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2022年03月13日

【追記あり】 アルピナ/ALPINA ブランド売却のニュースに寄せて

【追記あり】 アルピナ/ALPINA ブランド売却のニュースに寄せて 僕も「元」アルピナ乗りの端くれとして
やはり今回のニュースは衝撃的でした。
ALPINA B4からの乗り替えにあたって
2ドアモデル撤退というのが引っかかり、
残念ながら、1台限りで離れることに
なってしまいましたが…

(ちなみに、タイトル画像は次期B4のティーザー画像です。)

2ドアモデル撤退ごときで… と思われる方もいるでしょう。
ある意味で「信者」にはなりきれなかったのかも知れませんが、免許取得してからずっと2ドアにこだわり続けてきたので…
(情けないですが複数台飼えるほどの甲斐性は持ち合わせておりません。)

ただ、僕にとっての「ALPINA」は今でも、これからも気になるブランドであることに変わりはありません。子供時代の原体験としてB12 5.7クーペの姿が強烈に脳裏に焼き付いています。



さて、今回のブランド売却ですが…
 ALPINA GmbH 公式プレスリリースはこちら
 BMW AG 公式プレスリリースはこちら

二代目の長兄アンドレアスさんが代表になったころから少しずつALPINAのデザインやセッティングに変容を感じていましたが、やはりそれをもってしても時代の趨勢に抗うことができなくなったのかな。
(というか、僕は今回のニュースで初めて、弟フローリアンさんも共同代表に名を連ねていることを知りました。)

体力を使い果たしてブランド価値が下がってしまう前に「ALPINA」という名前を後生を残すことを優先して売却を決めたのでしょう。


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ここでしっかり理解しておかないといけないのは、
会社ごとの売却ではなく、ブランドの売却ということ。(※ 追記にて補足)
つまり、現在の「ALPINA Burkard Bovensiepen GmbH & Co. KG」という会社は、2025年末をもって完全に解体されます。

【2022/03/14 22:30 追記】
補足します。
ネットでは『なんだブランドを売っただけか』というような楽観的な意見が散見されますが、とんでもない話です。
アルピナの「哲学」を継承するのであれば、BMWと資本提携するか子会社となって会社と従業員まるごと傘下に入るだけで良かったはず。
もしかするとBMW AGもそうしたかったかもしれません。
しかし「ブランドの売却」ということは、「名前」だけを売り渡して実際の車両開発や製造からは手を引いて完全撤退することを意味します。
つまり、ALPINA社はすでに経営状況がかなり悪化していたか、あるいは、将来的に(2026年までに)破綻することが確実だったため先回りして「ブランド」のみ利益を確定させた可能性がある、のではないでしょうか。
ただ、いきなり前触れもなく「撤退」だと顧客を含めた多方面への影響が大きいので、早めに方針をアナウンスして猶予期間を設けたのはALPINAの「良心」と受け止めるべきかと。
(ドイツ独自の「GmbH & Co. KG=有限合資会社」という企業形態に明るくないので、詳しい方がいたらご教示ください。)


ボーフェンジーペン家はどうなるのか、まだハッキリしたことは語られていませんが、「BOVENSIEPEN」という名前の会社を設立してファミリービジネスはそちらに移すと言っていますので、おそらくそこをボーフェンジーペン家の「資産管理会社」として今後はクラシックアルピナの整備やワインビジネスを生業としていくことになるのでしょうね。
(商標登録上、自動車と被らないワインビジネスについてはALPINAというブランドを残すようです。)

そして、2026年以降、ALPINAの従業員は退職かBMWへの再雇用、あるいはその他サプライヤー等への転職斡旋を選択することになります。
ブッフローエのファクトリーはBMWグループの(おそらく新生「ALPINA」モデルの)開発拠点として転用される可能性が高いので、ほとんどの従業員は再雇用を選ぶのではないかと思います。
もちろん一部には、新生「BOVENSIEPEN」社や「ALPINA Wein GmbH」に移る人もいるでしょうね。

