
←県道35号「新雛鶴隧道(トンネル)神奈川県側」
「三月」というのは、「巣立ち」の季節といわれます。
「巣立ち」というのが、卒業の場面で、「自立・独立」という趣旨で使われることが多いと思います。
しかし、この「巣立ち」という語を、
今、
問いたい。
特に、
これが、「数量計算」の観点から、正確であるのか?
私は、問いたい。
鳥、特に渡り鳥は、主に越冬するために日本にやってきて巣をかける。
で、こうした鳥たちの生態を見る上で、
「巣」というのは、どれほど実態に相応しい単位なのか?
今の私の個人的見解としては、
おそらく、あまり適切な指標ではない、と。
特に渡り鳥の集団においては、
大空に舞い上がり、編隊飛行しているときこそが、
その「むれ」の姿であり、
そのときの数こそが、
鳥の生態と極めて近似した数値なのではないか、と。
これについて、「野鳥研究家」の方々のご意見を伺いたいところでもありますが、
私が察するに、
そういった方々の「数量把握観念」は、上記のようなもので間違いないようです。
トリたちが、池に着水すると、
まず、
(概数計測)
10羽を数え、それをモノサシとして用い、
20、30、・・・・だいだい100、
100をモノサシとして用い、200、300・・・、
あー、だいたい600羽の集団ね。
と概数把握してかかるのが、一般的なようです。
続いて、
(精密計測)
紅白歌合戦でお馴染み(笑)、カウンター計測の登場。
カチカチカチ・・・・・。
と、まあ、
「巣」というのは、彼らにとって、地上で生計をするための「便宜上の単位」であるらしいのですが、
我々ヒトの目線では、
「巣」がひときわ強く目に映るので、
(特に、人家の軒に巣を掛け、親がヒナに口移しで餌を与える、ツバメの巣)
「巣立ち」が、
「成人」「独立」「今までの集団から出てゆく(←完全なる誤解と思われる)」
と捉えられ、
かつ、
ヒトの目線でそう語られるのですが、
ツバメ類での「巣立ち」の正確な意味は、「編隊飛行が出来るようになる」とするのが、正確であるようです。
では、
「今までの集団から出てゆく」
「親もとや母校を離れて自主独立」という、
人間が使う意味の「巣立ち」という現象は、
ツバメのような鳥の世界では、
何時、
どのようにして起こるのか?
私は、
それを知りません。
少なくともそれは、「巣立ち」とは違う呼称である気がしますし、
たぶん、
その呼称は、
あるんだろうけれども、
どちらかといえば、
「恐ろしい響き」の属性の言葉である気がしています。
そう、
「人間が言う意味の巣立ち」は、トリたちはしていないことが多いのかもしれません。
また、
大東亜戦争期以前の「家制度」では、形式上、「巣立ち」は否定しているわけです。
この「甲州街道四十四次」のカテゴリーでは、
「クニ」「ムラ」「有事」という一定のパターンを以って、色々語ってきましたが、それらを踏まえた上で、
今、
言いたい。
現代、
人間たち、
特に我々日本人という集団には、
「人間が言う意味の巣立ち」が、
「集団として必要」である、と。
それが、どんなに「恐ろしい響き」の属性の言葉となろうと、
それが、必要でありましょう。
さて、
(以下は半ばフィクションです。)
甲州街道は、猿橋以東では、桂川の左岸(北側)に位置しているとみてよいだろう。
国道20号の現道も、旧甲州街道もそちら側だし、犬目宿もそちら側にあるから、近世以降は、桂川左岸のルートと見て間違いないだろう。
しかしながら甲州街道、実質上の甲州街道は日々変遷している。
大垂水本線よりも相模湖ルートの方が一般道として多く使われているということは、前に書いた。
だから、「近世より前は県道35号のルートに甲州街道があった」と言って誰が否定できようか?
また、
少しだけ見方を変えれば、甲州街道とは多数の「抜け道」「裏道」「副線」を持った道であるということができる。
実際、今でも、県道35号線は、
「甲州街道の抜け道」として知られている。
「三ヶ木へ行くには35号が早い」
道に慣れた人々はこう言う。
県道35号線は上野原で甲州街道本線から分岐し、桂川を対岸へと渡る。そして山間部の集落を結びながらカセイへと至る。
そんなわけだから、
だから、「近世より前は県道35号のルートに甲州街道があった」と言って誰が否定できようか?
「ともかく、アレ系のマーチには手こずっていた」。
マーチに乗って峠道に繰り出している人々は、本当に闘争心が強い。
こと、
デミオやヴィッツ、スイフト、コルトのようなコンパクトカーに対しては、
道を譲ろうとはしない。
パッシングをすると、右ウインカーを点滅。
「譲らないぞ」
と明確な意思表示。
マーチは猛烈に増速。
県道35号で、
軽快にかっ飛ぶマーチもまた、
例外ではなかった。
この時期、
とあるコルト乗りにとっては、
「対マーチ戦線・死闘編」ともいえる日々が続いていた。
相手のマーチは、
こちらより排気量が劣るのに、
軽量ボディが味方していた。
加速してゆくマーチの速さは、
時には、カーブへの突っ込み、旋回性能も半端ないクルマもあった。
こと先々週、
檜原村で遭遇した乗り手は、
物凄かった。
火を見るより明らかな敗北。
これ以上、マーチのファイターに対して、黒星を増やすことは、できない・・・。
だから先週、
車両チューンを進めた。
プラグを交換。熱価を
マフラーをトラスト製に交換し、
エアクリーナーもシグマスピード製のものに交換した。
これによって、吸排気の性能、つまり加速性能は劇的に上昇していた。
しかし、犠牲にしたものもあった。
どんなに、乱暴にアクセルを踏もうが、
16km/ℓはあった燃費が、10km/ℓ程度に、
歴然と低下していた。
そんなことはどうでもいい。
今晩遭遇したマーチもまた、
こちらに道を譲るつもりがない。
それどころか、
自らの速さを見せつけてさえいた。
だが、
上り区間。
コルトの一回り大きな排気量がモノを言い、
マーチを抜かさんばかりに迫りつつある。
向こうよりこちらの出力の方が明らかに上であることが、ありありとわかる。
そりゃそうだ。
もう、
このコルトは、「エコカー」ではなくなっているんだから。
しかし、カーブ連続区間が故、
あと、少し、
抜くには、届かない。
コイツ・・・、
絶対に、
抜かす!
この先、長いストレートになっているところが一箇所
(新)雛鶴トンネル。
トンネルはストレート。
そこで、
抜かす!!
対向車は、ない。
2台並んで、雛鶴トンネルに突入。
アクセルを目一杯踏み込む。
シグマスピードのエアクリーナーから、
口笛のような呼吸音を伴って空気が取り込まれ、
エンジンが咆哮する。
トラストマフラーからイジェクトされ、
トラストマフラー独特の排気音がトンネル全体に反響した瞬間、
コルトが、
一車身分、前に出る!
抜いた!!
マーチが失速。
コルトがトンネル中にエグゾ―ストを轟かせ、
ハザードを、一度だけ点滅。
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甲州街道四十四次 | 日記
Posted at
2010/05/04 06:05:15