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2009年10月24日

100:0の事故案件で考えること。

100:0の事故案件で考えること。 実は夕方に、昨日コメントいただいたRYO@Gさんの事故についてのお話を書きかけたのですが、何故か操作ミスをして消してしまいました。

ということで書き直しです。


>内容は相手の車はトランク部分の損傷がひどく、修理代が65万円掛かります。100%私の過失ですので、保険で支払いますと告げたら、何と相手の車の相場が45万円以下なので、それまでしか支払いませんと言われました。

基本的には保険会社の言うとおりとなります。
修理見積金額を支払うのが通常なのですが、その車の残価と車の修理費を比べていずれか低い金額が支払いの上限金額となります。

ただ、その残価金額というのも、保険会社の言うことをそのまま聞いていては埒があきません。
そんなわけで私ならどうするか。RYO@Gさん側に付いた場合と相手側のカペラ側に付いた場合の両方で考えたいと思います。


まずRYO@Gさん側に付いた場合。

先ず申し上げるのは、保険とはそういうものだ、という御説明をします。あくまでも車の残存価値もしくは修理費用のいずれか安い方を支払え、というのが法的な賠償責任の範囲です。それに従って動くのが保険会社です。
人情としては分かりますし、多分にそうあるべきだとも一個人としては思っていますが、あくまで法的な判断に基づいた賠償範囲はそこまでなのです。いくら契約者からの要請があったとしても、そこは動かすことは出来ません。
事故というものは加害者であることもあれば被害者であることもありえます。被害者側であった場合には、逆に相手側に求償することは出来ないのです。
ではどうするのか、という際に用意しておく最後の砦になるのが車両保険です。それを相手側が用意していなかったのならば、それは相手側の保険加入時の御判断がそうであったと言わざるを得ません。

ただ、これで相手方が納得いくかどうかはわかりません。ただ、法的な賠償責任をこれ以上追求されるとことはありません。
今ならば対物超過特約を付ける事によって時価額+50万円までの範囲で、買い替えをするのではなく、修理をするなら、という条件付で保険での支払いが可能になりました。
ただ、昨日の投稿ではないですが、「こちら側が付けておく事で、同様に、それを相手方にも期待する、ということは出来ない」という事もあるのがつらい所です。それがこの特約の最大の弱点です。




さて。でもそのままでは収まりの付かないこともあるでしょう。
ただ、保険会社も「支払うべき理由」があるのならもちろん支払いに応じますが、彼らもあくまで会社員である以上、上司のハンコがもらえない条件で書類を作るわけには行きません。
そんなわけで、何とか45万円の枠を60万円の支払いに近づける方策を考えなくてはいけません。なんだか加害者側か被害者側で動くのか、という枠ではなくなってきますが気にすることなく先に進みましょう。どっちかというと被害者側であったときの動きではあります。



先ず保険会社の45万円、という数字。この根拠を探ります。
こんな時代で、ありがたいことにネットで中古車相場が調べられます。「Goo NET」という中古車情報誌のサイトがありますが、ここだと「何年式のクルマはこれは幾らで並んでいるか」が簡単に出てきます。ここでの中心価格帯と保険会社の言う金額の差を見ます。

あ、そうそう。基本的には100:0案件の場合、被害者側には代車が提供されますが、私の場合、お客さんには迂闊に代車の提供は受けさせないことにしています。その代わりにさっさと自前の代車をお客さんに提供します。
なぜかというと、最後の折衝の場面で、この代車費用を交渉の材料にせざるを得ない場合が往々にあるからです。

修理見積の金額も、鈑金屋さん直で取る場合と、わざとディーラー見積りを使う場合と使い分けます。中には直接保険会社に持ち込んで、アジャスター(事故見積りの鑑定人)に見積りを作らせる場合もあります。
車の修理工賃は基本的に標準作業時間というのが各作業ごとに決められており、その作業時間はどの保険会社、どのメーカーも同様の数字を使っています。で、そこに時間工賃と呼ばれる「1時間単位の工賃」を乗じた金額を工賃としているのですが。これが、鈑金工場直の数字とディーラーの数字が違うんですね。浜松の場合、工場だと6000円台で、ディーラーだと8000円台なんです。このため見積り金額が安すぎる場合と高すぎる場合のケースバイケースで使い分けます。
今回のカペラの修理金額65万円がディーラー見積りならば、恐らく2割位は削れます。つまり52万円くらいまで。
幾らディーラーが見積もったとしても、基本的にはそこのディーラーの工場で作業する訳ではありません。必ずといって良いほど外注か、別の所にある自社工場に持ち込みます。で、そこで工賃仕切額3割、部品はディーラー側から持ち込み、なんていう条件で作業させる訳です。
この差額で保険会社との支払い金額を相殺させることも充分可能な線になります。

