2013年10月19日
初めてヤナセに行ってきた、という話です。
今までヤナセになんぞ縁がなかったので新車発表の時でさえ行くつもりすらなかったのですが、お客さんからの頼まれごともあり、止む無く初体験をしてしまいました。さてさて。
しばらく前にレスキューコールのあったベンツのお客さん。その時は電話口で聞いた症状と警告灯の種類の情報を元にとりあえずネットで車の取説を先に確認をし、とりあえず必要になりそうなCCAテスター(バッテリーテスター)とタイヤのエアーゲージ、若干の工具を持って現地へ急行いたしました。
点灯していた警告灯はESPの警告灯とタイヤ空気圧の警告だったそうです。
取扱説明書を見る限りすぐに「これは臭いな」と思ったところがタイヤの空気圧でした。私の知る限りでは、そのお客さんはタイヤの空気圧など気にする人でもなければ、おそらくは見てもらったことすらない人です。車を買われたのは昨年の10月ごろの事ですし、そこから冬を越え夏になりとなれば減っていたっておかしくはありません。走行距離も3万キロ程度ですから、ヘタすれば新車当時からタイヤ交換すらされていないかもしれません。いや一度くらいは替わってるのかな?
まあ、それはともかく一番クサイのはそこかな、と。
で、実際に行ってみて、見てみて、バッテリーは問題なし。じゃあ空気圧は?というと全てのタイヤで2割近く減っていました。こりゃあ車の方だって警告の一つもしたくなるってもんです。
「先ずは、ガソリンスタンドでもどこでもいいですからタイヤの空気圧が調整できる所に行って調整をしてください。規定値から2割も空気圧が減っています。そのあと可能ならば取扱説明書にある手順を見て警告システムをリセットしてください。とりあえずそれで様子を見てもらって、まだ警告灯が点く様であれば、また御連絡をください。」
と申し上げておきました。もちろん私が車をお借りして後日お返ししてももちろん良いのですが、この程度の事で請求書を出すような事もしたくなかった為、「出来る事は可能な限り自分でやってもらう」ことにした訳です。
欲を言えば、まだその時は暑い時期でもありましたから自走した後にタイヤの空気圧を測るのはあまり感心はしないのですが、まあこのくらいはしゃーない。
んで、1ヶ月くらい経った後、自動車保険の満期到来が1台あったのでその後の調子伺いもかねて連絡をとったところ「なんとか空気圧警告のリセットはして空気圧の警告は出なくなったけど、たまにESPの警告灯は点く」との事。また「何となくハンドルが重くなった気もする」とか何とか。
それとこれとは関係ないよなあ、とか思いつつお話は聞いていたのですが、最後に「1度ヤナセに持って行ってくれないか」と頼まれてしまいました。
ぶっちゃけヤナセにコンピューターチェックをしてもらうだけで、特に悪い所はなかったとしても1万円近く請求されるという話は整備業者経由で何度となく私自身も耳にしてきた話ですし、そのことはお客さんにも何度か機会を捉えてはお話もしてはありました。
もちろんベンツ専用テスターだけでも1台40万近いシロモノですし、(ほぼ)専売ディーラーではあるにしても決して安くない金額をヤナセ自身もテスターの為だけに投資もしている訳です。もちろん一人の客さんのためだけの投資ではないにしてもコンピューター診断料として費用を幾らか請求してくるのは分かる話ではあります。でも良い(高い)金額なんですよねえ。悪い所がなかったにしても請求だけは回ってくるのだし。
