【酷道193】 旧・十二弟子峠を行く(3) 通る者の途絶えた道
投稿日 : 2012年07月11日
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那珂川・出会橋から続く
2車線快走路の末端近く。
立派な十二弟子トンネルをくぐり抜けて数百メートル、
未だ国道指定の外れていない、ささやかな旧道区間から、旧道入り口へ向けて折り返す。
2
http://goo.gl/maps/H7bM
マップ左端近辺、山へ向けて分岐する小道がある。
これが、トンネル開通によって旧道となった
十二弟子峠越えの酷道区間。
最初は民家も多く、未だ生活道路として余生を送っている様子が見られるが・・・
3
中にはこんな光景もある。
主を失って、どれぐらいの年月が経っているのだろう。
もう何処がアプローチなのかも、よくは解らない。
4
峠の由来は
かつて師匠を殺害して逃げ出した十二人の弟子達が
この山を越える時、次々に原因不明の腹痛で絶命してしまったという昔語りから来ているそうだ。
まあ、「首切峠」だの「血吸川」だの
古い地名には曰くがある、というのは決して珍しい話ではないのだが
なかなかに生臭い話、ではある。
5
距離的には、そうそう大したことはなく
ものの数分で、旧・十二弟子隧道の入り口に到達。
オカルト趣味はさすがに無いのだが
暗い時間帯に来ると、本当に寒気モノの光景かもしれない。
先述の峠の由来を知っていれば、なおさら・・・ね。
6
旧十二弟子隧道、制覇。
当然、このような道路を通るような車が
他に居ようはずもなく。
ただ、ここから現役の林道「十二弟子海川線」が
分岐して山の上へ伸びている。
航空写真で見るかぎり、この林道は伸遠工事中のようだ。
7
トンネルは、ライナープレートがしっかり巻かれているが
なにしろ狭い。
隧道の途中でさらに幅員が狭く絞られる。
離合など物理的に不可、軽四でも普通に進むだけでおっかない。
おまけに内部の路面状態がガタガタ。
所々抉れ、水が溜まり、ガッとハンドルを取られたりする。
隧道内最徐行。
4輪はともかく、バイクで攻める向きには
慎重に進む必要があるかも・・・
8
距離はそれ程でもないが、
険しい地形に正面から挑んだ、先人達の労苦が
凝縮されているような、そんな旧道だ。
急勾配を駆け下り、帰途に就く黒ゲート号。
ここは、もう一度来る必要があるかもしれない。
途中に唯一、193号のオニギリが取り残されているかもしれないのだ。
見た限り、進行方向逆側に向いているので
薄暗い帰り道のさなか、見落とした可能性が大きい。
あと、もう少し日当たりのいい時間帯に、ということで。
また逢おう、旧き道。
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