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2017年08月10日 イイね!

静岡方面ドライブ~長島ダムへ

静岡方面ドライブ~長島ダムへ大崩海岸に続いてやってきたのは、大井川の上流。ここにある4つのダム(長島ダム、大間ダム、井川ダム、畑薙第一ダム)を見学することが目的です。本当は別の場所も考えていたのですが、この前日に東海、関東、甲信越にかけて、記録的な大雨が降ったということで、迫力あるダムの放水シーンが見られるのではないかと思い、急遽訪れてみたというわけです。




 島田付近から大井川に沿って北上していくと、やがて千頭に到着します。千頭駅構内には原寸大プラレールのような機関車が止まっていました。大井川鉄道名物の「トーマス機関車」です(本来は、「きかんしゃトーマス」か)。これは、トーマスではないということだけは分かりますが、なんのキャラだかはよく分かりません(帰宅後調べてみたら、手前の黒いのが「ヒロ」で、奥の緑色が「パーシー」であろうということが判明。8年ぐらい前はウチの子どもも好きだったので、名前ぐらいは聞き覚えがあります。

 ちょうど「トーマス祭り」のようなイベントをやっていたので、せっかくなので見ていこうとクルマを駐車場に止めました。ところが、クルマを降りて周りを見ると、そこはちびっ子のいる家族連ればかり。首からデジイチをぶらさげたおっさんが一人でいるのは、あまりにも場違いで居たたまれなくなり、イベントを見ずにすぐに退散してしまいました。





 千頭の駅から県道77号線をさらに北上して、まず訪れたのが長島ダムです。ダム下流側にある「長島ダム ふれあい館」で資料展示の見学と、ダムカードを入手。ここの受け付けの女性の方が非常に親切で、他の3つのダムの行き方やダムカード配布場所などについて、詳しく教えてくれました。





 ふれあい館から長島ダム提体を臨む。
 下流側はきれいに整備されて公園のようになっており、こちら側から見た提体自体も、あまりダムっぽくない雰囲気です。ここからだと川の水が全く見えないから、というのもあるかもしれません。





 ふれあい館は大井川左岸側にありますが、そこからぐるりと回って右岸側へとやってきました。こちらは、ものすごい急勾配の坂を下って、提体間近までクルマで降りてくることができるようになっています。





 駐車場の端に、こんな表示が出ているのを発見しました。大樽広場はともかく、「旧井川線トンネルの近道」というのが非常に気になります。
 旧井川線と言えば、長島ダム建設に伴い路線の付け替えが行われた経緯がありますが、この付け替えによって、現在では日本国内で唯一となる「アプト式」と呼ばれる特殊な線路が設けられるようになったのは有名な話です。
 旧井川線の遺構が、こんなダム本体の間近に眠っているというのでしょうか? 看板によれば、わずか2分でトンネルに出られるようですが、果たして!?





 「旧井川線トンネルの近道」の矢印が指し示す方向はこんな感じ。道はダム提体に真っ直ぐ向かっていきます。
 とても徒歩2分以内の場所にトンネルがあるようには見えませんが・・・。





 ダムの提体にぶち当たった道は階段で下へと続いています。とても廃線跡・廃トンネルが眠っている場所とは思えない雰囲気で、ただのダム管理通路にしか見えません。
 しかし進路はこれしかないので階段を降りていきます。





 一番下まで降りてきました。目の前にはダム関連の施設と思われる大きなコンクリート製の建物がどーんと鎮座しています。「やっぱりこんなところに廃トンネルなんてあるわけないよナ・・・」と思いかけたその時、コンクリート建物の右側に何やら暗い闇を湛えた空間があることに気がつきます。まさか、これが・・・。

 



!!
なんと、本当にありました!! よもやこんな現役バリバリのダム提体直下に、ダム建設に伴って寸断された鉄道の痕跡がそのまま残っているなんて・・・。





 旧井川線の廃トンネルの存在を確認したので、その中身はお楽しみのデザートとして取っておくことに。まずは現役施設の長島ダムを堪能することにしました。


 まずは、豪快に水を放水するジェットフローゲートの近くから提体を撮影。この写真を撮った時は何も思わずこの場所に立ってしまったのですが、この後、これがとても危険な行為だったことを思い知らされることになるのです。


 