ちなみにトヨタディーラーの場合、コンピューターを見てもらっただけでは特に診断料を請求してくることはないようです。私の場合(元従業員という事で)だけなのかもしれませんが。
ついでに下請け業者にそのことを聞いてみたところ、その人もやはり診断料だけを払ってきた事はないようで、「ありがとうね」と言って後ろも見ずにさっさと帰ってくる、と言っていました。
もっとも「コンピューター診断」と言うだけなら簡単なんですが、いざ見るとなると結構大変だし、知識も技術も必要な作業です。キチンと対価を請求するべき所は請求するようにした方がいいとは思うんですけどねえ、ほんとは。
話を元に戻して、ベンツのコンピューター診断。ぶっちゃけ、それだけの事ならお客さん自身が直接ヤナセに持ち込まれた方がいいんじゃあないの?って思ってました。既に診断料の大体の金額を言ってしまってある手前、行って帰っての手間賃で1~2,000円ぐらいをもらうようにするか?とも考えましたが、それもセコイ話です。結局は右から左に、ヤナセに払った分をそのままお客さんから貰っただけに終わったんですが。
でも実際今後の話を考えると、こうしたベンツがらみは「何かあったら結局その度にヤナセに持ち込むことになるのか」という事もあり、業者的にはヤナセって殆ど工賃や部品代の仕切り幅なんかないだろう?って事もあって悩ましい話です。
また、こうした「結局はディーラー送りになる」この手の話はベンツに限らず国産輸入車問わず全般的に当てはまる話になってきてもいます。分かりやすそうなのは電気自動車ですかね。聞いた事はないですが業者から断られちゃうんじゃないかな?アフターサービスの囲い込みと言えば聞こえはいいかもしれませんが、そこまで生息域の狭い車を作っちゃっていいのかなあ?とかさ。
例えばハイブリッド車などは車検整備を受けること自体は問題なくても制御機構の中の話に関しては外部業者はお手上げ状態でしょうし、新型車はとにかく燃費数字向上の一辺倒ですから、余計なからくりは増える一方です。エネチャージとかね。
エンジンオイルにしてもそうで燃費向上の為に「0W-20」指定にしている車も少なくない御時勢ですし、ディーゼルエンジンもハイエースの3000ターボなどは専用オイルになってしまいます。
クラウンでATFフルードの点検スティックが無くなった、という話は以前聞いた話ですが、外車あたりだとエンジンのオイルスティックが無くなった、という話はよく聞く話になってきました。もちろんメーカーからすれば「ゴミの侵入経路を無くす」という狙いからそうしているのでしょうけど、これらも整備業者的には「交換機を買え」という話に感じられている事も少なくないようです。
そうした寄り道ばかりの前置きはともかく初ヤナセに行く事になった私。
お客様駐車場に着いたそんな私を出迎えてくれたのは一目見て「ケバい」化粧をしたお姉ちゃんでした。浜松だと同性の競争相手が少ないからそうなるのかなあ?とか何とか。もっともキチンと受付っぽい格好をしているところは今時の私服事務員を見慣れている私からすると、なんか新鮮な雰囲気を感じさせてくれる所ではありましたが。
さて、実際にコンピューター診断を受けている待ち時間の間はキンドルに入っている本を読んでみたり、展示車のBクラスをしげしげと眺め回してみたり。でも椅子はあんまり良い椅子じゃあなかったなあ。サービスカウンターにある椅子も、まあそれなりという程度の椅子でしたね。レクサスで使っている応接用の椅子ってどんなもんなんでしょうね?
