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2015年01月08日

“加速の高揚感” を味わう / R35GT-R 試乗記

“加速の高揚感” を味わう / R35GT-R 試乗記  とあるクルマの助手席に乗り、横横経由で向かった先は “いつもの馬堀海岸”。

 車内には、大排気量車特有である “低めのエグゾーストノート” が響いている。そう、ぼくが乗っていたのは “国産最速” と名高い日産 R35GT-R

 以前から “R35には一度試乗したい” と思っていた。そのため、日産本社に行ってみたり、箱根のFun2driveさんにお邪魔することを計画してみていたけれど・・・どれもこれもタイミングが合わず仕舞い、結局試乗には至らなかった。

 こんな感じだったので “R35とは縁がないのだろうなぁ” なんて思い、試乗に関しては諦めモード。そんなことすらも忘れかけていた昨年10月、Dr.Pさんが “R35を契約した” という。“うわー、乗ってみたいんですけど、R35!” とお願いしてみたところ、神奈川までわざわざ乗ってきてくれたのが、昨年末のこの日だった。

 馬堀海岸に到着したのは、丁度、Magic hourに差し掛かった頃。冬の澄んだ空に、蒼から橙へのグラデーションがみられた時間だった。


Test drive of R35GT-R-3
Test drive of R35GT-R-3 posted by (C)ginapoolholic


 先に述べておくと、ぼくは “GT-Rファン” というわけではない。名車と名高いBNR32、BNCR33、そしてBNR34にも、凄く興味があるというわけではない。

 では、何故 “R35に興味を持った” のか? それはクルマ自体に興味を持ったというよりは “水野和敏という人間が造った工業製品” に興味を持ったというほうが正解なのだと思う。

 NC Roadsterを造った貴島さんにしてもそうなのだけれど、“クルマに哲学を持ち込んでいるような人間”、凡俗に言い換えると “これだけキャラが濃いヒト” が造るクルマはどんなクルマなのか? それを自身の肌身で感じてみたかった気持ちがあるためだ。


Test drive of R35GT-R-4
Test drive of R35GT-R-4 posted by (C)ginapoolholic


 復路は、Dr.Pさんのご厚意でステアリングを握らせてもらうことに。
 
 R35は全長4670mm、全幅1895mm。ぼくがいつも乗っているNC3 Roadsterは全長4020mm、全幅1720mmなので、数字上比較すると “明らかにデカイ” ・・・はずのだが、不思議とそれほどまでの大きさは感じなかった。

 一速に入れて、スルスルと走り出す。R35に搭載されているDCTはBorg Warner製の6速。走り出し〜極低速のマナーはぼくのcayman PDKよりも良い印象だが、高速域での “カチっとハマってる感” はPDKのほうが良い印象。まぁこれは “比較すれば” の話しであり、実際にはそれほど大差ない。

 ただ、“大きく違う” のは、おそらくトランスミッションからであろう、停止〜発進時に車内で鳴り響く “カラカラカラ” という独特な音。ご存知の方も多いと思うが、R35は前後重量バランス適正化のためにトランスアクスルが車両後方に配置されている。その関係からなんだろうか?

 “レースカー” を連想させるため、個人的には嫌いな音ではないけれども、“なんでこんな音するの?” と思われる方も結構いるらしい。“求めているモノ” の違いだろうね。ちなみに、PDKでこのような音は皆無。


Transaxle / R35GT-R
Transaxle / R35GT-R posted by (C)ginapoolholic


 走り始めて、アクセルを一踏みすると “1740kgの巨躯を物ともしない加速” を体に突きつけられる。 “何コレ、はっやー!!” といった感じ。(笑)

 試乗させていただいたDr.PさんのGT-RはMY12 modelで、トルクは64.5kgf·mと圧倒的な余裕がある。ただ、その加速のなかで “んっ?” と感じた違和感。思わず、“あれ?これってターボでしたっけ?” とDr.Pさんに尋ねると “そうそう。『ツイン』ターボだよ” と。

 過去、ぼくがツインターボに乗った経験は一昔前のZ32しかない。なので、その “圧倒的な加速感” は非常に新鮮だった。

 550PSを叩き出す3.8L V6 ツインターボエンジンは、どの領域からでも “頭がおかしくなるような加速” をみせ、あっという間に周囲の景色を置き去りにする。Dr.Pさんはその加速を “ワープ” と表現していたけれども、強ち嘘でもない表現だよな、と思っていた。


Test drive of R35GT-R-5
Test drive of R35GT-R-5 posted by (C)ginapoolholic


 帰りは、釜利谷JCTを湾岸線方向へ。ステアリングフィールや足周りを確認するために、並木トンネル、ならびに桜木町トンネルを通過してみたかったのだ。

 話は変わるが、昨年11月、ドイツ国内を移動するためにぼくがレンタルしたのは “フルタイムAWDモデル” のパナメーラ4。パナメーラのサイズ確認のため、PCみなとみらいにて事前にテストドライブをさせていただいたのだが、その際にドライブさせてもらったのは “FRモデル” のパナメーラだった。

