2014年02月27日
エンジンブロー
ちょっと長文です。
「あーあ、F20Cブローさせちゃったか・・・」って期待した人にはごめんなさいw
S2000の話ではないですww
S2000ではないけど、実は一度エンジンブローを経験したことがあります。
RX-8で。
ちょっと時間があるので、当時のエピソードを書きたいと思います。
数年前、勢い余ってRX-8 TYPE S 6MTを新車で購入。
早い時期から色々と手を加えて、ナイトスポーツでアラゴスタの車高調とマフラー、チューンドECUを組んでもらい、快適なカーライフを満喫していました。
2年経って3万キロを超えたくらいの時かな。
量販店でRE用エンジンオイルに交換した翌日、帰宅中にいつも走ってる京葉道へ。
京葉道の料金所を過ぎて加速しようと思った瞬間、軽い衝撃の後、全く加速しない状態に。
一瞬、何が起きたかさっぱり分かりませんでした。
人間、最悪シナリオはなるべく考えたくないのか、軽い症状から可能性を考え出しました。
まず思ったのが、タイヤのパンク。
パンクしたタイヤが抵抗になって加速しないのかもーと思い、とりあえず左車線に車線変更しながら
減速のためにクラッチを切りニュートラルにして惰性走行へ。
しかし、クラッチを切ってエンジンがアイドリング回転になったところで油圧計が警告音を鳴り響かせました。
Defiの油圧計を後付していたんですが、アイドリング回転時の油圧より下がると警告を出すようにしていたんです。
エンスト警告器として便利に使っていたんですが、なぜこのタイミングで警告??
惰性で走りながら、エンジンをふかすと油圧が上がって警告音が消えます。
そして、アイドリング回転まで回転が落ちると、また警告。
油圧が下がったってことはエンジンオイル漏れ?
先日のオイル交換が問題??
でも、オイル漏れだけでは加速しないってことはありません。
惰性で走ってもあまり減速しないってことは、これはどう考えたってパンクではなさそうです。
メーター故障?
電装系のトラブル??
点火系が逝ったら加速しないのもありえるか?
減速しながらいろいろ考えましたが、一番考えたくない事態はエンジンブロー・・・。
でも、エンジンブローならエンジンが完全に止まってしまってもおかしくありません。
アクセルを踏むと、か弱いながらエンジンが回ります。
「なんだ?何が原因だ??」
と呟きながら、とりあえず走れるなら京葉道の途中で止まるのはまずいと思い、
無理やりエンジンを回しながら次の出口へ。
原付並のパワーではありますが、一応走ることはできました。
ゆっくり走りながら、だんだんと状況が飲み込めてきました。
ロータリーのエンジンブローといえばアペックスシールの破損っすね。
おそらく、2ローターあるうち1ローターのアペックスシールが砕けたのでしょう。
今は、残ってる1ローターだけで走ってる状態。
死んでる1ローターが抵抗となってアイドリング回転が落ち、油圧計が警告って筋書きっすね。
なんとか次の出口まで辿り着き、広いところに駐車してエンジンを止めました。
無駄だとは分かっていても、もしかしたら・・・と思ってもう一回エンジンをかけてみます。
エンジンはかかるものの、弱々しい状態。油圧の警告も鳴り響きます。
完全アウトっすね・・・。
時間は20時くらいでした。
JAFるにしても、レッカー先を確保しないといけないので購入したディーラーへ連絡。
ギリギリ営業していたみたいで、場所もそんなに遠くないということで迎えに来てもらえました。
普通の営業車に営業マンとメカニックの二人が乗っていましたが、営業車ってことは牽引ロープで搬送?
