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『トランボ　ハリウッドに最も嫌われた男』
観てきました。



行っている単館系の映画館の館主のオススメなんで見てきました。

冷戦時代の赤狩り・ブラックリストの話です。






ブラックリストに載せられててしまい(ハリウッド・テン)
仕事もない中で匿名で
ローマの休日



黒い牡牛



を描き、
スパルタカスのヒットでその汚名を晴らした人です。



映画をきちんと見始めたころ
（それまでは主演俳優できめてました）
アカデミー賞名誉賞で エリア・カザンが受賞した時
観客席の半分くらいが立たずに、座ったまま。
ブーイングも。
祝おうとする雰囲気じゃない。
？？？

って思ったのを覚えてます。
あとで、共産党員の赤狩りでこの監督は元共産党員で司法取引で共産主義思想を持つと考えられる人物を１１名を非米活動委員会で告発しました。
挙げられた人々はアメリカでの創作活動ができず、追放されます。
エリア・カザンは司法取引をした結果、映画の製作を続けられます。

この映画は、ブラックリストに載り、追放さえた映画脚本家の話です。
それを見て、あの雰囲気の状況がよくわかった気がしました。



第二次世界大戦中に米国の中で出てきた共産主義。
ソ連との共同の立場の時にはさほどでもなかったが
大戦後、冷戦に入ると共産主義＝ソ連の思想を持つ危険な人物のレッテルが張られ
下院非米活動委員会は危険思想の弾圧に入る。
共産党員を委員会に呼び出し、その真偽を問い、仲間の名前を言わせるなどを行っていた。

脚本家ダルトン・トランボは売れっ子で裕福な生活を送っていたが、共産党員で貧者にこそ手当をと考えていた。そこに、下院非米活動委員会から証言を求められる。しかし、彼はその証言台で証言を拒否し投獄されてしまう。出所するが、彼を雇う映画制作会社もなし。
書いた脚本を友人に手渡し、パラマウントに「ローマの休日」を売る。
そのローマの休日がアカデミー賞脚本家を受賞する。
また、彼ははＢ級映画会社のフランクに破格で脚本を書き、追放された脚本家とのパイプ役になり、陽の当たる場所にでる機会を伺っていた。ここでは偽名をもちいて執筆していた。
そこで書いた黒の牡牛がまたアカデミー賞原案賞を受賞する。
その辺りから、トランボの噂が出てくる。

そこで、下院非米活動委員会がフランクに圧力をかけようとするが、
その頃、トランボに接触しようとする大物俳優が現れる。
スパルタカスの脚本で困っていたカーク・ダグラスであった。
彼のひたむきな創作活動が世間に求めらるようになってくる。


いいものを作ろうとする、そのために何を犠牲にするか。
いい作品を書くことのできる才能があってもそれを発揮できず、
周囲の優秀な脚本家が消えていってしまう・・・
そんな状況でも作品を書き続けるダルトン・トランボがかっこよかったです。


そして、最後にダルトン・トランボが脚本組合から表彰されるときのスピーチがかっこよかったwww
そこには、自分の名前を売った関係者もいるんですが・・・
この時代皆が赤狩りの被害者であることを語ります。

『we have a name back again!!!』

かっこよかったww
★★★★★



でも、後で監督名を見てびっくり。
ジェイ・ローチですねぇ！！



オースティン・パワーズの監督ですw
こんな作品も作れるなんて！！
かっこよすぎです！！