この記事は、
原発作業被ばく線量 「救命時は無制限」検討していたについて書いています。
※この記事は、「救命時」、それ以外、という話をしているわけではありません。
あくまで、「考え方」の話なので、そうした具体的場面設定・技術論としてはあいまいなものです。
4月19日の記事において、
私は、武田教授が唱える、福島(など)除染作戦に対して、疑義を呈しておりました。
https://minkara.carview.co.jp/userid/607203/blog/22124974/
「「大規模な除染作戦」とそれに対する一抹の疑念」
(チェルノブイリ事故においても、
「福島市、郡山市などを中心に、大規模に除洗」のような作業が行われているらしく、
(↓4号炉の破片に直接触れた人も含まれている上での平均値かもしれないが)
推定平均線量165ミリシーベルトを受けた、という事例を引き合いに出しながら、
福島での大規模な除染作戦も、やはり被爆を伴うのではないか?
それでいいのか? と。)
しかし、
今、武田教授が、3.11以降、「自分の意見ではない」としきりに言っていたことを思い出しました。
要するに(武田教授の唱えるね除染作戦は)、
「これは、ICRP・国際放射線防護委員会の勧告文書の考え方に従ってるな?」と。
(武田氏は「(政府は、)福島エリアの子供を被爆させる気だ!」と言って糾弾していたので、当然といえば当然の流れで、
「どうせ政府は、多くの日本人を被爆させる気なんだから、どうせ被爆するなら、“有意義な被爆”にすべきだ!」
「無駄な被爆はするな!」
という具合に、論旨変更したように思われる)
「これは、ICRP・国際放射線防護委員会の勧告文書(3月21日付)の考え方に従ってるな?」
というのは、
トラバ元の人が、
「国際放射線防護委員会(ICRP)勧告で「情報を知らされた志願者による救命活動」は線量制限なし」
というこの文言。
実際に、この文章を見てみた。
http://www.scj.go.jp/ja/info/jishin/pdf/t-110405-3j.pdf#page=1
この部分は、(かなり辛辣だが、)要するに、「犠牲」について書いてある。
その部分をありのままに抜き出すと、こう↓。
「委員会は、さらに、説明を受け承諾したボランティアによって行われる救命活動に対しては、救命に携わる者のリスクを上回る便益がある場合には、線量を制限しないことをこれまでの勧告から変更することなしに用いることを勧告します」
↑
要するに、これは「犠牲論」というやつだ。
非常に不愉快な文言なのだが、リスクを上回る便益がある場合には、線量を制限しない、
リスク(犠牲)<便益 (←「犠牲をはらう時というのは、こういう時だ」ということ)
なので、
「今すぐこれをやれば福島は復活する」というのも、
被爆(犠牲)<福島の復活!! ということだから、「早くやれ!!」という、ICRPの考え方に従ったもの、だと思う。
↓
http://www.youtube.com/watch?v=BdPtdzEtk2g
「今すぐこれをやれば福島は復活する」
(インカムをつけた武田教授の顔がアップになりすぎていて、画面的にアレですが・・・汗)
リスク(犠牲)<便益 (←「犠牲をはらう時というのは、こういう時だ」)
「被爆(犠牲)<福島の復活!!」⇒「早くやれ!!」
という、の考え方に立つなら、また逆の結論も当然ながら出てくる。
「無駄な被爆はするな!!」
「不要な被爆は避けよ!!」
と。
すると、こう↓なる。
「雄々しく放射線に立ち向かう」というのが立派なことだろうか?
なにか戦前を思わせる.放射線が人体に害があるというのは国民的コンセンサスなのに、なぜ急変して「我が身を放射線に曝すのが格好いい」となり、「ついでに子供も被ばくさせてしまえ」という自爆主義は許されるのだろうか?
http://takedanet.com/2011/04/post_faf5.html
「大人は子供たちを被ばくさせたがっている・・・」
そう・・・「便益」も皆無なのに、
「ついでに子供も被ばくさせてしまえ」というのは、
「たんなる自爆(←子供には拒否権も避難力もないので、これは傷害行為・未必の故意の方が正確)」なのだ。
リスク(犠牲)<便益 ←「犠牲をはらう時というのは、こういう時だ」
とか、こういう言い回しは、私は嫌いで、
「児童は保護せねば!!!」とひたすら書くのが良いのだが、それじゃなかなか本質が伝わらないので、仕方なく、嫌な言い回しを使う。
リスク(犠牲)<便益 ←「犠牲をはらう時というのは、こういう時だ」
⇒「ついでに子供も被ばくさせてしまえ」というのは恐ろしくゲスな考え方だ。
おそらく、「なにか戦前を思わせる」と言うなら、
「(子供は給食を拒否できないのに放射性物質を使うということに比べれば、)
特攻隊の方が、数百倍マシである」
↑
「意味ある犠牲」と考えてみると。