マツダスピードのエアロバンパーには牽引フック用の穴があいてなかったような・・・。
メカニックがエンジンをかけたり色々試していましたが、一応走ることができるということで、
メカニック運転の元、自走でディーラーまで行くことになりました。
その後ろを営業車がついて行く形で、自分は営業車の助手席に。
先行してるRX-8のマフラーからは白煙とともに生ガス臭がしていました。
そりゃそうですよね。エンジンブローしてるんですから・・・。
燃焼できてない生ガスが触媒とマフラーを傷めないかなぁと心配しましたが、それどころじゃないっす。
1ローターが死んでも走るロータリーエンジンってw
壊れやすいんだか、タフなんだか、どっちだっていうねww
RX-8はそんなにぶん回して走っていませんし、オイル管理・プラグ管理も怠っていません。
壊れる原因が全く思いつきませんでした。
エンジン系でいじったのはプラグ・プラグコードとECUくらい。
ECUをいじってるから?といってもライトチューンくらいで、書き換えてから既に2万キロ以上は走っています。
エンジン高回転時に壊れたと言うのなら話はわかるけど、常用回転域でしたからね。
RE用エンジンオイルの相性が悪くてアペックスシールが油膜切れを起こしてかじったとか。
ディーラーでずっと純正オイルを交換してもらってたから、試しに入れてみたんですよね。
いつもと違う状況といえばそれくらい。
そもそもハズレエンジンだったのかな・・・。
今思えばアイドリング振動も大きかった気がするし。
燃費を良くするためにアイドリング回転を抑えようとしてるっぽいんだけど、
回転が落ちすぎてブルブルとノッキング⇔ECUが判断して回転を上げるの繰り返しでした。
アイドリング回転をもう+100上げられれば大丈夫そうなんだけどな。
ロータリーエンジン、かなりユニークなエンジンではあるけれど
ローターが重いからかレスポンスがいまいち、燃費は悪い、プラグ劣化も早い、オイルが減りやすい、壊れやすい・・・。
コンパクトで部品点数が少ないという利点以外は良いところが思いつきませんでした。
なめらかな回転フィールとも言われるけど、あのアイドリング振動を経験した後では眉をひそめちゃいます。
ロータリーエンジンは回転運動だから高回転型エンジンに適してるともよく言われてますが
実際高回転まで回しても、ただ回ってるだけでパワーがついてこないというか。
ホンダエンジンみたいな高回転ではじけるような回り方はしていませんでした。
この車体でホンダエンジンだったら・・・と何回思ったことかw
そうこう思ってるうちにディーラーに到着。
エンジン以外無傷ですし、もちろんこのまま廃車なんて考えてないので、直してもらう方向で。
一応、新車保証期間内ということで、無償でエンジン交換をしてもらえました。
当時のディーラーマンの対応に感謝です。
エンジン換装後、新エンジンで、もしかしたらアイドリング振動も直るかも!?
と期待してたんですが、変わりませんでした(^^;
元々の仕様か・・・。
振動対策でエンジンマウントの対策品なども出てましたが、根本の対策ではないですよね。
ロータリーエンジン、車好きの中で、もてはやされる存在ではありますが、
オーナーになってみてはじめて分かる実態といいますか。
まぁ、いい経験はさせてもらいましたw
その後6万キロくらいまで乗りましたが、一度ブローを経験すると思いっきりエンジンを回すのをためらっちゃいますね。
いつまたアペックスシールが破損してもおかしくない状況で乗り続けるのはちょっと酷です。
スポーツ走行はせず、ラグジュアリーカーとして生涯をまっとうしました。
ロータリーは距離を走ると値がつかなくなる傾向があるのと、
車検・エコカー減税も重なって、インサイトへ乗り換えましたが、やっぱり我慢できずS2000へw
現在に至るという感じです。
ロータリーエンジンの批判っぽい感じになっちゃうので、エンジンブローは
今まで口外していませんでしたが、実体験と実感したことを書いておきます。
中にはずっとロータリーに乗り続けて無故障だという人もいますし、
部品点数が少ないから壊れにくいという人も居ます。
最大の弱点、アペックスシールさえ克服できれば自分も壊れにくいエンジンだとは思いますが・・・。
世界でも稀なエンジンの量産に踏み切ったマツダはチャレンジスピリットに溢れた良いメーカーだと思います。
さらに改良を加えて良い製品を世に送り続けて欲しいですね♪
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RX-8 | クルマ
Posted at
2014/02/27 12:31:35
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