2013年11月02日
ふと気がつくと随分と「整骨院」の看板を掲げた診療所が増えたような印象です。私の印象だけかもしれませんが、大概の整骨院には「交通事故の診療可」と謳うところが殆どです。
今までにも何度か書いているように、交通事故の治療は健康保険でも可能です。ただ自賠責という「魔法の絨毯」の存在が自由診療という、ある意味「請求し放題(といっても保険点数の2倍位と言われているようですが)」がまかり通る世界でもあるため、少なくとも私の目にした範囲では殆どの医療機関がその窓口に「交通事故の受診に健康保険はお断り」と掲げているようです。
まあぶっちゃけた話キレイ事(交通事故の治療は迅速に、多角的な治療を要するとか何とか)はさて置き、医療機関といえども営利事業の一つであることには変わりありません。
となると普通に考えて「自賠責による自由診療」という美味い話が転がっているのを承知で「診療点数通りの健康保険」による受診をすすめるような、敢えて清貧の道を歩む医療機関も、そうは居ないよねえ?っという非常にシンプルな分かり易いお話なわけです。特に金銭管理者やその部門の責任者ともなればその思いは切実でしょう。お医者さん個人としてはともかくとして。
保険診療と自由診療とで受けられる治療内容に差が出るかも?という疑問もあるかもしれませんが、少なくとも自分自身が受けてきた受診内容やお客さんの受診状況を見る限り両者に差があるようには思えません。
特に大規模な病院ともなれば院長はお医者さんであったとしても実質の経営状況の把握は担当部門の仕事の範疇でしょうから、現場のお医者さんにとっては与えられた状況の中で最善を尽くすという使命感に一生懸命で、報酬内容にまで毎回配慮するだけの余裕はないんじゃないかな、と想像します。多分ね。
これは全く次元の低いお話ですけど、トヨペットのセールス時代を思い起こせば新車の値引き条件など、別に上司が良いと言えば、注文書が通る数字であるならば、それが幾らであろうと構わない、という意識だったのと似た様な感覚なんじゃあないかな、と。
値引き条件の申請など、本来は自分たちの利益を削るだけの話な訳ですから渋るのが当たり前の話である筈です。けど、そんな給料の原資云々という話よりも現場のセールスとしては台数を挙げるということの方がよほど重要な話であり、その方が直近で近々の切実な問題だった、という事です。
脱線話ついでに、営業所所長ともなると管理項目の中に販売台数もある一方で営業所の計上利益額も管理対象の範囲となります。となれば「値引き額の所長決済」=「高値引き額」などという図式など成立しない、というか期待する方が甘いという事は容易に想像がつく話なんじゃなかろうかと。売れた時代の台数至上主義時代ならわからない話では無いんですけどね。
逸れた話をもとに戻すと冒頭の「増えてきている整骨院」も、そうした自由診療の蜜に群がり来る方々の一つなんだろうな、というのが私の印象です。
今年8月の私自身の交通事故受傷の治療に関しては昨今のこうした事情も踏まえ、自分自身をモニターにして近頃増えてきた「整骨院」なる治療機関で受診してみるという試みを今現在も続けています。じゃあ、その感想は?というと。
ちなみに今までにも触れたことがあるかもしれませんが、私自身が既に何度か追突や側突をされている事もあって既に何箇所かの整形外科医院を知っていますし受診経験もあります。また、自賠責保険による治療もあれば労災による治療も経験済みです。自慢できるような話でもありませんが。
で、その経験からすると、ぶっちゃけ今まで経験してきた整形外科医院での治療と、今回試しにと思って「NPO法人 交通事故と労災をサポートする会日本」と大体的に謳った「ジコサポ保険整骨院」なる整骨院に今回は通ってみての、両者の治療内容・回復経過を比較してみると。
あくまでこれは私個人の印象でしかありませんが、今のところ両者の治療内容・効果にそれほど大きな差は無いような印象です。整骨院の方が多少ストレッチじみた内容を含む分マシかな?と言える気はしますが。
ジコサポ保険整骨院での私に関しての施術は患部への電気治療と筋肉のストレッチの混ざったマッサージが主です。そこに+α電動マッサージベットによる全身のほぐしとたまに時間待ちを兼ねた患部への温熱治療が加わる程度です。
今までに受診したことのある整形外科医院の治療と共通するのは電気治療です。マッサージベットは整形外科医院の中でも持っているところと持っていないところがありましたが、これは設備投資できたか出来なかったか、という違いなだけだと思います。電動マッサージの椅子タイプでもそこそこの金額ですから、それが業務用のベット型ともなればある程度の金額はするだろうな、とは思いますし。逆に整形外科医院で見た治療器具で、整骨院にはなかったのが首の牽引具です。
