2015年03月03日
昨日、車をぶつけちゃったというレスキューコールがありました。
特に御本人にもケガは無く相手も駐車場のポールだとの事。ぶつけてしまった現場に警備員の方が居たけど「みんなぶつける所ですからいいですよ」と言われそのまま帰ってきた、との電話でした。
ということでお言葉に甘えて予定していた用事を済ませた後にお伺いしたのですが、お車自体は結構ひどい状況なので保険会社への事故報告の事もあり現場確認だけはしておく事にしました。
さて、そんな訳で現場に着き、あちこち探しては見たものの「件の駐車場のポール」は見当たりません。出来たばかりのスーパーなので、目に留まったポールは皆綺麗で「どこで擦ったの?」とアチコチ歩き回りましたが寒いのも寒いし面倒臭くなってもきたので警備員の方々に「お仕事中で申し訳ありませんが...」と聞いてみましたが皆さん御存じない。
やむなくもう一度お客さんから聞いた証言を頭の中で繰り返し、おそらくこの辺か?と見当をつけ目に留まったのは駐車場内のポールではなく、一方通行を示す道路標識のポールでした。
ま、結論からすればビンゴで標識にはくっきりと接触痕が。
それでも、と傷の確認のため偶々持っていたメジャーを取り出し傷の高さ位置の確認をしたのですが作業中、先ほどお尋ねをさせていただいた警備員のおじいさんが近寄って物珍しそうに私のすることを見ていられました。そこで一言。
「こんなところにぶつけやがって下手くそな奴だなあ。本当に免許持ってやがんのか?全くどいつもこいつも運転が下手くそなのばかりで見てるこっちが呆れるようなのばっかりだ」
おそらく仕事柄殆ど来店された方と挨拶程度の会話すら交わす事も殆ど無いのでしょう。ズケズケと見も蓋もない事を仰います。
「だから俺たちは絶対運転の手助けはしない。親切心で手助けをしてやっても何かにぶつけられた途端に『下手な誘導をした俺たちのせい』で俺の所為にされるからな。黙って通路上の歩行者が居るときに棒を振るだけだ。しかし本当に下手くそな奴らばかりだ。」
昔なつかし大学受験の頃、東京の人たちの、あまりにもの他人に対するそっけなさにひっくりした浜松の田舎者だった当時の私ですが、どうも近頃は浜松も随分とそっけない空気に変わり始めているようです。
もう少し回りの人たちを会話を交わす。その場限りの人だと心の中では思っていたとしても、一言でいいから「ありがとう」とか「ご苦労様」くらいの言葉を掛けてみるといった、ほんのちょっとの気持ちを伝えてみる事も時には大事なんじゃないのかなあ、と。
皆さん色々と思っていても口にされていない、色々な思いもお持ちな様ですよ?
