『アメリカン・スナイパー』見てきました。ハート・ロッカーとはまた違う切り口！！いろんな意味で問題を客観的に描こうとした作品。

『アメリカン・スナイパー』
見てきました。

クリント・イーストウッド監督です。

アカデミー賞作品賞ノミネートでした。

オスカーは音響賞でゲットでした。




イラク戦争の様々な問題を取り上げた作品です。

ハート・ロッカー
を連想させたそんな映画でした。



それとゼロ・ダーク・サーティ。



この２作は
キャスリン・ビグロー 監督ですが・・・

1980年前後にプラトーンに代表されるベトナム戦争の映画が流行った時期もありましたが・・・それと同じように問題点が類似している気がします。



テキサス州生まれのクリス。
正義を全うするための行動をすべきだいう家庭に育つ。
小さいころよりライフルの腕がよく、本人も好きだった。

牧場で雇われカウボーイであったが、テロ事件の報道で30歳ながらシールズの養成所に入隊する。
その頃タヤと結ばれ幸せな結婚生活を送っていた。

911事件のあとイラクに派遣される。

１回目の派遣。
彼の仕事は軍の移動中の安全確保のための狙撃手。
ある日、子どもが対戦車手榴弾を持って洗車に向かってくる。
これが彼の初狙撃であった・・・

これは、してもいいことなのか・・・彼は迷う。

この迷いの中帰国。
しかし、落ち着かない。
タヤには体は帰ってきたが心は帰ってきていない・・・
と言われる。
彼自身も本国での安全な生活も、彼のここにはなかった・・・

２回目の派遣。
銭湯の場に帰省しているときよりも居場所を感じていた、
彼の狙撃の腕から「伝説」と呼ばれるようになる。
そのころ、相手側に1000m級の狙撃ができるムスタファがいることを知る。

このように回数を重ねることで家族と生活するアメリカよりも居場所を感じ、仲間を想うようになる。
が、普段の生活を行おうとすると血圧も上がり不安に駆られるようになる。



彼の戦争に参加する理由が３回目の派遣以降から明確になってきます。
しかし、その行動によって危機を招き、引退を覚悟していきます。

引退したが、普通の生活ができない。
そのため病院が勧めた方法が彼の命を絶つきっかけとなります。



すごいですね、この映画。
プライベート・ライアンの興行収入を超えたようです。
すげぇって思ったのが主人公が亡くなってから映像などが戦争を肯定/否定ということが偏っていないことです。
戦争そのものより、戦争で壊れた人物が壊れた人物に命を断たれた・・・
それだけを描いているような感じです。

ハート・ロッカーは爆弾処理のウィリアムが命ぎりぎりの生活でしか生きていけないその姿を描いていました。その受けた感じと同じ感じがしました。

イーストウッドの大作です。

★★★★★