2019年09月23日
マークXが消滅し、コロナ・プレミオ(カリーナ・アリオンも含む)も廃止決定と、一時代を築いたトヨペット系の看板車種が消えていきます。昔、トヨペットの営業所入口に高々と聳えていた広告塔には誇らしく「ソアラ・マークⅡ・コロナ・コルサ」辺りの車種名が掲げられていたものですが、全部消えてくなあ。
当のトヨペット店的には来年5月から始まる予定の「全車種扱い」を相当警戒している様で、唯一の目玉であるハリアーが他店扱いになる前に「今のうちに売っとけ」とばかりに大量発注をかけてたとか、かけないとか。
ま、そんな話はともかく全車種・全店扱いになって始まるのは、トヨタのお客さんをどれだけ「ウチの店舗のファンに出来るか?」という熾烈な争いです。保険会社的には「グリップを強くする」なんて言い方もしていますが、さて、どうなっていきますことやら。
ま、そんな話はともかくとして。
昔は良かった、なんて話をするつもりはありませんけど今時のクルマは以前と比べ、非常にアクが強くなった印象はあります。パッと見、目つきが悪くなったと言うか顔つきが厳ついと言っても良いかもしれません。それを個性的と言えばまあ、そうなのかも。クラウン然り、カローラ然り。もちろんトヨタに限った話ではなく他の日本メーカーもそうですし、ベンツ・ビーエムを始めとした海外メーカーも同様の流れの中にあります。
そうした今時の車と比べて往事の日本車、特に消えていった・行くクルマの没個性というか、言ってみれば冠婚葬祭に行っても何ら違和感のないフォーマルっぽさがどことなく残る無個性さ。昔ながらの価値観として「ゴルフにも行ける」を加えても良いかもしれません。コレをトヨタ車や他の高額車に求めていた方々は相当数いらした筈です。
だからこそ「部長がクラウンで課長はマークⅡ、ヒラのボクはカローラ・セダン」などという牧歌的な序列というか雰囲気も長らく続いたんじゃないのな、と。
あたまにヤの付く自由業の方々御用達と言えば黒塗りのベンツが長らく定番でしたが、そうした空気の強い日本のクルマは初代セルシオが出るまでは何となくそこまでの押し出し感には遠慮しつつ、でもちょっと背伸びしたいというか、こぢんまりとした高級感をまとって箱庭的な世界を維持し続けてきました。ただ、そうした路線は売れなくなってきちゃった。というか、そういうラインナップを持つ余裕すら許されなくなってきちゃった様です。
たしかにオーリスは乗ってて良くまとまったクルマと思えますが、コレがカローラの後釜として受けるか?と聞かれればちょっと首を傾げます。日本車的な雰囲気と仕上げを考えるとブレイドみたいな方向も良いのでしょうけど、国内専用で出すなら大排気量は見込み違いです。そこを気にしない人は他のを選びますって。オーリスですら1.8リッター車より1.5リッター車が大多数を占めていたんですから。せめてハイブリッド車があればもう少し売れたかもしれません。
そうした事をひっくるめたマツケンサンバ的な演歌調を秘めた穏やかな目をしたクルマも一つの個性として見直しても良いんじゃないんですかね。特にクラウンを求める層には、そういうアピールが受け入れられそうな気がするんだけどなあ。他所のクルマのデザインラインにルーツを求めなくても、いい加減自社の車にルーツを見いだしても良いんじゃないのかな、と。そう思います。
Posted at 2019/09/23 17:32:52 | |
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2019年09月16日
先日、保険会社の事故担当部署のエラい人(所長さん)とお話しする機会がありました。保険会社の社内事情としては「ドラレコ特約を売りたい」が為に引っ張り出されている、という事のようです。んで、その所長さんに疑問に思っていた事を聞きました。
まずドラレコの装着率。
これは現状4割くらいになってきているようです。つまり車対車の事故の場合、8割方は映像記録が残されている、という事になります。
映像記録による過失割合の判定が弁護士が入る事で覆る事はあるのか?