 さらに下流側に歩いてくると、ダム提体観賞用のために架けられたと思われる「しぶきばし」があります。もちろん、渡ってみない手はありません。







 しぶき橋の上から長島ダムを臨む。これは爽快な眺め! 
 訪問したこの日は、ジェットフローゲート2門から豪快に放流中でした。ただし、このジェットフローゲートはあくまでも利水&河川維持用ということですので、大雨の影響があっての放流かどうかは定かではありません。ちなみに、提体に設けられた非常用洪水吐きはもちろん、常用の洪水吐きからも全く放流されていませんでした。
 ところで、ここからの景色を眺めていて、あることに気づきました。それは・・・。





 私がさっき立っていたのはこの場所。立ち入り防止のフェンスがちょうど途切れたところから身を乗り出すようにしてカメラを構えていましたが、そこって、こんなに高い絶壁の上だったんですネ。水面まで軽く20メートルはありそうです。落ちたら間違いなく死んでます。






 さて、再び戻ってきた先ほどのトンネル跡。早速、内部へと入ってみることにします。





 看板で案内されているほどですから、内部が崩落していたり水が溜まっていたりするようなことは全くありません。トンネルは緩く左にカーブして、その先から光が漏れています。それほど長いトンネルではないようです。







 あっという間に反対側まで抜けてしまいました。坑口の両側から光が差し込むので、懐中電灯などの照明器具は特に必要ありません。






 トンネルを出てみると、先ほどのしぶき橋のある広場に出てきました。こんなところに出てくるのなら、わざわざ元の場所に戻らずこちら側からトンネルをくぐれば良かったナ・・・。





 先ほどもこの辺りをウロウロしていたはずなのですが、トンネルがあることには全く気づきませんでした。緩くカーブしていたこと、青々しい草木にその存在が隠れていたことで見落としてしまったのでしょう。





 再びトンネルをくぐってクルマへと戻ることにします。
 トンネルの内部には現役当時のものと思われる勾配標がそのまま残っていました。


 






 クルマへ戻るべくダム提体に向かって歩いて行くと、トンネルの向こうには長島ダムの提体がそびえ立っています。この景色は、ダム建設によって鉄道が完全に断ち切られたということがよく分かる、印象的な場面でした。

 




 長島ダムの見学を終え、井川ダム、畑薙第1・第2ダムを目指し、さらに大井川上流へとクルマを走らせます。
 が、前日の大雨の影響で土砂崩れが発生し、そこへ向かう道が寸断されていました。これ以上上流へ行くには、いったん千頭まで戻り国道362号~県道60号を経由しなければならないようです。しかしすでに午後1時を過ぎており、時間的にこれらのダムを訪れるのは難しそうでしたので、今回のドライブはここまでとなりました。



Posted at 2017/10/03 17:12:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | 旅行・お出かけ | 日記
2017年08月09日 イイね!

静岡方面ドライブ~大崩海岸

静岡方面ドライブ~大崩海岸 強い台風が目の前に迫った8月某日、仕事の3連休を利用して静岡方面へドライブに出かけました。当日の天気予報を見ると、強い勢力の台風5号がちょうど本州を通過するとのことで、出発日の夕方から翌日にかけて、静岡県は強い雨・風に警戒するように、という予報になっていました。
 今回訪れようとしているのは静岡と焼津の間にある「大崩海岸」、そして大井川上流部のダムを目的地としていましたが、場所が場所だけに、一時は計画の取り止めも検討しました。しかしなかなかまとまった休みが取れず、次はいつになるか分からないということで、とりあえず天候の様子を見ながら「安全最優先、絶対に無理をしない」ということを誓い、出発することにしました。




 日が昇ると同時ぐらいに到着したのが、ここ。

 東名高速道路・静岡ICを下りて国道150号線を焼津方向に走り、用宗付近で県道416号線へと入ります。しばらく走ると左手に海がぱっと広がり、「わあっ」という感動もつかの間、道は一気に海の上へと飛び出していきます。そこが、写真のデリカの後ろに延びている「石部海上橋」です。




 石部海上橋を走っていると、嫌でも目に付くのが、対岸の崖下に連なる怪しげな洞門です。この洞門群はかつての国道150号線(のちに現在の県道416号線に変更)で、要は石部海上橋の旧道にあたる道、ということになります。
 この旧道は、1971年に発生した大規模な土砂崩れで洞門が圧壊、たまたま通行中だった車両を巻き込み、犠牲者を出す惨事となりました。その後、様々な検討がなされた結果、旧道の復旧は困難であり、また、落石被害を防ぐため崖下を避けて大きく海上を迂回する道、石部海上橋が作られることとなりました。

