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2017年06月28日

禁断のタイヤ交換 MICHELIN PS4S その2 【初期インプレ】

禁断のタイヤ交換 MICHELIN PS4S その2 【初期インプレ】 えーと、前回のブログで、
ALPINAの禁忌については
次回と予告しておきながら
記事の順番を変更します。
すんません。

実はタイヤ交換に伴う各種調整(?)が終わっていないのですよ。
「禁忌=タブー」については残作業の報告とセットで後回しにして、先に初期インプレッションをお伝えしようと思います。
またもや長文なのでタイヤマニアな方だけ読んでくださいw

Michelin Pilot Sport 4 S (PS4S)

PS4Sに交換後すでに高速道路を含めて500km以上走りましたので大体の傾向は掴めました。
ALPINA B4標準装着タイヤのPilot Super Sport (PSS)との比較になりますが、履き古してくたびれたものではなく交換後1年弱しか使っていなかったのでかなりフェアに評価できたと思います。

【外観/見た目】

トレッド断面は、なで肩(なだらか)だったPSSに比べると少しショルダーが張っています。
そのためか装着した姿を横から眺めると「ムッチリ」とタイヤの存在感が増したような印象を受けます。
リムプロテクターが深くなったことや、サイドウォールのベルベット加工で「MICHELIN」ロゴが目立つようになったこともその印象を強めているかもしれません。
トレッドデザイン(パターン)は全体的にはPSSからのキープコンセプトですが、分割と横溝を減らしてブロック剛性を上げようという意図が感じられます。
あとレイングルーブ(縦溝)がPSSよりも少し深くなりましたね。PS2、PSSと比較的溝の浅いデザインが続きましたが、PS4Sでは横溝を減らしているのでバランスを取ったのではないでしょうか。また、溝が深いということは、摩耗が進んだときのウェット性能の落ち込みはPSSより少ないのではないかと思います。



【触り心地】

マニアックですみませんw
僕はタイヤを見るときにベタベタ触りまくることで大まかな指向性を判断しているので…
サイドウォールはミシュランのフラッグシップらしく極薄です。ここが他社との大きな違いでしょう。
初代PS→PS2では少し厚めになりましたが、PSSでまた薄くなり、PS4Sも同じような仕上がりになっています。



【コンパウンド特性】

まだ皮剥き途中ですが、PS4SはPSSよりもコンパウンドの「ネットリ感」が減ったような気がします。
静かな屋内駐車場等で壁の反射音を聞きながら走ると分かるのですが、PSSはペタペタと粘性のある独特な走行音を発していました。(砂を拾いやすかったのはたぶんそのせい。)
そのわりに摩耗は非常に少ないというのがPSSの凄さでもあったのですが…
それに比べてPS4Sの走行音(反射音)は普通というかあまり粘性を感じません。シリカ配合比率はPSS以上に多いと言われていますので、もしかすると組成や構造が変わった可能性もありますね。


【乗り心地】

これは確実にPSSより良くなりました。たぶん走り始めた瞬間から実感できると思います。
特に耐ハーシュネス性能はこれだけロープロファイルでタイヤハイトも少ないのに「まだ進化の余地があったのか!」という驚きを感じましたね。
まるでインチダウンしたかのような…とまでは言いませんが、それぐらい乗り心地は良くなりました。
もちろん単に柔らかいのではなく、ミシュラン特有のコシのあるしなやかな乗り味は残っています。


【ロードノイズ/インフォメーション】

これも改善を実感できました。以前報告した通りPSSは綺麗な路面と荒れた路面でのロードノイズ変動が大きいのが弱点でしたが、その差が縮まったような感じです。
ただし劇的に静かになったわけではありません。PSSやPS4Sはコンフォートタイヤではないですし、そもそもALPINA B4はタイヤハイトがかなり少ないので物理的に限界があります。
あと、荒れた路面を走行した際のザラツキ感、ゴロゴロ感もかなり改善しました。
元々ミシュランタイヤは製法上、回転の滑らかさ(ユニフォーミティ)やエンベロープ特性に優れているのですが、PSSはトレッド剛性が半端なく高いためそういった特性が打ち消されて路面状況の変化をダイレクトに伝える傾向がありました。
今回PS4Sではカーカスベルトの素材に工夫をこらしたようで、そのあたりも奏効しているのではないかと思います。
ただ、これをインフォメーションの低下と捉えるか否かは判断が難しいところですね。
個人的には巡行時にゴロゴロ感や共振音が長時間続くと疲れてしまうので肯定的に考えています。


