
この記事は、
霧の箱根峠! 国道1号線について書いています。
最近、ヘンな夢をみた(寝てみる方)。
場所は、水上バスみたいなものに乗り込んだところだった気がする。
あの男と話をしていたのだが、
それは高校時代の同級生だったと思ったが、
よく見ると、
小学校時代の同級生の男だった気がする。
彼は、手に地図帳を持っていて、
しかもそれには、大事に大事に持っていて、ビニールカバーがかけられていた。
(彼にこんな習性はあっただろうか?)
彼は私に訊いてきた。
「箱根峠って、どんなカンジだっけ?」
「ああ。箱根の頂上ともいえるところなんだけれども」
「駅伝のゴール地点のところだっけ?」
「いや。駅伝のゴールは芦ノ湖の湖畔くらい。芦ノ湖から、さらに50メートルくらいかな???もう少し上がる」
「おお。そこが、頂上ってやつで。その頂上に最も速く登っていける男ってわけで!?」
「そういうことだけれども、何というか、信号があって、交差点になってて、ガソリンスタンドがあって。
昔、遠足とかで行った顔振峠とかみたいに、登山道登って、山の頂上が・・・とか、そういうカンジとは違うね。クルマで走る、国道」
私は彼の地図帳を用いて説明しようとした。
あまりにも大切に持っている地図帳が、私の手によってシワがつくのではないかと躊躇われたが、それを用いて、それぞれの位置関係を説明してやった。
(コイツは、この場所について、何故に知らないのだろう? いくら「若者のクルマ離れ」と言われている世代だからって、あんまりじゃないのか? そういう思いも巡っていたが、続けた)
「この箱根峠のあたりは、霧がよく出る。
一応、キリっていう風に呼ばれているんだけれども、アレは雲なんだ。
キリが出てくる、っていうより、
雲の中に突っ込む、っていう方が、正確だよ。
標高とかでいうなら、海抜70メートルくらいの箱根湯本は、快晴だとして、上の方を見上げると雲がかかっていたとする。
そうすると、海抜550メートルくらいある「箱根峠」は、雲の中なんだ。
箱根新道などの場合、
海抜70メートルくらいの箱根湯本(ここ。地図で指し示しながら)から、海抜550メートルくらいある「箱根峠」(地図を指し示す)まで、10分とかからずに登ってしまうことになる。
快晴になっていた場所から、一気に雲の中、一面の白い世界の中に突っ込むことになる。
雲の中ってのは、霧の中と違って、何の見通しも効かないんだ。本当に真っ白で、方向感覚すら麻痺してしまう」
と、箱根峠近辺に関する走りの話をしていると、何故か、場所が、もっと広い、大講堂のような場所に変化していた。
気づくと、私の右側には、中学時代の同級生の男子たちが多数いて、
私の話に、感動しながら聞き入っていた。
その中の一人が声を上げる。
「さすがです! あなたこそ、世界最高の、暴っ走ぅ族ですぅ!!」
(俺、暴走族じゃねーし。走り屋って言えないのかね?)
そう思いつつ、
私が世界最高の暴走族だとか、ヘンなこと言い出したので、少しつけ加えて謙遜した)
「よく言われることだけれども、箱根の走り屋なら、雲の中を150キロで突っ走れて一人前だって、ね。
だから私もよく言われたんだぜ、
オイラたちは、あの雲の中を、100キロからの速さでつっ走ってたの。100キロでもまだ遅いグループ。最近の若いのってのはもう、アウト・オブ・眼中~♪ って感じなの♪
ってね。俺はいまだに、あの雲の中では恐怖心を払拭することができずにいるんだ。
まだ、視覚と、正常な方向感覚に頼った、一般人のレベルの走りなんだよ。
ホワイトアウト状態の箱根を、何というか、シックスセンスみたいなもので走れること、
それが、神がかった域の走りっていうか、
だが、問題は、ふた昔くらい前には、そういうレベルの連中が、ゴロゴロいたってことと、俺たちが苦闘しても、いまだに、そのレベルに追い付けていないってことなんだ」
私は、五里霧中というか、白い形のない壁に当たったかのような、今の心境を吐露しただけなのに、
なぜだか、
私の右手側の、中学時代の同級生の男子たちは、涙を流しながら、感動していた。
「嗚呼・・・あなたこそ、箱根駅伝よりも高いところへと登ってゆく、ホンモノの戦士なのですぅ」とか言いながら、
私を、勇者そのものだと思っているのである。
(こいつらは・・・わかっていない???
そういえば、こいつらのほとんどが、免許すら持っていない。私の話は、アニメの話とかそのものにしか見えないんだな。 映画などに感動して、涙を流すことと、同じようなもんだな)
気づくと、なぜだか、手に地図帳を持った彼の向こう側、
私から見て左手側に、
高校時代の同級生の女子たちが座っている。
そういえば、私の世代の場合、男性より女性の方が、運転免許の取得率が高いんだったな。
二十代になってから、現実に、クルマによく乗るのは、女性の方である、という統計を目にしたことがあったから、
何というかな・・・現代の、現実のカーライフってのは、むしろ女性の方が主軸であるんだろうな。
しかもこの夢の中で、最悪なのは、私たちの会話が、すべて聞かれてしまったことである。
このとき、
私たち、いや、私に向けられた視線が、
もはや「軽蔑の限りを尽くしたもの」であることを私は見逃さなかった。
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イチコク物語 | 日記
Posted at
2010/12/06 22:57:18