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2015年12月18日 イイね!

メモ:ブログ炎上で露わになった「ブラック士業」の実態

この記事は、

ブログ炎上で露わになった「ブラック士業」の実態
今野晴貴 | NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。 2015年12月18日 19時10分配信
を、メモしています。




先日、ワタミでの長時間労働によって26歳の娘を過労自死に追い込まれた両親が会社を訴えていた事案で、和解が成立した。ワタミおよび創業者の渡邉美樹氏は全面的に責任を認め、再発防止策などを含んだ和解条項に合意した。

そんな中、ある社会保険労務士が行ったブログへの書き込みが注目を集めている。

「モンスター社員を解雇せよ! すご腕社労士の首切りブログ」と題されたブログでは、「社員をうつ病に罹患させる方法」として、「適切にして強烈な合法パワハラ与え」るために、「失敗や他人へ迷惑をかけたと思っていること、不快に感じたこと、悲しかったことなどを思い出せるだけ・・・自分に非があるように関連付けて考えて書いていくことを繰り返」えさせることで、うつ病に追い込むよう指南している。さらに、「万が一本人が自殺したとしても、うつの原因と死亡の結果の相当因果関係を否定する証拠を作っておくこと」とまでアドバイスしている(ブログはすでに削除されている)。

社員の自殺までも「想定」してパワハラを推奨している点で、悪質性が極めて高いといえよう。

私は年間に3000件ほどの労働相談に関わっているが、この手の社労士、弁護士、労務コンサルが絡んだ悪質な事件は後を絶たない。拙著『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』(文藝春秋、2012年)では、「ブラック士業」の手口として指摘したものである。また、その後出版した『ブラック企業ビジネス』(朝日新聞出版、2013年)では、ブラック士業に特化し、その問題を全面的に告発してきた(尚、私は2013年にユニクロ、ワタミの弁護士たちから「脅し」ともとれる書面を送り付けられており、その経緯についても同書で紹介した)。

この社労士のブログは、私が問題にしてきたブラック士業の手口を、自ら告白する内容になっている。社員をうつ病に追い込み自ら辞めるように仕向けるというブラック企業の典型的な手口に、「専門家」である社労士が加担していると認めたのである。

ブラック企業の「共犯者」としてのブラック士業

ブラック士業は、違法な労務管理の技術を経営者に手ほどきすることで、ブラック企業を支えている。このような「専門家」は、「ブラック企業」とともに発展してきた。その背景には、違法なことでもまかり通らせたいという「ブラック企業」の経営者の思惑がある。



ブラック企業は社員を「いつでも辞めさせられる」状態に置き、過酷な選別競争を強いる。そして、「使えない」と決めつけた社員を「自己都合退職」に追い込むために、パワハラなどの違法行為を戦略的に行う。その際に、ブラック士業はこの「自己都合退職」を選択させるために、労働者をうつ病に追い込むようなパワハラ行為を積極的に推奨するのである。

それだけではない。一方では、「まだ使える」と判断した労働者を辞めさせないために、辞めると損害賠償を請求するという脅しの文書を送付することや、違法な労働組合つぶしにも加担する。



事実、京都のあるIT企業は、弁護士を立てて、過労死ラインを超える長時間労働とパワハラによって不眠症になりやむなく退職を申し出た労働者に対して、2000万円の損害賠償を請求する訴訟を提起した。

また、残業代を請求するために組合が申し入れた団体交渉に対して、「なにゆえに貴団体が当社に対し団体交渉申入れができるのか」法的根拠を示せ、という支離滅裂な主張を展開する文書を弁護士名で送付し、労使交渉を妨げようとするブラック士業もいた。こうした行為も「不当労働行為」という明白な違法行為である。

最近では新卒や、アルバイトを辞めようとした学生の親に「損害賠償を請求する」と社労士が送り付けてくる事件もたびたび生じている。違法な労務管理を行う「ブラック企業」が蔓延するなか、ブラック士業もそれに合わせて増殖してきたのである。 