一方、BMWは「ALPINA」モデルと「M」モデルとの住み分けも含めて、今後どうしていくつもりなのでしょうか。
競合するメルセデスのブランド戦略に照らし合わせると

 BMW = メルセデスベンツ
 M = メルセデスAMG
 ALPINA = マイバッハ

に相当するのかもしれません。
AMGも元々は独立系チューナーでしたが、ダイムラーグループに吸収されてメルセデスのラインナップに組み込まれた後に大きく発展しています。
ただ、それは内燃機関がまだ元気だったころの話。
はたしてEV時代になってもそのような複合ブランド戦略が成立するのか…
個人的にはあまり幸せな未来が想像できません。

おそらく今回のブランド買収劇はBMWが画策したものではなく、ALPINAが自ら持ちかけた話だと思うのでBMW側もまだ逡巡してるかも。


【2022/03/13 22:20追記】
北米のメンバーが中心の海外のフォーラムを見てみると、今回のブランド買収に歓迎的なコメントばかりでちょっと驚きました。
北米では入手できるモデルが7シリーズベースのB7のみという時代がずっと続いていて、FシリーズになってようやくB6やX系が加わりましたからね。
(現行GシリーズからはB7、B8GC、X7の3モデルが販売されています。)
これまで欧州や日本を指を咥えて見ていたせいか、BMWがALPINAを吸収することで、B3やB5あたりも北米で販売されるようになるんじゃないか、という期待感の方が上回っている様子で、大変興味深いです。



さて、せっかくの機会なので、僕が書いたアルピナおよびALPINA B4の関連ブログをピックアップしてみました。興味がある方はどうぞ。

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■ アルピナのつくり方 (ALPINA製造工程のお話) → こちら
いまだに「ホワイトボディ」をブッフローエに送り…とか間違った古い情報を伝え続けるメディアに対し、自分なりに調べた現在の製造工程を記事にしました。



■ 2013年1月 コンセプト4シリーズ発表 → こちら
まだF30ベースのALPINA B3リムジンすら公式発表もされていない段階でしたが、きっとクーペ版のB4も出るはずと、まずはベースモデルF32の情報収集を開始。
僕のブログもしばらくF32のスクープ記事が続きました。


■ 2013年4月 ニコル初訪問 → こちら
発表直後のB3の見積もりを作成しつつ、本命のB4に関して情報収集。
ベースモデルのF32すら未発表で、当然ニコルも『何も分かりません』という反応。


■ 2013年5月 ALPINA B4 仮発注 → ブログ非公表
ニコル経由でALPINA本社をプッシュした結果、クーペ版B4の開発計画が存在することを確認。さらに特例で予約を受けてもいいよ、とのことだったので早速デポジット(前金)を入金。
当然ながらALPINA本社の予約リストでもダントツのナンバーワン


■ 2013年6月 BMW F32 4シリーズ公式発表 → こちら
ようやく迎えたベースモデルF32の公式デビュー。
ベースモデルの発表前からALPINA版を予約していたことになります。


■ 2013年7月 ALPINA B4の初スクープ → こちら
もう仮発注済みだったので、『いい感じに仕上げてくれよー』と自分のクルマを開発させているような気分でスクープ記事を読んでましたね。


■ 2013年7月 ニコルでニコ社長にご挨拶 → こちら
開発すらハッキリしない頃からB4のデポジットを入金している「変人」として、僕の件はすでにご存じの様子でしたw


■ 2014年2月 ALPINA B4 正式発注こちらこちら
ようやくALPINA側の準備が整ったので仕様を固めて正式発注。
デモカーを除く最初の生産ロット3台に入ることができました。
なお、実は直前まで「B4」は仮名でした。日本では同名の某国産車が存在するため「B3 Coupe」になる可能性が残っていたのです。


■ 2014年9月6日 ALPINA B4納車 → こちら
仮発注から約1年4ヶ月、正式発注から7ヶ月で納車。


■ 2014年9月 納車翌週に速攻で慣らし完了 → こちら
さっさと慣らしを終わらせるべく大阪遠征を敢行。
ついでにTECH-Mを訪問して水もっちゃんにもご挨拶。
当時はまだ超有名になる前でノンビリとした雰囲気でしたねw


