2019年02月28日
今まで色々なドラレコを試しても来ましたし、販売・取付もしてきました。そうした自身の経験値で言えるのは、あまりにも安いドラレコは使用に耐えない、という事実でした。
例えば中華メーカー製のものも幾つか使いましたが、仮に1万円近い製品であってもおもちゃグレードの製品内容でした。
何処がと聞かれれば、先ずノイズが酷い(らしい)事です。「らしい」と書くのはそのノイズを計測する機械を持っていないから。だから正確に中華製ドラレコから電子ノイズが出ているとは断言できないのですが、でもその中華製ドラレコを付けた後からラジオやナビのテレビ、果てはETCすら通信不良など不調が生じ、外せば調子も戻るとなれば犯人は言わずもがなです。ノイズが出ているらしい、という表現しか適当な言い方が思いつきません。
日本メーカー製ではドラレコの固定に両面テープが使われる事が多いのですが、今の中華製は知りませんが、当時の安物は吸盤でガラスにくっつけるタイプが多く見られました。本体が重かったのが採用理由かもしれませんが、あれって経年劣化の進み方がワリと早い為、暫くするとドラレコが落下する事例が数多く見られました。
また固定具自体の素材があまり質の良くなさそうなプラ製でしたので角度調整のヒンジもゴツく、吸盤の固定具は脆く、経年劣化のべたつきもよく見られました。
その他にも日本メーカー製のドラレコだとあまり見られないSDカードの記録不良や寿命に関して、当時試した中華製ドラレコだと1~2年程度で「SDカードが不良です」とかのエラーが良く出ていました。今にして思えばSDカードの寿命だったのではなく、ドラレコ本体のデータ書き込み部分の部品精度や設計が荒かったのではと疑っています。
そんな経緯で私自身は中華製ドラレコの使用を諦めました。お客さんに聞かれても中華製と思しき低価格モノはキッパリ否定してます。それでも付けたいと言われれば、売ってるお店でどうぞ、とお答えしています。
それはそれとして次の採用候補に挙がったのがコムテック社のドラレコです。
先ずは商品パッケージにデカデカと「ノイズ対策済」と書かれていたのが採用理由の一つでした。もう一つの採用理由が東京トヨペットの一押し商品として採用されていた事です。あんな大規模ディーラーで採用する商品ならクレームも無い(or少ない)のだろうと。当初はHDR-101(現在は廃盤)という機種をもっぱら販売、取付をしていました。当時は1万円くらい(最後に買ったのが2016年5月でした。今でも密林で新品があるようですが14,800円プラス配送料だそうです)の販売価格だったし。ちなみに今でもお客さんの車でちゃんと現役で動いています。
それからしばらくはコムテックの101ばかり販売していたのですが、1~2年前からコムテックの上位機種を自分のクルマには付けるようになりました。お客さんの採用例としては価格面の問題で採用された例は少ないですが。
私が上位機種も勧めるようになった理由は
事故鑑定人のブログ@鑑定人イシバシ https://ameblo.jp/ishibashi-kantei/
という記事を見つけたからです。この中に事故鑑定人が考えるドラレコお勧めの機種なる項目があり、そこで推奨されているのがコムテック社の商品でした。
ぶっちゃけ私のような立ち位置でもドラレコの事故映像を見る事はそれほど多くはありません。おそらく自動後退や黄帽子なんかの量販店店員レベルだと各社の商品ラインナップの知識はあるでしょうけど販売後・事故後のドラレコを触った事など皆無でしょう。これはディーラーを含めた新・中古車の自動車販売店でも同様でしょう。となれば、やはり信用すべきは戦場を経てきたドラレコを実際に数多く見ている人の意見じゃあないかな、と。
近頃は保険会社の用意したドラレコを付ける特約もあります。サービスセンターの人間は確実に解決までの時間短縮が出来ているでしょうから喜んでいるとは思いますが、結構良い金額するんですよねえ、あれ。個人的にはちょっと微妙な価格設定です。
あと思うのがSDカードの定期フォーマット。まあ自分も含めてですが、SDカードをフォーマットしている人などほぼ居ません。それ以前に、そもそもドラレコ本体を触った事が無い人が殆どで、大体の人は付けた後はそのまんまです。クルマを買ってからボンネットを自分で開けた事が無い人と全く同じ事に今更気が付きました。反省しなくては。
