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イイね!
2011年01月04日

マツダというメーカー

圧縮比14のガソリンエンジン・ディーゼルエンジンには正直「ほほう」と思いました。

以前ご紹介いただいた畑村さんのエンジンに関する本の中にも「ガソリンエンジンもディーゼルエンジンも、圧縮比14あたりが本来の理想線」という文章はありましたので、ああ、そういうもんなのか、という頭はありました。でも、実際にマツダがそれをやってきたというのには素直に感心します。
ただ、どうしてどうやって14の圧縮比としているのか、というからくりについてはそれ以降全く解説の文章を見ていないので、頭の中で理解するには至っておりません。



そんな中、先々月号あたりのマガジンX誌上でそれに触れた文章があったのですが、それをやっと先日ちょこっと目にしました。
正直未だに理解しきってはいないのですが、その文中の最後尾に「これを期に、『マツダって良いじゃあないか』という気分が生まれるのでは」という些か希望めいた文章がありました。これが少々引っ掛かっています。
近頃の「ざ・総括」メンバーは以前に比べてメーカーに近い人たちが多いようで、どうも作り手側の視点に偏りすぎているきらいが強く感じられます。もう少し周辺に位置する方々もコメンテーターとして迎え入れられた方が?と思うことが多くなりました。以前はもう少し多彩な人たちが参加しておられたような印象が強いんですが。

閑話休題。

今回の圧縮比14に限らず、i-STOPやミラーサイクルエンジンの実用化、遡ればロータリーエンジンなどの例もあるようにマツダというメーカーの技術資産はたいしたものだと感心します。
また「ヤバイ、ヤバイ」と言われ続け、でもその度に起死回生の一発を放ってこれたのもたいしたものだなあ、と。初代FFファミリアとか初代デミオとか。

デザインも個人的にはけっこう好きなものが多いです。もちろんロードスターもそうですしセンティアも良かったし、ユーノス800も好きだったなあ。
セールス当時、大嫌いだった所長がふとミーティングの最中に「マツダのデザインをトヨタのクルマにかぶせて売ればもっと売れる、なんていう話はセールスの間では昔からよく言っていた事だった」なんていう話が出たことがありました。あの人が他社のクルマを褒めるのは非常に珍しいことでしたのでよく憶えています。



ただ。現実的にはそれだけの物を持っていたメーカーだったにせよ、数字的には惨敗だった訳です。なぜか?


セールス当時、非常に嫌なパターンの商談の1つが「マツダ車の下取」話でした。その中でも頻繁にあったのが「スペクトロン(orボンゴ)」を下取にしたハイエースワゴンの商談です。

だって、下取金額が低すぎるんだもの。

いくら仕事だとはいえ、あまりにも安過ぎる下取価格の提示は嫌なものです。200万近い車を1年半乗って70万以下とかいう時もあったかなあ。とりあえず「幾ら位で買われましたか?」って聞く所から始めるのがいつものパターンでしたねえ。

まあ、所謂「マツダ地獄」だった訳です。


セールスの目から見たマツダと言うメーカーは、非常に好ましい車を作るメーカーではあるのですが、その販社たるマツダディーラーはねえ。正直嫌なディーラーでした。
何が嫌って、この時期で言うと「正月1/3より営業」とかね。そんなに早くから仕事するなよ、って。まあ、この辺ホンダもそういう傾向が強いですけど。もっと休もうよ、という感じでした。
後はチラシなんかで「45万引き」とかね。なんか商売のやり方がね。でたらめすぎるというか。そんなに引くなよ、という感じの。で、1回これやっちゃうともう後に引けない訳ですよ。前は幾ら引いたのに、今度はこれだけか?ってね。もうそれが慣習化しちゃっている、特に2t以上のサイズのトラックなんか酷いもんです。


まあ、こういう面を見ている人間からすると、マツダのクルマは「清濁併せ呑む」つもりでエイヤッと買うしかないんだろうなあ、という感じです。だから圧縮比14のエンジンを積んだクルマ達が高評価を得ようが得まいが、あの営業陣営に売らせたら「いつものマツダ車」になる可能性は非常に高いだろうなあ、と。
恐らくプリウスがマツダ発のクルマだったとしたら、ここまでの存在にはならなかったと思うんですよ。プリウスはトヨタ製だったからこその今までの経緯となったと思うんですよね。

