2010年05月10日
結局今も昔も電気自動車に於ける最大のネックは電池だって事ですね。電池さえ何とかなれば次の展望が開ける。
ところがその電気自動車のライバルは「夢のエネルギー源」を現実の物としたガソリンエンジンなんですから相当手強いわけです。ガソリンというエネルギーは「コンパクト」で「エネルギー密度が高く」、ありあい安定しているので「携行しやすい」ですからね。
それに比べ電気は「貯められない」ので、電気を作るための化学プラントを携行しなくてはなりません。その手段の一つがバッテリーというわけです。あれは電気を発生させ、また貯蔵しているかのような化学反応ができる装置です。決して電気を貯めている訳ではない。
燃料電池も化学反応によって電気を発生させる、いわば発電工場です。一時は「次世代自動車の希望の光」的な見方もありましたが、じゃあ、その化学工場に突っ込む燃料はどうする?という事とか、あまりにも自動車のエネルギー源として使うには前準備がありすぎる点だとか。結局は家庭用燃料電池のように、定置型でチビチビと動かし続けるパターンが一番燃料電池としては心安らげる場所となったような感があります。
もっともその燃料電池ですら、「燃料電池を動かす為のバッテリーが欲しい」ので、結局バッテリー頼みは相変らず、ともいえるのですが。
番組の内容としては「バッテリーは頑張っている。世界もそういう風潮にある。」といった感じの、なんだか電気自動車のプロバガンダ番組かよという感じでしたねえ。あれだけでいいのか?とも思える内容の貧弱さ。結局は性能のいいリチウムイオン電池さえ開発出来れば世界を制覇できる的な。
なんか常温超伝導物質を延々と探し続けているのとそっくりな感じもするのは私だけか?
バッテリーからの電気をどうするの?と聞かれれば勿論モーターを回すのですが、モーターのメリットっていうのは「ゼロ回転時に最大トルク」という所です。回転数が上がればあがるほどロスが多くなる。じゃあ、低回転で使い続ける為に変速機をつけるとか?そんなんじゃあまた伝達ロスの問題とミッション本体の重量のこともある。
その他に電気を使うトコロとしてはヘッドライトを始めとする灯火類と、室内の空調、音響といった快適装備関係でしょうか。灯火類に関してはLEDなどの低電圧器機の普及が目覚しいですからいいとしても、問題なのが空調です。特にヒーター。
ガソリンエンジンの場合は廃熱利用というだけでヒーターが存分に使えた訳ですが、電気の場合はそうは行きません。きちんと電熱線の抵抗によって熱を新たに発生させて、そこからの熱を引き込むということになるでしょう。
電気ストーブを思い浮かべてもらえば分かりが早いでしょうけど、電気によるヒーターの電力ロスは馬鹿になりません。ただでさえ貧弱なバッテリーでヒーターまで動かそうとするのは無茶です。また、モーターで発生した熱を多少なりとも回すことはあるにしても、それはあくまでも駆動ロスというだけですし。
中国で電気自動車がハンドメイドで生産されている事情としては、ガソリンの供給状況と、車両の生産性と整備性(バッテリーとモーターさえあれば、後は大八車のような車体であっても何とか車として成立はする)という部分なわけで。あとはやはりそういうものを手作業で生産しても人件費の安さが全てをカバーする、というところでしょう?
