OBDでブースト圧を取得(高精度版)
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
★ |
作業時間 |
30分以内 |
1
2018/09/19追記: 注意事項
OBD通信を行うデバイス(Bluetoothアダプタやレーダー探知機など)を使用したことによりエアバッグ警告灯が点滅する場合があります。警告灯の点滅パターンが通信エラーを示している場合はすぐにデバイスの使用をやめることを推奨します。警告灯の点滅パターンの判別についてはディーラーにご相談ください。
OBD通信を行うデバイスは日常的に使用することは避け飽くまで診断目的のために使用することを推奨します。ましてや走行時に使用することは思わぬ誤動作などを引き起こす可能性があり非常に危険なため避けてください。これらの注意事項を踏まえて自己責任での利用をお願いします。
OBDで高精度なブースト圧を取得する方法を紹介します。前置き不要な方はTorqueアプリでNo. 4のように設定してください。
高精度とは言いますが従来手法と比較してデータのビット精度が良いだけで値が細かく動いてくれるというレベルです。
2
標準PIDでインマニ圧を取得する場合、Torqueアプリの設定は次のようになります。
OBD2 Mode and PID: 010B
Long name: Intake Manifold Absolute Pressure
Short name: IMAP
Equation: A*10
Unit type: kPaA
データ(A)は1 Byteの符号なし整数です。単位は10 kPaAのため値を10倍して単位をkPaAに変換します。画像は10倍する前の値です。
3
拡張PIDでインマニ圧を取得する場合、Torqueアプリの設定は次のようになります。
OBD2 Mode and PID: 22F470
Long name: Intake Manifold Absolute Pressure A
Short name: IMAP A
Equation: (D*256+E)/32
Unit type: kPaA
データ(D*256+E)は2 Byteの符号なし固定小数点数です。下位5 bitが小数部で上位11 bitが整数です。整数に変換するために2^5の32で割り算します。
このように標準PIDより高精度な値を得ることができます。
4
得られたインマニ圧は絶対圧です。ゲージ圧に変換する場合、Torqueアプリの設定は次のようになります。
OBD2 Mode and PID: 22F470
Long name: Boost Pressure
Short name: BOOST
Equation: (D*256+E)/32-[33]
Unit type: kPaG
これをブースト圧と呼ぶことが多いようですね。単位をbarにする場合は100で割り算します。こうすると見た目上の値が従来とほとんど変わらなくなりますけど・・・。
Equation: ((D*256+E)/32-[33])/100
Unit type: barG
5
演算式の[33]は大気圧を取得するコマンドです。このように簡易的なコマンドで取得することができます。次の設定と同等です。
OBD2 Mode and PID: 0133
Long name: Barometric pressure
Short name: BARO
Equation: A
Unit type: kPaA
Torqueアプリでは標準で取得可能です。
6
実際に走行した際のログです。赤い線が拡張PIDで取得した値で、青い線が標準PIDで取得した値です。比較的高精度な値が得られていると思います。
緑の線は同じ拡張PIDから得られるIMAPのDesiredな値のようです。
OBD2 Mode and PID: 22F470
Long name: Intake Manifold Absolute Pressure Desired
Short name: IMAP Desired
Equation: (B*256+C)/32
Unit type: kPaA
7
マツダやフォードの車両の場合、標準PIDの01XXと拡張PIDの22F4XXからは同じ値が得られる場合が多いようです。Torqueは拡張PIDのポーリングレートのほうが速いらしいので拡張PIDの方を使用しました。
Wikipediaに標準PIDの0170はBoost pressure controlとの記述があることがヒントとなりました。PIDのデータフォーマットはネットで検索して調査しました。
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