この記事は、
海外の走り屋事情 Street racing in HongKongについて書いています。
昔々の話。
日本人がクルマというものを所有することが、あまり一般的ではなかった時のお話。
日本車はとてもチープで、非力で、
何というか・・・2000年代の軽自動車よりも細いタイヤを履いていて、
強引な操作をするとすぐに転倒してしまいそうで、
でも、とても軽くて。
雪道でひっくり返ってもヒトの手でコロンと戻せたり (笑)。
そんな時代の「日本車」にとって、
「アウトバーン」での「走り」など夢のまた夢であったろうし、
「ニュルブル」といっても、「何のことやら、さっぱり」という話であったし。
身近なところでも、
「峠・・・クルマ止まっちまったらどうしよう 汗」
「峠越えは大変だ」
「峠=難所」・・・。
・・・端的に言って、欧州の方で跋扈していた、いわゆる「スポーツカー」の前で、「日本車」はもはや敵ではなかったのである。
しかも、そのとき、世界的には、「スーパーカー全盛期」ともいうべき時であったとされ、
特にドイツ製のスポーツカーが、
アウトバーンは勿論のこと、
日本の東名高速までもを、我がもの顔で爆走していた。
「当時の日本車」に纏わる世界観は、そういうものだった。
そして、それは、
日本人個人個人、
子供ひとりひとりの「夢」の形にも、
影響していたと思われる。
そのとき、
「スポーツカー」とは「スーパーカー全盛期」の時の「スーパーカー」ともいえるものであり、
スーパーカー、つまり、スポーツカーは、それ自体が憧れの対象であり、「夢」であった、
といってよいだろう。
クルマそれ自体が縁遠い存在なのだから、そうなることは自然であるようにも思う。
だが、今は違う。
「高性能車」と言って「日本車」という語が上がらないことは、極めて特殊な条件下を除いては、まず、ない。
そして、厳然たる事実として、
「ニュルブルでの、市販車最速」と言って、「GT-R」という名が出てこないということはないし、
「アウトバーンでの最右翼」と目されているのも、「日本のGT-R」なのであり、
「海外の走り屋事情」として、日本車に乗る走り屋の数の多いこと。
「走り屋」=「日本車に乗っている」というのが世界標準であり、
「日本車って海外で相当人気があるんですねえ」という、トラックバック元の人の記事の文言であり、
極端な例では、
http://www.youtube.com/watch?v=E59hUpvYGK8&feature=related
にみられるような、
「日本車は神!? 」
みたいな言い回しであったり。
そんな中で、
そういう時代背景で、
私くらいの世代が、ずっと思ってきていることとして、
少なくとも私は、
「クルマ・・・スポーツカーに夢を抱き、ワクワク」
というより、
「私は、世界一の走り屋になりたい」というような「形」の「夢」であったりする。
何というかな・・・クルマは、
「生活道具として、あるのが、ごく普通」だから、
そういった、「ありふれたもの」から、「当代において、絶対に世界にひとつしかない」というような、「伝説???」を追及したがるような・・・。
そういう「私の感性」の話は、まあ、度外視するとしても、
「高性能車」と言って「日本車」という語が上がらないことは、極めて特殊な条件下を除いては、まず、ない。
そして、厳然たる事実として、
「ニュルブルでの、市販車最速」と言って、「GT-R」という名が出てこないということはないし、
「アウトバーンでの最右翼」と目されているのも、「日本のGT-R」なのであり、
「海外の走り屋事情」として、日本車に乗る走り屋の数の多いこと。
「走り屋」=「日本車に乗っている」というのが世界標準であり・・・、
という、
これらの状況、
「クルマでの走り≒日本車」
というイメージの世界化は、現実であるわけで。
ブログ一覧 |
イチコク物語 | 日記
Posted at
2010/12/09 23:56:16