じゃあ両者を比べてみてどうかと聞かれれば、整形外科での治療は「効果があったのかどうかが非常にあやふや」と言わざるを得ない、というのが正直な感想です。
整骨院に言わせれば「整形外科にムチウチ治療を任せるのが専門外の話だ」と言う事になのでしょうけど実際、たまに顔を見せるお医者さんにレントゲン写真を見つつ「ちょっとここの隙間が狭くなってきていますから、もう良いでしょう」と言われてもねえ、という感じ。それが1つの診療所ばかりか3箇所の診療所とも似たような対応でしたから、整形外科ってところはそういうモンだと言われても仕方ないんじゃあないの?と思っています。お客さんが「行く」と言われれば否定はしませんが、かと言って肯定もできません。まあ、多少の弁護をするならば、あくまでもお医者さんは「損害保険の内容に関する専門家ではない」というのが実情でしょうから、あえて保険会社に抗弁してまで一定期間以上の治療を続けようという姿勢は無いのかもしれません。
もう一方の整骨院では「俺は筋肉のほぐしが本分だ」とばかりに、今通っているところではマッサージとストレッチを兼ねた施術をしてくれています。
ただ、やってくれているのはいいんですが、残念ながら施術者によってその技量がバラバラなところがネックです。現在通院しているところでは主に2人のお姉ちゃんが施術者として付いてくれているのですが、その2人ともイマイチな印象が拭えないのが辛いところなんですよね~。お姉ちゃん以外にも2人男性がいるはずなんですが施術して貰ったことは無いです。いいけど。
嫁さんも同じ「ジコサポ保険整骨院」に当初は通っていたのですが、距離や行動範囲の事もあって途中から整形外科医院(個人開業医)への通院に切り替えました。
すると変えた先の、その整形外科医から開口一番言われたのが「旦那さん(私のこと)は、そんなレントゲン設備も無いところに通っていて大丈夫なのか?」という事だったそうです。余計ーなお世話だ。
それはそれとしてムチウチは他覚症状が無いと聞きますから、レントゲン撮影をしたところで完治か否かが必ずしも判断できるとは限らないんじゃあないの?とは思いますが。
ただその先生、嫁さんの次の患者さんにも同じ様な内容を言って大声で整骨院のことをケナしていたと言いますから、余程商売敵の台頭が面白くないのか、それとも本気で私のことを心配してくれているのか。
ただ嫁さんの治療内容を聞くと電気治療一本槍のようなので、それこそ「それだけで良くなるのか?」は非常に疑問です。本人に聞いてみても「んー?あんまり」だそうです。
で、2人共整骨院と整形外科医院とで別々に治療を重ねていたんですが、ぶっちゃけ2人共あまり調子がよろしくありませんでした。それが「大差ない」という印象、もとい感想の根拠です。
仕方ないので何度か2人で温泉に浸かりつつ、そこに間借りして併設されている整体屋さんに何度かマッサージをお願いしていますが、コッチのほうが施術後の具合は良いようです。さすがにお金を出しただけの甲斐がある様な気がします。もっとも、こちらも整骨院と同様、良い整体師に当たるかどうかが一つのネックでもありますから「誰でも」「何処でも」良い結果が得られるかは何度かのトライ&エラーが必要な気はします。
ちなみに先月半ば、保険会社(三井住友)から私宛に
「そろそろ3ヶ月になりますので、一般的には皆さん、その辺りで治療を終えていらっしゃることも多いですので、そろそろ・・・」
と、治療の打ち切りを促すような電話が入りました。どうも三井住友の事故担当からの連絡は間隔が短いような印象です。
ただ、それはそれとして保険会社にそのようなことを指図される謂れはありませんし、それは受傷者が判断することです。そこで
「あなたにそんなことを指図される覚えはない」
と言って電話を切ったのですが、それにもめげず再度電話が掛かってきて担当者の言うことには「3ヶ月を超えると治療機関への診療照会が必要になります」と言ってきました。もちろん私の返答は「お好きにどうぞ」だけだったんですが。
ただ整形外科医だと保険会社の言うように、そこで治療の打ち切りを言い出す事が多いようです。
でも、この辺りの対応は「事故サポ保険整骨院」の名前を謳うだけあって今回の整骨院は手慣れているのか、そういう内容の電話が保険会社からあったことを伝えると「分かりました」の一言で話は終わりました。別に保険会社で治療打ち切りを促されたからといって、それに素直に従う義理はありません。
ちょっと長くなってまいりましたので今日はこの辺で。多分続きます。
Posted at 2013/11/02 15:41:24 | |
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