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イイね!
2011年01月08日

アイサイトって本当にいいの?

アイサイトって本当にいいの? 今までに何度か「今度のスバルのアレ、すごいね?!」とお客さんに言われました。スバルのアイサイトの事です。私自身としては「ああそうですねえ」という程度以上に反応したことはなく、半ば以上無視を決め込んできました。

別にスバルの技術者を非難するつもりはありません。
もちろん、そういう研究テーマを与えられて、具体的にどういう形で結実させるのかの目標を定め、必要な技術やデータの蓄積とシステムの構築、エンジンやトランスミッションとの協調制御から何からと、恐らく私の想像もつかないほどの広範囲な研究・実験の成果がアイサイトに結実しているのだろうと思います。
しかもそれを10万円程度のオプション金額でまとめあげているのですから大したものだとも思います。




擬似自動運転に関しては随分前から研究がなされていました。私の知っている範囲でいうと通産省の時代に官主導で行われたというASVがあります。アドバンスド セーフティ ビーグルの頭文字を取ってASVというわけです。

聞く所によると、随分なレベルにまで開発は進んだらしいのですが、最後の最後にブレーキの制御で頓挫した、という文章は目にしました。
ブレーキの踏み始めのタイミングやらペダルの踏み込みの量・早さ、減速の加減によるブレーキの効き具合の調整など、当時のコンピューターではその統合制御は手に余る処理量であったようで、なかなか実用化というレベルにまでは行かなかった、という内容でした。
まあ、私としてはいつものように「まあ、そういうもんか。なかなかブレーキ制御というのは難しいもんなんだな。それを何気なくやってのけている人間の脳みそというのはすごいんだなあ。」と納得したんだか、しないんだかよく理解できないままに「そういうお話のようだ」というところでこのお話はキリにしてしまっていたわけです。


さて、時代はいつの間にやら超高齢化社会がつい目前にまで来ている、というご時勢です。
来るべき「総落ち葉マーク」時代に備え、交通事故を如何に増やすことなく未然に発生を抑制する手段を模索していた行政や、そうした状況を如何に自社の製品アピールの材料に転化させていくのかに苦慮していたメーカーにとって、自動運転の実現は福音にも似た響きを持つ言葉であったことでしょう。


たしかに、ブレーキすらまともに踏めない、シフトレバーの操作すらきちんとできるか怪しい、といった「運転免許を持っていられること自体が疑わしくなる」程度の運転技術(意識?)の持ち主にとっては良いものかもしれません。

でも。

それ以前に、そんな奴に運転させるの?というか、そうまでして運転免許をばら撒く必要があるのだろうか?というもっと根っこの疑問には答えが用意されていません。

だって、軽自動車ですら1tを越す車重も珍しくないこの御時勢ですよ?それが時速30キロなんてもんじゃあない、50キロなんて序の口の運動エネルギーで以ってその辺をウロウロしてくれる訳です。
自分で計算した訳ではありませんが、ものの本によると車の運動エネルギーは今時の主力戦車の戦車砲並みの運動エネルギーに匹敵するなんてお話だってあるくらいですからねえ。

たしかに、人間誰しも幸せを享受する権利はあるでしょう。でも。そのための義務とは自動車教習所に決して安くはない教習料を支払う、という事だけではないでしょう?安全に運行できるだけの能力を兼ね備えるべきという事だってあるはずだ、と思いたいです。

開発者の方々やメーカーのご苦労はさておき、アイサイトを普及させるということの意味を、ただ単に「安全な車」を増やすという、まるでどこかの「エコカー詐欺」のような極めて一面的な捉え方しかしないのは「如何なものでしょう?」と思ってしまいます。でもクルマって安楽椅子じゃあないでしょう?たしかに楽に、長距離を早く移動出来る便利な乗り物であることは事実ですが、やってはいけない事だって少なからずあるはずだと思うんですが?

