ＴＡＮのブログ一覧

　神奈川店と東京店の納期の違いについて、ネットでいろいろと検索してみたものの、その答えに繋がるような情報はなし。そもそも、ジムニーの納期がこんなに短くなっているのならネット上でも話題になっていそうなものですが、そういった話もほぼ見つけられず。X(旧ツイッター)上に、１か月でジムニーが納車されたという投稿を見つけたぐらいでその他にはそれらしい情報はナシ。

　あまりの情報のなさに「ジムニーのMTが短納期化しているという話は本当なのだろうか、何かウラがあるのではないか」と疑い始めるほど。

　販売店や販売エリアによってスズキからの割り当て台数が決められていて、東京店は割り当て台数が多くて比較的余裕があったということなのか、はたまた、東京エリアはMT希望者が少なかったのか。

　ひょっとすると東京店は私の希望するのと同じ仕様の長期在庫車またはキャンセル車を偶然かかえていて、それをさばこうとしているのではないかなどの可能性までも疑い始めます。もちろん、早く納車されるに越したことはないのですが、そのあたりのモヤモヤは払拭しておきたいところです。在庫車やキャンセル車でも構わないのですが、それならそれとしっかり伝えてもらった上で購入したい。

　そこで、ひとつの策を講じます。それは、ボディカラーの変更です。現在シフォンアイボリーのツートンで見積もりを出してもらっていますが、これを単色のシフォンアイボリーに変更してもらうということです。これをすんなり受け入れてくれるなら在庫車や突発のキャンセル車の可能性は低くなります。

　とはいえ、普通に考えれば長納期化しているジムニーをディーラーが長期在庫なんかしているわけないようにも思います。何しろオークションに流せば新車価格以上の値段がつくような状況ですから、わざわざそんなクルマを抱えておく理由もなさそうです。

　それに何より、営業氏は私が希望のカラーや仕様を伝える前にはっきりと「MTは短納期化している」と明言しているわけですから、そもそもこの可能性はあり得ないように思います。

　それからもう一つの懸案事項として、MT車の納期が短くなっているのが本当だったとしても、その待ち列が短くなっているのは一時的で、いつまた長く伸びてしまうか分からない、というのがあります。

　AT車を待っている人がMT車の短い列を見てそちらに移ってくることも十分考えられますし、長納期を嫌って少し値段が高くても新古車を購入しようとしていた人なら、間違いなく新車を目指してくることでしょう。

　となれば、これはあまりグズグズしている時間はないのかもしれません。長納期を覚悟していたジムニーが、思いのほか短い待ち時間で新車を手に入れられる好機は、そんなに長くは用意されていないのかもしれません。

　東京都内のアリーナ店で聞いた「ジムニーMT車の納期が急に短縮している」ということであれば、本格的に購入を検討してみようということになりました。子どもも奥さんも、私が挙げた候補の中ならジムニーが一番良いということで一致(私はエブリイも捨てがたかったのですが)していたこと、リセールバリュー的な観点(2～3年の短期所有を想定しています)からもジムニーなら間違いないだろうということで、まだクルマ購入序盤戦ですが、早くも候補を一本に絞って商談を進めることにしました。

　そこでジムニーvsジムニーの商談に持ち込むため、東京と神奈川のアリーナ店を競合させる作戦に出ることにします。

　神奈川のスズキにはジムニーの試乗ということでお伺いしてみました。ここの店にはジムニーのAT車が試乗車として用意されています。新型ジムニーのAT車は乗ったことがなかったので少し試乗してみたいと思った、という理由でここのお店にアポを取ってみました。

　東京店と同様、ネットから試乗の予約を入れておいたので、訪問当日は店の前に試乗用のジムニーがすでに用意されていました。またこちらのクルマもデリカであることを入力しておいたので、店に着くや否や担当の営業マンが駆け寄ってきて、お出迎えしてくれます。

営業氏「T様ですね、お待ちしていました」

　30代・中堅のやり手セールスマンといった印象です。私のデリカにオフロードタイヤが装着されているのを見逃すことなくそれを取っ掛かりにグイグイとジムニーを推してきます。営業スタイルとしては客側の好みがはっきり分かれるようなタイプです。でも、私はこういうセールスさんは嫌いじゃありません。こういう営業氏は聞き上手な人でもあることが多いので、お客に気持よく話をさせてくれるのです。

　まずは試乗です。近所を一回りするだけですが、乗り心地や動力性能などについては大体分かっているので、ATのデキに集中して試乗してみました。

　その結果、やっぱりジムニーに乗るならMTのほうが断然いいなぁという結論に。
　その理由としてまず第一に、ATのロックアップ領域がかなり高い速度に設定されていることが挙げられます。街中を走る程度の速度域ではロックアップが入らず、昔ながらのAT特有のスリップロスが顕著に感じられます。これだとエンジン回転ばかり上がって速度がついてこないのが気になります。そしてもう一つは燃費の点。これだけ盛大にスリップしているわけだからそりゃそうだよなと納得しましたが、MT車のWLTC燃費が16.6km/lなのに対して、AT車は14.3km/lです。ちょっとこの差は見逃せないように思います。

