
練馬トンネルで高高速を狙うなら、カーブを、全力加速状態で走る必要性がある。
「奴」は、構造的・本質的に、それが苦手だ。
「奴」は、構造的・本質的に、動力機構を、荷重の殆んどを、リヤ側に集中させている。
「奴」の、構造的・本質的なコーナリング性能が、極度に上がる瞬間は、ブレーキングによって荷重が前に移動したときなのだ。
反対に、「奴」の60年超に及ぶ「セールスポイント」は、
加速体勢に入り、荷重が後ろに移動したときの、「官能的な加速」といわれるものであった。
ただ、その副作用として、前は上がってしまい、「ウィリー状態」になるわけだから、そのような状態でのコーナリング性能など、「論外」なのである。
もともと奴らは、RRだったので、こうした傾向は顕著だった。
だが、さすがに今は4WDを採用しているため、この傾向は昔ほど極端な者ではないと言われている。
とはいえ、動力機構の配置から生ずる、構造的・本質的な特性は、未だ解決の糸口見つかっていない。
しかしながら、「奴ら」「あの軍団」には、こうしたネガティブな特性も含めて「官能的だ!」としてこの傾向を愛好する者が多い。
いや、むしろこの傾向を愛好しなければ、あの軍団の一員たる資格がないとまで言われている。
あの軍団の、機械に対する官能性の愛好に対して、
私見を少しだけ示せば、不可解としか言いようがない。
「奴」の車体価格は、新車・中古車を問わずして高額であるから、
あの軍団の構成員には、企業経営者が多い。
おおむね、彼らの感性を、私はまったくもって理解できない。
彼らの感性では、自らの配下となる人間たちに対しては、機械的な完全無欠性を要求してやまない。
それが、彼らの、
人、
特に、「目下」と彼らが判断した人間に対する接し方で、
彼らの人間の使い方だ。
対して、彼らが、「奴」に、そのクルマに向き合ったとき、どうだ?
そのクルマを、
「悪癖」も含めて、
「官能的だ」などと称して全肯定するのだ。
馬鹿馬鹿しい。
おおむね、彼らの感性は「一貫性」を持たない。
ひょっとして、彼らには、多重人格性の者が多いのか、
あるいは、人生と社会の全てを勘違いしている者が多いのか?
もっとも、
これは、あの軍団の構成員の「象徴的な」「キャラクター性」として言われていることであるから、全員に対して言えることでは決してないが。
いずれにせよ、ファイターとしてのクルマというのは、
あくまで機械で、
極端に言えば、
俺の走りのために、最終的には散華・玉砕するためだけの存在なのであるから、
人間に対する感性・感情とは一線を隔す必要性がある。
クルマは機械。
単なる機械。
機械は機械。
この事実に絶対に狂いはない。
そもそも、何だ?
クルマに乗って?
官能的?
意味不明だ。
理解できない。
「排気音が官能的な叫びを上げる」
とか、
「えげつない爆音が官能的だ」
とか、
「排気音がヒステリックで官能的だ」
とか、
そういう意味とは違うのか?
まったく、教えて欲しいところだ。
それはそうと、練馬トンネルのカーブに対して、
「奴」がハンデを持っているとすれば、
こちらにはアドバンテージがある。
それを、俺は「振り子」そう呼んでいる。
たしかこれは、
2009年の東京モーターショーで、どこかの自動車メーカーが発表した技術で、何か俺の呼び方とは違う言い方で呼んでいたけれど、
この自動車界での呼び方を、
俺は、未だに覚えていない。
「振り子」。
もともと鉄道の世界で用いられていた時代の技術名だ。
なぜか、俺の頭が、未だにこれ以外の名称を受け入れていない。
Posted at 2009/11/06 23:06:43 | |
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環八(環状) | 日記