2013年11月13日
とある車を「これ良いね」とか「こんなのが欲しいねえ」と思うためには先ず
「カッコイイと思える」デザインであることが第一条件
なのは、かつての「狂乱のスーパーカーブーム」を思い起こすまでもなくハナから分かりきっていることだと思います。
だからこそ、例えばイタリア製の工業製品などは羨望の眼差しでもって今もって見つめられているわけですし、彼らもまた自分たちの武器をきちんと意識もしていればこそ、武器を研ぎ澄ますことに余念がありません。多分ね。
それこそ「なんとかは七難隠す」と言いますから、いくら故障が多かろうが、惚れればアバタもなんとやら、それが逆に愛おしいポイントにもなってしまったりもするわけです。
もっとも、その一方で矢尽き刀折れ、満身創痍となってご退場される方々も少なからず、という状況も見られるようですが。
例えばピニンファリーナ工場謹製「プジョー406クーペ」ですとかね。本で読んだ限りの情報ではありますが、エラク故障が多かったようです。
実は数年前に本気で「406クーペを買おう」と思い、その寸前まで行ったことがあります。ただ、舞台に登ろうとする寸前で思いとどまりました。まあ今になってそれを思うと良かったのか悪かったのかは神のみぞ知る世界なんですが、正直今でも少々後ろ髪を引かれる気分はあります。それぐらいデザインは大事なんですよねえ、と。
で話を元に戻して、だからこそ各メーカーはこぞって良いデザインを模索するわけですし、実力者のデザイナーを欲しがりもし、スカウトの目を光らせ、己れの能力に自信のある方々などは自らデザインスタジオを設立したりもするわけです。
ちなみに先日お客さんとリーフについての雑談を交わさせて貰いました。
その話の中心はモチロン電気自動車についての云々ではあったのですが、まあ結局電気自動車はバッテリーの性能の伸びしろで今後も左右され続けるのは間違いのないところです。
ただそれより何より電気がああだ、こうだ、なんてのは正直どうでもいい話で、ぶっちゃけリーフそのものに関しては「デザインがどうしようもなくダサいのが許せん」ということでお客さんとの意見は一致しました。
さて、またまた話を戻してスカイライン。
スカイラインには思い入れがあります。それは初めて私が「カッコイイ」と思えた車だから。
私が車を意識しだしたのは就職先を考え始めてからの話なんですが、困ったことにそれ以前は全く日本車に興味がなかったので、それこそクラウンやマークⅡ(当時の現役は130系と81系)ですら判別がつかない有り様でした。そんな私の目の前に現れたのが、初めて格好良い車として意識した当時のスカイライン R32型のGTS-t typeM だったのです(実家の近所に路駐してあった)。
後にその最強バージョンであるGT-Rなるモデルが存在することを知り、さらにはそのスペシャルモデルたるNISMOバージョン、Vスペック、VスペックⅡなどのバリエーションの存在は、昔なつかしモビルスーツバリエーションと頭の中で完全にオーバーラップしていましたから、それはもう憧れの存在というか何と言ったらいいのか。
もっとも実際に就職したのはスカイラインを売っていない静岡トヨペットでしたけど。
まあそれはそれとして、ですから私にとっての「カッコイイ日本車」の原型はR32のスカイラインなんです。あれが良かった。内装はしょぼかったけど。
じゃあ、その次世代モデルは?とくればR33になるのですが、私的には「?」という感じでした。上手くR32のエッセンスは拾っているし、GT-Rのフロントグリルのイメージも投影され、非常にスマートにまとまっているとは思いましたが、今コレにする必要はなかったんじゃないの?とか思っていました。GT-Rはちょっと期待させられましたけど。
R34も同様に期待外れでしたね。ワタシ的にはサーフィンラインなどはどうでも良い要素ですし、単にゴテゴテとしたハリボテのようなボディラインはちっとも魅力的とは思えず。私のイメージ的には鷹目や涙目インプも同様の印象で、やっつけ仕事の無理やり純正改造車という風に写っていましたから、あまり好きなモデルにはなれませんでした。
V35に至っては存在自体が既に忘却の彼方にあるのでノーコメント。
V36はちょっと好きでした。でも実車を見てからは、それ以上ではなくなりました。デカ過ぎるしね、あれ。
結論からすればR33型以降のスカイラインにはずっと裏切られっぱなしです。どうせ買うならカッコいいスカイラインが欲しいです。
じゃあ、今回はどうなの?ということですが。
色々なコメントをアチコチで見ていますが、結論
「あれはもうスカイラインじゃあないよね」
というのが各コメントから透けて見えるイメージです。私も同感です。今回も肩透かしになる可能性大なのかなあ?
デフレデフレと言われつつも何故か車の販売価格は順調なインフレ基調で推移しているようですが、かつてマークⅡのライバル車種と呼ばれていた時期もあるスカイライン。わたしがトヨタディーラーに就職した時に刷り込まれたマークⅡの車両本体価格のイメージは230万円でした。当時のスカイラインもやはり同じくらいの価格帯。
そこからたしかに20年ほどの月日が流れてはいるのですが、ちょっとナンボ何でも今、
同じ名前の車を買おうと思ったら倍の値札
が付いている、というのはちょっとどうよ?って思います。20年前の230万円。同名車種を今買うとなれば、せいぜい300万前後位のインフレ度合い、というのが販価としての納得のしどころ・落としドコなんじゃあないの?と思えます。
ちなみにマークXの2500cc、プレミアムで292万円という売値は、かなり当時からのインフレ率を意識しているんだろうな、と思わせられます。
新型スカイラインの記事には新型ドライブ・バイ・ワイヤのステアリング方式がウリ文句の一つとして紹介されているようです。
でも、それよりも精度の高いラックアンドピニオンギアをボルト2本などというお手軽固定でない、剛性を確保した方式でガッチリと車体に固定してくれる方にコストを掛けてもらった方がフィールや操作感は良いような気がするのは私だけでしょうかね?
Posted at 2013/11/13 13:54:19 | |
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