 　ということで、子どものマニュアル練習ということを抜きにしても、やはりジムニーはMTで乗るべきという結論に達したのは収穫です。

　試乗も終わって、いよいよ見積もりをいただいて商談に。金額自体は値引きが含まれていないので、東京店とほぼ変わらない数字です。そして気になる納期についての話を振ってみます。

私「ジムニーは納期がかなりかかっていると聞いているんですが・・・」

　MT車は短納期化しているのを知っているので、ちょっと余裕かましています。わざとらしかったかなと思いながらも、しかし営業氏からは意外な答えが返ってきました。

営業氏「そうなんです、ジムニーだと今は14カ月待ちということでご案内しています」

　んっ、ATと勘違いしているのか!?　やり手営業マンらしくないな・・・。

私「MT車もですか?」

営業氏「はい、申し訳ないのですがMTもATも今は14カ月待ちとなっています」

　あれ、東京店で聞いていた話とは全然違うぞ。確かに東京店でもAT車は1年待ち以上と言っていたけど、MTははっきりと「急に短納期化している」と言っていたのに・・・。東京店の話をぶつけてみたかったのですが、この段階ではまだ競合を伝えないつもりでいたので、私も「そうですか」とそれ以上は聞くことができませんでした。

　値引きについては頑張りますが、3万円引きぐらいですとのことでしたが、そんなことよりも納期の違いが気になってしまい、この日は商談どころではありませんでした。 

　子ども君が思いのほかマニュアル車に前向きなことから、それならちゃんと購入検討してみようじゃないかということで、いろいろとプランを練ってみることにしました。

　まず、マニュアルといえばスポーツカー。ということで俎上にあげたのが、一度は乗ってみたいハイパフォーマンスマシンのシビックタイプR、GRヤリス、ルノーメガーヌRSです。こうしたハイパワーな純ガソリンエンジン車は消えゆく運命にあるようですから、最後にもう一度乗っておきたいと思っています。予算的にもなんとか買えそうな感じだし、これは買っちゃうか!!と、ひとり盛り上がっていると・・・、

「僕、こんなの乗れないと思う」

　子ども君の一言で我に返る私。

　そりゃそうですよね。これらのクルマでは「免許取り立てのマニュアル練習用」という大前提が崩れてしまいます。とりあえず動かすことぐらいはできるだろうけど、初心者がいきなり乗るようなクルマではないですね。

　そこで考えたのが、ロードスターとスイフトスポーツ。

　どちらもライトウェイトスポーツでパワーもそこそこ、乗りやすさも兼ね備えていて、初心者が初めて触れるスポーツカーとしてこれほど適したモデルはありません。それでいて、どちらもメーカーがかなりの気合を入れて作ったモデルだけに、私も十分に楽しませてくれそうなクルマです。

　と、ここでまた「スクートはどうするの?」という子ども君の疑問。

　デリカを手放すとなると、スノースクートにはTクロスで行くか、新たに買い替えるクルマで行くことになります。あまり狭いスポーツタイプのクルマだとスクートに行くのに不便ですし、何より雪道ではぜひ4輪駆動は欲しいところ。もちろんFFやFRでもちゃんとしたスタッドレスタイヤなどを履かせれば走れないことはないでしょう。ですが、大雪や急な上り坂など条件が悪くなるほどに不安が増す2輪駆動車は、やはり雪道では乗りたくない。

　デリカの乗り換えということで、スペースユーティリティ性能を重視して考えた場合の候補として挙げたのが、タウンエース、エブリイ、Nバン、ジムニー。もちろん、いずれもMTで4WＤの設定があります。

　軽箱バンならスクートの大荷物を積み込むのも余裕ですし車中泊も快適にこなせます。それよりも車格の大きいタウンエースならなおさらでしょう。ジムニーはちょっと室内が狭いのが気になりますが、ネットの情報ではおひとり様車中泊程度ならなんとかなるみたいですし、スクートも2台までなら車外に載せて運ぶことはできそうです。

　というわけで、スポーツ系MT車にするか、はたまたスペースユーティリティ4WD系MT車にするかの分岐が現れました。

　スポーツ系のロードスターやスイスポは、乗ったら絶対に楽しいと思います。子ども君にも、こうしたクルマを通じて「運転って楽しいな」と思ってもらえたらいいなとも思います。その一方、冬はスクートや四駆仲間で雪道を走り、それ以外のシーズンは車中泊を織り交ぜた遠乗りドライブもするという私のカーライフスタイルも大きく変えたくないとも思ってしまいます。

 　ただ、乗って楽しいクルマはレンタカーで代用することもできますが、ライフスタイルを担うクルマはレンタカーで代用するのは難しいように思います。自分の用途に合わせてあれこれ手を入れたりすることができないからです。

　ということであれこれ考えた結果、MT車に買い替えるなら、タウンエース、エブリイ、Nバン、ジムニーかなぁというところに落ち着きました。なお、エブリイのライバルであるハイゼットは、タコメーターが付いていないので候補から外れています。