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イイね!
2011年03月24日

「お上のすることに間違いはない」という幻想と、それに振り回される庶民

今日のブログの元ネタはJI1Vさんの記事です。記事中にアップされている映像を見て思い出したのが、会社員時代のある出来事でした。


ある時、納車準備をしていたときの事です。ふと手元に来た車検証を見て「あれ?」と思ったのがきっかけでした。何と折角出来上がってきた車検証のお客さんの名前が間違っている(漢字が違っている)ではありませんか、という事態。おいおい、こんなんじゃあ納められないじゃあないの。知らない振りして納めるワケにもいきません。

先ずは一発、パートのオバちゃんにかましました。
「アンタ、書類のチェックが仕事のクセに、何でこういう事に気がつかないんだ。これが来たのは一昨日のはずだろうに今になってこれが発覚しているようじゃあ明日の納車に間に合わないだろうが。」
もちろんパートのオバちゃんは平謝りですが、謝ってもらったところで今更リカバリーは効きません。

その光景を横でみていた課長がパートのオバちゃんに助け舟を出します。ちなみに、このオバちゃんを採用することに決めたのはこの課長でした。何を言うかと思えば。

「柴田、お前が書類を書き間違えたということはないのか?」

この予想もしない応酬に簡単に引き下がるほど当時の私もお人好しではありません。「印鑑証明やら車庫証明もあって、それと付っきりで委任状を書き上げて。ここでもチェックし、地区(本部の登録管理セクション)でも書類チェックがあって、更に自販連でもチェックがあって。更に登録受付窓口のチェックもくぐり抜ける書き間違いがあるわけないだろ。何年この仕事やってるんだ?」

現実問題として、3重どころか5重くらいの書類チェックがある以上、少なくとも私の手元から出ている書類に間違いのあろう筈がありません。そうでなくとも現場のセールスが扱う程度までの書類で、私が提出書類をミスしたことなど一度も無く、仮に書損をしたとしてもリカバリーが即座に出来るよう、印鑑はあらかじめ2通り貰っておくことを徹底している私です。


つまり考えられるのは、

陸運局が車検証を作成する際のデータ入力が間違っていたのではないか?

というのが一番ありそうな理由です。今、これを書いている時点で思い返せば、地区本部で作成しているはずのコンピューター読み込み用の申請用紙(OCR用紙)の文字が間違っていた可能性も否定しきれませんけど。私はそれを見ていませんしね。


いずれにしても、誰が責任を取るにしても、とりもなおさず車検証を正しい文字で出し直してもらわない事には明日の納車ができません。言い争いをしている課長と私とのやりとりを見かねた所長が間に入ってきました。
「柴田、車検証を再作成してもらう手続をしてもらえ。ただ、これだけは1つ言っておくが、仮に陸運局が入力ミスでこういう車検証を出してきたのが事実だとしても、陸運局は絶対に認めない。そういうもんだ。
あそこは、
絶対に自分たちのやったことに間違いはない
と言い切ってくる。間違っているとしたら、お前達の出した申請書類が間違っていた、と自動的になる。仮に車検証がでてきたその場で漢字間違いを指摘すれば、その場でやり直してくれるが、一旦受け取りが済んだら間違いは無かった、と言うことになる。だから、お前は面白くないだろうが、申請書類の文面は『私の申請が間違っていましたのでごめんなさい。直してください。』という文面の書類を出すことになる。面白くないだろうが、そこにお前の署名・捺印が欲しくなる。すぐに取り掛かれ。」


と、まあこんな具合で面白くないながらも屈辱の文章を書き上げ、署名捺印をし、お客さんには「こんな事は滅多にないんですが......」と言い訳しつつ、とりあえず新車は約束の日に納めさせていただき、後日再作成した車検証をお届けする、という段取りでその場は納めました。




例えば同様の事と思えるものに、新車の型式申請があります。

おそらく新車の類別区分の番号を取得する数の分だけメーカーは完成車を国土交通省に持ち込み、お国としては「これならば基準を全てクリアーしているので、完成車として車を作ってもいいよ」というお墨付きを与えた上で「生産承認」を出す、という流れなのだろうと解釈しています。この申請には1台当たり数百万というお話も、漏れ聞こえてもきます。
つまり、それだけのお金を取っているからには、私に言わせれば「お墨付きを与えたからには、その責任だってあるはずだ」と思っています。



ところがリコールだって実際には頻発している現実もある。どの面下げて、リコールの届出を受けているんですかね?お墨付きを出した側の仕事の質だって問われてしかるべきだと思うんですが。


損害保険の資格として「損保マスター」なる区分けがあります。もちろん私も持っている資格ですが、その資格試験の中に「法律」「税務」という分野があります。
その法律分野の試験勉強をしていたときに気が付いたのですが、普通、一般企業に勤める人間が何事かやらかしてしまった時にはその当事者と共に管理責任者にその責が問われる、というのが普通です。ところが公務員は、何故かその個人が責任追及されることは無く、あくまでその雇用者たる地方公共団体なり、国なりが責任を負うだけ、なんだそうなんですね。早い話、誰も個人としては責任を取らない、という。





もちろん、個人に責任をおっかぶせるには大きすぎる話も時にはあるのは理解できますが、個人追求が無い様では、やりたい放題になる可能性は否定しきれるものではありません。
公務員たるもの、規律と責任感は人一倍あってしかるべし、というのが一般的な期待値だと思うのですが、やはり怠けたくなるのが人間である以上、きちんと責任の所在をハッキリさせるところから始める必要があるように思えてなりません。早い話が「給料分の仕事をしろよ」ってだけなんですけどね。



今回の大震災をいい方向に生かす心算がもしあるのならば、これをきっかけにすれば民主党の支持率だって変わってくるだろうに、とは思いますが。


無理だろうなあ........。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2011/03/24 12:39:32

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この記事へのコメント

2011年3月24日 13:21
クルマでは有りませんが、
自宅を建てた時の登記時にこんな事が有りました(怒!

ボクの家は軽量鉄骨造なのですが、
法務局が記載する際に「木造」と書いてしまいました・・・
それを指摘したのは町の固定資産課だったのです。
ハウスメーカから依頼されている事務所が
謝りに来たのですが、
「登記簿の記載ミスは向こうは認めない」ので
綺麗な登記簿にするには、費用が掛かると・・・・

親父が「良いよ」と言ったので、釈然としない
ながらも納得しましたが、非を認めないのは
困ったものです・・・・
コメントへの返答
2011年3月24日 13:54
コメントありがとうございます。
ははあ。そんなこともありますか.....。


保険屋の立場からすると、登記簿の内容は「頭から」間違いのあろう筈のない根本資料として扱われます。例えば火災保険の際の構造チェックであり、地震保険の「築年割」の適用可否の判断資料として。ハウスメーカーからの完成引渡し書類はその代わりに使えるということであって、基本登記簿の記載から判断されることってけっこう多いものです。


昨日アップした個人情報に関することにしてもそうなんですけど、役所の管理責任というか、管理運営を任されていることを期待される者として責任重大さというか。その出発点としての自意識にあまりにも欠ける部分がありすぎるような気がしてなりません。
プライドといっても良いかもしれませんが、そのプライドの出発点があまりにも卑屈なところから出ていることも少なくなくって、タマに首を絞めてやりたくなるのを堪えることもあったりなかったり。

あーあ。

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「[整備] #タフト ダイハツ・タフト オーディオレス車への純正ナビ取付 https://minkara.carview.co.jp/userid/603944/car/3542135/7641092/note.aspx
何シテル?   01/14 11:39
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