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2016年02月25日 イイね!

新型VWパサートヴァリアントに一日試乗!

新型VWパサートヴァリアントに一日試乗! 最近、いろいろなディーラーで「一日試乗」のキャンペーンを実施するところが増えてきました。ユーザーとしては、気になるクルマをじっくり体験できる良い機会だと思います。そして今回、私はこのキャンペーンを利用して、フォルクスワーゲンのニューパサートに試乗をしてまいりました。

 試乗車を借り出したのは、いつもポロでお世話になっているのとは別のディーラーです。いつものディーラーでは一日試乗用の車両を用意していないらしく、ネットで予約した際にそのお店を選択することができませんでした。

 当日、用意されていたのはタングステンシルバーメタリックのパサートヴァリアントTSIコンフォートラインです。グレードとしてはパサートのラインナップ中、ちょうど真ん中に当たるモデルで、価格は378万9900円。

今回の新型パサートのトピックとしては、充実した運転支援機能と安全装備でしょう。運転支援機能ではレーンキープアシストシステムやレーンチェンジアシストシステム、アダプティブクルーズコントロール、渋滞時追従支援システム、エレクトロニックパーキングブレーキなど、また、安全装備ではプリクラッシュブレーキシステムやカーテンエアバッグ、ニーエアバッグといった装備が、最もベーシックなトレンドラインも含めて全モデルに標準装備されています。

 お店で簡単なアンケートと必要書類にサインを済ませると、店の前に用意された試乗車へ。装備類の使い方などをざっとレクチャーしていただいて、早速試乗開始です。

 営業マンに見送られながら店の駐車場から表の通りに出ようとしたとき、ちょっとした違和感を覚えました。それは、アクセルを踏んだ時の反応がかなり遅れるような感じがしたのです。往来するクルマの切れるタイミングを見計らって、いざ発進と思いアクセルをそっと踏み込んでみても、パサートはかったるそうにもぞもぞするだけで、すっと動き出しません。踏み込みが足りなかったかと思い追加でペダルを踏むと、今度は急にグッと加速してしまいました。DSGのセッティングなのか、電子制御スロットルの問題なのか、はたまたTSIエンジンの特性なのか、原因は分かりません。しかしこの緩慢なアクセルレスポンスに対する違和感は試乗中ずっとつきまといました。発進時は、まずアクセルペダルを少し開けて、その状態のままクルマが少し動き出すのを待ちます。そしてクルマが動き始めてから、さらにアクセルを踏み込み必要とする加速力を得る、そんな操作を心掛けていかないとギクシャクしがちなのは否めませんでした。まあ、動き始める待ち時間といってもほんのわずかなタイミングなのですが、やはり気になったのは事実です。

 その一方で、走り始めてしまえば、大柄なボディに1.4リットルという排気量からは想像もつかないほど良く走ります。街中ではもはや「速い」という表現を使っても差し支えないほどの瞬発力を見せてくれます。また、丹沢湖周辺のタイトなワインディングでそこそこのペースで走らせたりもしてみましたが、コーナー立ち上がりの加速力も鋭く、トルクフルな走りを実感することができました。
 ただ、高速道路では追い越しや合流などでもう少し余裕があればなという場面もありました。我が家のポロもそうなのですが、低中速回転ではトルクフルで良く走るのですが、アクセルベタ踏みで高回転まで回すと、もう一つパンチに欠けるという特性があるようです。このあたり、従来のNAガソリンエンジンよりも、むしろターボディーゼルエンジンのフィーリングに近いように思いました。低回転域でなまじ力があるだけに、高回転での伸びのなさが際立って感じられてしまう部分もあるのでしょう。
とはいえ、実用車という観点からしたら、十分過ぎるほどのパフォーマンスを持っていることは間違いありません。

 乗り心地もフォルクスワーゲンらしいフラットさが感じられ、非常に快適です。試乗車は標準の17インチホイールを履いていましたが、固さは全くなく、路面のざらつきをよく吸収してくれる印象。カドのある入力に対しても当たりがとても柔らかく、ふんわりとした乗り心地を実現しています。