それともう一つ。ここで代車を使うわけです。1日仮に3000円だとしても掛ける修理日数分です。修理見積り金額65万円は、私の感覚でいうと3週間というよりも4週間前後の修理期間が見込まれる見積り内容です。という事は4週間で8万4千円の代車料金が発生しますから、充分差が埋まる可能性も出てくるわけです。

このくらいでしょうか。私が担当ならここまで考えます。
ただ、個人がここまでの動きを各方面に対して段取りを組むということは難しいと思います。
なので、車両保険を付けて、対物超過特約を付けて、後はすべてお任せします、というのが無難なやり方になるんですけどね。

私の動きが必ずしも良いと感じていただけるとも限りませんし。まあ御参考までに。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2009/10/24 23:24:43

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この記事へのコメント

2009年10月24日 23:59
解説ありがとうございます。

私みたいな凡人の保険知識は限りがあり、保険会社か行きつけのショップ等に任せるしかないです。

事故を起こさない、遭わないに越したことないですが、やはり自動車保険はじっくり検討しないといけませんね。
コメントへの返答
2009年10月25日 0:59
偉そうにいってしまって大変恐縮なのですが、これは今だから言える内容なんです。
私にも、人には言えないほどのすったもんだもありましたし、今なら言うべきでないと思うことでも当時は感情にまかせて言ってしまった事とかもあります。思い返すに恥ずかしくも愚かしい思い出です。
これによって人様に迷惑をかけたことも1度や2度では済みません。正直今でも出す顔がない先もあります。

自分のような立場からすれば、他の代理店さんがやっていることの中も見えていますのでアラも分かるのですが、恐らく一般の方からすれば、代理店の質を見極めるのは難しいだろうと思います。
これは実際のデータとして、自動車保険の継続率は90%程度と言われています。それともうひとつ。事故の起きる確率は10年に一度程度とも言われています。
2つを考え合わせると、高い確率で事故をした方は保険会社もしくは扱い代理店を換えている、という事でが読めてきます。つまりは事故処理に不満を持って保険会社を換えているという事ですね。

ただ、代理店の質や対応はその時でなければ読めません。
ただ、各保険会社の自動車保険は、正直な所細かい規約は異なるところはありますが、大体のところで契約内容は似通っているのが現状です。個人的には大筋さえ押さえておけば、一定レベルの対応までは、どこで入っても大差はないとも思っています。

良いところばかり言っても仕方がないので、今後、少々恥を晒すようではありますが、大失敗に終わった例なんかも取り上げるつもりです。
また御参考になさってください。
2009年10月25日 10:50
お友達の承諾ありがとうございます。
最近、知り合いの人がもらい事故に会い、残価価値か修理費のどちらか安い方だというのは最近知りました。かといって、車両保険と対物超過特約に入ると、かなりの保険料アップなので、悩ましいところですね。
コメントへの返答
2009年10月26日 10:34
コメントありがとうございます。

そうですね。
その安い・高いという感覚は人それぞれなので、私が一概に「この程度なら安いと思います」なんて言ってしまってはいけないのですが、「身を守る」という事を第一義として捉えるのなら、優先順位としては1に車両保険、2に対物超過かと思います。

1の車両保険には大きく分けて「一般車両保険」と「車対車+A(会社によって呼称が異なります)」があります。最低ラインでいえば「車対車~」でいいでしょう。また、免責金額を設定することによって保険料を抑えることも可能です。
最近は「無過失事故」といって、貰い事故のような形態の事故に関しては等級ダウンをしなくて済む、という保険もあります。

何パターンか試算してみるといいのでは?と思います。

ただ、やはり思うのは車全般のトラブルに関して、最低2~30万。出来れば50万程度の「緊急避難資金」というべき余裕資金を常に除けておけると一番いいという気はしています。
何かというとそれくらいは欲しいと思うんですよね。車検に事故に故障に、定期交換部品に。
これだけあれば気持ちにも余裕が出来ますしね。

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「[整備] #タフト ダイハツ・タフト オーディオレス車への純正ナビ取付 https://minkara.carview.co.jp/userid/603944/car/3542135/7641092/note.aspx
何シテル?   01/14 11:39
どノーマル車が好きなので、派手なカッコにしたりとか、ボディへのお絵かきはしません。中味もそのままです。仕事が暇な時はクルマを磨こうかなあと思ったりもしますが、大...
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