2013年11月03日
ここ数日話題になった「食事メニューの誇大表記」についてです。
確か発端は内部告発からだったように記憶していますが、このニュースを見た瞬間思ったのが
「てことは詰まる所それに気がついたお客さんは今まで居なかった」
って事だよね?と。
もっとも、「芸能人格付けチェック」という番組を思い起こすまでもなく、良いモン食べていそうな方々ですらあのテイタラクな訳です。ヒルトンのようなホテルに泊まられる方々がどんな人達なのか想像もつきませんが、まあその程度っちゃあその程度だったのかもしれません。
そんなことを言う私ももちろん「大正エビとバナメイエビでどう違う?」と聞かれたところで「なにそれ?」と聞き返す事しか出来ませんし、それより何より今までも、そしてこれからもヒルトンホテルなどに泊まれることはおそらく一生無いだろうなあという程度の貧乏人でしかありません。
まあ、それでもガキの頃なら浜名湖で捕れた車海老の尻尾を生きたままちぎって醤油つけて食べたくらいの事はしてました。あれ美味かったなあ、エビは可哀想だったけど。尻尾を取られてもまだ生きていた残った頭はあとで唐揚げにして塩ふって食べるのがお決まりのコースでした。
脱線した話をもとに戻すと、その内部告発そのものは関係者たちからの悲鳴だったのかもしれませんが、まあそういう安っぽい良心(失礼)はさておき、もし仮に
「メニューの表示通りのものを提供していたとしたら果たして従来通りの額面で収まったんだろうか?」
というところは非常に興味深いところです。もちろんホテルの経営者サイドを庇うつもりでもなんでもなく、ですね。
つまるところお客さんに理解されなくとも高価格食品をメニュー通りに提供し続け高価格路線を歩むよりは、順当に上がり続ける人件費その他の経費を鑑みて「ま、このへんが妥協点でしょ?」というところに内容も料金も落ち着かせた、という苦渋の決断というか落としドコを探った結果なんじゃあないの?という気がしてなりません。
またまた話は脱線するのですが世界の一流ドコ「ヒルトンホテル」と言われれば聞こえは良いかもしれません。でも、中で何を求められていたか?ということに個人的には興味があります。
もちろん私なんぞにホテル業の中身なんぞ知る由もないのですが、外資系ということで一つ思い出すのがアリコジャパンに私がかつて在籍していた時の話です。
あるとき当時のマネージャーが全体ミーティングで「今期の営業成績は対前年比15%増が目標数字だ」とかいう話をしていたんですね。で、その当時入社したばかりだった私はミーティング後にマネージャーに「外資系ってのは目標数字もエラク景気の良い数字を言うんですね」と何気なく言ったんですが、マネージャーから帰ってきた答えは
「向こうの連中はガメついから平気で対前年比二桁増を要求してきやがるんだよなあ」
と半ばボヤいているような内容のものでした。
外資系にとっての進出先というのは、結局は草刈り場と言えば良いのか、植民地経営の感覚ってこうなんだろうなというのか、まあそういうものか、と妙に得心がいったものです。
外資系って結局そういう雰囲気なんだろうなあとは思っているのですが、実際アリコジャパンという会社は「良い成績を上げれば破格の給料を呉れる会社」ではありましたし、何よりそれを魅力に思って会社を移ってきた人が少なからず、というより大半の人がそうだったんじゃあないかな。中には公然と「俺はこの会社が大好きだ」と真顔で私に言う人も大勢いらしたものです。
ただその一方で成績の上がらない人に対しては「基本給10万円」の世界でもありましたし、「2ヶ月挙績ゼロが続くと問答無用でクビ」という冷ややかな面もありました。
でも土日祝日は休みで拘束時間は8:30~17:30までだし特にそれ以上の拘束も何もありませんでした。また年一度の忘年会費用や宿泊費用、何度か開催されたパーティや懇親会費とかもマネージャー持ちですべて無料で、何かの機会を捉えては表彰や成績優秀者プレゼント(ウォーターマンのボールペンとか)とかもよくありました。多分アメとムチをはっきりさせるということなんでしょう。そういえば何故かボージョレーヌーボーの季節には一人2本の無料配布なんてのもありました。
その一方で非常に割りきった、整理されたシンプルな業務システムや管理システムは、それまで私の慣れきっていた自動車ディーラーの業務システムと比べるとものすごく新鮮で勉強になりましたし影響も受けたものです。
アリコを退職後、改めて日本社の損害保険会社に代理店研修生として在籍し、それなりに保険会社の中身やシステムを見てきていますが、まだまだヌルいよねえ、と感じます。
話をもとに戻して外資系。成果を上げればそれに見合う、日本的には法外な収入が約束されるとなれば、マネージャー的には撤退はないよねえ?客足を落とさず、営業評価項目は落とさず。
ご褒美は美味しいかもしれませんが出来ない奴は「どうぞお引き取りください」がすぐ背後に控えているとなれば削れる所は削るよね。理解されないクオリティだったとすればなおさらに。
ただそれはそれとして、これらの「詐称疑惑」の影でイオンの中国産米混入の話がかき消されてしまっている印象があるのが残念です。
関係があるか否かは知りませんが、何故かカドミウムの規制値が中国国内の規制値よりも日本の方が緩いらしく、ということは中国国内で流通させられないような汚染米でも日本の規制値内ならば我先に日本に輸出されて来ている可能性は否定出来ないわけで。
で、そうした汚染米が安さを理由にドコかしらの流通ルートに乗っている可能性も更に否定しきれない以上、まさに「安さ」を売りにした食料は言葉通り「ジャンクフード」になっている可能性もあるんじゃないかな~、とかさ。
みのもんたの話ではありませんが、突っつくべきはドラ息子の不始末云々が本丸であるはずはなく、それよりもそうしてしまった本家本元の本人の不始末であるセクハラ疑惑なり公共事業に喰い付く水道メーターの云々とかを突く方がよほど「クサい臭いは元から」って気がするんですがね。
Posted at 2013/11/03 15:03:02 | |
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