大御心

今年は諸々の事情が重なり、年越しを都内で迎えました。
仕事ではなかったのですが。

日付が変わってから明治神宮に初詣に行きました。
明治神宮には、「おみくじ」がなく、くじを引き御製や御歌（明治天皇・昭憲皇太后が詠んだ和歌）を「大御心」として授るというのをはじめて知りました。

引いたのは５の句でした。

山（やま）

萬代の国のしづめと大空にあふぐは富士のかたぬなりけり

注釈：萬代(よろづよ)ー限りなく永く続く世。
　　　あふぐー仰ぐ。
　　　たかねー高嶺。高い山。


訳
千代に八千代に益々発展する日本の国の鎮護(しづめ)として、
いつも大空に仰ぐのは富士山のあの気高い姿であります。


解釈
東海の天にそびえる富士の高嶺を仰ぐとき、日本の国の姿を目の当りに
見る心地がして、神々(こうごう)しく、清々しく、なつかしく感じます。
祖先から受継ぎ子孫へ伝えて行く立派な国として、お互いに国民の責任を
成し遂げるように、努力をお誓いいたしましょう。
何よりもまず個人を優先してしまいがちな今の世の中ですが、
一人一人がほんの少しでも祖先が守ってきた日本をそして同じ民族である
我々が互いに思いやれる気持ちをもって生きていきたいものです。

参考文献　『大御心』

このご時世、日本国民としての自覚を持って生きていかなければならないことを再認識させられたようで背筋が伸びる思いであります。