『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』見てきました。コーエン兄弟の最新作。落ち着いたコーエン兄弟も好きですね。最初と最後のデジャブがたまらん！！

『インサイド・ルーウィン・デイヴィス
名もなき男の歌』
見てきました。

めちゃ大好きな
コーエン兄弟
の最新作品です。


2013年度カンヌ国際映画祭グランプリです。

いつものようなコーエンワールドでなく
１人の人間に着目したお話ですが・・
さすがにコーエン兄弟。
ちょっとした寓話で〆てます。


モデルが
ボブ・ディランが憧れたフォークシンガー、
デイヴ・ヴァン・ロンクがモデルです。

最後のエンドロールがその人の曲です。

Dave Van Ronk
Green, Green Rocky Road



1960年代
あるクラブ。そこでフォークソングを歌うルーウィン・デイヴィス。
そのメロディと裏腹にかなり偏っている歌詞。
それでも観客は拍手を。
マスターに昨日のライブでのヤジをたしなめながら、店裏に客が待っていることで向かうと昨日のライブの人物の関係者でボコボコに殴られる。

目が覚めると行くところがない時お世話になってる教授の家で目が覚める。
彼は住所不定で友人たちのところをいきわたっている。

その部屋を出ようとすると教授のネコまで外に出てしまう。
しかも部屋はオートロックで入れない・・・・
彼はネコとともにいつもねぐらにしている友人のジム・ジーンの家に。
彼ら夫婦とともにフォークを歌っているが自分とは違い彼らは売れ始めていた。

そこにはトロイという若者が。
明日ライブだという。そのため部屋ではいつものカウチでなく床で寝ることになる。
また、ジーンにお情けで寝てもらった際にどうやら妊娠したと告げられる・・・・
踏んだり蹴ったりの中、トロイのライブを聞く。
どこかいいのかわからない・・・
しかし、観客とプロデューサーは褒めちぎる。

自分の歩いている方向に疑問を感じるルーウィン。
ジムのレコーディングで仲良くなったアルの誘いでシカゴに。
そのシカゴにはトロイを褒めちぎっているプロデューサーがいる。
そこに自分を売り込んでみようと。

彼はコンビを組んでいたが彼のパートナーが自殺してからまともな曲が書けないでいた。
そのシカゴ行きの車にいたジャズミュージシャンのローランドともに向かうが薬中毒の彼との旅はすさまじいものであった。

シカゴでのプロデューサーからもらった助言である決心をするルーウィン。
今まであってこなかった介護施設にいる父の元へと向かう。


最近の売れているコーエン兄弟の作品を見る人からは
なんか普通のドラマやん。
って感じにかたずけられそうな１作品ですが・・・

随所のコーエン兄弟のエッセンスは随所にあります。

最初と最後のシーンが重なったり・・・
クルマの中での道中の雰囲気
運転手がいきなり逮捕されたり
雪の中で浸かってしまった靴下w
そしてネコとの格闘（笑）

そんな中で考える自分の生き方・・・

そんな小さいなコーエン兄弟の世界の中のボブ・ディランにつながる寓話でした。

好きです、こんな映画。

★★★★★




そして、
彼に継がれていく・・・・
そんな作り方がなんかかっこいいです。

Bob Dylan - Farewell