「大間でまぐろを食べたい!」という、当初立てた目的のひとつを諦めてまで向かった場所、それがこの「むつ科学技術館」です。
この科学館は、かつて日本で建造された唯一の原子力船「むつ」にまつわるミュージアムです。その中で特に私の興味を引いたのが、むつで実際に稼働していた原子炉を間近に見学することができるというところでした。
各地にある原子力発電所併設のミュージアムなどでは、原子炉の模型や実物大レプリカを見られる場所はいくつもありますが、稼働実績のあるホンモノの原子炉の展示は、世界中でもここ「むつ科学技術館」だけなのです。
15時30分
むつ科学技術館のエントランス。目の前に展示されているのは、むつで実際に使われていたスクリュープロペラ。外径は4.1メートル、重さは9.4トン。
館内の様子。原子炉展示のほかにも、子ども向けの科学展示やシアター、むつにまつわる資料の展示等が行われています。この日は3連休の中日でしたが、ひと気はまばらで私以外には2人しかお客さんの姿を見かけませんでした。
とはいえこの施設本来の役割は、むつから取り外して廃炉にした原子炉の管理が一番の目的です。ミュージアムはあくまでもおまけという位置づけ(?)なので、集客の多少はあまり問題ではないのかもしれません。
といっても原子炉本体ではなく、それを格納している容器の上側部分となる「格納容器上部遮蔽体(お椀を伏せたような形状の部分)」です。これによって原子炉の格納容器から放射線が漏れてくるのを防いでいて、原子炉の見学はこの一部を切り取って設けられた鉛ガラス越しからとなります。
格納容器上部遮蔽体に設けられた窓を覗き込むとこんな感じです。原子炉を取り囲む一次遮蔽体のまわりに、様々な機器が取り付けられています。ちなみに、これは稼働していた現役時ほぼそのままの姿なのだとか。
原子力船むつの操舵室。様々な計器類やレーダー、操舵機などが並んでいます。
こちらは原子炉の制御室。これも当時使われていたものが、ほぼそのままの姿で展示されています。
原子力船むつの50分の1スケール模型。座礁やほかの船舶との接触など、万一の事故のことを考慮して、原子炉は船体のほぼ中央に搭載されていました。
むつの母港はもともと陸奥湾内の大湊港でしたが、航海時に軽微な放射線漏れを起こしたことが大々的に報じられ、漁民を中心とした大規模な反対運動を引き起こすことになります。そこで、やむなく津軽海峡側に新港となるこの関根浜港を築港してむつの新たな母港とすることにしました。
一隻の船のために港を作るという、なんとも壮大な話なのでした・・・。
ちなみに原子炉を取り外された「むつ」は新たにディーゼルエンジンを換装して、海洋調査船「みらい」として生まれ変わりました。そしてここ関根浜港は現在、その「みらい」の母港としての役割も担っています。
17時
まぐろと引き換えに、存分に見学することができた「むつ科学技術館」は、大満足の見ごたえでした。
その後、日本最大の砂丘「猿ヶ森砂丘」を見に行きました。この時、すでに日没時間を過ぎてしまい、あたりはかなり薄暗くなっていました。写真は画像加工しているので明るく見えますが、実際の見え方は、遠くの海岸線や雲の形などはほとんど見えていません。
これにて、下北半島巡りはひとまず終了です。
冬になって雪の便りを耳にするようになると、毎年そわそわしてきます。雪国の人にとってみれば厄介なものなのかもしれませんが、雪がほとんど降らない場所に長年住んでいる自分にとっては、雪は私を引き付ける魅力的なもの。
そこで今年は北中の北、「最北端」を目指すことにしました。
日本の最北端といえば宗谷岬ですが、宗谷岬へは直接クルマで行くことはできません。フェリーに乗るか、または飛行機で行って現地でレンタカーを借りるかしないといけません。そうなると時間もお金もかかってしまう・・・。ということで、今回はもう少し手軽な(?)最北端に行くことにしました。
今回のテーマは「自走で行ける最北端」です。
で、それがどこかというと、地図を見れば一目瞭然。青森県は下北半島の先端、大間崎です。
大間と言えばやはりまぐろ。今年の豊洲の初競りでも、大間産のまぐろに2億円を超える値段がついたというニュースを聞いたばかり。よし、ひとつ大間までひとっ走り、まぐろを食べに行こうではないか。2025年も10日を過ぎて正月気分が抜けてきたころ、私はジムニーに乗って北へと走り始めました。
これが後で泣きを見ることになるとも知らずに・・・。
今回の道中は3泊を予定しています。車中泊を基本に過ごしていくつもりですが、中日の1泊だけは青森市内のビジネスホテルを予約しました。
小さなジムニーのラゲッジルームに、車中泊用の寝具(マット、敷き布団、電気毛布、薄い掛け布団)を積むともうそれだけでかなりのスペースを取られます。そこにポータブル電源とカメラバッグ、上着を入れたらもういっぱい。着替えや長ぐつ、スノーブラシなどはルーフボックスの中に仕舞います。やはりジムニーにルーフボックスは必須です。
1月10日(金) 14時
自宅を出発
