2011年05月07日
随分昔に習った中国語の初歩の初歩で、先生の事を「老師」と言うのだということを知りました。それだけに年輪を重ねた経験と知識は尊く、長命だということ自体がモノ珍しい時代にあっては、長生きすることそのものがある意味希少種でもあったということなのでしょう。
いつもの如く失礼な言い回しがあるのは御容赦ください。
さて。
という事は、逆に若者というか特にその前段階である赤ん坊が生まれるということは、往時では特に物珍しい事柄では多分無くって、生まれたそばからバタバタ死んでいったというのも特に珍しいことではなかったのでしょう。
という事は多分、赤ん坊が大事にされなかったという事は無かったとしても、死んでしまうことは珍しくもなんともなく、成人する所まで生きた、という事が慶賀すべきことであったのだろうなあ、と。
現代においては乳幼児の死亡率が劇的なまでに減りましたから、昔とは違い、逆に成人する所まで生きたということが珍しいことでもなんでもなくなってしまい、そういう意味では、相対的に若い衆の価値というものが低くなってきているような気がしないでもありません。
赤ん坊に関しても、生まれた事自体が慶賀すべき事となってしまって、そこで死んでしまうという可能性そのものが想定外になってしまったような気がします。相当な未熟児でも生きながらえてしまう御時勢ですから。
当たり前のことではありますが、もちろんそのことを否定する気はありません。
ただ1つ言うならば、生存競争そのものが、こと人間に関しては無くなりつつあるのも現実でしょうから、そういう意味では基本的な意味での生命力のポテンシャルと言ったらいいのでしょうか、それが低くなる・なっている、という事はあるだろうなあ、という気もしないでもありません。
昔ならば、老師と言われるくらいにまで長生きした人は年齢構成比上ではピラミッドの頂点に立つ人々でしたでしょうから、それなりに希少価値というか、長生きすること自体がお目出度いというか。だからこそ、ご褒美としての年金なり、医療費の全額免除であったり、みんなからの「おめでとー」という美辞麗句であったりを受ける立場でも全然問題ではなかったと思うのですが。
ただね。一定以上に数が増えちゃうと希少価値そのものが減じちゃうというか。インフレを起こしちゃってるのが現実であったりもするわけで。いっちゃえば、ある程度予定調和で減っていってくれないと困る部分だって.......、とか。あんまこの辺を言うと色々問題もありそうなので黙らざるをえないんですが。
もちろん、当事者の方々に面と向っていう言う勇気は全くありません。
ただ、長生きすること自体をお目出度いとすることが、数の理論や相対的な割合で,希少価値がかなり減ってきている現在、そのこと自体にあまり意味がないんじゃなかろうか?とも思ったり思わなかったり。それがタイトルに「インフレ」という言葉を使った理由なんですけどね。
もちろん、尊敬する・しないとはまったく別の次元の話で。
となると、逆にご高齢の方々には酷な事かもしれませんが、歳経た、という以外の価値というか、存在意義というか、ありがたがられる理由というか。そういうものをご自身で創出していただかないと、ただ単に年を重ねたというだけでは世間様から埋没して行くのも已む無し、ということも無きにしも非ずではないのかな、と。
もちろん私にとっても他人事では無いですよ。
だから、ある程度以上の御年齢の人は、もちろん私も含めて、うかうかと年を重ね、時間を過ごしている場合ではないと思うんです。当然休息や愉しむ時間もあってしかるべきではありますけど。
受験の時は流石に、三浪辺りにもなればいい加減諦めをつけ他の道を探り出し、ライバルは自然消滅していくこともあったでしょうけど今度は違います。陸続と延々、文字どうり亡くなるまでライバルは増え続けていくわけですから競争は熾烈です。
アリコ時代。生命保険のコンサルティングで「亡くなるリスク」を視野に入れて保険設計をするのは当たり前なんですが、それ以上に頭の痛いリスクが「生きるリスク」です。現状、息をしていくだけでもお金のかかる時代ですから、「生きるリスク」=「一定度の生活資金の確保」は深刻な問題です。
最終的には「死ぬまで現役」というか生活資金を稼ぎ出す生活力というか、精神の溌剌さと体の頑健さが問題になるのだろうなあ、と。
「人生50年」と思っていられた時代のほうが余程幸せであったような気もしないでもないかなあ。
Posted at 2011/05/07 22:44:03 | |
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2011年05月05日
昨日はゴールデンウイーク真っ只中にもかかわらず。
無謀にも伊勢神宮まで遠征してきてしまいました。
まあ、高速千円最後の大型連休と言われていることに加え、5/4などという、スケジュール的にも行きも帰りも混雑するのは判りきった事とはいえ。普段火曜日にしか休みが無く、年に数えるほどしかない連休の1つが今という嫁さんの事情もあって、折角だからどこかに連れて行ってあげようかな、と。
で、日頃の嫁さんの言動を推し量り。日本国中でもっとも由緒あるパワースポットたる伊勢に朝早く出かけて行き。帰りがけに煩悩の塊たる長島のアウトレットにでも行ってみようか、という行き当たりばったりの行動予定を妄想してみたわけです。
さて。
朝も早よからすでにずっこけてました。
出来得る事なら早め((5時半とか)に出かけて......、と目論んでいたのですが嫁さん寝坊。結局8時半過ぎに高速に乗るハメに。
途中は端折りますが、結局伊勢に辿り着き、駐車場にクルマを止められたのが1時半頃でした。まあ、休憩も含めても6時間近く掛かっているわけです。
そして敷地内にいき、参詣しようかと思うと、そこでも大渋滞。御参りをするだけで1時間以上掛かってしまいました。
特に、境内の石段の前の100~200m付近で既にびっしりと参詣待ちの人が列を成していました。
仕方なくそこで列の最後尾に立ち。そこから昔顕微鏡で見たブラウン運動のような、牛歩戦術のような。そよ風にたなびく柔毛の如く、前方から近づく頭の動きのさざめきが近寄るのに合わせて。頭の塊が動く波の皺に沿って少しずつ前進を繰り返して。
で、やっと石段の前に着き。そこから一段一段上り。
何とか御参りを果たし終えた頃には3時くらいになっていました。
帰りがけに買って来るお土産は既に定番です。
赤福と。
炒った栗(天津甘栗ではなく)と。
卯の花ドーナツ(おからで作ったドーナツ)と。
私的には、他のお店でも売っているお土産には興味はないので、伊勢に行って来た時にはこの3点しか買いません。もっとも赤福は嫁さんの要望なので、私的には2点のみ、となります。
そのあと、遅いお昼として食してきたお店は「豚捨」です。
もちろん、豚捨のコロッケなどを買って立ち食いをするとか、伊勢うどんなどをベンチに腰掛けて食べるなど論外(すみません)です。そんな貧相な真似などできません。
ここは当然、「さも当たり前」といった風の顔つきでサッサとお食事処たる2階に上がります。
で、またここで牛丼(千円)を注文するのではなく「牛すき」を注文するのです。流石に桧(3千円位だった)までは注文する気が起きませんでしたが、それでも杉(2千円くらい)までの金額ならば虚勢が張れます。
で、これがまたおいしいかったです。前に1回食べたことがあったので、嫁さんに食べさせてあげようかと思っていたわけです。
ちなみにご飯のお代わりをしたら、タダでした。忘れられていただけかもしれませんが。
で。
お楽しみはここまでです。
伊勢を出たのが5時近かったと思いますが。
浜松に辿り着いたのは翌日(つまり今日)の午前1時ごろでした。
きつかった。流石にくたびれました。
教訓:もう二度とゴールデンウイークなんぞに遠方に出かけようなどとは考えるまい
Posted at 2011/05/05 13:33:31 | |
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2011年05月02日
原発事故の補償に関して迷走しているように感じます。
当初予想していたように、枝野君の「免責事由には該当しない」発言自体がそれ以降、どうもフラフラとしているように感じます。それに加え、東電に保障をキッチリとさせるという事についての政府としての気構えや腹積もりがしっかりしていなかったようにも感じます。
早い話それが為に、あちこちに悪影響が多少なりとも出ようが出まいが
きっちりとケツは拭かせるぜ
という気構えというか姿勢というか。
もちろん国内世論に向けたメッセージでもありますが、それと同等のレベルで国外に向けたメッセージでもあります。日本政府は毅然とした態度で以って今回の被災に臨みます、というね。
さて。
私が目にした範囲ですと、資産売却に関して東電が保有していたKDDI株の売却に関して、「いいの?売っちゃって?」という感じで、その後お話を聞きません。トヨタが買いまとめるのか?だの、ソフトバンクが買ったら一気にiPhoneの電波事情が改善するんじゃあないのか、とか。
その後どうなったんですかね?
しばらく資産売却関連の話を見なかったのですが、先日久方ぶりに見たのが「尾瀬国立公園のかなりの部分を実は東電が持っていて......、」という話です。
早い話、現金化しようにも国立公園であるが為、売るにも売れず、そこからの利潤もなく、でも公園内の歩道整備などの費用は東電が持ち出しで行っているので持っているだけでマイナスになっている、という内容の記事でした。
ここで分かりきった話をちょっと。
私の記事も例に漏れず、こうした報道や記事というものには必ず「何かを言いたいが為の」という前提条件が存在します。事実だけの報道などありえません。例えばこうした記事を取り上げた、ということだけでも、その裏には明確な「採り上げた理由」が存在するわけです。
じゃあ、今回の「東電の保有する土地の中で尾瀬国立公園のかなりの部分を占めているところがあり、ここは国立公園であるが為に補償原資とするべく売却したくても売却できない」という記事の何処が突っ込みどころなのか。
1つは、東電の保有地はそこだけなのか?ということ。ここをわざと採り上げた所に何らかの意図を感じます。
2つ目に。東電がここを持っているのはともかくとして、じゃあ何故、東電が尾瀬の土地をかなり広大に保有するに至ったのか、という経緯には全く触れられていませんでした。ちょっと、その保有するに至った経緯に関しては興味があります。
3つ目。国立公園であるが為に売れないというのならば。東電の事故補償に関しては国が最後まで面倒を見ますと、この国の最高権力者がつい先日のたまわったわけです。まあ、何の裏付けもなく口にしたであろうことは想定の範囲内としても。
という事は、その土地を国が買い上げて国有地とすることだっていいと思うんですが。どれ位の金額になるのかも知りませんけど。
免責が云々とグズグズするよりも先にサッサと買い上げてしまって、その金をドンドン吐き出させる。これなら多少税金を融通するのも国民感情としてもやぶさかではなかろう、と思うのですがどんなモンでしょう?だって、尾瀬ですよ?国有資産にするにしても、全く反対の起こりうる可能性を感じさせられない場所に思えてならないんですが。
というわけで。
本気で「東電に賠償をさせる気があるのか?」
ということ自体を疑い始めている私です。
結局、色々難癖を付けて「やっぱり出来ませんでした」と逃げを打つ準備を着々と東電関係者が進めているように感じるのは私の色眼鏡ですかねえ?
Posted at 2011/05/02 19:09:03 | |
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2011年05月01日
実物見たのはこれが初めてでしたが走ってました、LFA。
先日、下請工場からの帰り道。何台か並んでいた交差点で信号待ちをしていて。で、青信号に変わりました。すると、やけにぶん回したような甲高いエンジン音が響くので、
どこぞの馬鹿バイクがこんな所でいきなり煽って、しょうがねーなー
とか思って前方を見ていたのですが、一向にその走り去る筈のバイクが見えません。でも、エンジン音はそのまま聞こえてきているのです。いつになったらバイクが見えるんだろうと思ってずっと前を見ていてふと気が付いたのが、何台か先で動いている薄っぺらい変な形をしたテールレンズの付いたクルマでした。
よーく目を凝らして見て見ると、その薄っぺらいテールレンズの下にはアウディR8のようなダクト状のディティールがあるようです。........て、ことは。
あ、あれLFAだ
もう走ってるのかあ。
写真を撮ろうかとも思いましたが、まあ、敬意を表して逆に止めました。ということで証拠写真はありません。
ハリウッドあたりで流行り始めているらしい、つや消し仕上でした。だから余計にダクトが判りづらくって目立たなかったんですね。
最初は、あまりにも変な音だったんで、車のエンジン音とは思えなかったというわけです。まあ、せいぜいがバイクの音かなあ、と。
でもまあ、よくよく考えてみれば、バイクでもあんな音するバイクは無いか。以前目にしたユーチューブで耳にしたF1みたいなエンジン音。確かにあれでした。「ヒーン、ヒーン」という感じの。
そんなに舗装状態の良くない道でしたので、凹凸を超えるたびにけっこうボディが跳ねていました。もちろんボディが軽いということもあるでしょうけど、もう少しサスペンションでいなしてくれるような状態でないとずっと乗り続けるのきついだろうなあ、と思います。東京方面のナンバーでしたから、あれで高速を乗ってきたのかなあ、ということを思うと「よく我慢して乗ってきたなあ」と思いました。
私が見たときには、LFAの前をアリストが走っていました。
しかしそのアリスト。ちょっと車高を落し気味の。まあ、足だけそれ風のワリに、ちょっと前が空いていても全然スピードを出さないクルマでした。このため私がLFAを追っかける分には良かったのですが、LFAからすれば持て余すだろうなあ、と。
もっともアリストの人もずっとルームミラーでLFAを見ていて、アクセルを開けてる場合じゃあなかったのかもしれません。
ただ、私自身買えもしませんし(それ以前に相手にもされないでしょうけど)、LFAにそれ以上の興味はないので「まあ、いいか」と途中で進路を分けてしまったので、感想はそれだけです。後姿だけ見れたから、もういいや。
でも、もし3000万円自由に出来るお金があったら、別のことを考えるだろうなあ。まあいいけど。
Posted at 2011/05/01 11:26:56 | |
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