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土屋武士のブログ一覧

2011年04月01日 イイね!

被災地の現状

今回、皆さんの気持ちと共に、救援物資を被災地に運んだ者として、
僕が現地で見てきた現状を、もう少し掘り下げて報告したいと思います。


2回行きましたが、もちろん全ての場所を見たわけでもなく、
見落としていることも沢山ある中での、僕の主観ということを
お断りしておきます。


まず現地の状況ですが、気仙沼と石巻、女川の避難所の数か所では
食料などの物資は大量に備蓄されていました。

そして気仙沼の物資を集約する配送場所でも、かなりの量の物資が
各地方から届いていました。

それをどうやって仕分けているかというと、気仙沼市役所の方の話では
避難所の人数によって、その割合で配給しているとのことでした。

「赤ちゃん用品を必要としている避難所はどこですか?」と伺ったところ、
そこまでの把握はできていない(3月19日時点)といった答えだったので、
自分たちで何ヵ所かの避難所を回ることにしました。

2回目に行った時も、基本は同じ感じで、自分たちでその避難所ごとの
状況を調べる必要がありました。

2回目(3月27-28日)の時に回った避難所では、
食料は現在豊富だということで、どこの避難所も
「他の所へ持っていってあげてください」という答えでした。

ただ東松島~石巻~女川の沿岸はとても広範囲で、避難所の数も
避難している方の人数も多く、一日で配給される食料は少ないという話を
聞いたのですが、それでも僕たちの持っていった食料は避難所では
受け取りはされなかったです。


報道などでは、みんなに平等に配給するために相当数が揃わないと
全員に分配できなくて、せっかくあるのに行き渡らない、ということも
言われていますが、その部分は調べきれていません。

事実は、数か所の避難所では僕たちが持っていった食料は
受け取られなかったということです。


大人数の避難所で受け取られなかった物資は、食料・飲料・
トイレットペーパー・ティッシュペーパー・生理用品などです。

逆に受け取ってもらえた物資は、衣類(下着、肌着、トレーナー、Tシャツ、靴下、
ジャンバーなど)、長靴、軍手、マスクなどです。

数か所のデータですので、もちろん全てがこの通りではないと思いますが、
見渡したところでは、物資は現地に届いていて、でも行き渡らないという
状況でしょうか。


比較的、小規模(50~150人)の避難所では、そこでのリーダーが
しっかりと管理をして、統率をとっているようです。

「他の場所にも持っていきますので、必要数だけ持っていってください」
と呼びかけると、リーダーの方がしっかりと皆さんを正してくれます。

誰でも余分にとっておきたくなるところを「他にも大変な思いをしている人が
いるから」というふうに話してくださるので、すごく助かりました。

人数の規模によって配給をしているので、どうしても行き渡らないところが
あります。ある大規模の避難所では大量の備蓄があるのに、
小規模避難所では、ほとんど物資が届かなかったり。

少ない量の食料を持ちこむと、喧嘩になるからやめてくれという避難所もあったり、
配給の仕方は非常に難しい問題であると感じました。


この辺のコントロールをすべき、地方自治体の中枢の機能が麻痺している
為に、色々なところで弊害が出ているように感じます。
(あまりの広範囲とやるべきことが山のように有りすぎるためだと推測します)

これは今後も大きな問題になるような気がします。

それでも各避難所は、物資の配給を要請できるようなので、
充分でないものの、何とかなっているようでした。


そして食料、飲料などの物資が行き届かないところは、家は無事だったものの、
被災してしまった孤立した集落です。

この方たちは、家が無事なので自宅にいるわけですが、ほとんどの場所が
ライフラインが寸断されたままです。電気も水もガスもないのに、
自分たちで食料を調達し、水も出ているところや給水車にくみに行き、
すごく不便な生活を強いられています。

どうしても困った場合は、避難所に入るという流れです。

家はあるのに避難所に入らないと、配給を受けられないという
現実があるようです。

「平等に」という行政の指示でしょうが、規模が大きくなるとどうしても
本質が埋もれてしまうという現実を目の当たりにしました。

中には集落を代表して来てくれれば、「豊富にある物資なら分けますよ」
という避難所の方がいらっしゃいましたが、「いやいや、それは困るよ」
とすぐダメを出してきた方もいらっしゃいました。

それでも家が残ったので「家を失った人に比べたら自分たちは幸せな方」
という気持ちが皆さんにはあるようです。

そしてここで現状の問題はガソリンなどの燃料です。

運よく車も残った方もいるのですが、燃料がなくてはどうにもできません。

気仙沼では被災地のわずか10km先では、ライフラインも復旧していて、
普通にお店も営業しています。

ですが、そこに行くまでのガソリンがないのが現状です。
それは今現在(3月28日)も続く問題です。

そして被災地の近郊でも同じく、ガソリンと食料、衣類などが不足していて、
せっかく行っても充分に必要なものを調達することができないという現状。

被災地、そして近郊の町への物流が、燃料問題で滞っていることが
この問題を引き起こしている原因でしょう。

しかし燃料の供給が急ピッチで行われているとのことでしたから、
燃料が行き渡ることができれば、色んな問題が解消に動くことは
間違いありません。

沿岸はびっくりするほど、広範囲に大きな損害があるものの、
ある場所では10km離れると、被害が少なくて普通な街並みが
あることも事実ですので、食料などの物資の不足は燃料問題の
解決と共に、急速に解消していくことが予想されます。


僕がお預かりした食料や飲料は、1回目も2回目も、自宅で被災している方に
お配りしました。

1回目は気仙沼のジミーちゃんの実家の周辺50世帯と、
ジミーちゃんの知り合いの人を中心に。
2回目は同じく気仙沼、そして東松島の自宅で被災している知人宅に
物資とガソリンをお分けして、その周辺やお知り合いへ車で配って
もらうことにしました。

避難所にただ置いてくるだけでは、皆さんの折角の思いが
届けられないと感じたのが正直なところです。

帰りの途中で、東松島に置いた物資が、皆さんに喜ばれたという
連絡が入ったことで実感が湧きましたし、皆さんの思いを届けられたことが
嬉しかったです。


気仙沼、仙台市内、東松島、石巻、女川、名取という場所を
2回の訪問で見てきました。

そして神奈川に戻ってきて、普通な街並みを眺めて思うこと・・・

すごく沢山の気持ちがあります。
できるだけ多くの人へ、伝えたいことがあります。

僕の脳裏に焼きついた被災地の光景は、忘れることはできません。


今後、僕たちにできることを精一杯やっていきたいと思います。

今でも僕のガレージに皆さんから救援物資が届いています。
また現地へ行く予定ですが、都度、必要なものを必要なところへ
届けたいと思っています。

またお知らせしますので、その時はご協力ください。

一応、今後必要と思われる物資をあげておきます。

厚手のゴム手袋・防水の作業服・トレーナー・ブルゾン・ウインドブレーカー
などの復旧作業に必要なモノ。

他にも必要なものは沢山あると思いますが、上記の物は重複しにくいモノ
だと思います。

また現地の状況、生の声をお届けできるように活動して行きます。

長期の支援も視野に入れて、仲間を募っていく予定ですので、
その際もよろしくお願いします!


Posted at 2011/04/01 19:08:56 | コメント(4) | トラックバック(0) | 日記
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