ちょろんとしか調べていませんが、目に付いた所では「自動運転を認可しないのは許認可権を握っていたい官僚の思惑があっての事だろう」とかね。あまりにも自動運転に関してマンセーすぎやしませんかね、某自動車評論家の方の文章でしたけど。


多分批判を頂くことも随分あるだろうとは思います。でも、こうした方向性は車のとるべき方向ではない、という気がしてなりません。半公共移動手段として生き残る車の形ならばアリかなあとも思いますが。私自身がこうまでして乗らなければならないほど怪しい運転レベルになったとしたら私としては潔くすっぱり運転を諦めるしかないですね。
実際、近頃は極力暗くなってからは運転しないようにしています。歳のせいか夕方になると目がショボショボしてくるので。


アイサイトのいいか・悪いか、という問題よりも「まだ大丈夫」という、自身の能力への過信・無関心が一番の問題なのかもしれません。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2011/01/08 22:16:26

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この記事へのコメント

2011年1月9日 0:56
踏み切り待ちの自転車につっこんだ車を思い出しました。

最近、ナビのモニタでテレビ見ている人が増加してると感じます。
とても怖いです。。

2度程ひかれたことがあるので、私は慎重派のつもりですが、
気をひきしめないとなと思います。
コメントへの返答
2011年1月9日 9:45
コメントありがとうございます。

テレビですか...。
私が乗っていたアイはレンタカー上がりという理由から、テレビ配線が切ってありました(三菱純正ナビ装着車)。まあレンタカーならばそういう対処もあるでしょう。
暗くなってからクルマを走らせることがないわけではないので稀に気がつくのが、まるで「灯篭流しのように」ずらりと並んだバックレストの後に埋め込まれたモニターの羅列です。運転席用には御丁寧にサンシェードの裏とかに埋め込んでいるんですよねえ。馬鹿げたことに。
メーカー各社も「運転席からはテレビが見えないけど助手席からはテレビ画面が見える」モニターとか、サイドブレーキからの情報を拾って停止している・いないの判断をさせたり、GPSの情報で移動している・いないの判断をしたり、などと色々な手を繰り出してきてはいます。でも、やはり何らかの「逃げ道」が公式的にではないにせよ用意されていることが常です。

もちろん、頂いたコメントにそういう言葉が見え隠れするのですが、「不注意な(色々な意味で)」運転者に対してアイサイトは事故防止の決め手になるのかもしれません。アレさえ付いていれば、事故は防げたかもしれない、という。
ただ、それは「ハナから運転させるべきではなかった」ように思います。私的には。


じゃあ、私に出来ることは?と聞かれたら自身が気をつけることに加え、テレビそのものを配線しない、とかね。どうせ見ないから苦にならないし。後はワケの判らん要望は却下するとか。
ちなみに一人、先ほどのモニターの羅列を希望してきたお客さんが以前ありました。その他の理由もあったのですが結果的にお付き合いをお断りした、なんて事もあります。クルマ屋なんて言えばなんでもやってくる所、と思われるのは心外ですからね。
2011年1月9日 14:37
「ハナから運転させるべきではなかった」
私もそう思います。

不完全な人間がものすごい運動エネルギーを持った
不完全な車を適当に走らせてるのが怖いなという感想です。

そして、自分もそうならないように気をつけないといけないなと。
コメントへの返答
2011年1月9日 18:39
コメントありがとうございます。

私が完全である、というつもりは毛頭ありませんが、少なくとも「何とかに刃物」という状態にはなりたくないな、とは思っているつもりです。
または、そういう風に周囲に思われぬよう気をつけたいものです。
2011年1月9日 21:06
こんばんは。
本当に最近は、運転する事の危険さを忘れてる人が多いと思います。

特に自動車は、楽に移動する為の道具じゃないと意識させなければならないかと。
道具の進化に、頼る事も悪くは無いかと思いますが、
ドライバーの意識が低下してる現状なので。
日本国内だけでみれば、AT車やミニバンの普及を見てると、
クルマを運転していて感じる事や、考えなければならない事をしてないように思います。
運転中に、TVを観る必要性が理解しかねます。

もはや安全に運転できないレベルの技術しかない落ち葉マークの方が免許を手放さないのと、
若者の車離れは、どうも関係してならないように個人的にですが思います。
クルマの進化の方向性としてなのですが。
コメントへの返答
2011年1月10日 10:06
コメントありがとうございます。

何でもかんでも欧州がいいというわけでもないのですけど、クルマに関してはあちらが本家本元なだけあって、車の発生理由にきちんとした裏付けがあるような気はします。

ブログの中でちょっと触れていますが、クルマは安楽椅子ではなく、長距離を早く、安全に移動する為の道具です。
忙しくって移動時間を節約したい方々(=収入金額の多い人)は普通の一般人よりも、より多くのお金を払って更に短時間で移動でき・目的地に着いたときにもバリバリ働けるよう快適に移動できる空間を備えたツール(大排気量の大型車)を買う訳です。VIPカーがどうしたという生ぬるいお話ではありません。もちろん見得もあるのでしょうけど。だからベンツは徹底的に実用車だって言われるのですよね。
そういう意味での「庶民の4気筒に富裕層の6気筒」というヒエラルキーも分からなくもありません。

翻って日本ですが。

私が運転免許を取得したのはまだAT限定すらない20年ほど前の話になります。
その当時、学科教習を受けて「これだけ何でもかんでもすぐ徐行の、一旦停止の、安全確認だらけの交通規則じゃあ、走るなというのと一緒じゃあないのか?」と溜息をつきながら思ったものです。
実際流れの切れない道路など皆無に等しく、唯一流れの切れなさそうな高速道路でさえ最近は運転そのものに不慣れなドライバーによって占拠され、事故やら故障やら逆走などを原因とする渋滞を引き起こされ、いい迷惑を蒙っています。あそここそ短時間で目的地に着きたいが為に更にお金を払っているのに。

結局国内では道路の流れが悪すぎてクルマ本来の性能が求められていないと言うか。そこまでである必要がないと言ったらいいのか。
詰まる所、全ての道が下道でしかない状況が故に、テレビが点いていても運転に支障があまり出ないほど流れが緩やかというか。情けないことに。


暴言であるのを承知で言うのであれば、車道に出てきて牽かれたら牽かれた方が悪い(自転車も含む)とか。あと「一寸の虫にも五分の魂」的な、「動いていたら、それだけで2割の基本過失が発生する」等という、やられた方からしたら泣くに泣けない変な裁定とか。そういうところを改善していくのも1つかなあ、と。

もっと、クルマを車として使える状況であって欲しいですねえ。

2011年1月10日 20:28
おばんです。

個人的に「これってどうなの?」と思うことがありますねぇ・・・。

「何故そこでブレーキが踏めないの!?」と思う事故が多いですし。

高齢化という問題もありますが、でも「それって・・」としか。
コメントへの返答
2011年1月11日 16:10
コメントありがとうございます。

以前にも採り上げた事のある「高齢者割増(+7%位らしい)がとうとう始まるようです。東京海上と損保ジャパンですね。
まあ、こういうのは大手さんから手掛けてもらわないとなかなかに認知されていきませんからね。

近頃の車の方向性としては「なるべくドライバーに判断・操作をさせない(=その方が効率が良い)」というのがあるわけですが、それが却ってドライバーのイザという時の判断力を根こそぎ奪って行っているような気はします。
それに加えて「ゆとり教育」という風潮は「深く考えさせることをしない」という思考パターンを助長しているような気もしなくもない(最近の所謂「教養番組」もそんな感じが強い)ので、板挟みになっているっぽい私のような世代はどうしたらいいんでしょうかねえ?

高齢化という問題よりも、社会全体の幼児化のほうがもっと深刻な問題のような気もしてきました。

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