
今年、話題の1台であるトヨタ86を、
市街地~高速~山坂道の約300km
運転させてもらう機会がありました♪
運転した車両は17インチホイールが装着された
GTグレードで6速MT車です。
乗り込んでの第一印象は、視点が低いにもかかわらず視界がよいこと。
運転席から見えるフェンダーの峰が、気分を盛り上げてくれます。
ダッシュボードも写真で見ていると圧迫感がありそうでしたが、
適度な囲まれ感を感じる程度で、JZA80スープラのようなw窮屈さはありませんでした。
そして、6速MTのシフトフィールですが、カチッと決まる気持ちの良いもので、
アルテッツァのミッションがベースらしいですが、それよりもしっかり決まる、
感じの良いシフトフィールになっていました。
早速、そのシフトを1速に入れてスタートします。
乗る前はリッター当たり100HPを誇る水平対向のノンターボエンジンなので、
低速トルクが細いのではないかと心配しましたが、決してそんなことはなく、
アイドリングでクラッチを繋いでも問題なく、気難しいところは皆無でした。
前述の通り、視界がよいこともあり、街中や渋滞でも気楽な運転が可能です。
そして、街中を抜けて高速道路へ。
100km/h巡航時に6速でエンジン回転数は、およそ2500rpm。
この程度でしたら、エンジン音もほとんど車室に侵入せず、快適な巡航が可能です。
但し、装着されていたタイヤがミシュランのパイロットHPで、
このタイヤが若干路面のざらつきを伝えてきましたので、
もうちょっと良いタイヤにすれば、より静かでより快適になることでしょう。
そして、いよいよ山坂道。
最初のカーブへ向けて加速していくと、3000rpmくらいからエンジンの音が高まり、
4500rpmでトルクの山を感じて、まるでホンダVTECエンジンが高回転側に
切り替わった時のような音を発して回転を上げていきます。
減速を開始すると、ブレーキのコントロール性が良いことに気付きます。
最近の新車に装着されているブレーキは、踏んでいくと効くのですが、
逆に抜くときに貼り付いてしまったような感覚があり、なかなか効きが弱くならないため、
ブレーキコントロールが難しいことがあるのですが、86のブレーキは踏んだり弱めたりの
コントロール性が大変やりやすい印象でした。
ペタルレイアウトもヒール&トゥーがやりやすい配置になっており、気分が盛り上がります。
そこからターンインを開始すると、ノーズが軽快にスッと中に入っていくのが印象的です。
そこからハンドルを切り増しても、ノーズがぐいぐい中に入っていってくれます。
タイヤはミシュランのパイロットHPという決して尖ったスポーツタイヤではないのに、
期待以上にクルマが曲がっていってくれます。
そして、曲がっているときのアクセルのオン・オフにもキチンとノーズが反応してくれて、
とても敏捷性の高いハンドリングを持ったクルマであることが感じられます。
特に急なカーブでこの美点を感じるので、こんなにも急カーブが楽しいクルマは初めてです。
反面、ゆるいカーブを抜ける際に路面が荒れていたりすると、若干ダンパーが弱いかな?と
思うところもありますが、恐怖感は感じないので、曲がるのが楽しくてしょうがない♪
まさに、クネクネした山坂道こそが86の本領が発揮されるステージであると感じます。
市街地では普通に使え、高速道路も快適で、エンジンパワーも多すぎず少なすぎず、燃費も良く、
(ワタシの運転で約300km走って約12km/Lの燃費でした。ハイオクですが(^^;)
そしてコントロール性の良いブレーキとヒラヒラッとした軽快なハンドリングで
カーブを走るのが楽しくなる、まさに86は日本国内で運転が最大限楽しめる
スポーツクーペであるという印象を受けました。
以前、乗ったことのあるホンダS2000と比較すると、S2000では楽しいと感じられる速度域が高く、
山坂道よりもサーキットで乗った方が楽しいクルマかな?という印象を受けましたが、
トヨタ86ならば、普通に山坂道を走る程度でも十分運転する楽しさが感じられました。
FRではウチにJZX100チェイサーもありますが…比べものになりません。いろんな意味で(苦笑)
しかし、ノーマル状態でここまでバランスが良くて運転が楽しめるなら、
アフターパーツメーカーは開発が大変じゃないですかね?(笑)
雑誌の評価ではべた褒めする評論家が多かったので、眉唾物で記事を読んでいましたが、
確かにこれなら絶賛したくなる気持ちもわかりました。
ワタシとしては、トヨタがこの運転感覚を持ったコンパクトカーやミニバンを作って欲しいなぁ~(笑)