実際、自分のクルマの記録映像を見てみたら衝撃録画ファイルに常時録画の領域が圧迫されていて殆ど常時録画出来る領域が残っていませんでした。しかも本体のファームウエアがバージョンアップされていて、そもそも映像が見られない状態となっていました。これではいくら上位機種を買った所で本末転倒です。
さっそくバージョンアップをし、SDカードもフォーマットしましたが、これじゃあお客さんのものも順次やらなくちゃ、と少々焦っているのが正直な所です。やることが増えてばっかりで困ったことです。
Posted at 2019/02/28 10:00:59 | |
トラックバック(0) | 日記
2019年02月07日
中古車の話を頂く際に一番困るリクエストが「クルマの総額予算」のしか希望が場合です。しかも大概、こういう話の場合は軽自動車を指定してくることが大半です。正直手に負えないというか関わりたくない話に該当するので、余程親しい方でなければ「おことわり 」もしくは話を切る方向に持って行く事が少なくありません。
理由は簡単です。
利幅云々ではなく売った以上、販売者としての責任があります。その一方で購入希望者の希望は贅沢です。「5~7年落ちくらいの距離も5~7万キロくらい」。そんなクルマが40万の予算では笛を吹いて探しても出てくる筈がありません。しかもそんな苦労して金額を合わせて持って行ったクルマを「コレじゃない」と断る人が少なくありません。こういう時、最初に言うことは
50万以下の軽の物件を探そうとすると「基本10年10万キロ」のクルマになります、と。
タントやスペーシアなどの分かり易いクルマを望むなら到底予算が足りません、と。
加えて白や黒系のボディ色は諦めてね、と。
更に加えて「10年落ち10万キロ」という最低条件は、いくら優秀な日本製自動車を以てしてもそれなりのハードルになります。
結局人もクルマもそういうものなんでしょうけど、適度なメンテナンスはやはり必要という事で、乗りっぱなし、使いっぱなし、置きっ放し、整備のやり過ぎ、やらな過ぎでもダメよ、と。
で、それらのイベントをくぐり抜けてきた歴戦の勇士を更に選別するのが中古車選びになる訳ですが、やはり戦歴が長ければ長いほどガタが来ている事も少なくない訳で、それは弾数変動制ロシアンルーレットというか、ジョーカーの枚数変動制ババ抜きというか。
でまあ、そんな消耗戦に巻き込まれるくらいなら最初っから浜松近辺なら○ラウドとかに代表される「20万、30万、50万」とかの中古車専門店に行ってくれた方が余程マシ…に思えます。別に買って貰わなかったら廃業に追い込まれる様な状況でもないし、なんかあったら「買った所に言ってね☺」で済むし。お客さんにも依りますけど好んで他人の尻拭いもする気にはなりません。
話を戻すと、中古車市場は生産メーカーの意向などお構いなしの冷酷な市場原理に晒されていますから、ちょこっとでも販売価格に影響のある要素は仕入れ値変動に直結します。最終的には規模の大小に関わらず何処の業者さんも業者オークションでの現金化を落としどころにしますから当然の事ですが皆さんオークションの落札値変動には敏感です。
こんな前提では、分かり易い「年式・走行距離」がエンドユーザーにとって買い易い取引価格になるはずがありません。みんな狙うのはおんなじ所なのですから。で、結局それは底値の高止まり状況を生み出す事になっています。
こういう状況を見て思うのはやはり、混沌とした海を突き抜けて2~30万円予算を上積みした方が良いんじゃないですか、と。余程ジョーカーの数も減ります。ドングリの背比べの中で争うのではなく、黒だ白だに予算をつぎ込むのではなく、いっそ2~3年落ちくらいの程度に的を絞る方が余程マシです。買ってから2~3年後に売っても良いしね。
結局、クルマ屋さん的には良かれと思って値を切り詰めて商売しても報われる事は決して多くはないのです。ついでに暫くしてから納めたクルマに再会すると変わり果てた姿になっている事も少なくないのがコレまたキツいんですよねえ。
ま、それはそれとして目を引きやすい「分かり易い年式・走行距離の特定車種」ばかりを超高額諸経費&不要オプションてんこ盛りで売ろうとする某○クステージの様な商売をする気にもならないんですけどね。
Posted at 2019/02/07 12:10:03 | |
トラックバック(0) | 日記