【ハンドリング/レスポンス】

まだワインディング等を走っていないので最終判断は保留しますが、PSSに比べると切り始めのレスポンスは穏やかになりました。
グニャリとは言わないまでも初期レスポンスはPSSの方が優れていたので、ドライバーの趣向や運転の仕方により好き嫌いが分かれるポイントになるかもしれません。
荷重をかけていったときのコーナリング性能はまだ走り込んでいないので不明です。サーキットテストではPSSよりもラップタイムはかなり向上しているらしいのでたぶん大丈夫だと思いますが…
穏やかな初期レスポンスの副次的効果かもしれませんが、高速での走行安定性はかなり良くなりました。僕は超高速でのグランドツーリング性能を重視しているのでこちらは嬉しい変化ですね。
それから、ロープロファイルのタイヤを履いて深い轍ができているような道路で強めのブレーキングをすると(例えば交差点手前で急に信号が変わった時など)、荷重のかかったフロントが左右に揺れてステアリングが暴れることがありますが、PS4Sはその症状がかなり軽減されています。


【ドライグリップ/ウェットグリップ】

ドライはまだしもヘビーウェットはまだ試していないので、こちらも判断は保留とします。
ただ、海外のレビューを読むと、特にウェットグリップはPSSよりも大幅に向上しているようなのでかなり期待しています。


【その他】

空気圧はPSSのときと同じ設定を基本にしています。(ALPINA B4は前後とも340kPaとかなり高め。)
ただ、少しだけ空気圧を変えながら走った印象ではPSSほど空気圧の変化に敏感ではないかもしれません。PSSは過敏すぎるぐらいだったので様子を見ながら少し空気圧を落としてもいいかなと考えています。その方がロードノイズに対しても有利に働くはずですし。
ちなみに、ALPINA B4のオーナーズマニュアルには「基本は340kPaだがタイヤや積載重量によっては280kPaまで下げても問題ない」と書かれています。一般的には「基本は○○だが状況に応じて△△まで上げなさい」というような指示が多いことを考えるとやはりALPINAは独特ですね。



【総評 ~ 最後に】

僕は自他ともに認めるミシュラン党なので贔屓目になってしまうのは否めませんが、確実にPSSより進化しましたね。
個人的には初代Pilot Sportを初めて履いたときに感じた驚きと同じぐらい感動しました。
ミシュランの乗り味が好きな方には「絶対に間違いないタイヤ」としてオススメできます。
裏返せば、ミシュランが苦手な方にはとことんダメかもしれません。

コンフォート性が高まった一方で、スポーツタイヤのような初期レスポンスやインフォメーションなど失った性能があるのも事実なので。

PSSやPS4SのようなUHP(Ultra High Performance)クラスのタイヤにとって重要なのは総合性能です。
本来であれば相反する特性をそれぞれ向上させつつ、いかに高いポイントでバランスを取るかがキモなので、その匙加減は本当に難しいと思います。
そんな優等生的なタイヤを追求していくと、どのメーカーも似たような感じになってしまいそうな気もしますが、実際にはメーカーごとにそれぞれ異なる設計思想が脈々と息づいているので確実に違うタイヤに仕上がります。
ですから、可能な限りいろんなメーカーのタイヤを試して、どこが自分の好みに合っているのか「評価基準」となるメーカーを決めた上で、そこからあらためて浮気してみるのも楽しいと思いますよ。
僕もこれまでにいろんなメーカーのタイヤを経験した上で「ミシュランを軸にしよう」という結論に至ったので。


最後に、僕のタイヤ遍歴のごく一部を書き出してみました。
セカンドクラスも含めるとトンデモナイ数になってしまうので、フラッグシップ系でとりあえず覚えているものだけですが…
(※印は自分や家族のクルマではなく、友人のクルマ等で経験)

BRIDGESTONE
 Expedia S-01
 REGNO ER55
 REGNO ER-33 (※)
 REGNO GR-9000
 REGNO GR-XI (※)
 Potenza RE040
 Potenza RE050A RFT
 Potenza RE050A
 Potenza S001 RFT (※)
 Potenza S001

CONTINENTAL
 Conti Sport Contact 3 (※)
 Conti Sport Contact 5 (※)
 Conti Sport Contact 5P

DUNLOP
 SP SPORT 8000
 SP SPORT MAXX

GOODYEAR
 Eagle F1
 Eagle F1 Asymmetric 2 (※)

MICHELIN
 MXX3 (※)
 MXM
 Pilot Sport
 Pilot Sport PS2
 Pilot Super Sport
 Pilot Sport 4 S

PIRELLI
 P700Z
 P7000 (※)
 P5000 Drago (※)
 P-Zero System (Yellow)
 P-Zero Rosso
 P-Zero Nero
 P-Zero RFT (※)
 P-Zero (※)

YOKOHAMA
 AVS Sport
 ADVAN Sport V103
 ADVAN Sport V105 (※)

…ということで「ALPINAの禁忌」はあらためて次回に。
ブログ一覧 | BMW / ALPINA | 日記
Posted at 2017/06/28 22:06:14

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この記事へのコメント

2017年6月28日 22:33
こんばんは。
私も新品タイヤはペタペタ触ったり、サイドウォールの暑さを手で測ったりします。

ALPINAでも状況によってはロードノイズが多いのは意外でした。
静かで快適で速いとサイコーですね!
コメントへの返答
2017年6月28日 22:47
あと、サイドウォールをニギニギしたりw
けっこうアレで傾向分かりますよね。