 前述した2車で、個人的に印象が良かったのは “FRモデル” のパナメーラ。パナメーラ4もかなり完成度が高いと感じたが、AWDがステアリングに与える影響は “小さいながらもゼロではない” ことを知った。なので、“R35も同様なステアリングフィールを示すのでは?” と懸念していたのだ。

 ただし、R35がパナメーラと異なるのは、“常時フロントが駆動しているわけではない” ATTESA E-TSという電子制御トルクスプリット4WDが搭載されている、という点。

 (↓)の図を見てもらうのがわかりやすいと思うが、このシステムは、“走行条件に応じて” 前輪にトルクを0:100 - 50:50の範囲で配分してくれる。


ATTESA E-TS
ATTESA E-TS posted by (C)ginapoolholic


 で、肝心の “ステアリングフィールへの影響” はどうか?

 街中〜高速をちょっと走ったくらいでは、“AWDの違和感” はさっぱり感じられなかった。当日はドライであり、それほどかっ飛んだわけでもないので、ATTESA E-TSが介入するレベルには至らなかったのだろう。(笑)

 そのATTESA E-TS介入よりも “はっきりと感じられたステアリングフィール” としては、タイヤが路面を “面で捉えている” フィール。“1輪に対して2点で支えている” “角が立っている” といったほうが適切なのかな・・・。

 それもそのはず、R35 GT-RのタイヤサイズはFr 255/40、Rr 285/35(R20)。“リアは結構太いよなぁ” と思っていたケイマンでさえ、Fr 235/40、Rr 265/40(R18)であり、ケイマンのリアタイヤとR35のフロントタイヤは “ほぼ差がない” ことになる。

 このサイズ、“日本の日常” においては俊敏さをスポイルしている印象が否めなかったが、300km/h近辺では “絶対的な安心感” に繋がるのだろうな、と。そしてこれが “R35 GT-Rは何も起きない” と言われている一因なのかも。Autobahnを走らせたら、相当面白そうな匂いがするけどな。(笑)


Test drive of R35GT-R-6
Test drive of R35GT-R-6 posted by (C)ginapoolholic


 なんだかんだ書いてみたが、ぼくの結論として “R35 GT-Rは非常に面白いクルマ” だった。ぼくが “どうしても4座に入れ替えなくてはならない” 状況であれば、乗り換えの筆頭候補にあげると思う。(笑)

 今まで、自分が追い求めてきたのは “コーナーを楽しめる” クルマであり、大排気量のクルマにはあまり関心がなかった。基本的に “直線の速さはお金で買える” と思っているからね( “キッチリ” 踏めるかどうかはまた別)。

 なので、“加速で気分が高揚すること” など経験したことがなく、この試乗で “新しい世界” を覗かせていただいた。

 このような印象が強かったので・・・個人的には、R35 GT-Rが最も真価を発揮するのは “Autobahnや新東名などをAve 250km/hで移動するような時” ではないか?と感じた。オーナーさんはどう捉えているのか、ちょっと興味あるな。(笑)

 最後に・・・貴重な経験をさせてくれたDr.Pさん、ありがとうございました!
 
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Posted at 2015/01/08 14:18:48

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この記事へのコメント

2015年1月8日 14:50
今年も宜しくお願い致します♪

「ワープ」って感じに共感します!!

僕も生まれて初めてターボ車に乗せてもらった時のこと、今でも映像のごとくシッカリとおぼえています。インプレッサSTIの助手席に乗せてもらい、ベタ踏まれた時の貼り付き感w
まるで映画スターウォーズの「ワープ」のように感じました♪
僕もそれからスバルターボに10年以上乗っていますが、今でも「ワープ」感にドキドキしますね♪

NAポルシェとは違う加速感♪
うちはNAとターボの2台ですが、実は結構贅沢なのかもデスw
コメントへの返答
2015年1月8日 15:28
こたさん、コメありがとうございます!

あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い申し上げます。

>ワープ
先日走った群馬の峠などでは、その特性が仇になる可能性が高いかと思いますが・・・直線は楽しい。ほーんと楽しいですね。いつもとは真逆の世界でしたが “あぁ、こういう楽しみ方もアリなんだな” なんて思いながら、試乗ドライブさせていただきました。(笑)

うちのボルボ(V70 T-5)もターボだったのですが・・・NC3 Roadsterに乗り換えてから既に2年経過しているので、久しくターボの感触は忘れておりました。NAとターボ、“キャラクターの異なる” 2台というのは飽きない組み合わせじゃないかな?と思います。
2015年1月8日 15:03
床まで踏んだ??
コメントへの返答
2015年1月8日 15:30
ごっちゃん、コメありがとうございます!