■ 2016年2月 出張にかこつけてブッフローエ訪問を画策 → こちら
またとない機会だったのですが、仕事がフリーになる日がブッフローエの休業日と重なってしまって泣く泣く諦めました。


■ 2017年10月 フランクフルトショー ALPINAブース訪問 → こちら
事前にニコル経由で連絡済みだったので、オーナー特権でプライベートエリアに入ることができました。
モーターショー自体も東京とは比べものにならないぐらいの規模で圧倒されましたね。いい思い出です。また行ってみたいな。



ここからは、ほぼほぼメンテナンスモードに入ってしまったので、ブログもコーディングネタぐらいしか書かなくなりました。そして…


■ 2021年10月31日 ALPINA B4とお別れ → こちら
2回目の車検を通したばかりでしたが、縁あってG15に乗り替えることになり、7年と1ヶ月、約76,000キロで売却しました。
去っていく後ろ姿を見ながらかなり感傷的な気分に。




契約前からのエピソードもいろいろあり、おそらく後にも先にもこれ以上の思い入れのあるクルマは現れないような気がします。

しかも、乗り替えた矢先にブランド売却のニュース!
もしあのままALPINA B4を持ち続けていたら、ALPINA最後の2ドアクーペとして、何十年後かにはとんでもないプレミアが付いてしまうかも?

ま、いまのG15も今度こそBMW最後の8シリーズになる可能性大だけどw
ブログ一覧 | BMW / ALPINA | 日記
Posted at 2022/03/13 17:35:49

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この記事へのコメント

2022年3月13日 20:06
欧州メーカーの急激なEV化や様々な事を考えての決断でしょうが、驚きました。
私もメーカー勤務ですが、書かれているように先をしっかり見据えて変革し続けないと業種問わずメーカーやブランドは衰退していきますからね、、、比類なきALPINAの良さは残って欲しいと願っていますが、なかなか難しいかもしれません。ということで、今の愛車を大切に乗ろうと思います。明日からコーティングでリフレッシュです。
コメントへの返答
2022年3月13日 21:03
もちろんEVにはEVなりの「味付け」があると思いますし、何ら否定するものではありませんが、ALPINAが培ってきたような内燃機関のチューニングノウハウとは次元が異なりますからね。
このままではいずれ立ち行かなくなる未来は見えていたでしょう。
一方、足回りはEV時代になっても通用するはずで、そのうちラグジュアリーセグメントとして、ALPINAブランドのPHEVやBEVが出てくるのでしょうかね…
2022年3月13日 20:38
ブランドだけを売却しても、ALPINAのものづくり哲学や理念が移管されなければ魂が入りませんよね〜。☺️

私などアルピナ新参ものですが、最初にして最後のB3モデルに巡り会えた重みと責任を感じつつ、大事に味わって行きたいと思います。

アルピナの『語り部』の一人になれるよう頑張らねば😊

トシ棒さんのブログ! 懐かしい👍
購入前に猛勉強した記憶が蘇ります。
当然参考書としてほとんどクリップ済みです(笑)
コメントへの返答
2022年3月13日 21:08
残念ながら、ALPINAの哲学の完全な継承は難しいでしょうね。
ボーフェンジーペンファミリーは今後新規モデルの開発には関わらないように見えますし。
AC Schnitzerのような立ち位置になる可能性もあります。
いずれにしても寂しい限りです。

ALPINAブログ、懐かしいでしょ。
自分でもよくマメに更新してたなあ、って思いますわw

プロフィール

「【画像大量】 バルセロナ紀行 と スーパーフォーミュラ観戦 と おまけ http://cvw.jp/b/676444/48398201/
何シテル?   04/29 04:28
2010年からBMWのカスタマイズコーディングをやっています。 当時はどこもやってなくて完全に独学。日本初でした。
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