ということで、電気自動車で行くということならばやはり局地戦じゃあなかろうか?結局は電車のような公共インフラに近い形での電気自動車。地面に溝を彫って、そこから通電するような形とか。人が乗れるスロットレーシングというか。
そのうちオジサン(私も含めた)が持ち歩くアッシュケースがバッテリーに成り代わってきたりして。クルマは借り物で。バッテリーだけは個人持ちみたいな。なんか嫌だなあ。
それと思ったのは、上記の点は措くとして、やはり研究開発は大事だよなあ、と。改めて思いました。どこかの馬鹿たれが「2番じゃあダメなんですか?」とか「光より早い物質が出てきたらどうするんですか?」とか言ってたようですが、真面目な顔してコントやってんのかなあ、と真剣に思いましたからね。
NTTが携帯電話に進出してきて、あれだけのアドバンテージを維持し続けてこれた背景には、コストや研究経費回収を度外視出来た電電公社時代の「コレなんの役に立つんだろう?」的な基礎研究の膨大な蓄積があったからこそでしょう。トヨタにしたって2000年以前の頃から既に、技術職・研究職の採用は電気関係がかなりの率を占めていたようですし。
ただ、それはそれとして更に高所からの視線というか、経営者(勿論政治家連中も含む)の舵取りというか見据えている先っていう方が遥かに重要なんですけどね。
Posted at 2010/05/10 12:58:06 | |
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2010年05月09日
別に個人的には呼び名はどっちでもいいのですが、なんとなく「新古車」のほうが実情にあった呼び方のような気がするのでココでは新古車と呼びます。なんとなく「未使用車」って言い方が「身体障害者」を「体の不自由な人」と呼び替えているのと同様ないかがわしさを感じるからです。
まあ、それは横においといて。
足あとを辿っていたら新古車の価格比較を話題にされている方がありました。車輌本体の表示価格は安かったけど、現実の支払総額では逆転していたというお話です。
クルマ屋の視点からすると「諸経費内訳なんてクルマ屋の自由裁量」分野ですから、そこまで突っ込まれてもなあ、という感じでした。とりあえず、経営者的な視点からすると究極的な所は「クルマ1台売って、いくら欲しい?」という事な訳です。
もっとも軽自動車の諸経費なんて、必要経費はほとんど無いわ、車庫証明といった余計な足踏み期間もないわの世界です。適当に請求金額を膨らませられないと、クルマも安く、経費請求もできず、となると「じゃあ、私達は何処でオマンマを食べればいいんですかねえ?」と聞きたくなる気もしないでもありません。
安ければいいというなら、アチコチで価格比較して買えばいいでしょう。でも売る方も売る方で、「一見さん価格」で後は売りっぱなしでヨシとするか、それともその後の面倒代をどこまで考えるか、というところでしょう。安く売ったはいいが、その後まで付きまとわれるのはいい加減にしてくれ、という面もあるわけです。
そこでいちいちお金を取れる話になるのならいいのですがね。
例えば私の家の裏は電気屋さんの家ですけど、ウチの家電製品に関しては後の面倒をそこで見てもらうつもりがないので、ネットで全て揃えています。
売り手としては当然今までのお付き合いの内容もありますし、これからの先行投資という目論見もあるでしょう。ただ、買う側に一言いいたいのは「最初から全ての面で最高の結果を出そうなどと思い上がらないでほしい」とは思いますね。初対面のお客さんなんかは特に。
支払い条件なんかもそうなんですが、安く買ったんなら即金で払ってくれよと思うのですが、そこはそれ、クルマの支払いなんてモノは1ヶ月2ヶ月ズレるのも珍しくありません。
中にはそれ以上という事もママあるわけですが、そんなときなどは「もう少しのっけとけば良かった」なんて思うことも少なくなかったり。
まあ、それはそれ。新古車の価格で以外に見過ごされがちなのは仕入れ、売上、販売奨励金というところだけではなくって、一旦は自社登録しているということは、本来は経費計上している分で「税金(法人税・所得税)の支払いが減っている」という金額もあるという点です。売主としたなら、租税公課なる支払税金分の経費計上とか、在庫期間分の新古車の減価償却だってできるわけです。
ただこの辺となると、各々のお店の計上利益状況にもよりますし、また経営者が何処まで自身のお金の流れや帳簿を把握しているかにもよりますから、何処まできちんと原価計算を見切っているか?という事もあるんですけどね。
経費の請求内容についてちょっと。
名義変更についてなんですが、うるさく言うと、「行政書士」でないと本来はそういう事務手続きで手数料をもらっちゃあダメよ、という決めがあるんです。でも、ディーラーも含めてそんな資格をわざわざ持っているクルマ屋なんて見たことないですからねえ。いやほんと。だから「名義変更手数料」なんて仰々しく書いちゃって請求しちゃうのは本来はマズい筈なんですけどね。まあ他人のお店の事だからどうでもいいんですが。
たまに外注で行政書士を使うってことは無い訳じゃあないんですがね。
Posted at 2010/05/09 15:05:44 | |
