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猛走峠のブログ一覧

2009年08月09日 イイね!

Jinx(←読み方:ラーメン)

Jinx(←読み方:ラーメン)←画像は、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3
東京風ラーメンより。

平成元年頃は、エネルギッシュだった。当時を振り返る人はこう言う。
「あの頃は景気もよかったからねー。ちょっとアルバイトすれば、30万くらいすぐに稼げたからねー」と。
(実際の話としてその変化は、「発端・根本原因」は「景気」ではなく、「社会構造の変化」なのだが)

しかしながら、
2000年代に入ると、これらの熱気は、どこかへ行ってしまった。
そして、
峠は、
ワインディングは、
再び、
静けさと山霧が覆う世界へと戻っていった。

いろいろなことに温度差があっても、
同じ人間であることには変わりない。

また、
ラーメンが好きであることも変わらない。
ラーメンはみんカラでも、しょっちゅう「注目タグ」に出てくる存在だし、
ラーメンに関するブログの数は多い。

それが多数派であるが、
その一方で、
ラーメンを「アンラッキー・アイテム」・・・「ジンクス」とするドライバーも多い。
私も、ラーメンは、好きですよ。
しかし、ラーメンはアンラッキーなアイテムなので、
不慣れな道、不慣れな町では、
ラーメンは、食べないことにしています。
ラーメンを食することが、方向感覚を麻痺させるから。
普段、方向感覚抜群の私が、何故か、完全な方向音痴に陥る。

だから、ラーメンは、私のジンクス。

●ジンクス
ジンクス(英語:jinx)は、縁起の悪い言い伝え。様々な物があり、生活に密着した教訓・習慣・法則の一つ。科学的根拠に基づかず、経験に基づき唱えられる場合が多いため、前後即因果の誤謬に陥っているものが少なくないが、近世になってから裏付けがとれたものもあり、全てが迷信とは言いきれるわけではない。
なお、本来の語義は「縁起が悪い」、「運が悪い」など悪いものであるが、日本においては良い縁起という意味でも使われる。
参考サイト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%B9



さて、


それにしても平成元年頃は、エネルギッシュだった。

当時は、熱かった。
マナーとか、
善悪とか、
ひとまずさておくとしても、
とりあえず、熱気に満ちていた。
いろいろなタイプの人間が、
様々な思いで、
走っていた。


平成元年頃、埼玉県奥武蔵地区。

看板。
「公道でのレース行為は厳禁です。
こうした行為を見かけた場合、
車種・ナンバー・人数などを通報して下さい。」

とある青年が、この看板にまわし蹴りを喰らわす。
少々ガラの悪い男女の集団が盛り上がる。

盛り上がったところで、
更に、
力自慢の青年が看板を引っこ抜く。
バターーン。
「いぇーーーーい」
「ぴーぴー」
一同は盛り上がった。
「公道でのレース行為は厳禁です・・・」の文字は見えなくなった。
その文字が見えなくなったんだから、ここでのレース行為は、解禁された。

「いいかぁ?二人ともぉ?」
「おう、いつでもOKだぜぇ」
「こっちもOKーっ!」
「カウントを始めるぜーーー!」
「いぇーーーーぃ」一同、最高潮まで盛り上がる。

ハチロクの運転席に座って、よしのりはアクセルを煽る。
シャコタンと直管マフラーのハチロクが、バリバリと咆哮する。
向こうもだいたい同じような仕様だ。

カウントしているヤツの声は、かすかにしか聞こえない。
「3、2、1―――、ゴーーーー!」
2台のハチロクが正丸峠へと飛び出していく。


但し、
以下は、
2台のハチロクが正丸峠でバトルをするより、
さらに、一ヶ月くらい前のお話。

ラーメンを「アンラッキーな食べ物」・「ジンクス」とするドライバーは多い。
「私」もそうであるし、
たぶん、
「よしのり先生」も同じだろう。

平成元年頃の、とある夜。

思い立った。ラーメンが食べたい。
国道17号にあるお店。
あそこのラーメンは何ともいえない。
欲求に突き動かされ、扉を開けた。
そこには、母親が先週買ったユーノス・コスモが止まっていた。
自分のシルビアはあちらの駐車場に止めてあった。
シルビアより、こっちのコスモに乗った方が手っ取り早いな。
エンジンをかけると、板橋区のラーメン屋へと向かった。