保険会社の過失割合判定がそもそも「判例タイムズ」の判定基準を元にしているので、ほぼあり得ない、という事のようです。その一方で「とにかく弁護士」という人も増えているとの事で、その所為もあって弁護士特約分の保険料が上がっているのは事実です。
契約者から聞いている事故形態とドラレコ映像という証拠画像
どうしても自分の過失になる事ははっきりと申告しない傾向はあります。例えば「車線変更したらぶつけられた」という事故の場合。通常なら直進車30、進路変更車70の割合から始まるのですが、無理矢理な割り込みの場合は100%進路変更車の過失となる事もあります。こういう場合は証拠画像が必須条件となります。
交差点での直進対右折待ち車輌の事故の場合。通常なら80:20で右折車両の非が大きく問われます。ただし直進車の進入タイミングが黄色信号となると過失割合は逆転します。
上記2点の事故以外にも、事故の起きたタイミングというのは重要な要素です。ただし人の記憶というのは曖昧でもあり、思い込みによっても左右されます。
ドラレコの盲点
ドラレコはたしかに事故判定に有効なアイテムではあるのですが、生かし切れなかった事例も存在します。それが記録映像が残っていなかった場合です。
その1 衝撃感知のGセンサーが上手く機能しなかった。
衝撃時の映像だけを別フォルダーに記録するという機能はポピュラーなものですが、残念ながら事故の衝撃を事故の衝撃と感知できておらず、通常録画の方は後の通常映像が既に上書きされて残っていない、という事例が存在するようです。
その2 SDカードの寿命
事故時の映像を契約者や保険代理店からメールで添付して送って貰えれば良いのですが、それが出来ない場合は調査会社の人が契約者の指定場所に出向いてドラレコの映像をコピーするという手順を踏む事もあるそうです。
ただし「映像が残っていませんでした」という報告が返ってくる事も有るのだとか。その確率、だいたい2割との事でした。
例えばメーカーからディーラーには、1年に1回のSDカードリセットが推奨されている様です。1例としてコムテックの前後2カメモデルZDR-015の取説には「SDカードの寿命は2~3年」ともされています。定期的なSDカードの交換も頭に入れておいた方が良いでしょう。
また、販売時にセットされているSDカードの録画時間は録画モードにも拠りますが2時間程度が上限のようです。画質を上げようとすれば当然容量を喰いますから、映像が残せる時間も限られてきます。となると、事故の後はSDカードを抜いておく事も頭に入れておいた方が良いかと思われます。
ドラレコを付けるのは良いのですが、視界の邪魔にならぬ様にルームミラーの陰に設置される事は良くある事です。ただ、この位置に設置されるとモニター画面に出る警告表示や本体の作動確認灯に全く気が付かない事もあり得ます。こうなると全くドラレコの意味を成しませんから、気を付けたいものです。
後は本体の寿命をどの程度と見積もるかですね。たいがい一度付けてしまうと「付けたから大丈夫」と思われがちです。でもクルマ本体ほどの耐久性は無いと思われます。となると更新期間をどの程度に見積もるかも考えどころですね。
Posted at 2019/09/16 11:33:38 | |
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2019年09月13日
お客さんから車の問い合わせがあると、必ず中古車情報掲載の金額とオークション相場の両方を調べます。
で、結論から書くと随分前からオークション仕入れをしなくなりました。何故か。だって、いつ出てくるか分からない、状態の分からない評価点頼みのオークション出品を待つくらいなら、サッサとディーラーで売ってるクルマを買ってきた方が早くて安いからです。補償も付くし。特にトヨタ車はその傾向が強いです。
