さぁ、久々に長文が始まりますよ~!!
それでは先日書いた前置きに続く続編として、私が行った独りよがりの選定方法をお話します。
それはやっぱり
条件を均一化し、全て自分自身で行ってチェックする!!
です(爆)
※尚、今回書くテストは3年半前に自身で行ったレポートです。あしからず。
【使用したシャシーダイ】
チェック方法については一般的なローラー式と致しました。
ダイナパックが正確なのは百も承知なんですが、なんせ、接続に時間がかかる事、
各マニごとにいちいち車両を切り離しての走行テスト(インプレ)が出来ない。
また、ローラー式とダイナだと数字がかけ離れているのでイメージが湧きにくい。
などなどが理由です。
また、仮に他のエスユーザーが同条件で測定した場合、ほぼ同じ結果が出る
という考えもあった。
むしろ、誰でも気軽に測定出来る一般的なローラー式のサクラダイノの方が色々な面で
データの比較が出来る事からスーパーオートバックス柏沼南店で貸切占有の状態
で行いました。
【測定条件】
実施日は12月某日。比較的肌寒い平日の空いている日にほぼ1日貸切状態で。
車両をセットしてローラーの位置やファンの設置。測定時にドライブする店員さんまで
固定して行った。
比較テストにおいてはとにかく条件の均一化が必須。
なので無理をお願いしてS2000専用のセットにシャシー室を固定して他の測定を断り貸し切り。
【測定車両】
あえて友人のライトチューン車両を借りて行った。
私のエスはエアクリ・フラホ・マフラー・燃調補正など色々弄っている車両だった為、
一般的なエスよりチューニングが進んでいるので限りなくノーマル車両を探した。
とはいえ、抜けの悪いノーマルマフラーではテストにならないのでちょうどその時、
後輩が
吊るしの車高調とHKS HI POWER 409 ステンデュアルマフラーのみ!という
エスに乗っていたのでこの車両を使用してのテストを行った。
私が乗った感じで言うと、エンジンはどちらかと言うとハズレ車両(私同様)

初度登録 H12/3
型式 AP1
原動機 F20C ノーマル
測定時の走行距離 72,192Km
※エアクリから何から何までマフラー意外はドノーマル車
この測定テストに向けて直前にエステルエンジンオイルに交換して臨んだ。
正に通勤使用がメインでたまにサーキットというライト仕様の車両。
【測定方法】
全てATS一人で交換及びインプレテストを実施。
シャシー室と車両の水温・吸気温が当初測定値と一定になってから測定を実施。
マニを交換してシャシーで計測後は店舗近くの路上でフィーリングやその場に居た
友人に外からの音の違いなどを聞いてもらうなど客観インプレも入れて即記入。
(友人は記録係)
その後、駐車場で次のエキマニにその場で交換して温度が下がるまで冷やして
再度シャシー室で測定という繰り返し。
5本の入れ替え及び測定作業に結局8時間ほどかかり疲労困憊となった。
使用したのは馬2つとシザースジキャッキと各工具だけ。
【測定エキマニ】
テストしたエキマニ達。
皆さまの多大なるご協力の元、スペシャルも含む5本をテストしました。
本当はもっと他のマニも当然テストしたかった。。。
でも、一日で出来る限界もあれば、これ以上集めるのも至難だった。
その他マニも友人の車両を運転させてもらった事もあるが本当は
この時に同列で試したかったのがあと数本あったが出来なかったのが残念。
左写真の上から。
A.純正
B.無限
C.某社レース仕様スペシャルの極太品
D.Tracy Sports TS-02 新品
E.Tracy Sports レース仕様ワンオフスペシャル
以上、自分の出来る限り”均一条件”を目指して自分の探究心の為だけに行いました。
日本では他社品同列比較なんてなかなか無いというか雑誌も比較テストってやらない
(やれない)ですよね。
そりゃ、広告主様あっての雑誌社ですからこれは良いでもこれはダメとか負けなんて
ネガティブな事は書けず、上手い日本語でどれも悪く無いという書き方が一般的。
でも、本当の所はどうなの?という真実が知りたくそんな所で
知人やショップのご協力を得て、純正含めて5本集めて測定したのが約3年半前です。
ここでちょっと横道にそれますが、以下に進む前にお話ししておきたい事があります。
それは、やっぱり面白かったのが運転時の感覚と生の測定データには差異(ズレ)が
あるという点です。
使用しているマフラーが爆音だと、音の影響を受けて耳から速いと感じたり、静かだと妙に
トルクの谷などが気になってしまう。。
でも、音も含めてドライバーに訴えるエキマニやマフラーも捨てがたい!というか重要な
ポイントですよね。
私の場合、長年ピーキーな2サイクルエンジンを研究してきた為、過渡特性というのを
重要視しております。
ピークパワーよりフラットトルクとまでは極端に言いませんが、低中速ではトルクとスムーズさ、
後半のピークに向けて伸びあがる。そんなパワーカーブが理想です。
前置きはこのぐらいにして、
レポートに関しては以下の3部構成で書きました。
・各エキマニ交換上のDIY的な意味でのインプレ(作業記録)
・各エキマニのパワーチェック結果
・各エキマニに変更してすぐに路上で回して走行したドライビングインプレ
【DIY装着レポート】
A.純正エキマニの取り外し 交換所要時間 純正 ⇒無限 60分
始めにこの純正エキマニでパワーチェックを行い、取り外しにかかった。
7万キロを走行した車両から初めてのEXマニ取り外しだった為、各部が固着しており、
取り外しに若干手間どった。
純正の遮蔽板とEXマニの上部遮熱板をエンジンルームから取り外し、EXマニ本体の取り外しは
車両下側からの下抜きとなる。
店舗駐車場で馬2個とシザースジャッキでの交換はぎりぎりだった。