 ハンドリングについては、こちらも典型的なフォルクスワーゲン流。基本的には安定志向のセッティングで、どんな状況でも安心してステアリングを握っていられます。
 しかもそれでいて、ワインディングなどでもよく曲がります。ややオーバーペースぎみでコーナーに入ってしまった時や、奥でさらに曲がり込んでいるような場面でも、軽くステアリングを切り足してやれば、何事もなかったかのようにクリアしていきます。そうした場面でだらしなくアンダーステアを出したり、ESPに頼ったりするようなこともないので、新型パサートで採用された新シャシー「MQB」のポテンシャルは相当に高いように感じられました。
 しかし、ほんの少しだけ注文をつけるとしたら、ステアリングインフォメーションがもう少しはっきりしていれば完璧でした。ステアリングに通じる路面からのフィードバックは、我が家のポロのほうがダイレクトで、より路面状況を把握しやすいように感じられました。ポロのほうがステアリングとタイヤが直結したイメージだとすると、パサートはその間に硬質ゴムを一枚噛ませたような印象。想像ですがこれは、アシスト機能など「余計な」機構がついた電動パワステの影響もあるのかもしれません。


 そして新型パサートの目玉装備ともいえるのが、前述した充実の運転支援機能です。中でも特に便利だと感じたのが、前走車の速度に合わせて自動的に速度を調整して追従してくれる「アダプティブクルーズコントロール」と、走行車線を認識して車線を逸脱しないようにステアリングを自動で操作してくれる「レーンキーピングアシスト」です。これらの機能を駆使すると、半自動運転ともいえるレベルまで実現しています。特筆すべきはこれらの機能が100km/hから完全停止まで、幅広い速度域で使用することができるという点です。特にフォルクスワーゲンではこれを世界初の「渋滞時追従支援システム」としてアピールしています。
 確かに、高速道路や渋滞した場所などではかなりのメリットを感じられます。試しに渋滞した市街地でこの機能をセットして、ペダルから足を離してハンドルから手を放しても、あたかも誰かが運転しているかのように速度調整・ハンドル操作を機械が肩代わりしてスルスルと走り続けます。
 もちろん、こんな使い方は間違っています。これはあくまでも運転の支援のための機能であって、クルマがドライバーに代わって運転を肩代わりしてくれるものではありません。

 また、この機能があることによって運転者に油断が生まれるのではないだろうかという不安もあります。自動で止まってくれるからとよそ見をしたり、眠気を感じているのにハンドル操作を手伝ってくれるからと無理に運転を続けたりするような人が出てくるのではないかと思います。そうなってしまっては、せっかくの安全機能の意味も台無しです。
 こうした機能があったとしても、運転者は従来のクルマを運転するのとまったく同じ責任感を持ってステアリングを握らなければなりません。





 リア側のスタイルを見ると、パサートヴァリアントが極めて正統派のステーションワゴンだということが分かります。長く伸ばされたルーフとリアオーバーハングにより、実に広いラゲッジスペースを確保しています。最近はステーションワゴンでもスタイリングが優先されて斜めに傾斜したハッチゲートやショートデッキスタイルで荷室の容量・使い勝手をそれほど追及していないクルマが多くなっている中、実用性を重んじるパサートには好感がもてます。





 広々としたラゲッジルーム。ホイールハウスの張り出しも少なく、床面が真四角に区画整理されているのは高ポイントです。サイド部分がホイールハウスの形状で凸凹していると、容量的には十分でも実際の使い勝手はデッドスペースが多くて、思ったほど荷物が載せられないということがあります(実はこれ、デリカの泣き所です)。やはり荷物を積むステーションワゴンはこうでなくてはいけません。






 コンフォートラインではオプションとなるカーナビ。スマホのようにピンチ・フリックで操作するタイプですが、動きが少々カクカクしていて反応が鈍く、あまり使いやすいとは思いませんでした。画面は解像度も高く、きれいでしたが。






 薄型のヘッドライトレンズと相まって、非常に精悍なルックスとなるLEDヘッドライト。コンフォートライン、ハイラインにOP設定されるLEDライトは、ぜひ装着したいオプションです。なお、Rラインは標準。





 パサートには低燃費対策として、アイドリングストップ機能と低負荷時に2シリンダーを休止させる機能が付いています。いずれも作動は自然で、特に違和感を覚えるようなことは全くありませんでした。
 なお、今回の試乗は、渋滞の一般道3割、丹沢湖周辺のワインディングを含めた郊外の一般道3割、高速道路4割といったところ。その中での燃費は14.4㎞/lでした。特に低燃費走行を心掛けたわけでもないのに、これだけの数字を出したのはたいしたものだと思います。もっと丁寧に走れば、15~16km/lぐらいはいくのではないでしょうか。