で、浜松で乗るためには当然浜松ナンバーを取得しなきゃならないわけですが、こういう所も各販売店で対応が異なります。わりと首都圏ディーラーは行政書士経由で現地への現車持込を要しない登録方法を採るお店が大半です。でも何故か関西圏は対応してないところが多い様です。行政書士経由の場合、クルマの搬送を必要としないだけ遠隔地登録費用も格安で提供している所が殆どで、その点、買う側にとって優しい体勢と価格で購入車が選べます。
ただ残念ながら、トヨタを贔屓にしているつもりはないのですが、トヨタ以外ではその点の体制整備が非常に遅れている所が多く目に付きます。まあ、やり方が手堅いというべきなのか、単に頭が硬いだけなのか、融通が利かないというか効かせるつもりが無いといったら良いか、最後の最後で納車に手間取ることも少なくなく、非常に腹立たしい対応をされることが多いです。ぶっちゃけ二度とそこから買う気がしなくなる。
以前、トヨタディーラーから買い入れたクルマの納車日が予定より遅れた事がありました。まあ、遅れた理由は理解出来なくもない事情ではあったのですが、遅くなった事についての事情説明が遅かったため、その事についてクレームを入れたところ「○○日には浜松までお届けできます」という返事をされました。
その契約ではディーラーまで完成車を引取に行く約束だったので「おかしな事を言うな?」と思っていたのですが約束のその日、驚いた事に営業担当のセールス自身が納めるべきクルマを積載車に載せて浜松まで出向いてくれて、陸運局で名義変更を済ませたその足で私の自宅付近まで車を届けてくれたのでした。もちろんその営業からは以後5台以上買わせて頂いています。
それ以外の所はどうかというと未だに県外登録ウン万円也とか、納車日は陸送業者から改めて連絡させますとか、書類の到着や車輌代の振込着金とかの連絡がいちいち遅かったり、自分の都合や事情が優先される所が未だに非常に多いです。
まあ、こうした違いもやはり数撃たなきゃ他所との比較も出来ない・されないわけで、こういう所がいいかげんな業者が減っていかない理由の一つなんでしょうねえ、多分。あくまでも私の体験した範囲内での話ではありますけど。
Posted at 2019/09/13 21:38:49 | |
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2019年09月07日
マガジンXでガリバーの事が採り上げられています。
たしかに購入者にとっては災難だったでしょうから、少しでも中古車販売会社としてのガリバーがいわゆる「購入者にとっての良いお店」になってくれればいう事はありません。その理屈は理解出来ます。ただし。
じゃあ、経営する側からしたらどういう視点になるか。
ぶっちゃけ数字だけの話を考えれば経費に占める大きなものは人件費と施設維持費用、あとは商品の利益率。人件費は安く上げられれば言う事はありませんから、有能な管理者以外は頭数さえ確保できれば定着率が低い方が安上がりです。
施設維持費も居抜き物件が使い回せれば言う事は無いでしょう。新規出店するにしても後で使い回しの効きそうなテナント料の高く設定できる場所の確保に走っている雰囲気を強く感じます。既存の不採算店舗はサッサと売却している様であり、浜松だとガリバーからカーセブンに看板が変わっているところが多数見受けられます。
さて、ここからが本題。商品単体の利益率です。
儲かる商品とは、商品力が強い商品という事です。近頃の話で行けばセダンおおむね落ち目、ステーションワゴンも同様、コンパクトカーも落ち目かな。ミニバンは上がり目、軽も上がり目、ドイツ系外車も高値安定、一部のスポーツカー、特にスバルのWRX系とかも同様の傾向という感じでしょうか。
中古車という商品は、新車の時からそもそもが壊れない丈夫なクルマを商品として仕入れるという事が非常に大事なポイントです。何故か?