ぶっちゃけALPINAのイメージからするとB3/B4のロードノイズは悪いと思います。
たぶん元々F30系はロードノイズ対策が不足している上に、20インチの超扁平タイヤを履かせているのが原因です。
2017年6月28日 23:11
ミシュランいいですよね。
サーキットアタッカーには不向きでしょうけど、高速飛ばし屋には最高のタイヤですね。

といってもPS2、PS3までで、PSSは未体験ですが、トータルバランスに優れていてお気に入りです。
コメントへの返答
2017年6月28日 23:11
そうね、剛性とグリップ重視なら他にもいいタイヤはたくさんあるし。
高速をかっ飛ばすならミシュランは最高のタイヤです。
2017年6月28日 23:21
相変わらず素晴らしいロジカルな解説に楽しさを覚えながら拝見しました。

私もミシュランにはかなり好印象なのですが、今回試してみたかったなぁ…と…

まぁ S001を好んで使っているのですが、自分の使い方にはもしかしたらPS4Sも気になり出しました。
コメントへの返答
2017年6月28日 23:21
ありがとうございます。
本来感覚で味わうものを文章に起こすのは本当に難しいですね。
皆さんに伝わるといいのですが…

S001もRE050より進化してていいタイヤだと思いますよ。
ただ、ブリヂストンとミシュランは設計思想が正反対ですね。(どちらが良い悪いの話ではありません。)
もし機会があったらミシュランも試してみてください。
そしたらもっとブリヂストンが好きになるかも知れませんしね。
2017年6月28日 23:28
違う業界の人でUHPやシリカ配合等知ってるのはトシ棒さんくらいかなw
まぁうちは某B社関係で、その材料供給元なのでw
と言いつつPSS履いてますがねwww
今のタイヤに求められるのは正に相反する性能要求のグリップと耐摩耗です。更にはラベリング規制もありますし、タイヤはまだまだ現在進行形で進化し続けますよw
コメントへの返答
2017年6月28日 23:28
ホント、知らない人からしたら「こいつ何者?」って感じですよね、マニアック過ぎてw
ぜんぜんクルマ業界とは関係ないことを生業にしてるのに。

タイヤって実はケミカルに関するノウハウの塊なんじゃないかなって思ってます。奥が深いです。
2017年6月28日 23:42
いいな~・・・サイズがないんだよね・・・(笑)
コメントへの返答
2017年6月28日 23:42
…らしいね、佐○さんも言ってた。
サイズいくつだったっけ、日本に来てないだけで海外では入手できるかもよ?
2017年6月29日 0:26
★こんばんは★

いつもとっても素敵なブログ、ありがとうございますっ!!


私も現在AH3にPSSを装着しており、先日、車体を持ち上げた時にちょうど1年履いたところで溝がきれいになくなっていたので、急遽、佐●取締役にお願いしてPS4Sに変えることになりました。
今からちょうど12時間後にはPS4Sになっていると思うので、楽しみです。


個人的な好みですが、私はZ4にコンチネンタルのスポコン3やスポコン5Pを履いていた時にとってもフィーリングが自分にマッチしていたので、今回はスポコン6にしようかと思っていましたが、佐●取締役が大絶賛していたことと、新商品のタイヤの割にはタイヤーウッズなどのネットショップでお値段がコンチネンタルより1本あたり1~3万円程安かったりする点もあり、PS4Sにしました。

あ~とっても楽しみですっ=33
おとうと
コメントへの返答
2017年6月29日 0:26
もしかしてワクワクしてらっしゃったのにインプレ上げるタイミング悪かったですかね…
ロードインフォメーション過剰だったPSSから履き替えるとギャップに困惑するかも知れませんが、PS4Sはとても乗りやすいタイヤに仕上がっていると思います。ぜひ感想を教えてください。

それにしても1年でPSSの溝がなくなるなんて一体どんな走りをしてるんですか!たぶん攻めまくってますね?(^^)
2017年6月29日 19:43
マニアとちゃうけど、全部読んでる。

その5 ぐらいまであるんけ?
コメントへの返答
2017年6月29日 19:43
ありがとん。
そんなに書けないよ、あと1回で終わり。
2017年7月3日 11:42
こんにちは。

自分もPSSの扁平30です。
最初空気圧が3.0だったんですけど、余りにもゴツゴツして跳ねる感じがあったので、F2.85 R2.9くらいに変えてみました。

余り下げると、着地が恐いですからね(^^;
コメントへの返答
2017年7月3日 21:43
PSSで340kPaにしてましたけど、これがもうピンポイントで、±10kPa変化するだけで全く性格が変わってしまうというセンシティブなタイヤでしたね。
いまのPS4Sはめちゃ快適です。

プロフィール

「おい、いつになったらM850iにリモートエンジンスタート降ってくるんだ?」
何シテル?   05/03 12:05
2010年からBMWのカスタマイズコーディングをやっています。 当時はどこもやってなくて完全に独学。日本初でした。
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