 ドアミラーには後続車両を検知して車線変更を安全に行えるかどうかをドライバーに伝える「レーンチェンジアシストシステム」がついています。
 ただ、このシステムは安全マージンを多めに取っているようで、かなり後方にいる車両まで検知してしまいます。
 今回の試乗中も、車線変更しようと思いドアミラーに目をやると、かなり後方に後続のクルマがミラーに写っています。しかし同時に、ドアミラーに内蔵されたオレンジのインジケーターランプも点灯しています。ミラー死角にクルマがいるのかと思って後方を振り返って目視確認しても、そこには後続車はいません。どうやら、ミラーに写っているかなり後方にいる車両をセンシングしているようでした。ちなみにこの時、後続車との速度差も少なく、車線変更は十分にできるぐらいの距離がありました。
 確かに、安全を考えれば遠くから注意喚起することも大切になるかもしれません。しかしこれが継続されると「狼少年」状態になってしまうのではないでしょうか。インジケーターが点いているのを見ても「どうせ遠くにいるクルマのことだろう」と思って車線変更を強行したら、実はミラーの死角に入っている車両があった、ということがあり得るかもしれません。




(総評)
 エクステリア、インテリアともに高質感に包まれ、また乗ってみてもフォルクスワーゲンらしい安心感がある心地よくしっかりとした乗り味。ステーションワゴンとしての使い勝手をまじめに追及した使いやすさ。それに加えて、最新ハイテク技術満載の運転支援システム、安全装備数々。これらが400万円以下で手に入るというのは、相当なバーゲンプライスと言えるのではないでしょうか。
Posted at 2016/02/25 15:17:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | クルマ
2016年02月19日 イイね!

パサートを借りて三保ダムまでドライブ

パサートを借りて三保ダムまでドライブ
本日は、フォルクスワーゲンの一日試乗キャンペーンで新型のパサートを借り出したので、試乗がてら三保ダムまでドライブしてきました。

近所のVWディーラーで車両を受け取ったら、そのまま高速道路に乗って一気に西へ向かい、三保ダム・丹沢湖を見学。さらに山中湖方面を経由して道志みちで道志ダムへ。そこから、以前にもおうかがいした津久井湖記念館で道志ダムのダムカードをGETして自宅へ戻る、というルートを想定していました。

ところが、東名高速道路が大和トンネル付近を頭に10キロ近い渋滞。平日の午前中だというのに、ついてないですね。仕方なく、とりあえず国道246号で西へと進みます。しかし、東名が渋滞していれば、だいたい246も渋滞しているのが相場。10時半ごろにお店を出発して、厚木あたりに着いた時にはすでに正午を過ぎていました。




厚木から東名に乗り、大井松田まで一気に移動します。そして丹沢湖にほど近い「道の駅 山北」に着いたときはすでに午後1時半。ちょっとこの後の行程がきつくなってきました。ここではトイレ休憩だけにして早々に丹沢湖へと向かいます。





道の駅山北から丹沢湖まではもう目と鼻の先。道の駅を出発してほどなく、丹沢湖畔に到着しました。駐車場にクルマを止めて、目の前に見える三保ダム堤体上の遊歩道を散策します。





ダム堤体入り口に、『三保ダム』と刻まれた立派な石碑が。誰の書かと思って名前を見ると、当時の神奈川県知事、長洲一二(ながす・かずじ)氏のものでした。神奈川育ちのアラフォー世代には懐かしいお名前です。





三保ダムは、当時急増していた神奈川県内の水需要に対応するため、1978年に完成したダムです。神奈川県はそれまで、相模川水系に水資源を頼ってきていましたが、横浜や川崎といった都市部での水需要の増加、それに加えて厚木や小田原といった湘南・県西部エリアでの人口増加などで水が不足するようになりました。そこで、それまで開発の手がほとんど及んでいなかった酒匂川水系の三保ダム(計画当初は酒匂ダム)が建設されることになったのです。
ダム形式はロックフィルタイプ、堤高95メートル、上水道用としての機能のほか、洪水調節や発電にも利用されています。なお、ダム湖名は丹沢湖です。