「脅し」で成果を上げる

このような行為は後述するように裁判になれば、ほとんどの場合、会社側が敗訴する。いわば、「違法だとわかっていて、あえて違法行為を推奨している」というわけだ。では、これらをアドバイスするブラック士業の戦略とはなにか。

それは、一言で言えば、「労働者に権利主張を諦めさせること」である。労働者が権利主張しなければ、違法状態は継続し放置される。事実、ほとんどの労働者は会社の行為が違法だとわかっても諦めてしまう。彼らはそれを狙っているのだ。労働者に諦めさせるために、「弁護士」や「社労士」といった肩書を利用し、あたかも脅迫行為に正当性があるような装いを振る舞う。

しかし、このような脅しに屈することなく、労働者が権利主張すれば、会社に責任を認めさせることができる。被害に遭っている労働者が裁判を起こせば、ブラック士業はほとんどの場合、負けるのである。

例えば、先のIT企業の事例では、裁判の結果、会社が請求した2000万円は1円も認められなかった。むしろ、実際に未払いになっていた残業代1000万円以上を会社は支払うよう命じられた。さらに、大手牛丼チェーンすき家を運営するゼンショーは、残業代請求をされた際に、アルバイトとは労働契約ではなく「業務委託契約」を締結しているのだから未払いは存在せず労使交渉も不要と当初主張していたが、裁判では敗訴を続け最高裁まで争った挙句、最終的には自ら主張を取り下げて非を認めざるを得なかった。つまり、何年もむだに争った挙句に会社は「全面降伏」したわけだ。

だが、繰り返しになるが、ほとんどの労働者は「脅し」にあらがって何年間も裁判を行うことはできない。このように企業と労働者の「係争費用の負担力」の差につけ込むことが、ブラック士業のやり口なのである。

「社長の味方」ではないブラック士業

さらに、ブラック士業の収益戦略を見ていくと、実は、ブラック士業は、社長の味方ですらないということが見えてくる。というのも、彼らは、ブラック企業と労働者の間の紛争を一つのビジネスチャンスとして考えているだけだからだ。

ブラック士業は、会社が勝とうが負けようが、事件を受任さえすれば顧問料及び訴訟費用などで儲けることができる。弁護士の場合、通常、訴訟を提起する際は、着手金として請求額の数パーセントを弁護士に支払うことが多い。仮に10パーセントだとすれば、2000万円の請求を行うだけで、200万円を手に入れることができる。裁判で、違法で支離滅裂な主張を展開するはめになったとしても、争いが起こりさえすれば必ず儲かる。

社労士の場合にも、係争中の「顧問料」のほか、社員を脅す際の「面談料」、パワハラのやり方を教える「相談料」、書面を送る際の「書面送付料金(一枚単位で取引されている)」などが膨大に発生するのだ。

だから、彼らは社長を炊きつけて、負けるような無茶な主張を展開するよう指南するのだ。アルバイトを雇っておらず、彼らを「業務委託契約」などという無茶の主張にも、うなずけるというものだろう。

なぜ負けるのに経営者は雇うのか?

もしこのような「脅し」を行っていることが明らかになれば、企業のイメージは相当悪化することは火を見るより明らかである。さらに、当然、彼らに支払う顧問料も安くはない。顧問料や裁判費用は、すぐに残業代の支払いに応じれば、負担する必要がなかった費用である。



それにも関わらず、なぜ経営者はブラック士業を雇うのか。それは、すでに述べたように、ブラック士業を活用して労働者を黙らせることができれば、「勝ち」だからである。社労士や弁護士に「訴える」と脅された労働者が請求権を放棄すれば、会社は残業代の支払いから免れることができる。

これに加え、経営者側には合法的に労働者を扱いたくない事情もある。すき家の場合、労働者が諦めず争った結果、最終的に全国の社員1万人以上に対して、過去2年分の残業代を支払うこととなった。これには、億単位の金額がかかっていると思われる。しかし、ブラック士業を雇い、その脅しに労働者が屈服したとしたら、支払いは数百万もしくは数千万円で済む。それゆえ、すき家はブラック士業に頼ったのである。労働者が「黙れば」経済的にも得だったわけである。



