは難しいですが、印象的なのは「静けさ」のある再生音です。音と音の間にシーンという静けさを感じるのです。こういう音を聴くのは初めてです。そして楽器の定位が素晴らしいです。
カレンカーペンターのボーカルはといえば、予想に反して、E-100と比べると、声が若くスリムに聞こえます。膨らみがちなサ行の発音も締まっていてザラつきがなくなりました。妙にカレンの口が大きくなったりブレスが耳障りということもありません。
カーペンターズの大きな魅力は、平易なワードの歌詞をクリアに発音して英語の苦手な僕でも理解しやすい世界にあると思っているのですが、その部分はとてもよく表現されています。
ただ、ボーカルが薄っぺらくなったりとか冷たい音になったりはしていないんですよね。
音色のアクセントが音頭ではなくて余韻に寄った感じというのでしょうか?「ジャーン」ではなくて「ジヤーン」というような聞かせ方をします。
ドラムとベース、ボーカルとブラスの音が以前は団子状態でなっていたのが、分離が良くなり、どの楽器が鳴っているのかわかります。E-100では音の粒子が大きくてフィルターに引っかかっていたのが、A1では粒子が細かくなりフィルターをすり抜けて次から次へと現れるような気がします。
僕が何枚かCDを聴いた限りでは、ボーカルももちろん魅力的ですが、トリオとか弾き語りとか小編成の音楽でクラブで録音されたジャズがなんといっても素晴らしいです。曲間のグラスで氷が鳴る音のリアルな艶かしさは女性以上に魅力的ですよ。
久しぶりに聴いたカーメンマクレーの「アズタイムゴーズバイ」は新宿のDUGというジャズ喫茶で録られたカーメンの弾き語りアルバムですが、聞き惚れてしまいました。
Posted at 2011/05/02 00:45:02 | |
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