重量測定が現場で出来なかったが相当な重さである。当然、他社品交換への軽量化の
恩恵は大きい。
B.無限エキマニの取りつけ 交換所要時間 無限 ⇒ Cマニへ 45分
取り付けに関してはエンジンルームから差し入れ、ステアリングスプラインを外す事なく簡単に完了。
この無限の特徴としては遮熱版の取り付け及び、4→2への集合部にエンジンブロック
へステーで固定するようになっているが、殆どの無限EXマニを装着したユーザーからは
この固定部分への高回転の振動負荷で割れる可能性が高いのでステーは付けない方が
望ましい。 事実、小生のも割れていたが、まだ排ガス漏れしたいないレベル
のヒビが入っていたので溶接修正で済んだ。(今回のテストは溶接修理済み)
交換後の音量に関しては当たり前だが純正の静かさから一転、表現が難しいがレーシーな
ステンの甲高い音に変化した。
ここで言っておくと、最終的にこの無限エキマニが一番脱着しやすい!
誰でも簡単に交換出来ると思います。

外観的には 45φ→51→60φとなっており、最後は55φ→60φの
テーパー菅となっている。トダマニと同じですね。
ちなみに無限は4-2の2本になった集合部が割れやすいと良く聞く。
私のも割れたというか、ほとんど漏れていない段階でヒビに気付いたのでMIG溶接修正で治った。
※これが無限の欠点か??
C.某社レース仕様スペシャルの極太品 交換所要時間 Cマニ⇒Tracy TS-02へ 45分
無限の測定・走行終了後、取り外しは何の問題もなく上から外せたが、この丸秘レースエキマニ
の装着は結果的に一番苦労した。
まず、見た目からゴツイというか太いというか大きいというかとにかく上から試みても
入らない・・・当然ステアリングシャフトを外してもどうやってもすべて前後左右が当たっている・・・
最終的には二人がかりでエンジンヘッドに足をかけて車両左側にエンジンを傾けさせて
なんとか挿入。 当然外す時も同作業。
(これが強化エンジンマウントだったら無理。ボルトを緩めないと入らないはず)
交換後の音量に関しては見た目通りかなりレーシーというか、結果的に一番多きい音量となる。
シャシダイ室への移動からしてその音量からか相当な期待をもって測定したが
その後、残念というか大きく期待からはずれた結果と相成った。