Posted at 2015/03/03 08:02:22 | |
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2015年02月20日
昨日、保険代理店向けの見学会という触込みで、ビックモーター浜松南店に併設された板金・車検工場をジロジロと覗かせてもらいました。ビックモーターに関してはネットでお調べいただければ、と思います。
で、何で保険代理店向けなのかと聞かれれば、ハナから保険代理店からの紹介ならば「工賃10%off」を謳っていますからイコール
「保険会社的には保険金の支払も抑えられるし、何より損保ジャパン日本興亜自身がビックモーターの株主でもあるし、保険代理店的にも損害率が抑えられる可能性も大きくなるし」
という事なのでしょう。
そんな前置きはともかくとして「見学会があります」と保険会社の総合職から案内が来たときには「そんなかったるい事に付き合えるか」くらいの気持ちでした。ただ、それはそれ、最新鋭の設備を謳う修理工場の設備を一度くらいは覗いてみるのも話のネタにはなるか、と思い直し行ってみた訳です。で、その感想。
ぶっちゃけ最後は腕だ、とは頭では分かってはいるつもりです。分かってはいるつもりなんですが、
ただ、あそこまで資金力と物量作戦で周辺設備と固められてしまうと、果たして「3ちゃん農業的」に少人数で稼動している個人経営の修理工場・板金工場はこれから先どこを目指せばいいんだろう
とものすごく考えさせられました。
もちろん個々の設備は規模や大きさなどは違いこそすれ、例えば密閉式の塗装ブースくらいは持っているところもあります。
しかし鉄扉で隔離された塗料保管庫には常時攪拌式(初めて見た)の塗料棚が鎮座し、塗料ミストとホコリの除去を目的とした還流式の空調(もちろん温度調整付)が密閉式の塗装ブースには備え付けられ(これは見た事がある)ており、天井にはレールが張り巡らされ、そこには何台もの可動式ヒーター(これもはじめてみた)がぶら下げられていました。
板金作業のスペースには整然とフレーム修正のための作業台が何台も(小規模な工場だと2台程度)並び、実際の作業光景は見られませんでしたが、場合によっては1箇所の修正箇所でも何台もの作業台を同時に使い、当たり方・潰れ方に併せた多方向の引っ張り方もするのだとか。
またスポット溶接機も、一般の工場ではお目にかかったことのない作業アーム付きのでかくて高そうな機種が鎮座していました。電圧も可変式で、車種データを入力すると車に合わせた溶接電圧を自動選択してくれるのだとか。これも修理工場の装備として見たのは初めて。
他にも色々あるんですが、大掛かりな仕掛けで感心したのが工場の作業スペース脇の床の金網で蓋をされた側溝です。そこから空気を吸い出すような仕組みになっているとの事で清潔さを維持するためにそこまでするのが印象的でした。
工場というのはどうしても汚れがちです。修理するクルマの下回りから落ちる泥や砂だってあります。板金工場ですから、削ったパテのかすやマスキングテープ、マスキングシートの切れ端、欠けたクリップ、舞い散る塗料のミストなどなど、ごみや汚れの原因など数え上げていけばきりがありません。ついでに床に工具が散乱している光景だって珍しくありません。
ただ、こうした汚れやホコリは仕上がりの悪化を招き、作業ミスの原因にもなり、パーツは紛失しやすくなり、ひどいときには再作業だって誘発します。作業時間の増大は収益の悪化に直結です。
もちろん早く仕上げるために手を抜かれたらどうしようもない、ということも一方ではあるんですが、それはそれとして作業者や担当者以外からも進行具合が見えるよう「作業の見える化」にも非常に気を配っている、という説明もありました。
清潔さに関してはもちろんマクラーレンの工場並みまで求めるつもりはありませんし、今回は作ったばかりの工場の見学ですから綺麗だったのは当たり前でもあります。ただ出来れば1年後とか2年後にどの程度この工場内の綺麗さが維持できているものか、もう一度見学を企画してもらいたい、とは思いました。
とまあ板金工場はこんな感じ。
ただこの設備に囲まれて、更にメカニックのレベルが揃った日にはどうやって対抗手段を講じたものか、非常に思い悩みます。少なくとも古巣のトヨペットが開設していた板金工場よりは設備や考え方は徹底していると思えました。
加えて、そういう御時勢だという事もあるでしょうけど修理車の受入から引き渡し前の完成検査、そのときに使うチェックシートに並べられたチェック項目など、ためしに1回何か作業を出してみようかなあ、と今考えています。