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2010年05月09日
ガンダムエースは創刊号からしばらくの間買っていました。目的は安彦良和画「オリジン」を見るためです。その他は、まあその他大勢、といったところでしょうか。
富野監督の了承の下、基本、劇場3部作をベースに描いていく、という事でしたので恐る恐る読んでいたのですが、「やはり....」と思って途中で買うのを止めました。
ぶっちゃけた話、安彦良和って絵は絶妙に上手いんですが、お話は下手なんですよね。その辺はやはりアニメーター以上ではない。
で、最初の頃はおそるおそる描き始めていた様子も伺え、「まあこれくらいなら許せる」レベルのアレンジだったんですが、途中から暴走し始めました。酷くなったのはやはりガンダムの前史を取り上げてからのことでしょう。ハモンさんが飲み屋のお姉ちゃんで、相変らずキレイなのはいいとしてもねえ。
やっぱりきちんと原作というか、ネームを付けてあげて、その上で「絵を仕上げる職人さん」として遇してあげたほうが良かったなあ。
似たような例として小畑健さんがあります。
彼が「サイボークジイちゃんG」を週間少年ジャンプに連載したのは私が大学生の頃でした。その前の「ランプランプ」もリアルタイムで見ています。
その頃の感想は「絵のうまいやつが出てきたなあ」でした。でも「ランプランプ」は打ち切りに近い形で終了しましたし、「G」も絵は相変らず上手いけど、話がつまらないのも相変らずでした。それと入れ替わるように弟子というか小畑健のアシスタント出身の和月伸宏が「るろうに剣心」でデビューしてきましたね。
それから10年以上の時を経て「ヒカルの碁」で以って「原作付」で再び小畑健の絵を目にすることが出来ました。その後の小畑健の快進撃は「デスノート」を経て現在に至っている訳です。
よく、ここまで小畑健を見放さなかったものだ、というジャンプ編集部の見識にも感心はするのですが、それにしても此処に来てようやくジャンプ編集部も「お話も作れて絵も描ける」という事は類い稀な才能なのだ、という認識に辿り着けたんだなあ、と。
さて、安彦良和さんです。
ファンの方も大勢いらっしゃるでしょう。でも本当にお話と絵のバランスという事に関してきちんと評価をしているのかなあ?という点に関しては疑問です。
絵がうまいことについては論を待ちません。「ナムジ」「ジャンヌ」等の着眼点もいいと思います。でもマンガとして見たとなるとなあ。
本人も「漫画家」としてのキャリアは長いですから抵抗もあることでしょう。
でも、あそこまでの絵を描けるならばこそ、それに見合ったきちんとしたお話を準備してあげて欲しいです。勿論ネーム付きで。
似たような例として「高荷義之」さんがいらっしゃいます。タミヤのボックスアートを多数手掛けられた日本屈指のイラストレーターです。あの画力はすごい。あの質感を描き分ける筆力は凄い。もう大好き。
その高荷さんが、ある時アニメーションに登場するロボット画を依頼されはじめたころ、非常に悩まれたようです。実物のリアリティを描き出すことに熟達した人が「空想の」「ロボット」には全く想像力が追いつかなかった。
あまりにも遅い絵の仕上がりに業を煮やして発注元があてがった下絵が出渕裕さんの絵のラフだったそうです。つまり絵の原作。高荷さんはこれを見て「これじゃあ塗り絵をあてがわれたみたいなもんだ」と思われたようですが、此処に来てやっと高荷さんも本来の「質感の描き分け」に集中出来はじめたという経緯があったようです。
当初は安彦さんへの応援というかお布施のつもりで単行本も買っていたのですが、どうもお話としてつまらないマンガにお金を出す気がせず、此処暫くは新刊本購入も滞ったままです。
出来れば原作・ネーム付で「めぐりあい宇宙」の部分からだけでもやり直してくんないかなあ、と無茶なことを思う私です。
ちなみに、おんなじことを美樹本晴彦の初代マクロス漫画でも思います。やっぱ絵の才能とお話作りは別の才能なんだろうなあ。
Posted at 2010/05/09 12:22:34 | |
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2010年05月07日
「こういう車を探している」などというお話を持ちかけられたときに、とりあえず見るのがGooNetです。現実問題として中古車業者は、ああした中古車雑誌等の情報を見て「この程度の車がこのくらいで並んでいるのだから、ウチの車ならこのくらいでもいいだろう」的なアバウトな感覚で値札を付けているのです。「こうだから、こう」なんていうのは査定の段階でグズグズ文句をつけるための理由付けでしかありません。
その分キッチリ値引しているお店なんて見たことありませんし、オークションで「評価点何点」なんてやり始めるようになってからは「大体こんなもんか」という見方になってきていますしね。
さて、こうした中古車屋さんの売り文句もそうですし、ヤフオクなんかの売り文句も見ていて非常に勉強になることが多いものです。勿論、私的には「そそられる」側ばかりではなく「どういう売り文句で相手の興味を引こうとしているのか」という意地悪な視点もあったりするんですが。
