『愛について、ある土曜日の面会室』を見てきました。単館系映画の王道を行くような濃厚な映画でした。

『愛について、ある土曜日の面会室』
見てきました。

フランス映画で
初監督ものです。

フランス、マルセイユの刑務所で
土曜日朝10:00の面会30分間で行われるドラマを
３人の面会者に絞ってドラマが描かれていきます。

その３０分に何を求めるのか・・・
何を応えてほしいのか・・・

かなりヘビーな内容ですが
見応え十分です。

単館系ならではの映画な感じです。


ロールの場合
ロールは17歳。
サッカーをしている女子。
ある日バスでアレクサンドルに出会う。
どうやら出身はロシアで、流れながら生活している若者。
そんな彼と恋に落ちる。
親密な関係を持った矢先、弁護士からロールに電話が入る。
アレクサンドルが収監された、と伝えられる。
未成年者は刑務所に面接に行けない。
しかも、どうやら妊娠したようである。

ステファンの場合
ステファンは実家の母に恋人とともに借金のお願いに上がる。
しかし、けんか別れ、しかも恋人と母は二度と会わない境遇になってしまう。
そんな中恋人は暴漢に会う。
そこに出くわしたピエールが助けてくれる。
ピエールはステファンを見て驚く。
彼の親友で刑務所にいる人物と似ているのだ・・・・
ピエールはそんな彼に奇妙な依頼をする。
自分の親友の代わりに刑務所に１年間入ってくれる金額はいくらか？
っと。

ゾラの場合
アルジェリアの空港に棺桶が運ばれてくる。
それを見守る母親ゾラ。
彼女の息子がフランスでナイフで刺されて死亡したのだ。
しかし、その真相は謎に包まれたまま。
その犯人は息子と恋人同士だった男性。
その男性はその姉のところに身を隠していたが自首し、収監されている。
しかし、その動機は黙秘のためわからない。
その動機を知りたいがために、ゾラはフランスへ渡り、その姉が営む不動産屋さんに向かう。

こんな感じで、ある30分間の面接に臨む３人の人物に注目した作品です。

それぞれ、邦題にあるように
誰かに対する『愛』がテーマになります。

単館系なのですべてがHappyな終わり方がしませんが
ナレーションももちろんないので・・・
見ながらそれぞれの人物がその土曜日10:00に向かう様が淡々と描かれていきます。

映画が好きな人なら
納得してしまう
そんな１作です。

★★★★☆
です。