踏んだ!!

・・・2秒くらい。(笑)つーか、それだけでも十分免許なくなりそうな領域に入っていくし・・・。(汗)
2015年1月8日 16:11
まぁじぃ??

ボキも35踏んでみたいんだぁ~
四輪世界最速を味わいたいw
コメントへの返答
2015年1月8日 16:22
新東京 1コーナーのGを直線で味わえる(EngはPantherで)

・・・と言えば、わかりやすいんじゃないの?(笑)
2015年1月8日 17:10
600馬力くらいの32GTRは乗った事あるから
予想は付くんだけど・・・

あれで市販だもんなぁ・・・
900ps位の35乗ってみたいぉ♪

ホントは隼ターボ乗ってみたいwww
コメントへの返答
2015年1月8日 17:19
Eng屋さんの友達に、800馬力のチューンドR34は乗せてもらったことがある。もう10年くらい前になるかな?Joy近くのストレートで思いっきり踏んでもらったけれど・・・今回のR35とあんまり変わらないような気がするなぁ。

市販で十分だって。(苦笑)
2015年1月8日 17:10
「恐竜」ですよね~。
最初期型のGT-Rですら、フル加速で「ハネ着けたら離陸するぅ!w」とか言ってたんだから。w
ただ、あの図体であの機動力は図抜けています、まさにザクⅡとRX78。^□^

さしずめ991ターボはゲルググと云ったトコロでしょうか・・・?(謎)

僕もR35欲しいとは思いませんが、この血脈を徒花として絶やさ事無く、何世代も熟成してジャパニーズスーパースポーツのスタンダードとしてFやPと伍して行く存在で在り続けて欲しいですね。

コメントへの返答
2015年1月8日 17:36
サンデさん、コメありがとうございます!

ほんと “このクルマ、空飛べるんじゃねーの?” と思いましたよ。それくらい、怒濤の加速でした。(汗)

実は・・・1/12に発表されると言われている次期NSXをちょっと楽しみにしています。(買えませんけど:笑)

パワートレインが “3モーター+ツインターボのスポーツハイブリッド” らしいんですが・・・1モーターはEngアシストとして、残りの2モーターを右前、左前に配置すれば “モーター版 ATTESA E-TS” が作れるように思うのです。機械式よりも重量が軽くできるでしょうし、制御も楽になりそうに思います。さて、実物やいかに。(笑)

S660もくるでしょうし、2015はスポーツカーがある程度復権しそうですね。スタグフレーションにならないことを祈ります。(苦笑)
2015年1月8日 23:16
今年もよろしくお願いします!

いつもながらGinaさんもみなさんうまい表現をされていて感心します。

R35、2007年に発売した直後に乗りましたが、もう記憶はすべて想像の域になっておりますが、本当に飛行機の離陸のようにシートバックに押し付けられる加速感に圧倒された記憶だけは残っています。

今は33に乗っているわけですが、日本の公道では1590kg 公称280馬力でも十分な加速感を感じます。再び乗るとどんな感想を持つか分からないですが、HICASが35にはありませんし、
電子制御の反応も遅いためステアフィールは第2世代のほうがFRに近い挙動になると思います。

ちなみにR35は09年と12年と14年でサスペンションセッティングが違うため、乗り味もまったく違うようですので機会があればぜひ12年の感覚と比べて見てくださいw
コメントへの返答
2015年1月12日 16:28
hideさん、コメありがとうございます!

返信遅れて申し訳ありません!Blog up翌日から女神湖氷上に行っており、手元にiPadしかなかったもので・・・。(汗)

>飛行機の離陸のように
ほんとにそんな感じでした。“アクセルを底まで踏めない” なんて、今まで記憶にないように思うのですが、ひさびさにビックリさせられました。

>SUPER HICAS
R33はコレ積んでいるんですね。wikipediaを参照させていただきましたが・・・操縦安定性向上のために位相反転制御とか随分細かい制御しているのですね。991 GT3も同様の4WSシステムが搭載されていると思いますが、それに近い感覚になるのかな?

>09年と12年と14年でサスペンションセッティングが違う

日経ビジネス フェルさん特集を読んで、ぼくも14年モデルに興味アリ! 乗ってみたい気はありますが、機会あるかなぁ?(笑)

GT-Rはどう変わったか、変わらなかったのか?
第258回 日産 GT-R (試乗編):
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20141023/272951/?P=2&mds

プロフィール

「ジフを使って幌クリーニングをした後、Keeper laboさんでミネラルオフ洗車をお願い。ピッカピカになって満足満足!😊」
何シテル?   01/31 21:53
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