車検整備工場の方は奥まで見せてもらったわけではないのですが、非常に綺麗な床材が敷き詰められ、一番手前にアライメントテスターが鎮座していました。
さてさてこんな感じで工場見学は早足で終わった(まああんまり興味のなさそうな面々ばかりだった、という事もあるとは思います)んですが、感と経験を頼りの作業もいいけど、使える設備を最大限に活用した上に更に経験を上乗せした仕上がりってどんなもんだろうか?ということにも興味が沸きます。
あ、あとウカウカしてると他所から来た事業者に自分自身が喰われるぞっていう危機感も非常にあります。まじめに。なかなか厳しい時代です。何か今の自分の仕事ぶりに上乗せできないか背中から追い立てられている感じです。
Posted at 2015/02/20 14:17:02 | |
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2015年02月07日
おそらくディーラーに試乗車が常時配備され始めたのは初代イプサム発表の頃だったかと思います。試乗車といわれて思い出すのが、その初代イプサムの商談時の話です。
当時は、今は亡きビスタ店(今はネッツ店に看板が変わっています)とトヨペット店でイプサムを併売していたわけですが、もちろん両店舗とも展示車はさすがに用意していたものの、試乗車に関しては対応が分れていました(もちろん全国で系列別の対応がその様に分れていた、という話ではありません)。
当時静岡トヨペットとしては「試乗車を全店舗で用意する」という対応をしていたのですが、対するビスタ浜松では「試乗車は用意していないが、その浮いた経費分で値引きはがんばります」という事を公式的にか否かはともかく、営業マンには言っていた(言わせていた?)ようです。
当時トヨペット店の営業マンだった私からしても、試乗車に対する対応は会社の方針ですから一営業マン個人としては致し方ない事だったとは思います。ただ許せなかったのは複数のお客さんから
「イプサムのお話でしたら先ずはトヨペットで試乗と新車見積もりをしてもらってください。その後にまたビスタ店に寄って貰えば必ずそれ以上の値引き条件を提示させてもらいます。」
とビスタ店の営業に言われたと言ってトヨペット店にご来店いただいた方が複数いらした事です。頭に来ましたねえ。
お客さんの中には、お買い物の際にこちらがびっくりするほど慎重な吟味をされる方がいます。もちろんそれは「お買い物」という行為そのものを楽しんでいるという事でもあるのですが、クルマの試乗に関してもその方にとっては例外では無く、非常に慎重というか何と言うか、ある意味無茶な要求ではあるのですが「1週間借りて1000kmくらい走ってきた」(ちなみに借りたのはベンツのCLS)という話を聞いたときには感心したというよりはあきれてしまいました。
もっとも、その方の
「高いものを買うんだから慎重に吟味したうえで納得できなければお金は出せない」
という主張にはぐうの音も出ませんし、実際にその1年後くらいには新車のEクラスを買われていましたから、そこまで待てる営業マンというのもある意味営業マンの鏡なのかもしれません。もっともそのヤナセの営業マンも辞めちゃってるけど。
でも中にはその真逆の方向で、まだ発表にもなってもいない、カタログすら無い、営業マン用のセールスマニュアルしかない状態で、実物を見もしないで新車をご契約される方もいらっしゃいます。まあそんな状態で売ってしまう私も私なんですが。ちなみに最近ではCX-3を御成約いただきました。
昔で言えば30系のセルシオとか40系のソアラとか。ただ、冷静になって考えてみるとCX-3だって300万円。セルシオ・ソアラあたりだと700万円後半ですから、そういう金額のクルマを、そんな売り方をしてしまっていいのか?というのは非常に悩ましいところです。
お試しということでいうと就職に関して思い浮かぶのが新入社員の試用期間です。たしか静岡トヨペットでは当時、採用後に半年間の試用期間がありました。
実際私のような成績の悪い営業マンなどからすると本当に正社員に登用してくれるのかが当時は不安で仕方ありませんでしたが、将来性を見込んでくれたのか、はたまたそこで首を切った事がないというだけの事なのか、無事正社員にしてくれたときにはほっとしたものです。
ただねえ。自分のことは全く棚に上げて思ってしまうのですが、メカニックで使えない奴は扱いに困るものです。一応ながら整備専門学校は出て整備士資格くらいは持ってはいるのでしょうけど、オイルフィラーキャップを閉め忘れてエンジンルーム内をオイルまみれにしてしまったなんて話くらいならかわいいもので、ひどい話になると指摘されるまでガソリン用とディーゼル用のエンジンオイルを間違えている事に気が付いていない話も聞きましたしね。おそらくもっと酷いのもあるんだろうなあ。