マガジンXの評価陣が「取り立ててどうという事の無いクルマ」という程度の評価しか下していないことの多いトヨタ車ですが、それでもやはり下取査定をしてもらうと評価は高いです。もちろん、下取の良さだけが車を決める要素では無いですけど、それは安心感ですよね。代替に際しても、予算というか持ち出し金額の障壁は確実に低くなりますし。
「普通に、取り立ててどうってことのない」という観点はもっと評価されてもいいのでは、と。


マツダはいいメーカーさんだと思います。でも、営業側がそれを武器に出来ていない印象はします。売れている時には有頂天になり、売れなくなるといとも簡単に大乱売に走る、という感じでしょうか。クルマそのものが営業マンである時は良いんですけど、ひとたびその図式が成立しなくなるとね。
だからもっと技術を売る会社として自前の販売網を縮小し、OEMでスバルマークをつけてみたり、日産マークを付けたものを作る、というのもアリなのでは?という気はします。それこそ日産ブランドで「スカイアクティブ」を発表したら、日産ファンだったら狂喜乱舞するんじゃあないのかな?とか。「やはり技術の日産だった」とか言ったりしてね。
あ、別に馬鹿にしているわけではありませんので誤解のなきようにお願いしますね。


そんな訳で、個人的にもマツダは非常に期待度の大きいメーカーではありますが、半面非常に危なっかしい駄々っ子を抱えている、というイメージもあるんです。
いっその事、かつてのトヨタ・ビスタ店(現ネッツ店)を一斉にマツダディーラーに鞍替えさせるとか?旧トヨタオート店の連中は大喜びするだろうなあ。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2011/01/04 13:09:32

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この記事へのコメント

2011年1月5日 21:25
こんばんは。
自分も、マツダの新型エンジンが圧縮比14台だって事が気になってます。
ガソリンもディーゼルも、頑張ってますよね。
ATもそれに合わせて、進化していると謳ってますね。

でも、販売する側が商品の魅力を伝える実力が無いと、正直厳しいですよね。
少し前に、インプレッサからコンパクトカーに乗り換える事を検討してたのですが。
お客の立場から、商品の魅力をきちんと伝えられているなと感じたのはスズキの営業の方だけでした。
あとは、減税と補助金、値引きと下取りの事だけ…
商品の魅力をお客に伝えられない営業の方って、どうなんでしょう?


今回のお話、懐かしいですね。
ユーノス800、アンフィニMS9のデザイン大好きでした。
子供の頃、憧れでした。
オート店、ビスタ店がネッツ店に変わってから随分経ちましたね。
コメントへの返答
2011年1月6日 11:13
コメントありがとうございます。

これは売れない時期であったり、売れない人であったりするとよく陥ってしまうパターン(お前が言える立場か?と言われそうですが)なんですが、得てしてそういう人やそういう状況にある人は、商売に余裕がないのでいきなり条件を切るところから始めてしまうんです。

確かに取引条件というのは商売上、重要なポイントではあるのですが、でも値引をすればいいってもんじゃない、というのもまた事実。

まずはお客さんに、その商品(もしくはセールス)に惚れて貰う。

ここを通過してもらわねば、こちらの土俵には引き込めません。値引条件とは、最後の最後にお客さんとすり合わせをするために「そっと」提示するべき性格のものなんです。
一時、値引情報誌なんてものが持てはやされた事がありましたが、アレなんかも興味のあるクルマの値引情報が掲載されていなければ意味を成さないでしょう?