というのが、三保ダムのスペックですが、実は今回のドライブのメインとなる目的は、パサートの試乗です。ここ丹沢湖にたどり着くまでかなりの時間を要してしまったので、予定していた時間をかなり過ぎてしまっていました。そのため、ダム見学は十分にできず、堤体上の遊歩道を少し歩いただけ、ダムカードを配布している丹沢湖記念館にも行きましたが、ここではカードをいただいただけで展示資料等は全く見ることができませんでした。

完全に消化不良のまま現地を後にしなければならなかったので、いずれまたきちんと時間を作って訪れたいと思います。

それから、パサートの試乗記はまた改めて。
Posted at 2016/02/23 14:14:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | ダム | 日記
2016年02月04日 イイね!

アルトワークスに試乗してきました

アルトワークスに試乗してきました最近、我が家で話題になったのが奥さん用クルマの次期候補について。奥さん自身は、「スバルのXVやニッサンエクストレイルがいいなぁ」なんて言っています。もともとSUVが好きだった彼女ですが、気になっていたのはその大きさ。SUVには(見た目が)大きなクルマが多いので、取り回しに不安を感じていたようでした。ところが、最近はポロの大きさにも慣れて、多少大きなクルマでも運転できる自信がついてきたのでしょう、次期愛車にミドルサイズのSUVを指名してきました。

となると、我が家はデリカと中型SUVという、毛色が似たクルマの2台体制ということになります。もし奥さんがSUVにするなら、家族で 乗る場合や遠乗りなどには奥さんのクルマを使い、私のクルマはちょっと趣味性の強いクルマにするのもありかな…、と考えるようになりました。


そこで興味のあるクルマを思い浮かべてみると、やはりスポーツ系のクルマが候補に挙がってきます。ロードスター、アルトワークス、S660、ポロGTI、WRXSTIなど。もしスポーツ系のクルマに乗るとしたら、私はやはりマニュアルミッションにこだわりたいです。

最近はスポーツカーでも2ペダル車が増えています。確かにツインクラッチの2ぺダルであれば、性能的な面ではもはやマニュアルの出る幕はありません。以前は、ATよりもマニュアルのほうが加速が速かったり、燃費が良かったり、値段が安かったりといく つかのメリットがありま したが、近年のトルコンATの進化は著しく、さらには前述のツインクラッチシステムの登場でとどめを刺された格好になっていました。

となると、もはやマニュアルミッションに価値はないのか?

否、そんなことはありません。確かに機械としての性能だけを突き詰めていけば、ツインクラッチのほうが優れていることは言うまでもありません。しかし「クラッチを切って、シフトレバーを動かし、再びクラッチをミートする」という作業そのものが、楽しいのです。ただの街乗りでも、交差点を曲がる際にヒールアンドトゥできれいにシフトダウンしてスッと曲がるだけでこの上ない気持ちよさを感じることができたりします。そういう意味では、ブリッピングを自動でや ってくれるマニュアルミッションなんてものがありますが、せっかくの楽しみをなんで機械にやらせなきゃいかんのかと思います。まさに蛇足そのものですね。

クルマの操作において、「ギアチェンジは唯一、命をかけずに楽しめる部分だ」と言った人がいます。なるほど、ハンドル操作を失敗すればカーブを曲がり切れず、ブレーキをミスれば止まりきれず、下手なアクセル操作は暴走してコース外へと、一歩その操作を誤れば事故に直結します。しかしシフトチェンジは失敗しても、ギアから「ギャギャッ!」と痛々しい音を発するか、クルマにガクンと大きなショックが出て同乗者に対して恥ずかしい思いをする程度で済みます。



さて、長々とマニュアルミッシ ョンに対する持論を展開してしま いましたが、肝心のワークスインプレッションです。

試乗車として用意されたワークスは、イメージカラーのガンメタです。私が買うとしたら、やはりこの色を選びます。

現代に蘇ったアルトワークスは、初代のようにボンネット上に鎮座するエアスクープや、大径のフォグランプはありませんし、エアロパーツも控えめ。知らない人から見たらただの地味な軽自動車と見えるかもしれません。しかしそこがかえって「羊の皮をかぶった狼」的な印象で、私のような中年世代でも抵抗なく乗れそうです。