それはつまり致命的な故障箇所も発生しにくい、という事でもありますから販売業者にとっても納車前整備に大してお金が掛からない事に繋がります。それでもタイヤがそのままであることも多いですが。
当然そういう車は販売後の故障も少なく、それは店舗の信用度にも繋がる話となります。それは当然次の整備入庫にも影響します。だからこそ日本車、特にトヨタ車は安全パイで中古車オークションでも高値安定の定番な訳です。売れているのには理由が伴っています。その意味でも国産車を中心に販売している中古車業界は非常に助けられていると言っても良いと思います。
じゃあ外車はどうか。正直、日本車ほどの信頼性は感じません。まあ、よう壊れるというイメージです。ただ、日本車でいえば大古車の黒いクラウンやセルシオと同様、呆れるほど高額と感じる値付けの車もたくさん存在します。要は、そういうイメージに寄り添いたい層が一定数居るという事です。
でも、よう壊れる事を反映して外車の中古は取引金額がサッサと降下していきます。そういう車に「安くなった」といって飛びつくのは危険です。利益率を考えたら販売者側としても完全整備は得策ではありません。いくら掛かるか分からないシロモノとなれば手を出す方がバカです。商品化にお金が掛かりそうな時に業者がとる手が中古車オークションでの現金化という手法です。もしくは「補償無し」とか、「中古車補償の保険付」での販売か。
という事で日本車買うんならともかく、外車の中古を買うんならお店の看板見て安心するんではなく新車保証の残り期間や中古車保証期間・内容・補償引受先をじっと検証した上で安心しましょう。どの程度整備してるのかなんて分かったものではありません。また整備していたとしても将来故障する箇所がその整備で修理される保証もありません。
保証が無ければ、痛恨の一撃を食らっても痛手のない金額の範囲内に候補車を絞りましょう。営業担当は売るためにお店にいます。契約取るためなら印象は良いのが当たり前です。そんな事は判断材料にはなりません。
諸経費の高いところも要注意です。車の表示価格を下げる手段でしかありません。
それで希望する内容にそぐわなかったら潔く諦めた方が良いです。よほどの希少車でもなければ、縁があればいつか出会えますよ、多分。まあ保証は出来ませんけど。
Posted at 2019/09/07 13:29:43 | |
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2019年09月07日
追記です。
保険会社に確認を取りました。
昨日の本文の通り、やはり物損の損害が発生している場合は運転者に運行管理責任が問われ、保険の対象になるとの事です。
ただし今回の様に車の運転手が死亡してしまった場合の、個人車の場合。この場合は賠償責任を果たすべき人が亡くなってしまっているため、賠償責任を代行する事をそもそもの目的とする保険契約が、保護すべき対象の契約者が存在しない形になってしまっています。という事で遺族が相続放棄すれば鉄道会社も損害賠償を持っていく先が無く、泣き寝入りになってしまうようです。
会社所有車の場合は経営陣に最終的な運行管理責任が問われます。おそらくは保険契約者も会社でしょうから、そこで保険会社が動く事になります。
ただし、よく言う対物保険の上限金額「無制限」ですが、事実上の支払上限金額は存在します。これはもう一度確認が必要ですが、たしか2億とか3億までが支払上限金額です。
それと物損が発生していない、前が詰まっていて逃げる事が出来ずに電車を止めてしまった様な場合。これは原状復帰すべき対象が存在しないため保険が利きません。この様な場合は通せんぼした個人に営業損害が請求されます。
過失割合に関しては、踏切内はそもそも勝手に自動車が入ってはいけない場所で、遮断機の故障でもなければ鉄道会社側に過失が問われる事はない様です。
今回の京急の事故報道では「非常停止ブレーキをどの時点で作動させた」云々の報道も散見され、止まれなかった電車が悪い的な報道姿勢も透けますが、そもそもが、そういう問題ではないんじゃないの?と思います。
ただ、判例タイムズ(交通事故の過失割合判例もひとまとめにした「過失相殺率の認定基準」と題された本)も見ましたけど「踏切内の事故」という項目が存在しないみたいです。という事は、そもそもが悩む様な問題じゃない、という事なんだろうなと思います。
Posted at 2019/09/07 08:14:38 | |
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