こういうメカニックには工場としても現場仕事は任せられないので適当な時期を見計らって車検予約要員になったり、フロントガラスの撥水コーティング位しかやらせてもらえないメカニックになったりします。
それでも流石に試用期間中にクビになった、という話は当時は聞いたことはありませんでしたが、今はどうなんでしょう。酷い話を聞いたりもするんですが。
話は飛びますが、選挙の洗礼を受けた議員先生にお試し期間があるという話は聞いた事がありません。でも、どうも近頃は「議員になってから酷さに気が付いた」という例に事欠かないようです。そう思うと、お試し期間って結構魅力的な気がするんですが。
もちろん議員先生に限らず公務員関係とか、はたまた一時の輝きではあったにせよ理系女子の希望の星になった人など、そういえば昨年は話題に事欠かない一年でしたねえ。今年はどうなんでしょうねえ。
Posted at 2015/02/07 13:36:37 | |
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2014年12月01日
平成7年ごろの話だったと思います。
もちろんそれ以前からエアバックのオプション設定はあったんですが、その殆どは運転席のみの設定で、オプション金額も35,000円位だったような記憶があります。助手席用が5~7万円くらいだったでしょうか。ABSも助手席エアバック並みの金額だったような気がします。
そんな状況を覆したのが当時の日産でした。「うちは安全性を売り物にする」商法を始めたわけです。たしか運転席エアバックを標準装備にしたのが始まりじゃなかったかな。当時「エアバックが付いているから安心ね」って、いかにも誤解を生みそうな事を年配の女優さんが喋っていたCMを思い出します。
それだけで安全が確保できるなんてウマイ話がある訳ねーだろ
って話はさておいてですね。
で。
トヨタが売られた喧嘩をそのまま黙ってやり過ごす訳がありません。それを受け素早い反撃を開始したのは流石と言っていいのか、それとも今まで出し惜しみをしていたと言った方が良いのか。まあそれはともかく、反応は確かに早かったです。
で。打ち出してきた反撃キャンペーンがこれでした。
「トヨタは運転席だけじゃなくって助手席のエアバックまで標準装備で、ついでにABSも付いてるぞ」キャンペーンですね。いやーあれは早かった。しかも安かった。
そのキャンペーンをきっかけにして次々とトヨタでは安全装備強化型の改良型が発表され、かなり早い期間内で全車標準装備化を成し遂げてきたのには当時、素直に感心しました。しかも以前のオプション金額を考えると異常にリーズナブルな価格(せいぜい3~4万円程度の差額だったような気がします)で標準装備が成し遂げられていましたから、トヨタの本気度も相当なもんだと当時は思ったものです。
しかもその安全装備キャンペーンがひと段落したと思っていたと思っていたのも束の間の話で、トヨタは矢継ぎ早に安全ボディ構造「GOA(ゴア)」ボディを打ち出してきました。
トヨペット扱いでの初のGOAボディ車は100系のマーク2登場時だったかと思いますが、先の90系の経年劣化(特にドアを閉じた際に出るガタツキ音でそれを感じました)を身にしみて知っている人間からすると100系のあまりの変わり様には感動したものです。
さらに後年、トヨタ的には初代プリウスや初代ヴィッツの登場が控えている時期でもありますから、思い返せば車のひとつの変わり目の時期だったのだろうとは今更ながらに思います。
脱線しすぎたのでエアバックに話を戻します。
そんな安全装備キャンペーンが張られれば、それにつられて「じゃあソレを」なんていう方が大勢いらしたのも事実です。ただね。あくまでもエアバックってのは
S.R.S エアバック
なんですね。メインではなくサブのレストレイント(拘束具)システム。あくまでもメインはきちんとした乗車姿勢とシートベルトの装着が前提のシステムです。もっとも、うわさの新装備(?)が施された新車を見に来てこんな説明を受けた人もそうはいなかったでしょうけど。
ソレはソレとしてエアバックには作動条件もありますから、必ずしも毎回作動するわけでもないし、でも瞬時に膨張させるためには目の前で火薬を爆発させている訳で。もちろん安全性は確保している筈ではありますが。
そんな事を思うと冷静に考えれば個人的にはあんまり乗り気になれませんから、先の「エアバックが付いているから安全」という安直なキャッチコピーは非常に危険な気がします。
しかも今の私はめがねをかけていますから、エアバックを作動させてしまったら果たしてどうなるんですかね?
