
初代のストーブ(家に付いてきた)の画像が出てきましたのでUPしておきます。一番上の鎧戸は保温庫?。パンやスープ・シチューが温められるようになっていました。中段が火室です。この扉を左右にガラガラと開けて薪を燃やします。結構存在感のあるストーブで気に入っていたのですが、前に書いたように使い方も難しくあまり暖かくありませんでした。その後に導入した2代目と比べると約20年の薪ストーブの進歩が判ります。
まず外観的には、2代目は大きなガラス窓(説明には21インチのTV相当と書かれています)で炎が楽しめること。薪ストーブを楽しむには凄く重要なポイントかと思います。ストーブの炎を眺めながらボーッとしているといくらでも時間を過ごせます。薪の燃え方もチェックできるので運転もしやすいです。
次に構造ですが初代は二次燃焼がありませんでした。薪ストーブが普及している欧米では薪を燃やした煙が大気汚染の大きな原因とされていた時代があり、燃やしきれていなかった薪の燃焼ガスを再燃焼させることで、燃焼効率を高め、クリーン化する工夫が積み重ねられています。かつてクルマの排気ガス対策として「触媒」ということが言われていましたが、アメリカ性のストーブはストーブ本体から煙突への煙の経路にまさに触媒が組込まれ、高温の触媒に薪の燃焼ガスが触れることで再燃焼させています。北欧のストーブは火室内に空気を噴出させる小さな穴が開いたパイプがあって、燃えきらない燃焼ガスに新しい空気を吹き当てることによって再燃焼を行っています。使い比べたことはないので、どちらが優れているのかは判りません。我家のSCANはデンマーク製でクリーンバーンシステムと呼ばれる2次空気供給のタイプです。このような2次燃焼システムが組込まれた薪ストーブはストーブの温度が上がって巡航運転になるとユラユラと炎を揺らめかせて効率よく薪を燃焼させます。初代は本当に部屋で焚火をしているような燃え方で、ガンガン燃やさないと燃えないし、そのような運転しかできなかったのですぐに薪が燃え尽きていました。感覚的には初代が20分で煙突に無駄に熱を逃がしながら燃やしていた太薪を、2代目は1時間かけて懸命にストーブを暖めながらゆっくりと燃やしているという感じでしょうか。
クリーンバーンの2次燃焼はある程度ストーブ内と煙突の温度が高くなると、暖かい空気が煙突に向かって上昇していくのに引っ張られて、フレッシュエアが噴出すようになっています。僕なりの使い方のコツとしてはストーブに点火したら、早くストーブと煙突の温度を上げてクリーンバーン状態をつくることです。我家のストーブでは、煙突の元部につけた温度計が250~300℃を示すまで一気に炊き上げると、あとは薪をくべ続けていけばクリーンバーン状態で巡航運転できるように思います。
クリーンバーン状態ではパイプからのフレッシュエアが煙突への上昇気流で常に引っ張られて噴出していますから、薪の燃焼に必要な空気は供給されているので、ストーブの操作レバーは全て空気調整を絞りきってしまって大丈夫です。これが非常に便利で、太い薪をくべて火が廻ったのを確認すれば、そのまま安心して就寝することができます。
ストーブの点火も、2代目は実に簡単です。一番下に新聞紙を軽く丸めたのを置いて割り箸大の焚きつけを乗せ、更に子供の腕の太さくらいの薪を乗せます。ストーブの空気調整レバーが窓の下部から空気を取り込むレバーと窓の上部から空気を取り込むレバーの2つありますので、これを2つとも全開にします。次にストーブの灰受けを少し引き出して、ここからも空気が入るようにします。これで準備OK。マッチで新聞紙に火を点けます。灰受けを開けておくのがミソで、ストーブの扉を閉じて新聞紙に火が廻ると灰受けからゴーッと音を立てて空気が吹き上がって一気に燃え上がります。そのまま煙突の温度計が200℃を越えるまで炊き上げ、まず灰受けを元に戻します。これで燃焼スピードが落ちますので300℃まで炎を大きくしながら温度を上げていきます。煙突の温度計が300℃を示したらストーブ窓下部からの空気供給レバーを閉じます。あとは太薪をくべながら窓上部からの空気供給レバーを調整してクリーンバーンの炎が見えるように燃やしていけば、徐々にストーブ本体に付けた温度計の温度が上がり始めます。煙突の温度計は徐々に温度が下がってくるのですが安定してくると180℃~200℃。ストーブ本体の温度計は200~250℃くらいで燃え続けます。ここまで点火から20分くらいでしょうか。
Posted at 2009/10/13 18:57:45 | |
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