待ち時間の間にトイレをお借りしたのですが、入ってすぐ気がついたのは、バリアフリーの多目的トイレが設置されていたことです。この辺はさすが金掛けてるなあ、と感心しました。
スペースをとる為に一人分のスペースしか取れないのは致し方ないところではありますが、キチンと清掃されていることはもちろん、オムツを替える為のスペースもあったり、こういう所への気配りは流石です。
洗面台で気がついたのは通常のお手洗いセットの外に油取り紙が置いてあったところです。思わず「へえ」と感心してしまいました。こういう気配りをするのか、と。
それでもまだ待ち時間は続いたので展示車のBクラスを眺めていたのですが、かつて展示する側に居たものの目からすると「色の黒い車を展示するならホコリくらいマメに掃った方がいいよ」とは思いました。後はボンネットの線傷とかもね。
お客さんが触ったであろう場所の手の油の跡もマメに拭き取ったがいいなあ。いくら平日の午前中といってもね。
宝飾系の時計屋さんに行くとガラスケース越しの店員さんって手袋をしていることが多いですが、あれってもちろんそうした雰囲気作りの他に時計を汚さない為のカバーであり、また「ガラスケース表面を拭う」為のものでもあるんですよね。展示品が綺麗に見えるための。ガラスケースや商品にお客さんの手汗がついたからといってすぐにクロスで拭くのも嫌味ったらしく見えることもあるでしょうから、店員さんの手袋はそれをさりげなくする為の小道具なんでしょうね。
ヤナセもそうした高額商品を扱うお店なんですから、そういう気の払い方は多少なりとも参考にしてもいいんじゃあないかな、と。
展示車のBは後ろを少々覗いた程度でしたが、パネルの隙間に随分と綿状の詰め物がいっぱい入ってました。制振材であろうアスファルトシートらしきものもあちこちに貼ってありましたが、これだけやってあれば静かにもなるだろうねえ、とか。
他に気がついたのはパネルの折り返しの所のシーラーが随分太くびっちり塗ってあった点ですかね。あとリアのタイヤハウスってパネルボンドでくっつけているんですね。
そんな感じで3~40分待たされたコンピューターの診断結果は?というと。
現在のエラー履歴としては「舵角センサーにチェックあり」という点を除けば他は特にエラーは発生しておらず履歴も残っていない、とのことでした。
じゃあ舵角センサーの何が悪いのか?と聞いたところ「そこまでは分からない」とか。ただの接触不良の可能性もあるしセンサーそのものの不具合なのかもしれない。ただ、センサーを交換するとなると少なくとも部品代だけで4万くらいするのだそうです。それに工賃ってことですね。
とまあこれで1万弱の診断料を払って帰ってきた訳ですが、何だか微妙な初ヤナセでした。うーん。トイレの設備は素晴らしかったんですけどねえ。素人には分からない世界なのかもしれません。
Posted at 2013/10/19 17:01:18 | |
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2013年10月03日
長期にわたる入院中や守谷での代理店研修期間中にも付き合ってくれた初めての電動歯ブラシ、ナショナル(現パナソニック)・ドルツ君。9年少々という長期に渉る活躍には感謝のしようもありません。
が、とうとう先日「電源を切ったつもりでも、いつの間にやら勝手に再始動を始めている」という始動スイッチのトラブルに見舞われました。流石にもう寿命かな、と。
となれば仕方がないのでドルツ君の長年のお勤めに感謝しつつも再使用を諦め、後継機種をあさる事、数日。結局、ドイツ・ブラウン社の電動歯ブラシ「オーラルB プラチナブラック7000」なる仰々しい名前の電動歯ブラシを買うことに。
ちょろちょろと調べた所では、どうも電動歯ブラシ的な3台巨頭はブラウン、フィリップス、パナソニックという辺りらしいのですが、それはそれとしてパナソニックの場合、商品展開を見ると他の2社に比べ少々販売価格帯が安いようです。
もちろん売値が高きゃあ良いってモンでもないのは百も承知しているつもりですが、それはそれとして妙に安いのも何だか心許無いものです。
私的に電動歯ブラシを身銭切って買うのは初めて(初代は貰い物)なので、もちろんドルツ君の使い心地は百も承知はしていますし替え歯ブラシの安さも身を以って知ってはいるのですけど、それはそれとして2万円近い売価をつける商品はどんなもんかいな?というスケベ心もありました。