同様に、解雇の場合にも合法的に行う場合には退職金の上乗せなどが必要になる。この場合にも、「安く解雇がしたい企業」がその経費を削ろうとして、ブラック士業を頼るのだ。

このように、経営者は解雇の費用が発生したり、残業代請求などが労働者からあったばあい、(1)合法に支払う、(2)ブラック士業に頼って労働者を黙らせて払わない、(3)(2)を選択したが労働者が黙らなかったので結局合法に全額支払う(この場合、ブラック士業の報酬に加え、会社の汚名など膨大なコストが発生する)、の三択を迫られているということになる。

合法な支払いを拒んだ結果、一か八か、大きなリスクを背負って労働者を脅す路線に乗り出していくというわけだ。この社長の「決断」を積極的に後押しし、ビジネスチャンスを広げているのが、今回問題になった社労士のように、ブログ等で「残業代を支払わなくてよい」などと宣伝しているブラック士業たちなのである。



解決策

さらに、弁護士や社労士などがブラックな労務管理に加担する原因として、士業の数が急速に増加していることがあげられる。

特に社労士は急激に合格者数が増えている一方で、通常の保険管理の業務などは増えていない。そこで、社労士界全体として、「労使紛争」への介入を新たなビジネスチャンスにしていこうとしているのだ。もちろん、まともに新しいビジネスを行っている社労士もいる一方で、上に見たような「紛争で設ける」いかがわしいビジネスモデルを構築する新手も増えてきた。

では、このブラック士業問題の解決法はどこにあるのか。まず、業界団体である日本弁護士連合会(日弁連)や全国社会保険労務士会連合会は、違法行為を指南する会員を厳しく処分すべきである。違法行為に専門家が積極的に加担する行為は、真っ当に職務を遂行している弁護士や社労士の業務に支障をきたすことになり、かつこのような行為を容認もしくは黙認するのであれば、業界団体自体がブラック企業に加担していると思われても仕方がないだろう。まずは業界団体自身で、違法行為に対処すべきである。 

そして、労働者自身がこのような「脅し」を受けた場合は、すぐに私たちNPO法人POSSEの無料窓口や、ブラック企業被害対策弁護団、日本労働弁護団所属の弁護士に相談していただきたい。ブラック士業の唯一の勝ち目は諦めさせることであり、彼らの主張には一切の法的根拠が存在しないので、適切に対処すれば、その請求から逃れることができるのはもちろん、むしろ会社に対して適切な責任を取らせることが可能にもなるのだ。

NPO法人POSSE

ブラック企業被害対策弁護団

日本労働弁護団





今野晴貴 NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。


NPO法人POSSE代表。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。近刊に『ブラックバイト』(堀之内出版)。年間2000件以上の若年労働相談に関わる。雑誌『POSSE』を発行し、政策提言を行っている。一橋大学社会学研究科博士課程在籍。2013年には「ブラック企業」で流行語大賞トップ10、著作『ブラック企業』(文春新書)は大佛次郎論壇賞を受賞。著書に『ブラック企業ビジネス』(朝日新書)、『生活保護』(ちくま新書)など多数。1983年生まれ。仙台市出身。

konno_haruki
official siteNPO法人POSSE
2015年09月03日 イイね!