外観で唯一気になったのが、タイヤとホイールハウスのすき間です。チェーン装着などを想定しているからなのかもしれませんが、ここのすき間が大きく、ちょっと間延びして見えるのがマイナスポイントです。カタログ写真のように、ここをもう少し詰めてくれたらもっと格好良く見えるはずです。ダウンサスはマストアイテムかもしれません。


運転席のドアを開けてまず目につくのは、やはりレカロのバケットシートでしょう。大柄なそのシートに座ってみると、サイドサポートもしっかりしていて、高い横Gのかかるような走り方をしてもしっかりと体を支えてくれそうです。ただ残念だったのは、着座位置が少し高すぎる点です。座面が高くて、ペダルを上から踏みつけるような運転姿勢となってしまうのは、せっかくのスポーツ心を萎えさせてしまいます。どうせリフト調整ができないのなら、低めでセットしてくれればいいのに。


試乗車はすでにエンジンがかかっていたので、シートとミラーの位置を合わせてすぐにテストドライブ開始です。

シフトを1速に入れて…、おっ、このシフトフィールはなんだ? 剛性感のある非常に短いストロークで、シフトレバーが「コクッ」と1速の位置に吸い込まれていきます。これはとても気持ちいいですね。2、3、4速とシフトアップしていってもそのフィーリングは変わりません。この点はかなり高い評価を与えられると思います。必要もないのにギアチェンジしたくなる、それほどに気持ちよいフィールを備えています。

肝心の速さですが、ワークスの名に恥じず、なかなかの俊足ぶりです。今どきのターボエンジンらしく、中回転域からでもアクセルを踏み込んだ瞬間からモリモリとトルクが湧き出て、そのままトップエンドまでフラットに吹け上がってい きます。

信号発進でぐっと深々とアクセルペダルを踏み込みつつ4速までシフトアップしてみましたが、「これは(同乗している)営業マンに注意されちゃうかな」と思ってスピードメーターに目をやるとまだ80キロ前後。音や振動がそれなりに室内に入り込んでくるので、実際の速度よりも速さを感じるのかもしれません。試乗中はその軽さも相まって、加速力は我が家のポロよりも上だなと思いましたが、ポロに乗り換えてみると実際のスピードメーターの針の上がり方はポロのほうが速そうでした。ですのでワークスの「速い」という評価は、絶対的な速さというよりも「速く感じられる」あるいは「軽としては非常に速い」ということが言えると思います。

乗り心地は当然ながらゴツゴツとかなり硬め。しかし、不快なことは全くなく、むしろある種の上質さすら感じました。おそらくこれはボディ剛性が高められていることもひと役買っているのでしょう。硬めの入力は当然乗員にまで伝わってくるのですが、それに伴うブルブルとしたボディの振動や捩(よじ)れといった不快感につながる余計な動きが追加されることがありません。入力に対して素直な振動だけが乗員に伝わるので、足が硬くてもさわやかな乗り心地と感じられるのです。


ハンドリングについては、ロールが少なくいかにもスポーティな味付け。ハイペースでのコーナリングまでは試すことができませんでしたが、限界はかなり高そうな印象でした。

ただ残念だったのが、微舵域でのすわりが悪く、ほんの少しだけステアリングを切り込んだ際のフィードバックがかなりあいまいだった弱点は挙げておかなければなりません。サーキットだけでセッティングを詰めていくとありがちなのですが、高Gをかけた限界域では素直で優れたハンドリングを示すのに、街中やワインディングをそこそこのペースで走るような場面では今一つ手ごたえのないハンドリングのクルマになってしまうことがあります。残念ながら日本車にはこうしたクルマが結構ありますが、アルトワークスもどうやらその一例となってしまったのかもしれません。



というように、大人が楽しむ「おもちゃ」としては、初代ワークスを知る中年クルマ好きのツボをしっかり押さえて非常によくできていると思います。街中を普通に走るだけでもワクワクさせられるし、ひとたびムチを入れればアドレナリンが放出されるほどの刺激的な走りを楽しむことも可能です。ただし、改良すべき課題もあるので、今後の進化にぜひ注目していきたいと思います。








Posted at 2016/02/04 20:19:06 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記

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「秩父4ダム巡りで手作りダムカードをGETせよ! http://cvw.jp/b/642464/48480387/
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