ちなみに側突をされたことがあります(そのときのクルマは全損)が、その時かけていためがねはやっぱり行方不明になっていました。
そんな諸々の事もあって私はエアバックがそんなに好きではありません。ただインフレーター(エアバック膨張用の火薬)への接続コネクターには極力触りたくないので外そうとまではもちろんしません。
ソレはそれとして極力エアバックの効果がきちんと発揮される様に(当たり前ではありますが)シートベルトはきちんと締め、弛みは無い様にして背もたれも極力起こします。またシートの前後位置も手を伸ばして手首の位置にステアリングホイールが来る辺りに調整をします。
そういう事をしている人間にとっては、街中で良く見かける異様に寝そべった運転姿勢が謎で仕方ありません。自分で「怪我をしたい」と言っている様なもんですからね。
そんなこんなでエアバック。
無理なコストダウンを強要されれば危険な事は目に見えた話だと思います。しかも、搭乗者がそのシステムをきちんと理解して乗らないと期待した効果も得られなくなる可能性大なシロモノです。
ベンツなんかだとチャイルドシートを助手席に乗せた際に使う助手席エアバックのキャンセルスイッチがありますが、危険回避の手段としてはそういうのも一つの手だと思います。
結局メーカーにはずいぶんと突き上げが来るご時勢ではあるんですが、乗り手のモラルや理解の低さが招く不幸な事故や被害だってそんなに少なくないような気はします。今回の、海外での事故例の詳細は知らないので、あまり迂闊な事も言えませんが。
もちろん、きちんと装備を使いこなしてもらうためのメーカー側の工夫はあってしかるべきだとは思いますが、機能するための前提条件をクリアーした上で効果が期待されるエアバックのような装備は
「あらかじめ設定された作動前提条件を満たさない場合は作動しません」
的な警告灯があっても良い様な気もします。近年のシートベルト警告音みたいにですね。
Posted at 2014/12/02 09:46:55 | |
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2014年11月16日
場所は使い様ということもあり、私のような営業メインでディーラーを主な整備委託先としていない人間でも、たまにはディーラーに連絡を入れることもあります。
で、電話をかける側になった今の立場になって不便で仕方ない事の一つが代表電話番号しか公開していないこと。
私がディーラーの現役セールスであった時代は登場間もない便利ツールとして携帯電話を使い始めた頃でした。それより何よりトヨタ自身がIDOと呼ばれた現AUの大株主でもあり、トヨタディーラーがAUの卸元にもなっていましたし。
そんなこともあって私自身は何の疑いもなく個人の携帯電話番号をお客さんに公開していました。結局その方がお客さんにとっても便利でしょうし、お待たせることもないでしょうし。
ところが時代はいつの間にか空気が変わり、私がトヨペットを退職して以降吹き荒れたのが個人情報保護法と企業側の顧客防衛施策の風でした。
たとえば私の頃などは、自分の販売した車の注文書控えを退職時に私物の一部として持ち出すことに何のお咎めもなかったというか、そんなことに注意すら払われていないほど脇が甘い時代でした。
では今は、と言えば
「情報を一切外に出さないこと」
「そうした情報を元にした職業に就かないこと」
「上記の2点を踏まえ、退職後に会社に損害を与えるような仕事をしないこと」
といった文言の誓約書に一筆署名を入れさせられるようになったらしいです。自分自身はそういう文書を書いたことがないので「らしい」としか書けないのですが。
そんな訳で今はディーラーの営業マンが退職後、保険代理店店主になって独立するために損害保険会社の代理店研修生になることはできなくなったようです。
もっとも、そういう縛りは平社員レベルでの話で、部長職などの管理職クラスが役職定年を迎えると「豊富な経験を生かして~」などという枕詞に続いて
