この記事は、
「平成の開国」って言い方おかしくない?について書いています。
前のブログ(たしか「環七」のカテゴリー)、
https://minkara.carview.co.jp/userid/607203/blog/21018861/
において、
「ロシア連邦なんて今も、シベリア鉄道に「外国人が降りてはいけない駅」なるものがたくさんある。
中華人民共和国は、お馴染み、中国国家高速公路網において、外国人車両の走行・インター流出に制限がかけられている」
なんていうことを語りましたが、言いっぱなしではなんなので、補足を。
これ自体が、少々、「みんカラ」・・・「カーライフ」の、しかも、このブログの目線からのみ語った話で、実際のところ、正確でない。
どういうふうに正確でないか、というと、コレより、もっと厳しい・もっと国が閉じられている、ということ。
「外国人が降りてはいけない駅」
「外国人車両の走行・インター流出に制限がかけられている」
なんて、こんな具体的・物理的・フェアな規制ではないんです。
そう、コレでも、まだ、このレベルならば、「フェア」なんです。
実際は、もっと包括的で、アンフェアで。
「外国人が降りてはいけない駅」
「外国人車両の走行・インター流出に制限がかけられている」
というのは、「数多ある規制手段の一つ」にすぎません。
まず、ロシア連邦について言えば、
ビザ
新興国として注目を受け、治安も安定していながら、ロシアは個人の自由旅行が困難な国である。その理由は厳格なビザ制度に尽きる。
現在、ロシアビザを取得できるのは、原則として旅行者の国籍に属する国を管轄する大使館・領事館に限られている。到着地ビザの概念も無いので、日本を出国する前に交通チケットやホテルも含めて、すべての準備を整えなければならない。
日本人が日本国内で手続きをとる場合、観光ビザの手数料は受け取り2週間前までなら無料だ。旅行者自身がプランを立てる場合、出発予定日から逆算して2~3ヶ月前から準備を始めることになる。
インビテーション(招待状)
ロシアビザを取得する条件として、旅行者の受け入れる者によるインビテーション(招待状)が必要である。ロシア国内ではこの招待者により身元が保証されているというわけだ。
一般的な観光旅行の場合、ロシア国営の旅行社「インツーリスト」が受け入れ者となって、インビテーションを発行してもらえる。この条件として、ロシア国内のスケジュールをすべて確定させ、全行程の交通機関のチケットとホテルの予約を確保しなければならない。ロシアの入出国のチケットは自分で確保することもできるが、その際も代金をあらかじめ払い込み、予約証を発行してもらうこと。
もしロシア国内に親類や友人がいるのなら、彼らへの訪問を目的とする訪問ビザを受けるという方法もある。この場合、招待しようとする者(親類や友人)が地元の出入国管理局の事務所へ出向いて手続きをとらなければならない。この手続きだけで一月もかかり、何度も事務所に足を運ぶひつようがありかなりの負担となるため、本当に親しい間柄でない限りおいそれと頼めるような代物ではない(逆に、招待してもらえる親しい人がいるのなら、是非とも頼りたい)。
ビジネスビザや就学ビザも同様に、受け入れ機関(会社や学校)のインビテーションが必要である。一部には「ビジネス目的の訪問」ということにしてインビテーションを発行する業者が存在するらしい。もちろんこれでビザが下りるかもしれないが、ビザの目的外の行使は「不法滞在」にほかならない。
http://wikitravel.org/ja/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2#.E3.83.93.E3.82.B6
より。
↑
つまるところ、「厳格なビザ」+「招待状制度」で、来訪者を、がんじがらめにするわけです。
観光客については、「予定外行動の禁止」をしたなら、その気になれば、「ビザの目的外の行使」として捕まえることが出来るわけで、
同様に、ビジネスビザや就学ビザも、「ビザの目的外の行使」を指摘すれば、即、「不法滞在」として捕まえることが出来る・実際にそういった検挙を簡単に行う、
という有様。
そして、中華人民共和国の方は、もっとわかりやすい(露骨です)。
中でも、
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1211170777
のやりとりが、すごくわかりやすく表現されているので、引用します。
「いわゆる「開放都市」以外は外国人は立ち入り禁止、必要がある場合はあらかじめ中国官憲の
許可証が必要です。
これを持参しないと、現地で宿泊しようとしても断られたり、最悪、官憲に通報されます」
と。
「解放都市」などと、ものすごく露骨な表現です。
「この都市は開放都市なので入ってもよいが、あとは原則、開放していない」
そういうことです。
露骨です。
原則論として、「国を閉じている」わけです。
別に、隠し立てするとか、国家安全部が~、とか、そういう裏話ではなくて、
建前・公然と公開・宣言している話として、
「国を閉じている」わけです。
「指定場所以外には、外国人は入るな! それが原則。立ち入り禁止が原則! 入るのは犯罪だぞ! 捕まえるぞ! 処罰するぞ!」
と公然と宣言しているようなもんです。
「立ち入り禁止が原則」なんです。これは。
ご丁寧にも、
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1211170777
では、
「政府機関が集中している中南海には入れません」
という指摘もありますね。
ただ、補足する意味でも、書いときますけど、
「原則、入ってOK。例外的に、政府機関や軍事基地などの立ち入り禁止エリアをこちらで指定するから、そこには入るな」
というものではありません。
「全土、外国人は立ち入り禁止が原則」です。「例外として、外国人立ち入りOKエリアを設定」ってことです。
仕事や旅行で、ちょっとだけ行くと、事前に計画したエリアしか行かないので、なかなか気づきにくい話です。
「自由なドライブ」ですら、「禁止」です。
勿論、個人の走り屋活動・気の向くままのツーリングも禁止です。
はっきり言って、中華人民共和国は、「鎖国」してるんですよ。
「解放都市」・・・この中には入っていいが、それ以外は、ダメ! って。
これじゃ、開放都市って、「出島」みたいなもんです。
この状態って、日本史用語では、鎖国です。
一言で言うと、「中華人民共和国ってのは、鎖国してる」んですよ。
それが、21世紀初頭の大陸世界の現実。
(「アメリカだって、実は、日本よりも、ずっと国を閉じている」という話は、また後日。)
勿論、このブログの本題として、
「全土、外国人は立ち入り禁止が原則」などという、
「閉じられた大陸世界」・「国を閉じた大陸世界」というものが、
21世紀の間、ずーっと続いていいはずがない。
これらの世界は、「日本と同等レベルにまで、国を開く必要性がある」というのが、
私の、
走りの魂をメインとするこのブログの基軸でもある。
これらの世界は、「日本と同等レベルにまで、国を開く必要性がある」。
それには、物理的な制度として、いずれは、「国際河川」を発展させたような制度(松本零士先生の作品に出てくる「空間軌道上の法理と同じような制度」とか言うと、笑い話になってしまうが)を、
大陸世界の高速公路網には適用する必要性があるだろう、
と私は考えているが、
その話はまた後日。
取り敢えず、
今のところ、言いたいのは、日本の今の首相は、
「国を開くことが世界的潮流であるから、日本の国を、今以上に開くべきだ(平成の開国)」
と言っているが、
実際論としては、
「世界、特に大陸世界は、21世紀の今なお、頑なに国を閉ざしている。これらの国は、日本と同等レベルにまで、国を開く必要性があるだろう」と。
私見もこれに同じ。