メモ:「組み体操:安全確保か/教育効果か 賛否議論熱く 和歌山市教委、ピラミッドの高さ制限検討/和歌山」&私情。

この記事は、

組み体操:安全確保か/教育効果か 賛否議論熱く 和歌山市教委、ピラミッドの高さ制限検討 /和歌山
毎日新聞 2015年09月02日 地方版
を、メモしています。

 小中学校の運動会で実施される組み体操に対し、教育現場や保護者、ネットなどで賛否両論が起きている。四つんばいの姿勢で重なる「ピラミッド」や肩の上に立って円筒を作る「タワー」が目を引くが、否定的な保護者や専門家は事故のリスクや安全確保の不十分さを指摘。大阪市教委は1日、段数などの制限を決め、和歌山市教委もピラミッドの高さ制限を検討している。一方で、肯定的な意見も根強いだけに、今後も議論を呼びそうだ。【谷田朋美】

日本スポーツ振興センターによると、小学校での組み体操中の事故で、2013年度に災害共済給付制度で医療費が支給された件数は全国で6343件。跳び箱の1万5221件などに次いで3番目に多い。

 学校での事故に詳しい名古屋大大学院の内田良准教授は、1983〜2013年に学校での組み体操で後遺症が残る事故が計88件起きたと分析。ピラミッドやタワーは近年、高層化が進んでいるとみられ、「組み方や教員の補助技術の安全性、責任の所在が不明確なまま、リスクの考慮なしに見せ物的性格が強まっていて危険だ」と批判する。

 高層化を制限する動きも出始めている。愛知県長久手市内の小学校では、全6校のうち5校で7段のピラミッドが実施されていたが、小・中学校長会は今年3月、「人間ピラミッドの高層化は行わず、4段までにする」と決めた。「見栄えよりも安全性を考慮する」と結論づけたという。

 大阪市教委も、安全を守るために歯止めが必要だとして、ピラミッドは5段、タワーは3段を上限とすることを決めた。体育の授業での練習も禁止する。

 和歌山市教委は今年5月、市内の小学校の実施状況とピラミッドの段数を調査。市立小53校のうち51校で組み体操を行い、8段が1校あった。その他は、▽7段=13校▽6段=10校▽5段=11校▽4段=6校▽3段=5校だった。市教委の竹内圭・専門教育監補は「安全な高さについて調査し、今年度中にも、必要であれば高さ制限も考えている」と話した。

 リスクを指摘する声の高まりに対し、関西などの小学校教諭でつくる「関西体育授業研究会」は指導書を何冊も出版。毎夏には研修会を開き、注意点を話し合っている。研究会のある教諭は「ピラミッドの頂上で勇気を出して立ち上がる。下で歯を食いしばる。全ての子供の頑張りが一つになって達成感や感動が生まれる」と教育効果を強調した。 





このブログでの、私情的な関連記事。

2010年07月13日
嗜好性≠身体性

先週までウィンブルドンテニスがやっていた。

嗚呼・・・、あのスポーツを投げ出して、もう何年になるだろう。

硬式テニスを始めたのは高校になってからだった。ところが、その矢先、とある事故によって私は左手を損傷し、その年、左手の機能の多くを麻痺の痛みが酷かった。この影響は全身に波及した。
ここから脱するのに、身体と頭を上手く調整するのに2年以上かかった(←要するに、症状固定になった。傷痕が残った。「いわゆる後遺症」になった)。成績もダメだった。だから、私の高校時代は人生最悪の時期だった。

でも、高校時代の後半、一つ、よく身体に馴染むラケットに出会った。
DUNLOP  LIMBREED Tour(リムブリード・ツアー)。
カーボングラファイトの中空構造ラケットで、極めてコントロールがつけやすかった。
(コレの欠点をあえて挙げるならば、中空構造なので、中のコードが次第に断線してくる傾向にあるらしい。表皮のひび割れが顕著になると、コイツの使用寿命だった)

高校時代に良かったことは、コレに出会ったことくらいなのと、受験をする時期になってようやく怪我の影響から脱出したことだろうか。

大学になると、身体と頭脳の調整もようやく整った(←要するに、症状固定からしばらく経って慣れた。傷痕が残ったことに慣れた。「いわゆる後遺症」に適応した)。
を、メモしています。





忘れずに、私情をメモ。

猛走峠は、何が言いたい気分なのか?