外観的には 51φ→51φ→63φとなっており、一番太い!
その為、エンジンルームは全てギリギリのキチキチ(笑)
2→1の区間が最も短いのでトルキーくん同様抜けとトルク重視か?と思わせる。
見た目のゴツさから期待感がデカイ(笑)
D.Tracy Sports TS-02 新品 交換所要時間 Tracy TS-02 ⇒ Tracy Special 45分
新品な為に見た目も美しくきれいく、一番細身に見える。
Cの取り外しにやはり時間を取られた。装着に関しては残念ながら無限のように
上からすっと入らず、やはりステアリングスプラインを外したら難なく装着。
細かい事だが、エンジンヘッド取り付け部のナット7個の締め付けは一番容易だった。
交換後の音量に関してはブゥオーンという音からスコーンという音に分かりやすく変化
した。うるさくなく逆にクゥオーンという音は思わず何度も空吹かしたくなるそそる音
である。後の走行インプレでも語るがHKSのマフラーが静かだったせいか、遠のいていく
音まで官能的だったと言っても過言では無い。

唯一の新品という事で綺麗な為か細身に見える。
だが、実は外観的には他同様 45φ→51φ→60φとなっており、
他と一線を画すのは2本集合の区間の短さ=1本集合の長さである。
エンジンの排気を効率を考慮してか各部がスムーズに段差無く作られている。
つまらない事だが、他社品にはあまりブランドプレートが無いが、エンジンルームから
エキマニのブランドが分かるのがうれしい(笑)
E.Tracy Sports レース仕様ワンオフスペシャル 交換所要時間 Tracy TS-02 ⇒ Tracy Special 45分
Dの取り外しは簡単に終了。 ただこの試作品の装着に関しては多少てこずった。
Cのエキマニまでは行かないが、縦方向がきつくやはりエンジンを多少傾けて挿入。
交換後の音量に関してはブゥオーンという音とスコーン系の音の中間というか、
言い換えればCとDの中間の音調に聞こえた。 Dよりやや大きめな音である。

このエキマニはトレーシーさんの粋な計らいにより、幸いにも非売品のレース仕様の1本を
お借りする事ができた。
外観的には 45φ→51φ→60φと他と同様の太さだが、
2本集合の区間の長さが一番長い!トルク重視なのか?
と同時に55φを60φへテーパー化しており、スペックと外観的には限りなく
トダマニ=ASMマニと似ている。
エンジン仕様が2.3L+A2カムで300馬力近く出ているとの事。
ただ、それはハイチューンドの場合であって今回のようにノーマルエンジンで
どこまで馬力が上がるかが楽しみだった。
ちなみに今回のテストでは試せなかったが、トダマニの形状と寸法を画像で比較してみよう。
トダマニ(スタンダード)
今でも評価の高い初期型トダマニ。
トダマニ(トルキーくん)
トダスタンダードと比べるとより2→1の区間を延ばし、
しかしながら1本の区間が極端に短い。トルク重視の為か?
SPOONマニ
逆に面白いのが2本集合部が極端に短い。
高回転レスポンス重視か?
これも試してみたい1本です(笑)
本日はここまで。<(_ _)>
とりあえず、各エキマニの形状を眺めるだけで色々な事が想像できるかと思います。
どれをとっても芸術的というか私の場合眺めているだけで酒が進みます(笑)
基本的に純正以外はすべてステンレス製なので甲高い音色に変わるだけでも
”やる気”が出てくるのがマニでしょう。
そして、全て4-2-1形式なのであとは、各パイプの太さや区間の長さなどで
それぞれの馬力やトルクがどう変化するか?
次編ではいよいよ各エキマニ達のパワーチェック結果を公表しますので
それまでこれらの画像で想像を膨らませてもらえたらと思います。
そこには驚愕の結果が!!?? (大げさ(笑))