 今では、晴れた日には富士山も望める風光明媚なビュースポットとして紹介されることも多い石部海上橋ですが、その裏にはこんな重い事実があったということを知ると、なんだか複雑な心境になります。




 さて、石部海上橋わきの駐車スペースから反対側を見ると、そちらにも何やら怪しげな物体があることに気がつきます。テトラポッドで埋め尽くされた海岸線の向こうには、赤茶色の大きなモノが転がっています・・・。




 カメラをズームしてみると、そこには何かが崩れ落ちたような痕跡がはっきりと見て取れます。「大崩海岸」と言えば「ああ、アレでしょ」とすぐに思い浮かんだ方は、きっと鉄道マニアさんか廃モノマニアさんなのではないでしょうか? 

 この物体は、東海道本線の「旧石部隧道」が崩れ落ちた残骸の一部です。
 昭和23年のアイオン台風で石部隧道が崩落したのですが、現在に至ってもなお、その哀れな姿を晒したまま放置されています。反対側(坑口側)にも行く道があるのですが、この日は草薮が激しく成長しており、また小雨がパラついていたということもあって、坑口目前への進入は断念しました。




 さらにズームしてみると、崩れ落ちた煉瓦作りの隧道の一部が、高い波に洗われていました。

 折しも、接近する台風5号の影響で波はかなり高くなっていましたが、それでもこれだけ堅牢そうな隧道を崩壊させるほどの力があるようには、とても見えませんでした。アイオン台風というのは、一体どれほど強力な台風だったのか、想像するだけで鳥肌が立ってきます。




 石部海上橋を離れ、県道416号をさらに焼津方向にクルマで移動すること約5分、続いてやってきたのがこちらです。

 ただの道路のように見えますが、ここはすでに使われなくなった道、「廃道」です。大崩海岸の名前は伊達ではなく、この周辺は過去の歴史を見ても至るところが崩れまくっているという、まさに「大崩」なエリアなのです。

 その中でもつい最近の「崩れ」となっているのがこの先にある崩落現場です。今度は歩いてそこを目指してみようという魂胆です。




 ここがかつての県道であったことを示す証拠がこれです。

 えっ、クズのお化けみたいでなんだか分からないって!?




 ちょっと寄って写真を撮ってみましたが、うーん、クズに覆われてしまって、これでもなんだか分かりにくいですね。
 実はこれ、県道を示す路線番号案内標識(ヘキサ)です。標識には「県道 416 静岡」と書かれています。紛れもなくここが県道416号線であったことを示しています。




 「ヘキサ」からさらに先へ進むと、ヘキサを飲み込んでいたクズが、今度は路面全体を覆っているではありませんか。
 その繁殖力の強さから、外国では危険な外来種とされているクズですが、ここまで繁茂している様子を見ると、それもあながち大げさではないなと感じさせます。

 この「クズの海」は、深さはくるぶし程度しかありませんでしたが、この先に進むにはこの海を正面突破するしかありません。変な虫や動物(ヘビとかねずみとか)が潜んでいそうで、ここにズボズボ足(スニーカー)を突っ込んで歩いていくのはなんだか嫌だなぁ、と思いましたが、あまり下を見ないようにして一気に通り抜けました。




 クズの海を突破するとほどなく現れたのがこの崩落現場です。
 写真はなんだかちょっと視点が高くなったように見えますが、それもそのはず、実はここに写っている目の前の路盤は1メートルほど沈みこんでいます。




 空中へ飛び出さんとするガードレール。

 ・・・ではなく、ガードレールを支える支柱が路盤ごと下に沈んでしまっています。




 剥がれて崩れ落ちたアスファルト。




 そしてたどり着いたのが、崩落の核心部分。
 路盤は完全に崩れており、堅牢そうなコンクリートの擁壁にも大きな亀裂が入っています。さすがにこれ以上進むのは、どう見ても無理そうです(中にはここを自転車を抱えて越えるという人もいるようですが…)。




 下を覗き込むと断崖絶壁。直下には太平洋からの荒波が押し寄せています。崩れ落ちた路盤や道路構造物は回収できるはずもなく、そのまま海中に放置です。

 風もだんだん強くなってきて、これ以上ここにいるのは危険と判断し、速やかに撤収しました。
Posted at 2017/08/11 20:40:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | 旅行・お出かけ | 日記

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「秩父4ダム巡りで手作りダムカードをGETせよ! http://cvw.jp/b/642464/48480387/
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