前回の袖森FESで異様な割れ方をしたJ’sロドスタ フロントガラスの交換も終了。Goodyear EAGLE RS SportというNewタイヤを投入の上、日曜に
sr-4さんが袖森走行されるとのこと。
じなは袖森ライセンスをまだ取得していないので、走行することはできませんが・・・幾つか確認したいことがあったので、午後から袖森へ伺いました。
その『確認したいこと』とは・・・
① 先日手に入れた『非接触性デジタル温度計』でのタイヤデータの取り方。 『ワンスマThe学 タイヤ編』で学んだ事を自分で解釈して、セッティングに反映できるのか?
② Lap+ Web extensionのやり方(Web extensionにupdateされてから、やり方を知らない)
③ ビデオカメラの動作確認(先日一度スイッチが入らなかったw)
の3つ。
②③は大した事ではないのですが、ドライバーとしてサーキットに行くと色々な準備があって結構アタフタ。①を含めてゆっくり考えるゆとりはないので、今回は得られたdataから客観的にクルマを検証をしてみよう・・・というのが狙い。上手いセッティングを短時間で的確に引き出すのも・・・ドライバーの大切な仕事ですものね。(^^)
じなが袖森に到着した頃、sr-4さんは2本目走行中。晴天の中、オープンにして快調に走行されている様子。端から見ていて気になっていたのは、ホームストレートでの車速があまり伸びていないこと。走行枠終了し、戻ってきたロドスタのタイヤ温度を早速測定してみます。
注:クルマをルーフ側から眺めたように記載。
左フロント | 右フロント
外 〜 内 内 〜 外
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左リア | 右リア
外 〜 内 内 〜 外
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2本目:路面温度16℃ F7戻し R9戻し
タイヤ:Goodyear EAGLE RS Sport 冷間?
55 54 56 | 64 52 53
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54 54 57 | 60 55 51
温間2.5 ベストラップ 1.22.7?
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ざっとDataを見てまず感じたのは『右イン側のタイヤ温度のみが高い』こと。フロント、リアともに同じ傾向を示しています。袖森で長く荷重がかかるインセクションは2つの左コーナーで構成されているので・・・ある程度の右側タイヤの温度上昇は仕方がないかもしれません。
しかし、その右側もイン側のみ上昇するというのは・・・キャンバーがつきすぎている、もしくは右側タイヤに荷重が乗り切っていない、タイヤが潰せていない状態?・・・と考え、減衰をフロント、リアともに一段硬めに変更。
sr-4さんには右コーナー時にもうちょっと荷重をのせるようにお願いして(←サラリとメチャクチャ言ってみたw)、3本目に送り出しました。3本目走行中は、挙動を判断しやすい55Rにて、ロドスタを外から観察。
最初は(↑)な感じでイン側につけてなかったのが・・・
だんだん(↑)な感じに変化。イン側からはらむ回数が減少。
もちろん『ドライビングの慣れ』もあるかもしれませんが・・・セッティングの方向性が間違えているとすれば、ドライバーはドライビングをきわどい方向へ変化させないハズです。おそらく、良い印象で帰ってくるんじゃないかな〜?なんて思いつつ、ピットにて表面温度を測定。
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3本目:路面温度19.5℃ F6戻し R8戻し
タイヤ:Goodyear EAGLE RS Sport 冷間?
50 46 49 | 48 47 45
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49 52 54 | 56 49 44
温間2.5 ベストラップ 1.22.1
【フィーリング】
いい感じ。55Rでちょっとオーバー気味。
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全体的に温度は下がってしまっていますが、4輪ともにほとんどバラツキなし。sr-4さんのフィーリングも良い印象で返ってきて、予想は的中。タイムも短縮しているようです。
3本目データでは、ほとんどバラツキなかったのですが・・・敢えて言うならば、リアイン側が高い値、反対にリアアウト側が低い値を示しています。内外の温度差バラつきは5〜12℃。sr-4さんのフィーリングでもコーナー中でオーバー傾向、外からじなが見ている感じもそんな傾向。
『若干、リアの挙動を安定させたい』という考えから、リアをR8戻しからR6戻しへ変更。2ノッチ分硬くして4本目へ突入。ところが・・・
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4本目:路面温度18.0℃ F6戻し R6戻し
タイヤ:Goodyear EAGLE RS Sport 冷間?
52 50 55 | 53 52 57
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48 49 57 | 56 43 44
温間2.6 ベストラップ 1.21.9
【フィーリング】
3本目よりターンインが渋い。ステア切り足したときに、アンダーオーバーの変化が大きい。
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3本目に比べ、フロントの温度は全体的に上昇していますが、期待していたリアの変化はほぼなしでした。内外の温度差バラつきは9〜12℃。sr-4さんのフィーリングもあまり良くなさそう。結果として0.2secタイムアップしましたが、これは温間が2.5→2.6へと上昇していたのが功を奏しただけ・・・なのかもしれません。
あとから考えると、3→4本目は減衰を上げて硬くするのではなく、逆に柔らかくしたほうが正解だったかもしれません。すなわちF8戻し、R8戻しということですね。それによりロードホールディングを上げたほうがタイヤは発熱、内圧も上昇してバランスが良かったかも・・・と思ってます。4本目終了時のsr-4さんのフィーリングは、それを物語っているかもしれません。
ただ、2→4本目でタイムが短縮する方向へ持って行けたのは良かったと思っています。コレは、こんな感じでじっくりデータを積み重ねていくしか・・・方法はありませんね。(^^;)
(↓)は4本目、sr-4さんがベストラップの1.21.9を記録されたときの動画。車載をみても、結構安定した挙動ではないか・・・と思います。
タイヤ温度の解釈は難しいと思いますが『どのタイヤが上手く仕事をしていて、どこが仕事をしていないのか?』が客観的にわかるのは非常に面白いと思いますし、セッティングの方向性を出すにも非常に有用なツールではないか?と思います。ドライブした際のフィーリングだけでセッティングしても・・・泥沼に陥りそうですし。(^^;)
2012/2 sr-4さん袖森-5 posted by
(C)ginapoolholic
こんな感じで①③の課題は何とかクリア、②もデータは持ち帰ってきたので・・・これから更にデータを検討してみます♪(^^)/