そうした中で近頃目に付く売り文句「女性ワンオーナー」なる言葉が気になるようになりました。果たして何を期待させようとしているのか?という事なんですが。
私の想像するに女性オーナーのクルマの場合「丁寧に扱っている(だろう)」「キレイに使っている(だろう)」イコール「(だから)程度がよい」という想像が膨らむことを売り手としては期待しているのかな、と勘繰る訳です。
まあ、自分も含めて男などは単純なものですから女性が使っていたというだけでなんとなく良さそうに思い込んでしまうのも分からなくもありません。クルマの販売時に「おばさんが普通に乗っていただけ」とか言ったりすると、それだけでいい感じに思い込んでしまえることもあったりするものです。
ただね。
女性であるからこそ、全く無頓着な部分もあるわけですよ。特にメカに関して。クルマは動くのが当たり前と思われています。
メカに限らずとも、周りの雰囲気で「ここはこうするものなんだ」という思い込みがあったりするとこちらがビックリすることも平気でやってあったりとか。
特に軽自動車などは、運転に際して本当になんにも精神的な障壁が無い様に作られていますから、本当に無頓着な使われ方が多いように感じます。
ここのところ目に付くのは「オイルは車検のときに換えるだけ」の人。結構多いです。近頃の車のほうが却ってオイル管理は厳しくなってきています。設計に余裕が無いですからね。特に軽自動車は気をつけたほうがいいです。
女性が使っているからこそきれいに乗っている、なんて思い込みもあるようですが、これも「ホントかよ?」というクルマが少なくありません。
独り者の時には気が付かなかったのですが、なぜか女性オーナーのクルマはドアグリップやステアリングホイールが汚れていることが比較的多いものです。
その理由として、ハンドクリームを常用されている方の比率が高いからかな?とは思っています。そうしたクリームがドアグリップ付近の布地やハンドルのシボの中に入り込んで固まっている。
また女性は、身だしなみには気を使うのでしょうけれども、クルマの中は掃除をするもの、という感覚が抜け落ちている方も少なくなく、ガラスの内側は真っ白で、メーター回りは埃だらけ、という事も多いなあ。まあ洗えばいいんだけどさ。
強いて言えば、女性の方が筋力は弱いですから、そういう意味では乱暴な取り扱いをされていることは少ないとは言えるでしょう。ただそれはともかく、クルマにとって本質的に乱暴な扱いをされていた可能性は男性オーナーに比べてどうか?と聞かれると「どっちもどっち」という感じですかねえ。
まあ、そうした劣化が嫌なら新車を買えばいいだけの事ですし、安くなっている分のリスクはそういうところもある訳ですし。ただ、目障りのいい売り文句に迂闊に乗る愚は避けたいものです。
Posted at 2010/05/07 10:41:24 | |
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2010年05月06日
ゴールデンウイーク自体は大好きなのですが、この時期は魔の時でもあります。
それは.............、
自動車税納税のお知らせがやってくる時期なんです。
勿論皆さん御存知でしょうけど。
普通なら自分の乗る1台分の自動車税だけを払えばいいんでしょうけど、ウチは私の趣味とお仕事を含めて4台の4輪と1台の2輪の自動車税を支払わねばなりません。
自動車税税額のトップランナーは、なぜか一番乗っていない感じ気がしないでもないロードスター。ちなみに年額43,400円です。高っ。
借金や請求書の金額は、払わずにほっといた期間が長くなれば長くなるほど払いたくなくなるものです。
ちなみに借金(売掛金)という物は心理状態として、何故か発生した瞬間に「債務者(払わなくてはいけない方)が強い」という力関係が成立するようです。払えんもんは払えんと言ってしまえることは素晴らしいことではありますが、次の瞬間二度と貸してもらえなくなるわけですけどね。
まあそれはともかく、どうせ払わなければいけないものなら、さっさと払ってしまったほうが精神衛生上いいものです。最初から払えないのなら仕方のないことですが、そういう場合、クルマを持っていること自体に無理があるか、それ以外の無駄遣いが多すぎるかの何れかであるケースを疑った方がいいでしょう。
というわけで払ってきました。とりあえず3台分117,400円。軽自動車であるアイと2輪のジレラの分はまた後日(まだ納付書が来ていない)。
払うまでが嫌なんですよねえ。払ってしまった後はそのうち忘れるからいいんですけど。
ということで、自動車所有者の第一の鬼門である自動車税納付は何とか終わりました。
でも今年はルポ・アイ・ベンツと、3台も車検が来るんですよねえ。
それより先にベンツのウォーターポンプとブレーキローターを早く交換しとかなければいけないんだけどなあ。あと出来ればルポとアイのATFも。
それより先に、とりあえずエンジンオイルを仕入れとかなくっちゃあ。
Posted at 2010/05/06 18:06:00 | |
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