新技術、圧倒的な動力性能、秀逸なドライバビリティ、きれいなボディ造形などなど。そういう意味では、マツダというメーカーは稀有なほど魅力に溢れる商品群を持っている所だと思っています。だからこそ起死回生の一発を放つことが出来た、とも言えます。
その点、トヨタというメーカーはケレン味は少なく、基本お座敷列車がメインストリームですから、セールス当時は「ああいう車を納められたら幸せだろうなあ」とよく思ったりもしたものです。

日頃からの人間関係が出来上がっている商売は「お前が持って来たいものを持ってこい」状態ですから、楽なものです。商品のセレクトから、条件から、ほとんど全てが私の裁量でまとまりますから。勿論要望はあらかじめ伺ってはありますけど。
「そろそろ換えようかな」、という言葉が出た時点でほぼ話は決まっている(注文がもらえる)、という状態ですね。「買うこと自体は決まっているけど、中味が決まっていない」という感じ。

逆に今までの経緯がないお客さんは、興味のある車を扱うお店にお客さん自身が自ら出向く、ということをスタートラインにしますから、そういうきっかけの商売しか経験していない営業さんでは「魅力の訴求」などは未経験の分野となるでしょう。
わりあいスバルは、自社商品のオタク指数が高い人が多い、と聞きますから、話し出すと止まらないような気がしないでも無いですが、今時の営業手法では、セールスが商品に惚れるということ自体があまり必要とされない営業形態なのかなあ、と思いますし、それに馴れすぎてしまったという事の弊害なんでしょうね。
2011年1月8日 11:17
遅くなりましたが,明けましておめでとうございます.
本年もよろしくお願いいたします.

お話のマツダですが,私もまったく同じことを思います.
技術や自動車の完成度は非常に高いのですが,それを売る側の完成度がとても低いと,東京在住時代は何度も感じました.
もっとも,モーターショーの説明員やマツダ直営ディーラーでの話でしたので「あぁ,こんなものなのか」と,最近は思いますが….
ですので,個人的に好きな車種は結構ある(RX-8とか,ロードスターとか)のですがあのディーラーへ出向くのか,と思うと足が重くなります.
たまたま当たりのディーラーをひくこともありますが….

もう少し,店頭の人も「自分たちがそのメーカーの顔なんだ」という意識が必要なのではないかなぁ,と思います.
コメントへの返答
2011年1月8日 12:01
コメントありがとうございます。本年も宜しくお願い致します。

セールスの笑い話で、「セドリックの新車を納めに行って、帰りは下取車のクラウンに乗って来たのだけれど、古いはずのクラウンの方がはるかに静かで乗り心地も良かった」と日産のセールスに言われたことがある、というものがありました。

正直なるほどなあ、と思いますが、もっともこれは日産車に限った話ではなくトヨタ車とそれ以外のクルマ、とした方がいいかな、と思います。
つまり、見栄え品質の劣化も含めた経年劣化を見越したクルマ作りをしているフシがそこかしこに見られる(見られた?)のがトヨタ車のいいところの1つでもありました。
この辺が、営業陣営だけの面ではない、マツダをはじめ各メーカーの配慮の足りない所では?と個人的には勘繰っています。そういったところもトヨタ車の下取の高評価に繋がっているのでしょう。



さて、マツダの営業陣営のお話なんですが。

これも各メーカー系のディーラーに共通する所(でも、ホンダ系だけはちょっと感じが違うような気はしますが)なんでしょうけど、ディーラーのセールスさんって、その勤務先が処女地な方がほとんどなんです。多分。
何が言いたいのかというと、看板のあることの有難味を実体験として経験している人が殆どいないんですよね。看板のない所から転職先としてディーラーに入社した、という方は殆どいない。
つまり、メーカーの顔役としてのディーラーの人間、という意識は全くとは言いませんが、通常は殆ど意識されていないと思います。まあ、電話応対だけはバカ丁寧になったなあ、と感心しますけど。


ちなみに私が就職先としてトヨペットを選んだ理由は、学生アルバイトとしてステレオセールスをしていた過去があるからです。
当時はオンキョーというメーカーの専属セールスとしてお店に立っていた訳ですが、中身(音)はよくともネームバリューが非常に大きなウエートを占めている、ということを当時思い知りました。だから個人的に思う事はあったにせよ、結果的にはネームバリューの強そうな商品を多く扱っていそうなディーラーを選んだ訳です。

まあ、そんな話はともかくとして。
でも実際問題として自分の住む世界に疑問を持つ、というのは生きにくくなるという意味では自分の首を絞めることにもつながりかねないので、よほど周到に振舞うか、ハナから独立を意識するか、という選択にならざるをえない、という事にもなったりします。

何だか年寄り臭い返答だなあ、これ。

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