ラーメンは旨かった。
湯気に匂いが乗って、脳髄にまで染み渡る。
いい気分だった。
くらくらするくらいいい気分だった。
あのラーメンは、ほんっと旨いよなあ。


再び、蓮田市の住宅。

玄関で電話の呼び出し音が鳴っている。
自動車会社経営の英子は、
無視して寝ていたいが、
とにかく、なかなか鳴りやまない。
英子は仕方なく降りて行って、受話器を取る。
聞きなれた息子の声であった。
「おふくろー」
「どしたの?」
「事故ったー」
「え?」
「事故ったー。国道17号の××交差点で~」
「わかったわ。板橋あたりね。今すぐ行く」

すぐに身支度して玄関を開ける。
このとき、
物凄い違和感を感じたのだが、
息子の危機である。
ともかく、
会社用のレッカーに乗り込み、エンジンをかける。
そのまま一目散に板橋へと向かう。



車内で少し思い出したことがあった。
まだ、夫が生きていた頃だろうか?昭和42年くらいだったろうか。
RX-7(SA)に乗っていたことがあった。
ロータリーは、格別だった。
静かで、加速は素晴らしいものであった。
そして「コーナリングマシン」の異名は伊達じゃなかった。
でも、そのクルマは、本当に、
「スピード出したくなっちゃうクルマ」
だった。
アクセルを踏み込んで、気づいたときには、もう直線は終わっていた。
直線の先はカーブになっていた。
慌ててブレーキング。
前にのめる。
早く曲がらないとマズイ。
どうしても早く曲がりたくて、アクセルを踏む。
クルマは急速に頭を振ると思われたが、
実際には外へ外へと持ってゆかれた。

カーブ出口は橋になっていたが、
そのRX-7が橋を渡ることはなかった。
カーブ出口、
外側、
橋の欄干に突き刺さった。
あと1メートル、
いや、そんなになかったかもしれない。
あと少しでも外側に膨らめば、
欄干に突き刺さるどころか、
下の峡谷に落ちていたことだろう。
私に似ているのか、
よしのりもまた、よくクラッシュをするようだった。




よしのりは無事か?
ようやく板橋に着いた。
歩道に、よしのりが立っていた。
レッカーから降りて、交差点の歩道のよしのりに走っていく。
抱きしめて、確認した。
「ケガはない?」
「・・・うん」
「よかった。よかったわー」
「・・・うん」
「クルマは?」
よしのりが指をさす。
2台のクルマがぶつかっていた。
一台はトラック。
もう一台はユーノス・コスモ。
交差点での事故。
コスモの方が、右折禁止のところをむりやり右折しようとしたところを、対向車線のトラックと衝突したらしい。
コスモ・・・?うちの?
このコスモは・・・あたしのコスモだ!!
先週買ったばっかりの、あたしのコスモだ!
ぶつかったコスモを見て愕然とした。
フロント部が大破し、修復不可能と思われる。

「っくおのぉぉぉぉぉぉ!!!」
母親が息子に体罰を下す。
よしのりが二メートルほど吹き飛ぶ。
よしのりは空手の達人であったが、
このときの母の瞬殺パンチをかわすことは出来なかった。


この年までは、本当に、人々は、熱かった。
仲間関係はもちろん、
親子関係ですら、
これほどまでに熱かった。
翌年になると、
少し人々の熱も冷める傾向にはあった。
その兆候はすぐに現れた。

更に一ヶ月くらい経って、
とある夜。
電話。
息子のよしのりから。
「・・・おふくろー」
「どしたの?」
「・・・事故ったー」
「え?どういうふうに?」
「穴ん中にシルビアほうっぽり込んじったー」
「・・・ケガは?」
「なーい」
「そう。じゃあ、切るよ」(ガチャン!)

この後、
彼はAE86を手に入れ、
瞬く間に、奥武蔵エリアの公道バトルキングとなる。
そして彼が、「高速湾岸線の若きエース」として君臨するのは、
彼の叔父がチューンドGT-Rのショップを開いた時期のことだから、
それよりさらに半年くらい後のことである。
彼の打ち立てた記録が、
後の時代の、
幾多の走り屋たちの、
幾多の決死の努力を以ってしても破られることはなかったため、
彼が「よしのり先生」と呼ばれ、
後々の時代の走り屋たちにまでリスペクトされるようになるのには、
もっと多くの時間と、
もっと多くの「冷却期間」が必要であった。
Posted at 2010/03/19 22:18:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | 走り(技研・伝説・魂) | 日記

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