2018年10月28日
トヨタ~さん、コメントありがとうございます。毎度ながらご返信が長くなったのでコチラで書かさせていただきました。
「新車の案内は積極的」に関して。
実際にディーラーの中に居た人間の経験からすると、新車案内のDMは勝手に本社から大量に降りてくるので好むと好まざるとにかかわらず、ご無沙汰だろうが買って頂いたばかりであろうが今にして思えば、そのまま投棄したほうが経費削減になったんじゃね?とも思いますが、封筒の消化のために「出し続けている」。のが実情でした。
中には「明日からイベントという名の土日」が始まるから、と木曜日になってから大量のチラシとDM用の封筒が営業所に届くことも少なくなく、泣く泣く夜の8時頃になってから手書きで宛名書きをさせられた事も一度や二度ではありません。奥さんのいるセールスは「嫁さんに書いてもらお」と言って大量の封筒を家に持って帰って家庭内残業を強いる人もいました。もちろんその分の残業代が出る筈も無く、なぜか手書きを強要される(宛名ラベル印字なんてシステムも当時営業部門には無かった)理不尽さよ、って感じでした。
車検の見積二ヵ月後と作業無しの「調整あり」記載について。
サービス部門には居なかったのでこれは想像でしかないですが、車検の見積を頼むのならその場で作って貰う方が良いでしょうね。どうせオートマチックに出せるものだし。
ただ、それを依頼されたサービスアドバイザーの事を思うと、意味の有無は別として大量に押し寄せる事務仕事が次から次へとやってきますから、結局今やらなくても良い頼まれ仕事は夜の仕事になります。更に緊急性を感じない仕事は余計に後回しにされます。で、気が付いたら2ヶ月経っていたという結末だったんじゃないかな、と想像します。
個人的な事では納車前のオプション取り付けなど毎度毎度、前の日の晩になってからやっと手をつけてもらえる、というのが恒例でしたから何度サービスの連中と喧嘩したことやら。作業ミスをしたときにリカバリ出来る筈の無い枠に作業させて何考えてんだ、と怒鳴り散らしてました。結局切羽詰ってからじゃないとやらないんですよね。まあ、おかげでチョッとした作業は自分で出来るように・するように自己防衛するようになったんですけど。おかげで今は工具一式持ってるしガレージジャッキまで持ってます。
車検整備は、今は45分車検とか1時間車検とか言って来店してもらうスタイルが多いようです。15年前の当時でもベテランメカなら「一口に車検と言っても何にも無ければ作業時間は4~50分」と口にしていましたし。今時の新車は更に「触らないでね」という作りになっているようです
。それに加えて普通のメニューで1時間車検があれば、逆にいちいち調整などに構ってはいられないでしょうし、上からは時間枠をはみ出すな位のことは喧しく言われるだろうし、そうなるとテスター当ててエラーが無ければ調整完了って事にしてしまっていることもが少なくないでしょうねえ。ブレーキオイルや冷却水交換ですらテスター任せのクルマもあるようです。そのうちエンジンオイル交換もテスター任せになるかもしれません。そう考えると、テスター当てましたよってのが調整チェックになっている可能性もあるのかなあ、と。
昔はブレーキキャリパーのオーバーホールなんて当たり前の作業だったのが、今は部品も設計も良くなったので、そもそもの話やったことの無いメカも少なくないと聞きます。普通にそういう作業をやっていたメカの年齢層は多分40代後半~50代でしょう。
こうダラダラと書いていて思うのは、所詮、上から下までみんなサラリーマンなんで、上の方針には逆らえないんですよ。社長までトヨタ自動車から来たサラリーマンだし。やばくなったら自腹切る覚悟のある人いるのかね?
お客さんの側に立って、なんて口では言ったところで「言うことを聞けなければ、嫌なら辞めろ」と言われれば(まあ、言っちゃあいけないことにはなっているらしいですけど)、やっぱり今の待遇だったり自分の身が可愛いものでしょう。嫌なら辞めて一人で始めたら?と、かつての職場の人間には言いますけど、昔やんちゃで鳴らしていた人だって今でもおとなしく勤め続けてますしね。
ロードスターの開発主査だった貴島さんが著書の中で「技術は面白い。ただ、それを通し続けるのは難しい」と書かれていましたが、そういうことなんだろうな、と思います。
いや、別に庇うつもりは無いんですけどね。自分自身はそうした環境・雰囲気が嫌で飛び出したクチですし。
ディーラーという概念を廃止について。
車販売は卸し先が系列ディーラーに限られていて、家電のように横並び比較されない販売形態であるため、同メーカー間での各ディーラー同士の競争はあっても実態としてメーカー間の比較はお客さん任せで、ディーラーにとっては比較する機会すらない、比較したこともあまり無いというのが実態なんじゃないのかな、と思います。お客様に来店していただけたというキッカケが有るか無いかの違いだけ。
既納先のお客さんからも、本音ではあちらの車が欲しくても「あなたのところじゃ売ってないんでしょ?」って言われて結局自社扱いのクルマを買っていただいたことが少なからずあります。もちろん自分の成績になるのはうれしい事ではあるのですが、電気屋さんのアルバイト経験がある身からすると「欲しい車を自分のせいで捻じ曲げてしまった」と後悔したことも何度となくありました。
そういう後悔をしたくなければ自分が扱い車種を拡げるしかありません。だから当時トヨタ系の車ならご紹介できるようなネットワークを作っていましたし、他社のクルマも出来るだけ自分の手でお届けできるネットワークを作っていました。トヨペットの営業なのに軽トラックの新車も納めてるしね。
口では「一人ひとりが経営者としての意識を」なんてカッコいいことを言っていた上司というか所長がいましたが、詰まる所「お客様第一主義」を通そうとすれば一人ひとりの営業マンが高プロの一人経営者になり、各ディーラーの組織は資金面でのバックアップやクルマと部品の流通等、一人で動くには手が余る部門だけを請け負う束ね役を担うだけで良いんじゃね?って気もします。まあ、イオンモールみたいな感じ?ショールームや工場はあっても中に居る人、一人ひとりは独立していてスペースや設備を貸りてるだけ、みたいな。そうすれば個人では負担しきれない設備も共用できるし。
そんな形態が構築出来れば「一人ひとりがプロフェッショナル」に近づけられるんじゃないのかな、という気はします。
ま、そんなこと考える経営者も居ない様な気がしますけど。
Posted at 2018/10/28 09:59:13 | |
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