・「『後遺症』が残る事故が計88件 と書いてあるが、本当は、88件よりも多い、のではなかろうか。」

・「このニュース記事でいう、
『後遺症』とは、
治療にあたった医師により、後遺症の診断が行われ、
⇒日本スポーツ振興センターに後遺症請求・認定された、
というケースを指しているのではないか?」

・「猛走峠の怪我は、後遺症として扱われていない」


・つまり、猛走峠は、こう↓言いたいようだ。

「おれは、少年時代(高校時代)、医者と保健室の先生たちから、
『後遺症』を潰された。
大人になってから、知った。
大人になってから、『後遺症』を知った。
大人になってから、『後遺症』の何たるかを知ったのだ。

大人になってから、
俺の傷が、
「労災補償 障害認定必携」に該当するものである、と知った。
(※学校事故の障害等級表も同じで、しかも、これは保健室に常備されているものである、
詳しくは 「学校保健実務必携」 というが、詳しくは割愛)、


おれは、大人になってから知ったのだ。
俺の傷が、『後遺症』に該当するものである、ということを。


おれは、大人になってから知ったのだ。
あいつらは、おれの『後遺症』を潰したのだ、と。

だからおれはあいつらを、
 先生 として、 許していない、と」



・そして、世の中には、
潰された保険事故が、
潰されてゆく保険事故が、実はたくさんある、と、
そのように言いたいらしい。
2014年12月19日 イイね!

メモ:イライラする相手を「黙らす」話し方 横山信弘 |経営コンサルタント 2014年12月19日 5時49分配信

この記事は、

イライラする相手を「黙らす」話し方
横山信弘 | 経営コンサルタント 2014年12月19日 5時49分配信
を、メモしています。

話をしていてイライラする人がいます。自分と考え方が違ったり、何かを誤解したまま誰かを批判していたり、できない言い訳ばかりして後ろ向きだったり……。いろいろなパターンがあります。話をしていて楽しくないので、何とかその問題を解決したいと多くの人は考えるでしょう。この問題の解決方法は3つあります。

1.反論する

2.無視する

3.黙らす

お互いが協力し合って、何らかの問題を解決したり、目標を達成させる場合は、正しいコミュニケーションをとって話を前に進めなければなりません。ですから「反論」をし、言動を改めてもらう必要があるでしょう。しかし、単なる雑談や、表面的なコミュニケーションをしている場合なら、「無視」も選択肢のひとつです。しかし面と向かって話をしているのに、無視することはなかなかできません。

それに「反論」も「無視」も、相手との関係をぎこちなくさせます。しこりを残すことは間違いないでしょう。それでも問題がない間柄ならばよいです。しかし、関係は維持しつつ、それでいて、いい加減、黙ってもらえないかと模索するときもあるはずです。

そこで、相手にストレスを与えずに「黙ってもらえる方法」を考えてみます。100%誰にでも効果てきめんの手法ではありませんが、試す価値はあると私は考えています。その方法とは、「話の軸を捻じる」やり方です。

「雑談」でさえ、話が噛み合わない人の思考メカニズムで書いたように、雑談でも、必ず話の論点となる「幹」があります。そして「幹」から「枝」が出ており、「枝」から「葉」が出ています。話を正しく噛み合わせるためには、話の論点である「幹」に合わせて話をすることが基本です。たとえば、こうなります。


「私の上司って、すごくバカなんだよね。この前もさ、カラオケで盛り上げようと思ったのか、AKB48とか、嵐の歌を熱唱するのよ。「Love so sweet」とか「WISH」とか嵐のヒット曲メドレーやっちゃって、ヒドイのなんのって、バカ丸出し。どうしてあんなにバカなんだろうって思う。子どもは4人いるらしいんだけど、子どもが可哀想だわ。ていうか、4人の子どもたちもバカなのかな?」

「状況がわからないけど、あなたの上司は若い人と関係を築こうと思って、盛り上げ役を買って出たのかもしれないでしょ。上司のことをバカとか言わないほうがいいんじゃないの?」

「はァ? 状況がわからないんだったら、私の上司のバカさ加減がわかるわけないじゃないの」

「だったら私にそんな話をしないでよ」

「私だって、したくてしたわけじゃないわよ」

「え? 何を言ってんの……」

「とにかく私の上司はバカなのよ。別にあなたに理解してもらいたいなんて思ってないわ。というか、あなたも私の上司と同じぐらいにバカなんじゃない?」

「ああ、もういい加減にしてよ。イライラする……。何を言ってるのかわからないわ」

「それはこっちのセリフよ!」

……と、イライラする相手とこのように「論点」を合わせて話をしようとすると、よけいにイライラする事態になるかもしれません。「話にならない」「聞く耳を持たない」ような相手だから話をしていてもイライラするのです。したがって、正しく反論しようとしても話が噛み合わないことが多く、イライラ感は増幅してしまうことでしょう。ソーシャルメディアなど、ネットを介したコミュニケーションでは、そうなることが多くなります。リアルな相手を知らないため、前提知識が乏しく、発言内容だけに反応して、衝動的にコメントを書く人も多いからです。

さて、前述した「話の軸を捻じる」とはどういうことでしょうか。相手の話の論点……「幹」に合わせるのではなく、「枝」や「葉」に合わせて話を組み立てる努力をする、ということです。さらに、特定のワード(単語)だけをピックアップし、そのワードを中心にセンテンスを回転させると、見事に話の軸を捻じることができます。


「私の上司って、すごくバカなんだよね。この前もさ、カラオケで盛り上げようと思ったのか、AKB48とか、嵐の歌を熱唱するのよ。「Love so sweet」とか「WISH」とか嵐のヒット曲メドレーやっちゃって、ヒドイのなんのって、バカ丸出し。どうしてあんなにバカなんだろうって思う」

「嵐? へえ、あなたの上司って嵐の歌を熱唱するんだ。そういえば嵐って、今年も紅白歌合戦の司会をするんだったよね。今年で何年連続?」

「え……。わかんないけど」

「確か相手の司会者は吉高由里子だったよね?」

「そうかな、そうかも」

「ところで吉高由里子ってどう思う?」

「は?」

「『花子とアン』って観てた?」

「え、観てないけど……」

「『マッサン』は観てる?」

「その時間、私は通勤電車の中だよ」

「ああ、そっかァ。私は保育園に勤めてるからねー。通勤電車とは無縁の毎日だー」

「……」

まともに話に合わせて反論すると、よけいにストレスがかかるし、自分に嘘をついて話を合わせる(つまり、この場合は、「へえ、そんな上司いるの? 本当にバカみたい」と無理に合わせる)のもできない。そういう場合は、このように話の軸を捻じり続け、話を「あさっての方向」へ無理やり飛ばします。話をそらすことで、話し相手の高ぶっている感情も徐々に落ち着いてくるかもしれないからです。

もちろん、


「『花子とアン』とか『マッサン』とか、関係ないでしょ。私は、うちのバカ上司の話をしてんのよ!」

と、相手が元の話に戻そうとするかもしれません。100%うまくいく方法ではないのですが、「話をはやく終わらせたい」「話題を変えたい」と思ったときに試してみるのもいいでしょう。経営コンサルタントである私は、部下の悪口ばかり言う経営者たちに対し、まともに、


「そんなこと言ってるから、部下はあなたの指示に従わないんですよ」

などと反論できないケースもありますので、


「ああ、部下と言えば、うちの部下に双子が誕生しましてね。聞いたときは驚きました。しかも双子ちゃんの名前もまた、よく似ていて……」

などと、話をそらすときがあります。もちろん長い付き合いで、相手の性格をしっかり把握したうえでやらないと火傷をするときがありますが。イライラする相手と話をするときの対処法として、「話の軸を捻じる」やり方を、活用してみてはいかがでしょうか。

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何シテル?   09/26 04:50
今を、近未来を、速く!上手く!美しく!走りたい。どこの歴史上の、どこの伝説の誰よりも。 「数の世界」を愛する者のひとりとして、いつの日にか「私」が「最速」の象...
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