この日は午前中に仕事をし、昼過ぎに帰ってきてから昼食、準備をして出発しました。普段の長距離ドライブでは、混雑した首都圏をスムーズに脱出するため深夜か早朝に出ることが多いのですが、少ない休みを有効活用するため、この日はこんな時間に家を出ることになってしまいました。
まずは関越道に乗るべく、練馬インターチェンジを目指します。案の定、都内は渋滞。夜中の空いた時間帯に比べて倍ぐらいの時間をかけて、ようやく練馬インターにたどり着きました。
18時
関越道練馬インターから鶴ヶ島ジャンクションで圏央道へ、そこから久喜白岡ジャンクションで東北道に乗り換えるというルートで那須高原SAまでやってきました。練馬からであれば外環道を使って川口から東北道に乗るほうが圧倒的に早いのですが、今回はドラ割(ETC割引)の東北観光フリーパスを利用するため、こんな遠回りルートで東北道入りすることとなりました。
那須高原でちょっと早めの夕食。あごだしから揚げ丼をいただきました。
22時
順調に東北道を北上、仙台を過ぎて泉PAまで来ました。この辺りは数日前に降った雪が路面にも残っており、滑りやすい道路状況です。
今回、ETCのフリーパスを利用していることは前述した通りですが、申請しているのは翌日の11日(土)から。現在はまだ10日(金)の夜なので、まだ高速道路から降りることはできません(出口料金所を過ぎたところからフリーパスが開始されます)。
ということで、ここで少し仮眠を取ることにします。
1月11日(土) 2時
3時間ちょっと仮眠をしてから泉PAを出発、日付けも変わってETCフリーパスの利用開始日となったので、大和(たいわ)インターでいったん高速を降ります。なぜかというと・・・。
高速道路SAのガソリンは単価がかなり高いので、高速を降りてインター近くのスタンドで給油します。気軽に高速道路を出たり入ったりできるのも、ETCフリープランを利用するメリットです。400kmほど走ってここまでの燃費は15.2km/lでした(燃費計表示)。
それにしても、やはり東北エリアはガソリンが安い! 川崎の自宅周辺より10円以上安い値段です。
給油を終えるとすぐにまた高速に乗って、北上していきます。十和田近くまで行きたかったのですが、眠気が強くなってきたため花巻PAでビバーク。そのまま朝まで寝てしまいました。
![]() |
二代目Tクロス (フォルクスワーゲン Tクロス) TクロスからTクロスへの乗り換えです。グレードとボディカラーは全く同じなので、見た目は代 ... |
![]() |
スズキ ジムニー デリカ3回目車検のタイミングでジムニーに乗り換えました。ちょうど子どもがMTの運転免許を ... |
![]() |
輸入車その他 その他 BESVのe-Bike(電動自転車) 、PS1です。 ミニベロタイプのかわいい自転車で ... |
![]() |
フォルクスワーゲン Tクロス 奥さんのクルマです。ポロに続き、再びフォルクスワーゲンになりました。 |
2025年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2024年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2023年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2022年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2021年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2020年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2019年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2018年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2017年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2016年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2015年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2014年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2013年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2012年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2011年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2010年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2009年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |