
最初に先制すると長文(暇つぶし)/私見です。
コルト(Z27AG)は2012年6月量産打切になって半年以上経過したし、いまさらスイフトとの対比を書いても、スイフト好きから見ればコルト贔屓とか相手にもされない程にマーケティングでスイフト勝利ですから、忌憚なくコルトとスイフトについて私見を書いてみます。
勿論、マーケティング戦略での三菱の失敗なんかも検証すると面白いかもしれないけど、コルトとスイフトの比較として素人の私が書く、”走りの楽しさ”に対してです。
スイフトはボディ剛性が貧弱で足もゆるゆるだから、私が真面目にクローズドを楽しもうと思ったら足は絶対に変更は必須と思った(ラブ純正の方に初めに謝ります。ごめんなさい、高速域オーバー怖いし限界低いです)
スイフトはボディ剛性が弱い車両ですが、ボディがしなるので曲がりやすく低速域では楽しいから、初心者から乗るにはスイフトの方が運転してて気持ち良く楽しいと思う。
コルトはボディ剛性が良く、KYBのOEM純正として足回りが固めでクローズドを走ると、怖さを我慢すればスイフトより高速域で操舵出来る。
なぜなら、「ボディ剛性が良い」≒「ロール剛性」が高いで、高速旋回しやすいから。
ただ、荷重を掛け抜けて曲がるという行為を知らないドライバーがコルトを運転すると、ボディ剛性の良さから曲がり難いと感じてしまい運転が楽しくないと思います。
販売車両が”ミニバンなのに”市場販売力の優先より、開発予算が許す限り、良い製品を提供してくれた三菱開発陣の考えに…嬉しく購入した反面、微妙な申し訳ない気分になります。
スイフトは、車両販売価格が安いとかマーケティング戦略を除いても、初心者から運転を楽しむには優しい車として顧客から歓迎されたのだと思います。
ボディ剛性に合わせた馬力で素人には良いクルマと錯覚させる絶妙なバランスは商売人としてのしたたかさが垣間見えます(←これ褒めてます・・・私も騙されるし)。
また、内装にしてもシボから見てコルトや他車より価格の割に良いし、”走り”のミニバン市場というモノをきちんと賢くリサーチして計画的に市場形成した経緯をみると、開発予算も普通に出たのでしょう。
また、アフターマーケット市場に走りのミニバンを大きく育成したのはスイフトといえるから、カーメーカーとしてスズキは賢く、三菱は新規開発が出来ない予算状態だったことから頑なに予算の許す限りボディ剛性の良いモノを市場に提供したという感じを受けました。
それとコルトは、三菱ブランドイメージの悪さ加減も影響があったと思います。
だけど、本格的にクローズドを走らないにしても、コルトでサーキットを走行すると、ボディ剛性が高いお蔭で、維持費用や投資費用が少なく済みます。
例えば、私が走るときにご一緒するスイフトオーナー談ですが、高速域多用の方はロールバーや空力パーツ入れないと高速域で不安定になるからと初期から投入する方が多く、スーチャー(本人談60万円)入れても夏場は純正コルトにストレートで追いつかないと嘆いていました。
クローズドで知り合った方々は家族持ちなので、昔のようにGT-Rなど2ドアは反対されるので、妥協線でお買い物カーと称してコンパクトを購入して遊ぶのがセオリー?らしいですが、サーキットにおいて中級者レベル(TC2000_65秒近辺)以上の速度域を味わいたい、楽しみたいとなると、遊びの投資額がコルトに比べて2倍以上は必要でそこまで遊びに投資しないか、箱乗換の方が多いです。
これからスイフトが進化(FMC)していっても、本当の走りに特化したようなターボやスーチャー付スイフトなどが安価に標準ラインナップされることはスーチャー等を導入するスイフトユーザーが限られていることからも無いと思いますし、馬力上げると、コルトのようにストロークを減らして真の実力を抑えるなどしないと採算が合わなくなるので会社として内部留保もしっかりあるスズキは尖がった設定はしないでしょう利口な故に。
それだけミニバンの一ジャンルとして現行のスイフト路線は優秀なパッケージングだと思います。
なお、スイフトはボディ剛性が低く足回りも弱いけど、アフターマーケット規模は大きく、量が売れるので、マイナー車両よりパーツが選びやすく量産効果で安いパーツが選びやすい。
つまり、クローズド前提の初期投資はコルトより高いけど、コルトより安価に装着しやすいという特典があると思いますが、ミニサーキット以上を気持ち良く走る場合、ボディ剛性をコルト並にしようとすると数倍以上のコスト増やパーツ装着による重量増ハンデが発生します。
私はTC2000のSec3を11秒台で走ってて空力パーツゼロで強烈な補強もないです。
長々書いたけど、一言でいえば、コルトの類似代替車はプジョー207とかしか思い浮かばず、車両価格が突飛した車両になるので、コルトのパッケージング(走れて頑丈な低コストのミニバン)が好きな私は車両が老衰するまで乗ろうと思った、ということでしょうか。
(蛇足)
実際、遊びの投資として車の場合、分野(走り、音響など)による装着を楽しむ部品代より、熟練工の選定、ショップ選定による影響として、使用期間、不具合発生率、工賃増減変動が、オーナー負荷として多く圧し掛かります。
例えば、ひどい所だと、標準工数金額より、プロだからと言い訳で3倍以上の工数を上乗せ請求して正しく作業が出来ない(もしくは見えない所は作業SKIP)という所も多いし、その作業精度の差に雲泥の開きがあります。
私もヤラレタという経験をしましたが、そこでの経験則は、「少しでもやばいと思ったら直感は正しい」、「壊れず速いチューンドのお客が複数人で長くいる所(←ここ重要10年以上)は外れ率が少ない」「運営母体が大きいと部品精度向上より予算や利益優先の確率が上がる」です。
こんな風に暇つぶし文をだらだら書いてみると、私が整備をお願いしているフルブラストさんがマイナー車両のコルトチューニングをして頂いたのは幸運でした。
コルトが老衰したら今のミニバン市場から考慮すると、次も国産車両に拘りたいけど、メガーヌRSとか外車購入しか選択肢がなさそうなので、そのときはよろしくお願い致します。
あと車検の点検で、ビビり音の個所とか、こちらから言っても無いのに治してくれてありがとうございます。
そういう心遣いするから忙しいのだろうけど、一ユーザーとして本当に感謝です。