というわけで、商品選択の最後は「後ろ髪を引かれつつ再び現行ドルツシリーズを買うか、思い切ってブラウンにするか?」という二者択一になりました。フィリップスは早々に選択肢から外れていた訳ですね。
ただ残念ながら商品の性格上、口腔内で使用する器機ですから、お試し期間というかそういう事が衛生上出来ません。実際に自分自身がモルモット君にならざるを得ないのは少々辛い所ではあります。
ちなみに歯医者さんでも近ごろでは歯磨き指導の際に使う歯ブラシに「マイブラシか、消毒・滅菌済みの再使用ブラシか」の何れを使うか選んでください、なんてことを聞くよう所もある様です。
さて、そんな前置きはともかくとして実際に目の前にやってきたオーラルBプラチナブラック7000の実力は?って事なんですが。
先に結論を書いてしまうと、器械自体の出来の良さは認めるとしても、プラチナブラック7000のセット内容がゴージャス過ぎだと思いました。勝手な印象ですが本体(+充電器)が1万5千円、トラベルケース3千円、スマートガイド3千円、替え歯ブラシ4本2,500円、歯ブラシスタンドや本体梱包、説明書その他を積み上げて初値25,000円少々か?って印象です。現在の実売価格は2万円弱あたりですが。
オーラルBプラチナブラック7000のサポートメンバーは一見豪華なんですが、実は本体だけでワリと十分っていうか、今現在使用期間が3週間ほどなんですが、歯磨きナビすら既に嫌気が差し始めています。ブラッシング時間は2分で十分とは言ってはいますが、個人的にはもう少しゆっくり磨かせろって感じですかね。
ここは良いな、と思える点は本体に付く押し付け防止センサーです。適正な歯ブラシの接触圧力というものがあるそうですけど、けっこう「そっと当てる」程度なんですね、あれ。
強く当てすぎて歯茎を傷める、という事が特に洗浄能力の高い電動歯ブラシではアリがちな話になるでしょから本体の一部が赤く光るサインでそれを知らせる、というのは良い点じゃあないかな、と。
歯ブラシ自体の洗浄能力もけっこう高めだと思います。これはドルツより強力かもしれません。特に使い始めの頃は「推奨ブラッシング時間2分」で本当に大丈夫かいな?って思ってましたが意外に大丈夫そう。
ただ、そういういくつもの良い店はともかくとして、実際に使ってみた者の感想としては、どうせそこまでの販価で売るのなら
もっと本体にお金を掛けて作って欲しかった
と思っています。本体材質をプラの塊にするばかりじゃななくっても、さ。前掲2点の機能にしたってプラチナブラック7000の専売機能って訳ではありませんし。
で、一回買ってみた者としては次にまたブラウンを買うことがあるなり、周囲で買おうとする人があったら「1万円以下のモデルで十分だと思う」って言うでしょうねえ。
おそらくはパナソニックのドルツもブラウンのオーラルBも販価の高低はともかくとしても基本構造は多分シリーズで共用しているんじゃあないのかな、と。
となれば高額機ならば多少は高価なモーターを使っているかもしれませんが、だからといってモーターの価格が5倍や10倍も違うわけではないでしょうから、価格差をつけるためには周辺機器でお手盛りをするしかないんだろうな、とも想像してしまう所です。そういう意味では正直な内容と言えるのかもしれません。
そういう見方をすると、シリーズトップの販売価格にはかなりの差があるものの、商品内容の中身のコスト配分を考えると、少なくともパナソニック・ドルツとブラウン・オーラルBの両者の本体価格そのものには大きな差が無いという事が言えそうです。
という事は早い話が、「高いモノにはそれなりに内容も良い理由」がある筈だとスケベ心を出した私の完敗というところでしょうかね。
というわけで、ブラウンの電動歯ブラシ買うにしても中身的には1万円弱のもので十分っぽいです。携帯用のトラベルケースがどうしても欲しいという奇特な人以外は2万円近く出す必要性は薄いんじゃあないかな、と。
かく言う私も思い出してみれば、普段使いの電動シェーバーは、ブラウンはブラウンでも一番安いトラベルシェーバー(2,500円くらい)だったのをスッカリ忘れていました。失敗失敗。主役は刃ですからねえ。そこさえしっかりしてくれていれば、それで十分なんですよね、いやホントに。
Posted at 2013/10/03 15:38:03 | |
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