是非ウチに来て下さい
と、定年後の第二の職場を用意してくれる某保険会社(私が聞いたのはT京K上でした)もあるやに聞いていますから、結局「所変われば言葉も自在に変わる」というのはドコの世界でも似たような抜け道が用意されているのでしょう、たぶん。
まあ、脇にそれた話はどうでもいいとして。
そんなわけで今は退職後の行動にも制約を受けるようになったらしいのですが、就業中の制約だってあるわけで、その一つが「個人の携帯電話の番号を公開しない」という決まり事です。
私の頃には散々「携帯電話の通話料は仕事用の通話であるにも関わらず、なぜ会社負担にならないのか」と電話代を払いたくない会社側と揉めたものですが、今は顧客情報の漏洩防止を大事にする方策に変わった様で、あっさりと会社用の個人携帯が支給される時代になった様です。時代は変わったんですね。個人の通話用に携帯が欲しければ、それはそれで自分で個人用の携帯を持て、と。
ただねえ。
この会社用の携帯電話。コールしても電話に出ないやつが非常に多いんですね。結局こちらが業を煮やして会社宛に伝言を残す羽目になることも少なくありません。実際ヤナセの営業ですらそうでした。電話に出ない。返事が帰ってこない。
で、サービス課のフロント宛の電話も例に漏れません。
たとえば特に進行中の作業に関する問い合わせなどがそうですけど、一般的な問い合わせや部品注文なども結局こっちが電話で出て欲しいのはお目当てのフロントマン一人です。冷たい言い方ではありますが別に他のやつには用はありません。
となれば電話を掛ける側からすれば、本来ならそのフロントマン直通のIP電話なりの番号を公開してもらえれば良いだけで、掛けてみても通話中であったり、「ただいま電話に出ることができません」なりのメッセージが聞こえてきただけであっても、それはそれで用は足りる訳です。着信履歴を見て、後で返信をもらえるのなら意味もなく待たされることはありません。
ただ現実には代表電話番号が公開されているだけなので、別に聞きたくもないお決まりの
「お待たせいたしました。お電話ありがとうございます。新型何とかやらの静岡トヨペット浜松有玉店○○です。」
という前口上から始まり、次にお目当てのフロントマンに代わるまでの待ち時間があり、運が良ければその後に本人が電話に出ますが、運が悪いと待たされた挙句に「接客中で...」とか、いつまでたっても保留音のままであることも少なからずあります。まあそんな時はコチラも電話を切ってしまいます。別に保留音を聞くために通話料を払ってる訳ではないし。
しかも仕方なく「じゃあ掛け直してください」と伝言を頼んでもたまに伝わっていないことすらあるので、こっちも仕事を出すのが嫌になることだってあるくらいで。
ということで各ディーラーにお願いしたいことがあります。
個人的には別に営業マンにほとんど用はないので営業の方はどうでもいいんですが、
サービスフロントの出勤予定・出社状況をホームページに掲載して欲しいです。
いくらこちらが年中無休の商売であったとしても相手にまでそれを強要するつもりはありません。代表電話に電話させることを前提とするならば、お目当ての人間が休みであることは明示しておいて欲しいと思います。
仮にIP電話などの直通電話番号を公開してくれるのならば、後は受ける側が出れない状況のときはマナーモードにするなり、休日ならばお休みメッセージに切り替えておくなりしてくれれば良いだけの話です。
電話応対は新人研修のしょっぱなの課題であることが少なくないとは思いますが、たまには自分が電話を掛けてみて、どういう応対であることが望ましく思えるか、ということをやってみるのも良いんじゃなの?って思えます。
Posted at 2014/11/16 13:39:30 | |
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