2011年10月15日
結局は自分で判断するしかない
昔マルチにはまった奴(仮にAとしておきます)に引っ掻き回された事があります。言っちゃうとAとは同級生の隣近所の奴なんですけど。
結局Aは、マルチに取り付かれた事を恐らくはきっかけとして、せっかく当時新入社員として入社した富士通を辞め、そこに首までどっぷり浸かり、必死にしがみつこうとしていました。
今にして思えばマルチの雰囲気って、アリコジャパンとかソニー生命の勧誘の雰囲気とそっくりだったなあ。プルデンシャルはちょっと毛色が異なっていた感じはしますけど。まあそれはともかく、ああした保険会社の、ヘッドハンティングと称する営業社員引き抜きトークとものすごく似通っていたような気?
まあ、基本は同じようなもんなのかなあという気もしますけど。
私がAに関して知っているのはその辺までの事です。そこからしばらく消息の知れなかった奴は、7~8年ほども経ったころ忽然と浜松に帰ってきて私の前に立つことになるのですが、またしても何やかやと私の状況を引っ掻き回した挙句、性懲りも無く恩知らずな言動を口にしたため、今現在もまた連絡を取り合う事はしていません。
まあ結局、私にとってAという奴は面倒ごとを持ち込む巡り会わせの星を持つ奴なんだな、という認識をようやくにして得た私です。少なくともAから今年の年賀状までは来ていましたが「下げチン」と関わる事は危険極まりない行為ですから返事もしない方がいいだろうなあ、という判断をしています。
ちなみに浜松に帰ってきたAはしばらくフラフラとした後、とある電気屋さんへ就職してました。私のところへ連絡をしてきた理由は単純です。こともあろうに新車セールスの私に向かって「中古車が欲しい」と言い放ったのです。まあ、一事が万事こういう奴だったわけです。
その後電気屋から、その系列店の中古電気屋(まあハードオフですね)に配置転換され、しばらくそこに居た筈でした。筈でした、というのはそれ以降Aに見切りを付けて連絡を取る事をしなかったからです。
2年ほど前に村の厄年祭りの集まりで久方ぶりにAと対面したのですが、知らぬ間に転職したとのことでした。もう転職が癖になってしまっているのですね。
で、「へー、どこで何やってるの?」と水を向けると「報道関係の仕事をしている」とか何とか。っても後に続く話を聞いたら新聞配達をしているとか何とか。おい。まあ、新聞配達も報道関係つったら報道関係なのか?まあ、こういう奴だなあ、と。
話はマルチに戻ります。
当時アルバイト(電気屋の販売員)で忙しかった私に突如連絡を取ってきたA。用件は何かと思えば「どこかで会えないか?」と。
まあしばらくぶりだった事もあって会ったんですが、2人で飯でも食うのかと思えば何やら知らん奴が着いて来てる。
で、何言うかと思えば「とにかくこの人の話がすばらしいので聞いてみてくれないか」と。こっちはバイトが終わってそのままで飯も食わずにいるのに喫茶店で飲みたくもないコーヒー一杯で面白くもない話を延々1時間以上も聞かされたわけです。結局のところの用件は「荻窪の事務所でセミナーがあるのでぜひ聞きに来て欲しい」と。
まあ、こうしたオープニングで何なにやらワケの判らん話に付き合わされるハメとなったわけですが、お人よし(=馬鹿)な私は妙な具合で一生懸命になっているAが可哀想に思えた事もあり、その後1年少々の間何かと引っ張りまわされ引っ掻き回される月日を過ごす事となりました。
それでもモノは受け取り様で、田舎からポッと出の馬鹿な小僧が、みょうちくりんな世界に関わった事で、恐らくは今後関わりあう事は無いであろう変な世界や空間を見る事ができた機会を得た、という出来事なんかもあったりはしました。
ただ1点、Aと私が根本的に違っていたのは基本的に私は人の言うことなんぞ聞いちゃあいないと言うか信用しちゃあいないという点でした。Aの場合は頭が良いのか悪いのか、とにかく言われたことがそのまま口から出てくるような奴で。自分で本当に考えてるのかな?って言う感じがちらほら。
逆に私の場合は自身が経験した事を通じてしか物事が理解できない石頭で単細胞な奴ですから、相手が得意気に喋っている事の半分も理解できていない事もしばしばでした。聞いている振りだけはしてたんですけどね。
その当時のマルチの元締めは藪井秀樹(秀之?)という人と、その人が会長を勤めていたらしいプレステージジャパンというへんてこりんな名前の会社です。今は表立っては出てきていないのかな?
もっとも名前を変えるくらいは平気でやってくるでしょうから情報提供が無ければネットで引っかかってくる事もないでしょうしね。
先日、そんな奴が居たなあと、ふと思って「藪井 プレステージジャパン」で検索してみると出て来るもんですねえ、未だに。何かむかーし見た事のあるような無いような名前もちらほら。
「経営者を100人作る」とか言う話しもなんか聞いたことあったっけかなあ?とかさ。未だに人間力だの経営者セミナーだのとか言って、経験の無い、判断能力のある筈も無い学生や新卒連中に一生懸命空気を吹き込んで。どうせカモは毎年後から後から流入してくるわけだから、新規獲得には困らんだろうなあ、とか。
で、吹くわけですよセミナーじゃあ。
これからの日本を支えるための活動をしなきゃあならん、だのとかカッコイイ事言いつつ、俺はこれだけ女にもてるだの、俺のしているロレックスはいざとなれば換金できるだの、車が好きでロールスロイスをはじめとして何台も持ってる、なんて話もあったっけかなあ。
類稀なる営業力、という話でこんなエピソードもありました。
以前この藪井さん、ディーラーに勤めていた時があったそうです。で、商談に行って契約が取れたはいいが「あまりの営業力のため、どの車が売れたのか決まっていないにも拘らず、クルマを買う話だけが決まっていた」という逸話でした。
車販売の経験の無い奴にそんな話をすれば「すげー」ってなるのでしょうけど、今の私にそんなこと言われたって「お前馬鹿か?」というだけです。クルマを買う事だけは決まったなんて、チャンチャラおかしくって「へそで茶が沸くぜ」ってなもんです。
よくある、ごくありふれたそうした状態から話を一歩進め「どのクルマの、どのグレードや色で、どんな販売条件で、どういうオプションを組み合わせて注文をまとめ、書類も一式貰ってきた」&「(出切れば)前受け金も○万円受け取って、領収書も切ってきた」というところまで行き着かなければ新車販売という仕事は安心など出来ません。
私に言わせれば、こんなお粗末な自慢話では逆に「仕事の出来ない営業だった」事をばらしている様なもんです。
まあ、いろんなマルチがあるのでしょうけど、一つだけ言えるのは「居心地の良さそうな場所を求める事と、その他の全く関係の無い話とを混同する」のは止めといた方がいいよ、と。そんな風に思います。そんなんで会社辞めちゃったら後に引けませんからねえ。
また、久しぶりに電話してくる奴なんかも要注意ですねえ。Aのような。まあ、同窓会のお知らせくらいならまだしも、と思いますが。
あと、なるべくなら儲け話には鈍感なくらいが丁度いいのかもしれません。お人好しも程々にしてね。
でも結局最後は自分で判断するしかないんですけど。くれぐれもご注意を。
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Posted at
2011/10/15 19:05:39
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